COVID-19神経学の新たなスペクトラム:臨床、放射線学的、検査学的所見 Brain誌より これまでの予備的な検討に基づくと、SARS-CoV-2感染は神経学的、神経精神疾患と関連していることを示している。これに関して、2020年3月初旬に英国National Hospital, Queen SquareでバーチャルCOVID-19関連神経学的集学的ミーティングが週1回実施されることとなった。4月9日から5月15日までのミー… 2020/08/31 精神・神経
1分解説◎ストレスは再燃の誘因となり得る 安倍首相を2度も辞任に追い込んだ潰瘍性大腸炎 2020年8月28日、安倍晋三首相が辞任を表明した。持病の潰瘍性大腸炎の再燃がその大きな理由だ。8月17日には慶應義塾大学病院(東京都新宿区)に受診し、24日にも同院を再受診していたことが報じられていた。 安倍首相は2007年にも、同じく持病の悪化を理由に辞任している。本人が各種メディアで… 2020/08/31 消化器
Ann Intern Med誌から カナキヌマブは変形性関節症の予後を改善 CANTOS試験の探索的分析で股関節や膝関節の全置換術発生率を比較 スイスNovartis Institutes for Biomedical ResearchのMatthias Schieker氏らは、インターロイキン-1β(IL-1β)を阻害する抗体薬のカナキヌマブを用いて、心筋梗塞経験者の心血管イベント再発予防効果を調べたランダム化比較試験CANTOSに参加した人々のデータを探索的に分析し、カナキヌマブが… 2020/08/25 骨・関節・筋
COVID-19死亡率はACE1の遺伝子型と強く相関 Gene誌より SARS-CoV-2によるCOVID-19パンデミックの顕著な特徴の一つは、特定の地域や民族に顕著な影響を与えていることである。特にヨーロッパでは、最初にウイルスが出現した東アジアと比較して、SARS-CoV-2は高い罹患率と死亡率をもたらした。これは,過去のインフルエンザ、SARS、MERSなどの世界的なウ… 2020/08/24 感染症
NEJM誌から 子宮筋腫摘出術と子宮動脈閉塞術のQOL比較 子宮全摘術を望まない女性の治療から2年後のQOLは筋腫摘出術の方が良好 英国St. George's Hospital and Medical SchoolのIsaac Manyonda氏らは、子宮筋腫(子宮線維症)の症状があるが、子宮全摘術を望まない女性患者を対象に、子宮筋腫摘出術と子宮動脈塞栓術を比較するオープンラベルのランダム化比較試験(RCT)を行い、治療から2年後のQOLは筋腫摘出術を受けた患者… 2020/08/21 産婦人科
日本アルトマークが施設基準の届け出状況の調査結果を公表 オンライン診療料の届け出、3カ月で3.4倍に 医療データベース事業を手がける(株)日本アルトマーク(東京都港区)は2020年8月13日、オンライン診療料にかかる施設基準の届け出状況を調査した結果を公表した。オンライン診療料の届け出は2020年3月から6月にかけて、1418施設から4830施設(3.4倍)と急速に増えた(図1)。病院は84施設から40… 2020/08/21 行政・制度
COVID-19患者受け入れ病院では月1億円超の赤字も 医師会病院、利益率の悪化で厳しい状況続く 日本医師会は2020年8月19日の定例会見で、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の医師会病院の経営への影響調査結果(2020年3~6月分)を発表した。今年3~6月平均の全体の医業利益率は-15.5%となり、厳しい経営状況が明らかとなった。一方で、6月の医業収入や初診料・再診料または外来診療料… 2020/08/20 医療経営
厚労省、看護必要度の施設基準など経過措置の延長を提案 中医協、診療側は全員一致で賛同も、支払い側は猛反発 厚生労働省は2020年8月19日、中央社会保険医療協議会(中医協)総会を開催し、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)にかかる診療報酬上の臨時的な対応の拡充と、2020年度診療報酬改定における一部の経過措置の期限延長を提案した。これに対し、診療側は全員一致で承認したが、支払い側からの承認… 2020/08/20 行政・制度
NEJM誌から 早産児へのニルセビマブ投与はRSV感染を抑制 シーズン前1回の筋注でRSV下気道感染症による受診と入院が減少 呼吸器合胞体ウイルス(RSV)は、乳児の下気道感染症の原因として最も多く、健康な乳児の感染を予防する介入法が必要だ。AstraZeneca社のM. Pamela Griffin氏らは、世界23カ国の健康な早産児に対して、各国でRSVの流行期が始まる前に、抗RSVモノクローナル抗体製剤ニルセビマブまたはプラセボを1… 2020/08/20 感染症
NEWS◎シルクエラスチンを使った変形性膝関節症の治療/予防法 半月板損傷を1回の治療で根治目指す 近年、関節軟骨の損傷に対して再生医療が広がり、自家細胞を使った培養軟骨が再生医療製品として承認されているほか、多くの臨床研究や試験が取り組まれている。一方、半月板損傷に対する治療はこれまで、およそ8割のケースで切除術が選択されており、半月板を欠いた膝関節は膝軟骨が次第に損傷し… 2020/08/20 骨・関節・筋
