2002.10.28

【緊急安全性情報】 「ラジカット注30mg」で重篤な腎機能障害が29例

 厚生労働省は10月28日、三菱ウェルファーマに対し、「ラジカット注30mg」(一般名:エダラボン)に関する緊急安全性情報の配布を指示した。同薬は市販後の副作用報告を踏まえ、2002年6月に重大な副作用に「急性腎不全」を記載し、医療関係者への注意喚起を行ったが、その後も腎機能障害の増悪を含む急性腎不全が報告されたため。2001年6月の発売からこれまでに重篤な腎機能障害が現れた症例が29例報告され、そのうち因果関係を否定できない死亡例が10例、因果関係が不明の死亡例が2例含まれていた。

 報告症例の中には、合併症として腎機能障害、肝機能障害、心疾患を持つ患者が多くみられ、特に80歳以上の患者で死亡に至るケースが多かった。報告患者数を年齢区分別にみると、50歳代が二人(うち死亡が一人)、60歳代が7人(同0人)、70歳代が10人(同3人)、80歳代が8人(同7人)、90歳以上が二人(同一人)となっている。

 これを受け、「禁忌」と「使用上の注意」を改訂した。「禁忌」については、重篤な腎機能障害のある患者を追加。また、「使用上の注意」では、「慎重投与」に、腎機能障害のある患者と心疾患のある患者を新たに付け加えた。

 さらに、「重要な基本的注意」を新たに設け、「急性腎不全または腎機能障害の増悪があらわれ、致命的な経過をたどることがあるので、本剤投与中および投与後は腎機能検査を実施するなど観察を十分に行い、乏尿などの異常が認められた場合には、直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。特に80歳以上の患者においては、致命的な経過をたどる例が多く報告されているので注意すること」と、注意を呼びかけている。

 「ラジカット注30mg」は、2001年4月に承認され、同年6月から販売を開始。効能・効果は、脳梗塞急性期に伴う神経症候、日常生活動作障害、機能障害の改善で、海外での承認事例はない。2002年9月末までの推定使用患者は約14万6000人。

 緊急安全性情報は、三菱ウェルファーマのホームページ(PDF形式)まで。また、厚生労働省による報道発表資料は、こちらまで。

Information PR

ログインしていません

Close UpコンテンツPR

ログインしていません

もっと見る

人気記事ランキング

  1. 最年少教授が拓く「臓器の芽」による新移植医療 特集◎再生医療はここまで来た!《4》 FBシェア数:162
  2. いざ本番!失敗しない「試験直前の過ごし方」 総合内科専門医試験 「一発合格」への道 FBシェア数:21
  3. お尻に注入しないで!(食事中に閲覧しないで) 薬師寺泰匡の「だから救急はおもしろいんよ」 FBシェア数:121
  4. 若年男性に生じた腹痛、必ず聞くべきことは? カンファで学ぶ臨床推論 FBシェア数:0
  5. 製薬企業と医師との付き合い方はどう変わる? ニュースウォッチャー井上雅博の「世相を斬る」 FBシェア数:259
  6. パーキンソニズムの定義変更、早期からL-ドパを トレンド◎パーキンソン病ガイドラインが7年ぶりに改訂 FBシェア数:213
  7. 米国糖尿病学会が薬物治療ガイドライン改訂案 詳報◎CVDや心不全合併例にはSGLT2阻害薬を推奨 FBシェア数:49
  8. 前日の決定を忘れる認知症患者への対応は? アドバンス・ケア・プランニング事始め FBシェア数:98
  9. 初期研修は地方ですべし 「医療」ってなんだっけ FBシェア数:152
  10. ベンゾ長期処方が大幅減額、その対策は? リポート◎診療報酬改定で向精神薬処方がしにくくなる!? FBシェア数:18
医師と医学研究者におすすめの英文校正