医療従事者の需給に関する検討会・医師需給分科会 医師需給推計に海外医学部の卒業生数も反映へ 2019年の医師国試合格者中95人は海外医学部卒 厚生労働省は2019年11月27日、「医療従事者の需給に関する検討会」の医師需給分科会を開催。2019年3月以降の医師偏在対策の現状を確認すると共に、2022年度以降の医学部の定員の議論を開始した。海外の大学の医学部を卒業した医師が増えていることから、次回の医師需給の推計では外国籍の医師や海… 2019/11/29 行政・制度
JAMA Network Open誌から 股関節骨折を増やす薬の組み合わせはどれか? 高齢者の薬剤併用による骨折リスク増加を調べる大規模コホート研究 米国Dartmouth大学のRebecca T. Emeny氏らは、米国のメディケア受給者を対象に、骨折リスクを上昇させることが知られている薬剤(fracture-associated drugs;FADs)の使用状況と股関節骨折のリスクを調べるコホート研究を行い、使用していたFADs数が増えるほど骨折リスクが増加し、非使用者に比… 2019/11/29 骨・関節・筋
学会トピック◎米国心臓協会学術集会(AHA2019) 無症候性ASに早期SAVR施行で死亡リスク大幅減 手術死亡+心血管死亡が91%減、RECOVERY試験 無症候性の重症大動脈弁狭窄症に対する早期外科的大動脈弁置換術(SAVR)の有効性を検証したRECOVERY試験の詳細が、米国心臓協会学術集会(AHA2019、11月16~18日、開催地:フィラデルフィア)で発表された。主要評価項目に設定された「手術死亡+心血管死亡」は早期SAVR群で91%の大幅なリスク減少… 2019/11/29 循環器
BMJ誌から 大腸癌のスクリーニング間隔は10年間でよい? 初回の内視鏡で陰性だった患者の再検査時の有病率を調べる研究 ドイツ癌研究センターのThomas Heisser氏らは、大腸癌の内視鏡スクリーニング実施間隔に関するメタアナリシスを行い、平均的なリスクの人が初回の内視鏡で陰性だった場合、10年以内に進行した腫瘍が見つかるケースは極めてまれだったため、10年間隔でのスクリーニングを推奨している現在の欧米の… 2019/11/28 癌
学会トピック◎米国心臓協会学術集会(AHA2019) 低用量のコルヒチンで心血管リスク23%減 心筋梗塞直後の患者が対象、COLCOT試験 1日0.5mgという低用量のコルヒチン投与により、複合心血管イベントの発生を有意に抑制されることが明らかになった。COLCOT試験の結果で、カナダ・Montreal Heart InstituteのJean-Claude Tardif氏らが米国心臓協会学術集会(AHA2019、11月16~18日、開催地:フィラデルフィア)で発表した。… 2019/11/27 循環器
Lancet誌から 変形性手関節症にプレドニゾロン治療を試す 炎症が強くなった時に短期治療で症状を軽減する使い方 オランダLeiden大学医療センターのFeline P B Kroon氏らは、変形性手関節症で指節間関節に疼痛と炎症を起こした患者を対象に、経口プレドニゾロン10mgを6週間投与するランダム化比較試験を行い、プラセボ群に比べ実薬群では疼痛軽減と機能改善が見られたと報告した。結果をLancet誌電子版に2019年… 2019/11/27 骨・関節・筋
学会トピック◎第64回日本生殖医学会 若年男性がん患者の精子凍結保存、実施は3割 「化学療法を新たに導入した若年男性がん患者において、妊孕性温存のために精子凍結保存を行う際の物理的、心理的ハードルを下げたい」――。 2019/11/27 癌
JAMA誌から CKD患者はバクロフェンの脳症リスクが高い バクロフェンを新たに処方された高齢CKD患者のコホート研究 バクロフェンを使用した慢性腎臓病(CKD)患者が脳症を発症した症例報告が複数ある。カナダInstitute for Clinical Evaluative SciencesのFlory T. Muanda氏らは、オンタリオ州の患者情報を登録したデータベースを利用して、バクロフェンの使用を開始した高齢のCKD患者の30日以内の脳症発症リスク… 2019/11/26 腎・泌尿器
JAMA Network Open誌から 急性胃腸炎の嘔吐にオンダンセトロンを試す ウイルス性胃腸炎の流行期に静脈ライン確保が必要な患者を減らす可能性 米国Zucker School of MedicineのRobert A. Silverman氏らは、12歳以上の嘔吐を伴う急性胃腸炎患者を対象に、即効性と徐放性のオンダンセトロンを組み合わせた二相性放出薬の経口投与をプラセボと比較するランダム化比較試験(RCT)を行い、オンダンセトロンは嘔吐の管理に有効で、静注薬と輸液の… 2019/11/25 感染症
