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2002.04.04

有酸素運動の降圧効果は3〜4mmHg、無作為化試験のメタ分析で示唆

 ジョギングやウォーキングなどの有酸素運動を定期的に行えば、収縮期血圧で約4mmHg、拡張期血圧で約3mmHgの降圧が見込めることが、無作為化試験54報のメタ分析から明らかになった。定期的な有酸素運動に降圧作用があることは知られていたが、どの程度の降圧効果があるかを評価した研究は初めて。研究結果は、Annals of Internal Medicine誌4月2日号に掲載された。

 この研究を行ったのは、米国Tulane大学公衆衛生・熱帯医学部のSeamus P. Whelton氏ら。Whelton氏らは、2001年9月までに発表された、有酸素運動の降圧効果を調べた無作為化試験論文を網羅的に抽出。試験参加者2419人のデータに「ランダム効果モデル」を適用して、運動療法が血圧に及ぼす効果を評価した。

 その結果、20〜30分程度の有酸素運動を週に数回行うと、収縮期血圧が3.84mmHg(95%信頼区間:4.97〜2.72)、拡張期血圧が2.58mmHg(同:3.35〜1.81)、それぞれ低下すると見積もれることが判明。運動の降圧効果は、実施者の血圧(高血圧か否か)や体重(肥満か否か)とは無関係であることもわかった。ただし、無作為化試験の多くは追跡期間が6カ月未満であり、6カ月以上追跡した研究では降圧効果は少なくなった。

 以上から研究グループは、長期的な効果については検証の余地があるものの、高血圧患者や肥満者だけでなく正常血圧の健常者に対しても、定期的な有酸素運動には軽度の降圧効果があると結論。高血圧の治療や予防を目的とした生活習慣の改善策として、定期的な有酸素運動の有用性は高いとした。

 この論文のタイトルは、「Effect of Aerobic Exercise on Blood Pressure: A Meta-Analysis of Randomized, Controlled Trials」。アブストラクトは、こちらまで。