大腸手術前の経口抗菌薬1日投与でSSIリスク低下 機械的腸管前処置(MBP)を実施しなくても、大腸手術後の手術部位感染(SSI)発生率は手術前日の経口抗菌薬1日投与のみで有意に低下することが、スペインの多施設単盲検実用的ランダム化比較試験により示された。この結果はLancet Gastroenterol Hepatol誌8月1日号に掲載された。… 2020/08/14 外科
EuroIntervention誌から 日本人PCI患者の半数が高出血リスク PENDULUMレジストリーの登録患者で解析 経皮的冠動脈インターベンション(PCI)を実施した日本人患者の半数が、Academic Research Consortium for High Bleeding Risk(ARC-HBR)基準で高出血リスクと判定され、ARC-HBR基準が日本人患者にも適用可能であることが示された。日本人PCI患者の多くは同基準の複数の項目に該当していた。結果… 2020/08/14 循環器
NEWS◎永井良三氏が構造化したデータを活用 内科学会が診断支援システムを公開 日本内科学会は2020年8月11日、会員向けに新サービス「診断困難例ケースサーチ J-CaseMap」の提供を開始した。「頭痛」、「白血病」などのキーワードを入力すると、内科学会の地方会の症例報告のデータベースからキーワード同士の関係を判断。鑑別診断の候補を挙げる仕組み。昨年の内科学会総会で… 2020/08/13 医療の質
BMJ誌から 蛋白質の総摂取量と死亡リスクに関連あり 植物性蛋白質摂取量を増やすと利益が期待できそう イランTehran University of Medical SciencesのSina Naghshi氏らは、蛋白質の摂取量と死亡の関係を調べた前向きコホート研究を対象に系統的レビューとメタアナリシスを行い、蛋白質の総摂取量、動物性蛋白質や植物性蛋白質の摂取量と、総死亡率や死因別死亡率との関連を調べ、蛋白質の総摂取量と… 2020/08/13 生活習慣
Circulation誌から 「ソーダ税」、疾病予防に有効な課税方法は? 課税方法別に心血管疾患・糖尿病予防と医療費削減の効果を検証 加糖飲料に対する課税(いわゆるソーダ税)は米国をはじめ世界各国で導入されている。このような課税が健康と経済に及ぼす影響について推定する研究が米国で行われた。課税方法には飲料の容量に基づく課税と飲料の砂糖含有量に基づく課税があるが、マイクロシミュレーションモデルによる推定の結… 2020/08/12 循環器
都道府県等との委託契約無しでの実施明確化など求める 日医会長が厚労省に検査体制の拡充提言 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の新規陽性者数増加を受け、日本医師会会長の中川俊男氏は2020年8月7日、厚生労働省を訪れ、加藤勝信厚労大臣に対しPCR等検査体制の拡充について提言した。医療機関などが都道府県等との委託契約を結ばなくても保険適用によるPCR等検査を実施できる体制整備… 2020/08/12 感染症
日医「みんなで安心マーク」の配布開始 9つのセルフチェックで日本医師会ウェブサイトから取得可能 2020年8月7日、日本医師会は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)などの感染防止対策を行う医療機関であることを患者などに表示する「みんなで安心マーク」の配布を開始した。日本医師会のウェブサイト上で、マークの取得と医療機関を登録するための特設ページを公開した(写真1)。 これに合わ… 2020/08/11 組織
Am J Gastroenterol誌から 糖尿病は家族歴と同程度の大腸癌リスク因子 糖尿病患者は50歳以前から大腸癌スクリーニングすべき 糖尿病患者は大腸癌を発症するリスクが上昇しており、大腸癌の家族歴を有する人と同程度のリスクであることが示された。結果はAm J Gastroenterol誌7月号に掲載された。 比較的若い成人の大腸癌発生率は上昇しつつあり、この年齢層に特有の危険因子を特定する重要性が増している。大腸癌の家族歴… 2020/08/11 消化器
JAMA Network Open誌から ロチゴチンはアルツハイマー病に好影響あり? 軽症から中等症のAD患者のフェーズ2試験で副次評価項目に有意差 イタリアSanta Lucia Foundation Istituto di Ricerca e Cura a Carattere Scientifico(IRCCS)のGiacomo Koch氏らは、軽症から中等症のアルツハイマー病(AD)患者に経皮吸収型ドパミンアゴニスト製剤ロチゴチンとプラセボパッチを用いるフェーズ2試験を行い、主要評価項目に有意差は見られなか… 2020/08/05 精神・神経
1分解説◎水害後に注意すべき感染症 水害後の発熱、それってレプトスピラ症かも? 近年、毎年のように記録的豪雨が各地で発生し、河川の氾濫や土砂崩れなどによる水害が相次いでいる。災害後は衛生環境の悪化や免疫力の低下などにより感染症のリスクが高まるが、特に水害後の発熱で注意すべきなのがレプトスピラ症だ。… 2020/08/05 感染症
BMJ誌から 腹壁ヘルニアのロボット支援手術は有益か? 腹腔鏡手術とのRCTで手術時間が長くコストも高いが成績に差はない 米国Texas大学McGovern Medical SchoolのOscar A Olavarria氏らは、ロボット支援手術と腹腔鏡手術による腹壁ヘルニアの手術成績を検証するランダム化比較試験(RCT)を行い、術後90日以内の入院日数など主な臨床アウトカムに差はなかったが、ロボット支援手術は手術に要する時間が長く、コストも… 2020/08/03 外科