「人生の最終段階」を柔らかなタッチで描いた作品に決定 「医療マンガ大賞」、受賞作品が決定 神奈川県横浜市は今年、医療広報の一環として、漫画を活用した取り組み「医療マンガ大賞」を創設した(関連記事:医師と患者のギャップを埋める「医療マンガ大賞」創設)。2019年11月22日、受賞作品が決定し、発表された。大賞は、「人生の最終段階」をテーマに描いた油沼氏の作品に決まった。… 2019/11/22 医師・患者関係
JAMA Surgery誌から 術後30日間の感染症は長期成績に影響する 30日間の感染非経験者よりも術後1年目までの感染症と死亡のリスクが高い 米国VA BostonのWilliam J. O'Brien氏らは、2008~15年に大手術を受けた退役軍人患者のデータを分析し、術後30日間に感染症を経験した患者では、そうでない患者に比べ、術後31~365日の間の感染症リスクが3.2倍に、死亡リスクは1.9倍になっていたと報告した。結果は、JAMA Surgery誌電子版に2019… 2019/11/22 外科
学会トピック◎米国心臓協会学術集会(AHA2019) ダパグリフロジンの抗心不全作用で新たな解析 糖尿病の有無にかかわらず効果は同等、DAPA-HF試験サブ解析 左室駆出率(EF)が低下した慢性心不全(HFrEF)患者に対するSGLT2阻害薬ダパグリフロジンの有効性を示したDAPA-HF試験の、非糖尿病患者におけるデータの詳細が発表された。主要評価項目の各構成項目(心血管死亡、心不全悪化による入院または予定外の受診)で、心不全の標準治療にダパグリフロジン… 2019/11/21 循環器
BMJ誌から 製薬会社からのギフトは処方に影響するか? フランスではギフトを受け取ったGPのジェネリック処方率が低い フランスのプライマリケアを担当するgeneral practitioner(GP)に製薬会社が送った品物の金額を調べ、その医師の処方パターンとの関係を検討したフランスRennes大学のBruno Goupil氏らは、ギフトを全く受けとっていない医師と比べると、より高額のギフトを得ていた医師では、1回の診察で処方する… 2019/11/21 医の倫理
Circ J誌から 癌患者は抗凝固療法の中止率が高い、国内レジストリより 活動性癌患者は静脈血栓塞栓症の再発、大出血のリスクが高い 癌に関連した静脈血栓塞栓症(VTE)の臨床特性、管理戦略、アウトカムに関する実地診療における評価が、日本のCOMMAND VTE Registryのデータを用いて行われた。 2019/11/20 循環器
JAMA誌から 化学療法を受けた小児の真菌症予防効果のRCT 推奨薬のフルコナゾールよりカスポファンギンが有望 米国Children's Hospital of PhiladelphiaのBrian T. Fisher氏らは、急性骨髄性白血病(AML)で化学療法を受け、好中球減少状態にある小児や若年成人患者を対象に、侵襲性真菌感染を予防するためにフルコナゾールまたはカスポファンギンを投与するランダム化比較試験(RCT)を行い、カスポファン… 2019/11/20 癌
JAMA Pediatrics誌から 幼児のスクリーンメディア使用、脳への影響は? 使いすぎると脳の読み書き能力を司る部位の微細構造が不完全になる可能性 スクリーンメディア(テレビやPC、スマートフォン、タブレットなど)の利用は乳児期に始まり、年齢上昇と共に利用機会が増えている。米国Cincinnati Children’s Hospital Medical CenterのJohn S. Hutton氏らは、3~5歳の小児47人を対象に、認知機能評価やMRI検査の結果と、親が回答したスクリー… 2019/11/19 小児科
学会トピック◎米国心臓協会学術集会(AHA2019) AHAが若年層の電子たばこの普及に警鐘 米国では、若者における電子たばこの大流行が社会的問題となる中、今年に入り電子たばこが原因と見られる肺疾患や死亡例が相次いで報告されている。こうした事態を受け、米国心臓協会(AHA)は電子たばこが若者に及ぼす影響を調査すべく、2000万ドルの研究資金を投じることを米国心臓協会学術集会… 2019/11/19 循環器
