学会トピック◎第36回日本認知症学会学術集会 高齢発症の身体症状症患者は認知症のハイリスク 50歳以降に発症する身体症状症例では認知障害併存率が高く、高齢発症の身体症状症は認知症のハイリスクと考えられる結果が示された。11月24日から金沢市で開催された第36回日本認知症学会学術集会で、新潟大学精神科の横山裕一氏が発表した。… 2017/11/30 精神・神経
JAMA Intern Med誌から ワルファリンは癌のリスクを減らす ノルウェーの大規模コホート研究で発症率が低下 ノルウェーBergen大学のGry S. Haaland氏らは、ノルウェー在住の50歳以上の地域住民を対象にした大規模コホート研究を行い、ワルファリンで抗凝固療法を行っている患者は非使用者に比べ、年齢と性別で補正した癌の発症率が低かったと報告した。結果はJAMA Intern Med誌電子版に3017年11月6日に掲… 2017/11/30 癌
JAMA誌から セルトラリンはCKD患者のうつを軽減しない 有効性はプラセボと差がなく悪心・嘔吐、下痢は多い 慢性腎臓病(CKD)で大うつ病の患者に対するセロトニン選択的再取り込み阻害薬(SSRIs)の有効性と安全性について検討する臨床試験を行った米Texas大学Southwestern Medical CenterのS. Susan Hedayati氏らは、セルトラリン12週投与はプラセボに比べうつ症状を軽減していなかったと報告した。JAMA… 2017/11/29 腎・泌尿器
Circulation誌から ウェアラブル型心電計は無症候性AF検出に有用 REHEARSE-AF試験 ウェアラブル型心電計(Kardia、AliveCor社)による無症候性心房細動(AF)の検出率は通常治療より約4倍であり、患者の許容度や満足度が高く、1QALY獲得当たりのICER(増分費用効果費)も安価であることが、英国のプロスペクティブランダム化試験により示された。その詳細がCirculation誌11月7日… 2017/11/29 循環器
学会トピック◎米国心臓協会学術集会(AHA2017) 心房シャントデバイス、駆出率保持心不全に有効 偽手技群を置いたランダム化比較試験REDUCE LAP-HF Iの結果 左室駆出率(EF)が保たれた心不全(HFpEF)に対して、心房中隔に交通路を作って左房圧を下げるデバイス(inter-atrial shunt device:IASD)を留置したところ、対照群に比べて運動負荷時の肺動脈楔入圧(PCWP)が有意に低下したという。REDUCE LAP-HF I試験の結果で、米国心臓協会学術集会(AHA2… 2017/11/29 循環器
医療機能評価機構、ガバナンス強化の社会的要請踏まえ新設 来春から特定機能病院向けの医療機能評価を開始 日本医療機能評価機構はこのたび、主に特定機能病院や大学病院本院を対象に病院機能を評価する「一般病院3」の審査を2018年4月から開始することを発表した。2017年11月20日の会見で明らかにした。 2017/11/28 医療の質
学会トピック◎米国心臓協会学術集会(AHA2017) 高用量ピタバスタチンはCV再発予防に有効 日本人患者を対象としたREAL-CAD試験の結果 冠動脈疾患(CAD)の既往がある日本人患者を対象に、高用量(4mg/日)のピタバスタチンによる心血管(CV)イベントの再発予防効果を標準用量(1mg/日)と比較したREAL-CAD試験の結果が明らかになった。高用量群で再発リスクは19%有意に低下したと、米国心臓協会学術集会(AHA2017、11月10~15日… 2017/11/28 循環器
BMJ誌から 人工股関節用の素材で再手術率に差はつかず 再置換術の必要性はメタル・オン・メタルを除いて横並び 初回の人工股関節全置換術(THR)に用いられたインプラントの組み合わせと耐用年数の関係を比較するために、系統的レビューとネットワークメタアナリシスを行った英国Bristol大学のJose A Lopez-Lopez氏らは、1960年代から用いられているメタル・オン・ポリエチレン/小ヘッド/セメント固定を基… 2017/11/28 骨・関節・筋
学会トピック◎米国心臓協会学術集会(AHA2017) カナグリフロジン、1次予防患者の利益は限定的 CANVASプログラム、CV既往の有無による層別解析結果 ナトリウムグルコース共輸送担体2阻害薬(SGLT2阻害薬)カナグリフロジンの心血管安全性を評価した大規模臨床試験CANVASプログラムから、心血管疾患(CV)の既往がない患者(1次予防コホート)と既往のある患者(2次予防コホート)に層別した解析結果の詳細が発表された。米国心臓協会学術集会(A… 2017/11/27 代謝・内分泌
