2002.02.20

【日本総合診療医学会速報】 体重減少を訴える外来患者、原因疾患が精神疾患や心理的要因の可能性も

 体重減少を主訴とする外来患者が訪れたら、どういった疾患を疑うべきなのか−−。佐久総合病院総合診療科の下島卓弥氏らの調査によると、うつ病といった精神疾患や心理的要因などが体重減少の原因であることは珍しくないようだ。2月16日、日本総合診療医学会の一般演題で発表した。

 下島氏らはカルテを使って後ろ向きに調査した。対象患者は、1999年1月から2000年12月までに、同病院の総合外来を新患で訪れた1万2722人のうち、体重減少を主訴あるいは主要症状の患者98人。内訳は男性41人、女性57人で、年齢層は10歳代から80歳代まで幅広く分布しており、50歳代が最も多かった。

 患者の原因疾患については、精神疾患・心理的要因が最も多く29人(29.6%)、2番目に多かったのは内分泌・代謝性疾患の20人(20.4%)、以下、感染症、消化器疾患、呼吸器疾患、悪性疾患と続いていた。欧米諸国の先行研究で原因疾患の3分の1から5分の1を占めている悪性疾患は、わずか3%に過ぎなかった。

 1カ月以内に体重が減少した患者26人に限ると、不明だったものを除けば、精神疾患や内分泌・代謝性疾患、感染症、呼吸器疾患が原因疾患の大半を占め、悪性疾患の患者はいなかった。

 先行研究と比べて悪性疾患の割合が低かったことについて、下島氏は、「これまでの欧米諸国における発表は2次もしくは3次医療機関におけるもの。われわれの病院とは患者層が異なっていたのだろう」と語った。さらに、同氏は、「プライマリ・ケア外来においては、うつ病や糖尿病、甲状腺機能亢進症なども念頭に置いた医療面接と診断が重要ではないか」と指摘した。

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