早くて来春に移植、血液透析を受ける3人が対象 3Dプリンターで作った人工血管、臨床研究へ 佐賀大学は11月12日、バイオ3Dプリンターを用いて作製した「細胞製人工血管」を世界で初めてヒトに移植する臨床研究を開始したと発表した。11月7日に再生医療等提供計画を厚生労働省に提出しており、順調に行けば来春にも1例目の移植を行う… 2019/11/18 先端医学
JAMA Neurology誌から 若い時の血管リスクが高齢期の脳容積に影響 英国の長期コホート研究で69~71歳の脳画像と36歳時の血管リスクに相関 英国University College LondonのChristopher A. Lane氏らは、1946年に始まった長期追跡コホート研究を利用して、参加者が36歳・53歳・69歳時点の血管危険因子を評価し、69~71歳の時点で実施したMRIやPET画像による脳の形態学的変化との関連を調べ、若年成人期の血管リスクと高齢期の脳の形態的… 2019/11/18 循環器
Circ J誌から アブレーション周術期のエドキサバン継続投与は安全かつ有効 カテーテルアブレーション(CA)を受ける心房細動(AF)患者へのエドキサバン継続投与は有効かつ安全であることを示すエビデンスが、KYU-RABLE研究により示された。 2019/11/18 循環器
Lancet誌から 観察研究のビッグデータを用いた降圧薬比較 ACE阻害薬よりもサイアザイド系利尿薬が第1選択に向いている 高血圧の第1選択薬として利用できる薬の種類は多いが、最も好ましい薬がどれかは確定していない。米国California大学Los Angeles校のMarc A Suchard氏らは、世界の観察研究データベースを統合するビッグデータ解析プロジェクトOHDSIを利用して、新たに降圧薬使用を開始した患者のコホートを作成し… 2019/11/15 循環器
JAMA Network Open誌から HPVワクチンは口腔感染にも予防効果あり 思春期の女性が25歳になるまで6カ月ごとに感染率を追跡した研究 米国Roswell Park Comprehensive Cancer CenterのNicolas F. Schlecht氏らは、性的に活発な思春期の米国人女性のHPV感染率を調べ、4価のHPVワクチンの影響を検討し、HPVの口腔感染は珍しくないが、ワクチン摂取者では4種類(HPV-6型;11型;16型;18型)の検出率が、非接種者に比べ有意に低かった… 2019/11/14 感染症
小動物の咬傷後に起こる感染症がきっかけか フェレットに咬まれ蜂窩織炎を発症した警官が、17年後に死亡? 17年前にフェレットに手を咬まれて蜂窩織炎を発症した大分県警大分中央署の警部補が、今年1月に41歳で死亡していたことが分かった。警部補は、大分駅前交番に勤務していた2002年当時、通報を受けてフェレットの捕獲を試みていた。咬まれた3カ月後に蜂窩織炎を発症して以降、入退院を繰り返して治… 2019/11/13 感染症
NEJM誌から コンタクトスポーツでは神経変性疾患に要注意 引退したプロサッカー選手の死因を一般の人と比較した研究 英国Glasgow大学のDaniel F. Mackay氏らは、コンタクトスポーツの疾病リスクを調べるために、引退したスコットランドのプロサッカー選手と条件がマッチする一般の地域住民の死因を比較する後ろ向きコホート研究を行い、虚血性心疾患や肺癌の死亡リスクは一般人より低いが、神経変性疾患による死亡… 2019/11/13 公衆衛生・予防医学
JAMA Intern Med誌から 甲状腺癌治療が妊娠に与える影響は? 放射線治療から6カ月後以降の妊娠なら悪影響は見られない 韓国健康保険審査評価院のHye Ok Kim氏らは、分化型の甲状腺癌で甲状腺切除術や術後の放射性ヨウ素療法(RAIT)を受けた、出産可能な年齢の女性を対象にした全国規模のコホート研究を行い、RAIT治療から妊娠までの期間が6カ月以上あれば、妊娠関連のアウトカムにRAITによる有害な影響は見られなく… 2019/11/12 癌
Lancet誌から 麻酔深度は高齢者の術後合併症に影響するか? 全身麻酔のBIS50群とBIS35群で術後1年の総死亡率に差はない ニュージーランドAuckland City HospitalのTimothy G Short氏らは、合併症リスクの高い高齢患者が全身麻酔による大きな手術を受ける場合、麻酔深度が術後の死亡率や合併症に与える影響を比較する国際的なランダム化比較試験(RCT)Balanced Anaesthesia Studyを行い、目標域がBIS50のグループとBI… 2019/11/11 外科