NEJM誌から 長期の宇宙滞在は脳の構造的変化をもたらす 国際宇宙ステーション滞在任務前後のMRI画像を比較 米国Medical University of South CarolinaのDonna R. Roberts氏らは、国際宇宙ステーションに長期滞在した宇宙飛行士と、短期間の宇宙飛行を経験した宇宙飛行士の、任務前後の頭部MRI画像を比較し、特に長期任務後の宇宙飛行士の多くの脳に構造的な変化が生じていると報告した。詳細は、NEJM誌20… 2017/11/27 事件・話題
JAMA Neurology誌から パーキンソン病の振戦に超音波視床破壊術 予備試験で有望な効果 米国Virginia大学のAaron E. Bond氏らは、振戦優位型のパーキンソン病(TDPD)で薬剤抵抗性の患者に、MRガイド下片側収束超音波(FUS)視床破壊術またはシャム治療にランダムに割り付けて3カ月追跡する予備試験を行い、この治療が振戦の抑制に有効だったと報告した。結果は、JAMA Neurology誌電子… 2017/11/24 精神・神経
学会トピック◎米国心臓協会学術集会(AHA2017) 米高血圧ガイドライン改訂、基準値130/80に 高血圧と診断する血圧値を140/90mmHgから130/80mmHgに引き下げるなど多くの変更が加わった米国の新しい高血圧診療ガイドラインが、米国心臓協会学術集会(AHA2017、11月11~15日、開催地:アナハイム)で発表された。米国立心肺血液研究所(NHLBI)が召集した合同委員会の第7次報告(JNC7)が2003… 2017/11/22 循環器
Lancet誌から 大動脈弁置換術は午後に行うべき 午前中より成績が良いのは概日リズム遺伝子の影響か 仏InsermのDavid Montaigne氏らは、コホート研究とランダム化試験で、大動脈弁置換術(AVR)は午前中に行うより午後に行った方が心筋の虚血再灌流障害のリスクが低いこと、さらにex vivo実験でこの現象には時計遺伝子が関与している可能性があることを報告した。Lancet誌電子版に2017年10月26日に… 2017/11/22 循環器
学会トピック◎米国腎臓学会学術集会(ASN2017) 多発性嚢胞腎の腎機能低下をトルバプタンが抑制 米での再申請を目的としたREPRISE試験の結果 バソプレシンV2受容体阻害薬トルバプタンの投与により、進行期にある常染色体優性多発性嚢胞腎(ADPKD)患者の推算糸球体濾過量(eGFR)の低下が有意に抑制された。REPRISE試験の結果で、米メイヨークリニックのVincente E. Torres氏らが、米国腎臓学会学術集会(ASN2017、11月2~5日、開催地:ニ… 2017/11/21 腎・泌尿器
日本小児アレルギー学会が「重篤な食物アレルギー症状」の緊急調査 負荷試験や経口免疫療法に伴う重篤な事例は9例 抗原別では牛乳アレルギーが最多 2017年11月18~19日に宇都宮市で開催された第54回日本小児アレルギー学会学術大会で、食物アレルギー患者における重篤なアレルギー症状の調査結果が発表された。回答や情報公開のあった287施設中16施設(全体の5.6%)で、ICU管理を必要とするような重篤なアレルギー症状を引き起こしたことのある… 2017/11/21 アレルギー・免疫
JAMA Ophthalmology誌から 白内障手術は高齢女性の死亡率を減らす 総死亡だけでなく、主な死因別リスクも減少する 白内障と診断された65歳以上の女性を追跡し、白内障手術を受けた患者と受けなかった患者の総死亡と死因別死亡のリスクを比較した、米California大学Los Angeles校のVictoria L. Tseng氏らは、どちらも手術を受けた患者で有意に低かったと報告した。結果はJAMA Ophthalmology誌電子版に2017年10月2… 2017/11/21 眼科
大学と市中病院が連携、研究と臨床を学ぶ場を提供 順大が総合診療医向けのキャリア構築プログラム 順天堂大学医学部総合診療科(内藤俊夫教授)は来年度から、教育的なプログラムを展開する市中病院と連携し、総合診療医を目指す医師向けの新たなキャリア構築プログラムを開始する。後期研修を終えた医師に、研究と臨床を学ぶ場を提供し、卒後10年までのキャリア構築に生かしてもらうもの。… 2017/11/21 医師のキャリア
