2002.08.28

【投稿】検察の「刑事処分」に疑問を感じます

 「割りばし事件の刑事告訴について」という投稿に対して、多くの方からメールをいただきました。以下は「検察の訴訟指揮に疑問を感じます」と指摘される方からのものです。引き続き、皆さんのご意見をうかがえれば幸いです。編集部までメールでお送りください。送付先は、 medwave@nikkeibp.co.jp です。

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 杏林大学の割り箸刺入誤認過失致死事件について、検察の「刑事処分」に疑問を感じます。

 いくつかの争点があります。

 新聞の記事でしか情報が得られていないので判断を保留すべきかもしれませんが、
訴訟指揮に疑問が多いのでコメントします。

 受診は医療を受けるための契約ですから必要な情報を提供する義務が母親にあります。対象者が子供ですから法的な責任は母親です。

 割り箸で喉を突いただけなら生命予後は良いはずで、泣き疲れて眠ったと考え、画像診断するために抑制して呼吸の回復を待つために、朝まで外来に泊めて無駄なコストをかけたくないと考えることは当然です。

 刺さっていて抜いた割り箸の長さが短かった、つまり体内に割り箸が残っているという情報が診察医に伝えられたかどうかが記事には載っていませんでした。

 抜き取って血がついた割り箸が現場に残っていなかったという記事が一部の新聞に
ありました。割り箸が持ち去られて処分されたと考えられます。

 診察医に割り箸が示されなかったのは大学関係者が言っています。ニュースでも争点にはなっていません。割り箸が残っているという情報が伝わっていないなら医医療の契約は成立しません。

 不作為の責任、つまり高度の医療を保障する医療施設では、当然画像診断をして残った割り箸に対して救命的な治療行為をするべきだという考え方があります。

 小児外科の1990年43:1015-1020で東京医科大の外科系救急は、耳鼻科32.1%、眼科14.8%、形成外科14.5%、整形外科14.5%、脳外科12.8%の受診で、入院が耳鼻科0.55%、眼科0.35%、形成外科4.76%、整形外科4.50%、脳外科6.35%と、一次救急未満の患者が7割以上というのが現状で入院が必要な重症患者は非常に少数です。

 耳鼻科医は救急で1000名の患者を診て5.5名の入院が必要な患者がいるのですから経験の少ない医師には酷な状況です。

 つまり不作為の過失責任を問う状況とは言いにくいのです。

 過失という面では画像診断で割り箸刺入の診断は、難しいと考えられます。治療でも脳底部の治療は困難で救命は難しいと私は思います。

 最後に死亡原因ですが、割り箸を引き抜いたことが原因ではないかと考えられ、過失責任は割り箸を抜いた人ではないかという疑問があります。

 刺傷による副次損傷は、刺さったたままだと少ないのは常識と思われます。直接血管を損傷して大量出血がない限り、刺さったままで運ぶように決まっています。

 以上、長たらしいかもしれませんが訴訟指揮に対して疑問を提示しました。被告が人生を棒に振る可能性が高いので非道な話です。

 近森正昭

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