2002.11.08

【緊急安全性情報】 抗精神病薬「セロクエル錠」で血糖値上昇による糖尿病性ケトアシドーシス・糖尿病性昏睡が13例

 厚生労働省は11月7日、製造元のアストラゼネカに対し、「セロクエル錠」(一般名:フマル酸クエチアピン)に関する緊急安全性情報の配布を指示した。同薬は市販後の副作用報告を踏まえ、今年7月に「その他の副作用」の項に「高血糖」を追記して医療関係者への注意喚起を行ったが、その後も糖尿病性ケトアシドーシスなどの症例が報告されたため。糖代謝関連副作用により抗精神病薬に緊急安全性情報が発出されたのは、今年4月の「ジプレキサ錠」(一般名:オランザピン)に続き2剤目。

 フマル酸クエチアピンは、今年2月の販売開始からこれまでに、高血糖や糖尿病性ケトアシドーシス、糖尿病性昏睡が現れた症例が13例報告。そのうち1例が死亡していた。

 これを受け、添付文書の「禁忌」欄に「糖尿病の患者及び糖尿病の既往歴のある患者には投与しないこと」が追記。さらに、「警告」欄を新設し、「投与中は血糖値の測定などの観察を十分に行い、異常が現れた場合は投与を中止、適切な処置を行うこと」や、「投与に際してはこうした副作用が生じ得ることを患者・家族に十分に説明し、口渇などの高血糖症状がみられた場合は直ちに服用を止めて医療機関を受診するよう指導すること」を呼びかけている。

 同薬は昨年12月に承認、今年2月から藤沢薬品工業が販売を開始。効能・効果は統合失調症(精神分裂病)で、2002年9月末までの推定使用患者数は約13万人。この件に関する厚生労働省の報道発表資料は、こちらまで。

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