学会トピック◎米国腎臓学会学術集会(ASN2017) バルドキソロンメチルは糖尿病性腎臓病に有効 投与16週後のGFRを改善、第2相試験TSUBAKIの結果 バルドキソロンメチル(BARD)の16週間の投与により、2型糖尿病を合併する慢性腎臓病(糖尿病性腎臓病、DKD)患者の糸球体濾過量(GFR)が有意改善したと、米国腎臓学会学術集会(ASN2017、11月2~5日、開催地:ニューオーリンズ)で東京大学腎臓内分泌内科の南学正臣氏らが報告した。国内第2相試… 2017/11/20 腎・泌尿器
BMJ誌から 有名医学雑誌は編集者の利益相反対策が必要 編集者の医師は業界から支払いを受けている 医学雑誌の編集者は、投稿された論文の中から、外部の査読者に評価を依頼すべき論文の選出や、掲載すべき論文の決定に重要な役割を果たしている。カナダToronto大学のJessica J Liu氏らは、米国の医学雑誌の編集者が2014年に製薬・医療機器業界から受けとっていた金銭の額や名目を調べて、半数以… 2017/11/20 医の倫理
Circulation Journal誌から DPP-4iは糖尿病併発心不全患者の総死亡や心不全に影響せず 2型糖尿病を合併した日本人心不全患者を対象とした前向き観察研究で、ジペプチジルペプチダーゼ4阻害薬(DPP-4i)が有害な臨床転帰に与える影響を調べたところ、総死亡や心不全のリスク上昇はみられなかった。また、駆出率が保持された心不全(HFpEF)患者では、DPP-4iにより臨床転帰が改善する可… 2017/11/20 循環器
学会トピック◎米国腎臓学会学術集会(ASN2017) カナグリフロジンで腎イベントリスクが低下 CANVASプログラム腎解析の結果 SGLT2阻害薬カナグリフロジンの心血管安全性を検証したCANVASプログラムから、腎エンドポイントに関する詳細な解析結果が発表された。2型糖尿病の標準治療にカナグリフロジンを上乗せすることによる腎保護効果は多くの評価指標で一貫しており、血清クレアチニン値の2倍化、末期腎不全、腎疾患死亡… 2017/11/17 代謝・内分泌
日本小児栄養消化器肝臓学会がガイドライン草案を公開 「胃癌予防目的での小児のピロリ除菌療法は推奨しない」 日本小児栄養消化器肝臓学会は、胃癌予防を目的とした無症状の小児ピロリ陽性者への除菌療法を行わないことを推奨する見通しであることが分かった。これは同学会が改訂を進めている「小児期ヘリコバクター・ピロリ感染症の診療と管理ガイドライン2017」の草案の中に盛り込まれた。… 2017/11/17 消化器
NEJM誌から 欧州で手術を受けたてんかん患者の病理診断 多かったのは海馬硬化症と腫瘍 独Erlangen大学病院のIngmar Blumcke氏らは、1990~2014年に欧州12カ国で外科的治療を受けた薬剤抵抗性焦点性てんかん患者の切除標本の組織病理学的診断について分析したところ、診断名は計36種類になったが、3人に1人は海馬硬化症であり、4人に1人は腫瘍だったと報告した。結果は、NEJM誌2017年1… 2017/11/17 精神・神経
J Am Coll Cardiol誌から ST2反復測定は心不全患者の予後予測マーカーとして有望 NT-proBNPに加える価値のある予後予測能 急性心不全患者を1年間追跡し、心不全の新規バイオマーカーとして注目されているST2を反復測定したところ、ST2高値の患者は、低値の患者に比べて、総死亡と心不全による再入院のリスクが高く、ST2値はNT-proBNPとは独立した予後予測因子になることが示唆された。この観察コホート研究の結果は、J … 2017/11/17 循環器
学会トピック◎米国腎臓学会学術集会(ASN2017) 膜性腎症にリツキシマブとシクロスポリンは同等 MENTOR試験の結果 中年期以降に発症するネフローゼ症候群の中で最も頻度が高い疾患である特発性膜性腎症に対して、リツキシマブ(RTX)とシクロスポリン(CSA)の効果を比較したMENTOR試験の結果が明らかになった。RTXは長期間の蛋白尿の寛解に関してCSAに対して非劣性であり、安全性プロファイルも良好だった。米… 2017/11/16 腎・泌尿器
JAMA誌から 米国で食事を介した除草剤曝露が増加 カリフォルニアのコホートでグリホサートの尿中排出量が増加 米国California大学San Diego校のPaul J. Mills氏らは、地域住民ベースのコホート研究「Rancho Bernardo Study(RBS)of Healthy Aging」参加者の尿検査を行い、世界的に広く使用されている除草剤ラウンドアップの主成分であるグリホサートの尿中排泄量が、20年前に比べ増加していると報告した。… 2017/11/16 公衆衛生・予防医学
