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2002.11.23

片頭痛患者の来診、6割の医師が「増えた」 

 2001年に保険適用が実現した経口トリプタンの登場は、人知れず苦しんでいた片頭痛患者が医療機関で診療を受ける機会が大幅に増え、結果としてQOLの向上に貢献したようだ。頭痛診療の普及と向上を目指す頭痛専門医の研究会であるADITUS Japanがまとめた調査結果から、明らかになった。2002年11月22日、横浜市で開催されている日本頭痛学会総会で、日本医科大学脳神経外科の喜多村孝幸助教授が、「頭痛診療の現状と患者満足度調査に関する結果報告」として発表したもの。

 調査は、今年5月から9月にかけ、頭痛診療を行っている医師とその医療機関で受診している片頭痛患者に対して実施した。医師向け調査は、1018人の医師に対してアンケートを郵送し、患者向け調査は、これらの医師に対して、最大5人の来院患者に渡すよう依頼した。有効回答数は医師が149(回収率は14.6%)、患者が252(同5.0%)である。

 医師に対する調査結果では、57.8%の医師が、過去1年間に片頭痛患者の受診が増加したとしている点が目立つ。

 片頭痛の急性期治療薬として処方している薬剤としては、スマトリプタン経口薬が58.1%、ゾルミトリプタン経口薬が53.6%と50%を占め、アスピリン(15.7%)、エルゴタミン製剤(34.0%)、アスピリン以外のNSAIDS(43.3%)を上回り、既に第1選択薬となっていることが明らかになった。

 トリプタン経口薬と同注射薬は、より重篤な急性期患者に投与する傾向があり、エルゴタミン、NSAIDSなど他の薬剤は、症状の軽い患者に対するほど投与する比率が高かった。特にエルゴタミン製剤は、トリプタン製剤との併用が禁忌とされていることから、症状が悪化した場合にトリプタン製剤を投与できなくなることを嫌う医師が増えているもようだ。

 トリプタン製剤の長所として、回答した医師の87.4%が有効性、65.0%が即効性を挙げていたのに対し、短所として、42.2%が「副作用」、34.1%が「片頭痛発作の頻度が減少しない」、27.4%が「作用時間が短い」としており、切れ味が鋭い半面、対症療法の性格が強いことを指摘していた。