NEJM誌から 家族性高コレステロール血症患者の長期成績 小児期からスタチン治療を開始した患者は親世代よりもアウトカムが良好 オランダAmsterdam大学病院のIlse K. Luirink氏らは、プラバスタチンとプラセボによる2年間のランダム化比較試験(RCT)に参加した家族性高コレステロール血症(FH)の小児患者を約20年間追跡し、スタチン治療を継続した患者では頸動脈内中膜肥厚が遅くなり、両親の世代よりも40歳未満での心血管… 2019/11/08 循環器
社会保障審議会・介護保険部会で制度の持続可能性を議論 ケアプラン作成への自己負担導入は賛否両論 厚生労働省は10月28日、社会保障審議会・介護保険部会(部会長:国立社会保障・人口問題研究所長の遠藤久夫氏)を開き、「制度の持続可能性を高めるための対応」「高齢者向け住まいの質や量の確保」「介護関連データベースの利活用」などについて議論した。… 2019/11/08 行政・制度
ニュース◎今回の風疹流行では全国で4例目 東京都で2例目の先天性風疹症候群を確認 推定感染地は国内、母親の妊娠中の罹患歴はあり 東京都のWEB感染症発生動向調査によると、第44週(~11月3日)に、都内で今年2例目となる先天性風疹症候群の症例が確認されました。 2019/11/07 感染症
JAMA Network Open誌から インターロイキン阻害薬の有害事象を調べる メタアナリシスでプラセボ群より重篤な感染症、日和見感染、癌のリスクが増加 米国Arizona大学のJawad Bilal氏らは、ランダム化比較試験(RCT)を対象にした系統的レビューとメタアナリシスを行って、インターロイキン(IL)阻害薬を使用しているリウマチ性疾患患者の重篤な感染症、日和見感染、癌のリスクを評価し、これら3疾患のリスクはいずれも、プラセボを使用した患者… 2019/11/07 感染症
Ann Intern Med誌から 抗リン脂質抗体症候群にはリバーロキサバンは不向き 血栓イベント予防に使うとワルファリンより再発リスクが高い スペインVall d'Hebron Research InstituteのJosep Ordi-Ros氏らは、抗リン脂質抗体症候群(APS)患者の血栓イベントを予防するための標準治療であるビタミンK拮抗薬(VKA)と、Xa阻害薬のリバーロキサバンを比較するランダム化比較試験を行ったが、血栓予防効果でリバーロキサバンの非劣性を示す… 2019/11/06 循環器
Circulation誌から 自由行動下血圧の厳格降圧で高齢者の運動機能低下は抑制されず 脳皮質下白質病変の蓄積は抑制、米国のRCT 高齢者に自由行動下血圧の厳格降圧を3年間実施したところ、標準降圧と比べて脳皮質下白質病変の蓄積は抑えられたものの、運動機能の低下は抑えられなかった。 2019/11/05 循環器
Lancet誌から トラネキサム酸が外傷性脳損傷の死亡率を減少 受傷から3時間以内のトラネキサム酸投与をプラセボと比較したRCT 29カ国の175病院が参加したCRASH-3 collaboratorsの研究者たちは、外傷性脳損傷(TBI)患者に対する3時間以内のトラネキサム酸投与の有効性と安全性をプラセボと比較するランダム化比較試験を行い、トラネキサム酸は出血による脳ヘルニアなどの頭部外傷関連死亡率を減少させていたと報告した。結… 2019/11/05 循環器
JAMA Neurology誌から 小児の脳梗塞にも血栓回収療法は推奨できる? 欧米の27施設で血栓回収療法を受けた小児73人の成績を評価 主要な脳血管が閉塞した成人患者の場合、血栓溶解治療と共にデバイスによる血栓回収療法が推奨されているが、この治療が小児患者にも推奨できるかどうかは明らかではなかった。ドイツMuenster大学病院のPeter B. Sporns氏らは、欧米の27施設で血栓回収療法を受けた小児患者73人のアウトカムを検討… 2019/11/01 小児科
感染症情報◎伝染性紅斑は減少傾向も過去5年で最多 インフルエンザ、沖縄で流行続く ゾフルーザ耐性株が流行の可能性 2019年第42週(10月14~20日)までの情報をまとめた。 2019/11/01 感染症
Circ J誌から 川崎病は感染症かそれとも自己免疫疾患か 免疫レパトア解析の結果 川崎病が報告されて50年経つが、感染症か自己免疫疾患なのかという問いには、いまだ結論が出ていない。 2019/11/01 感染症
学会トピック◎第67回日本心臓病学会学術集会 院外心停止例へのCAG要否は石灰化の有無で判断 院外心停止例に対する蘇生後12誘導心電図は急性心筋梗塞のスクリーニングに有用だが、ST上昇が認められない場合、どのような患者に早期冠動脈造影検査(CAG)が適切か明確な基準はない。 2019/11/01 循環器