2001.08.28

欧州心臓学会、心疾患による突然死の予防に関する勧告を発表

 欧州心臓学会(ESC)の心疾患突然死に関する諮問委員会(Task Force on Sudden Cardiac Death)は、心疾患による突然死の予防に関する勧告をまとめ、学会への報告書として発表した。報告書は、ESCの学術誌であるEuropean Heart Journal誌8月15日号に掲載された。

 この報告書では、心疾患突然死の予防に関し、新たに得られたエビデンスを整理。患者の病態別に、個々の介入について1. クラス1(行うべき)、2.クラス2a(行った方が良い)、3.クラス2b(行わない方が良い)、4.クラス3(行うべきではない)−−の4段階の勧告を示している。

 勧告の対象となった疾患は、心不全や心筋梗塞から心筋症、QT延長症候群やウォルフ・パーキンソン・ホワイト(WPW)症候群、さらにスポーツ心臓や胸部外傷まで多岐に及ぶ。なかでも、患者数が多くエビデンスが豊富な心不全や心筋梗塞については、詳細な分析が加えられている。

 具体的な介入を挙げると、心不全患者の突然死予防については、β遮断薬、アンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬と、スピロノラクトンなどのアルドステロン受容体拮抗薬がクラス1とされた。一方、強心薬やジゴキシンはクラス3となった。

 心筋梗塞後の突然死予防に関しては、クラス1がβ遮断薬とACE阻害薬、脂質低下薬の3薬。エイコサペンタエン酸(EPA)やドコサヘキサエン酸(DHA)もクラス2aとなった。一方、硝酸塩やマグネシウムはクラス3に位置付けられた。抗不整脈薬ではアミオダロンだけがクラス2aで、他はクラス3とされた。植え込み型除細動器(ICD)については、左室駆出力(EF)が40%未満で心室性頻拍(VT)が無症候性、非持続性などの場合にクラス1となった。

 この報告書のタイトルは、「Task Force on Sudden Cardiac Death of the European Society of Cardiology」。現在、全文がPDF形式でこちらからダウンロードできる。


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