2002.09.25

USPSTFが骨粗鬆症スクリーニングに関する改訂ガイドラインを発表、65歳以上の全女性へのスクリーニングを初推奨

 米国予防医療専門委員会(USPSTF)は9月16日、骨粗鬆症のスクリーニングに関する改訂ガイドラインを発表した。1996年版ガイドラインでは「エビデンス不足」を理由に判断を保留していた骨粗鬆症のスクリーニングを、初めて推奨するものとなった。USPSTFは、米国厚生省(HHS)の下部組織、Agency for Healthcare Research and Quality(AHRQ:医療分野の研究と質向上を支援する部門)の諮問機関。ガイドラインの全文と、根拠となった臨床研究の解析結果は、Annals of Internal Medicine誌9月17日号に掲載された。

 今回発表されたガイドラインが推奨するスクリーニング対象は、65歳以上の全女性と、60〜64歳のハイリスク女性。ハイリスクかどうかの判断基準には、「痩身」(体重が70kg未満)と「閉経かつホルモン補充療法(HRT)不使用」の二つが採用され、家族歴や喫煙、体重減少、身体活動性の低下、飲酒・カフェイン摂取などは危険因子として採用されなかった。

 一方、60歳未満の女性や、60〜64歳でハイリスクではない女性に対する骨粗鬆症スクリーニングに関しては、推奨は保留された。利益を示すエビデンスはあるものの、過剰診断などの有害性とのバランスが近接しているためとしている。

 同ガイドラインは具体的な診断基準そのものは提示していないが、診断手法については、二重エネルギーX線吸収法(DEXA法)による大腿骨頸部(腰部骨折の予測)や前腕部(腰部以外の部位の骨折)の骨塩量測定が、最も骨折予測性に優れると結論。それ以外の測定法や、末梢部位の測定に関しては、短期間では骨折予測性が認められるものの、DEXA法と比較した研究がなお必要だと指摘した。

 また、骨粗鬆症と診断された人に対する薬物療法に関しては、ビスフォスフォネート製剤に最も強い骨折予防のエビデンスがあるとしている。ただし、患者によってはHRTや選択的エストロゲン受容体調整薬(SERM)、カルシトニン製剤を希望する場合もあるため、治療に当たっては患者とよく相談するよう求めている。

 さらに、スクリーニング間隔については、適正な間隔に関する研究は行われていないものの、骨塩量が正常だった人では2年以上間隔を空けても差し支えないとの判断を示している。

 このガイドラインのタイトルは、「Screening for Osteoporosis in Postmenopausal Women: Recommendations and Rationale」。現在、こちらで全文を閲読できる。根拠となった網羅的レビュー、「Screening for Postmenopausal Osteoporosis: A Review of the Evidence for the U.S. Preventive Services Task Force」は、こちらまで(リンク先の運営次第で変更になることがあります。ご了承下さい)。

 なお、AHRQホームページ上の、「Osteoporosis Screening」からも、ガイドラインや関連情報を入手できる。

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