JAMA誌から 腎切除術でのロボット手術と腹腔鏡手術の比較 ロボット支援手術は手術時間が長く高コスト 米国では、腎臓癌と診断されて根治的腎切除術を受ける患者に対するロボット支援手術の適用が増えている。米Stanford大学医療センターのIn Gab Jeong氏らは、2003年から2015年までにロボット手術を受けた患者と腹腔鏡下手術を受けた患者を対象とする後ろ向きコホート研究を行い、両群の患者の術後… 2017/11/15 癌
世界抗菌薬啓発週間に合わせてAMR対策の第一人者Davies氏来日 AMR啓発活動、映画やシンポジウムが続々 薬剤耐性(AMR)対策の重要性の周知を目的とした「世界抗菌薬啓発週間」(期間は11月13日から19日)が始まった。これは世界保健機関(WHO)が提唱したもので、2015年から毎年11月に行われている。国内でも世界抗菌薬啓発週間に合わせる形で、国際シンポジウムの開催、映画や動画の公開などの啓発… 2017/11/14 感染症
JAMA Intern Med誌から 年収ではなく資産で健康リスクを比較 資産が多いと死亡と障害のリスクは低い 米国と英国の54歳以上の人々を対象に、総資産とその後10年間の死亡と障害のリスクの関係を調べた米VA Puget Sound Health Care SystemのLena K. Makaroun氏らは、米国と英国の両方で、資産額が多いほど死亡と障害のリスクが少なかったと報告した。結果はJAMA Intern Med誌電子版に2017年10月23日… 2017/11/14 公衆衛生・予防医学
J Am Coll Cardiol誌から 高感度心筋トロポニンT値は死亡、心血管リスク上昇と関連 MIではない胸痛患者を対象とした観察コホート研究の結果 胸痛があるものの心筋梗塞(MI)の病態を認めない患者では、高感度心筋トロポニンT値が高いと総死亡、心血管死、MI、心不全のリスクが上昇することが示された。スウェーデンの観察コホート研究で検討されたもので、結果はJ Am Coll Cardiol誌10月31日号に掲載された。… 2017/11/13 循環器
BMJ誌から 英国で13~16歳の少女の自傷行為が急増 自殺防止対策のための実態調査研究 青少年の自傷行為は、多くの国で公衆衛生上の問題となっている。英Manchester大学のCatharine Morgan氏らは、英国のプライマリケアデータベースから10~19歳の自傷行為の実態を分析し、自殺との関係を調べた。また、居住地域の剥奪レベルと自傷、および自傷後のケアの関係についても検討した。詳… 2017/11/13 精神・神経
Ann Intern Med誌から 米国の口腔咽頭HPV感染を調べる疫学調査 有病率は男性11.5%、女性3.2% 米国では男性のヒトパピローマウイルス(HPV)関連の口腔咽頭扁平上皮癌(OPSCC)の発症率が増加している。対策を講じるには、まずHPV感染の実態を調べる必要があると考えた米Florida大学のKalyani Sonawane氏らは、米国国民健康栄養調査の参加者の口腔HPV有病率を調べ、感染の危険因子について検… 2017/11/10 癌
JAMA Pediatrics誌から 妊婦のPM2.5曝露で新生児のテロメアが短く 臍帯血と胎盤のテロメア長を調べたベルギーの研究 妊婦のPM2.5曝露と臍帯血と胎盤のテロメア長の関係を分析した、ベルギーHasselt大学のDries S. Martens氏らは、妊娠期間中、特に妊娠中期にPM2.5に曝露すると、新生児のテロメア長が短くなる可能性があることを報告した。結果はJAMA Pediatrics誌電子版に2017年10月16日に掲載された。… 2017/11/09 産婦人科
学会トピック◎第45回日本救急医学会総会・学術集会 地下鉄サリン事件の教訓は生かされているか? 東京オリンピックを控え、医療者も化学テロへの備えを 2020年の東京オリンピックを前にしてテロ対策も課題の1つに挙がっており、「化学テロへの備えについてもやるべきことは多い」。日本中毒学会理事の奥村徹氏は1995年の地下鉄サリン事件とその後の化学災害・テロ対策を振り返り、医療機関および医療者が考えるべき課題を第45回日本救急医学会総会・… 2017/11/08 救急医療・集中治療
JAMA Pediatrics誌から 小児でも抗うつ薬は2型糖尿病リスクを高める SSRIsとSNRIsは使用期間や累積用量に伴うリスク上昇 成人では、抗うつ薬の使用が2型糖尿病リスクを上昇させることを示すエビデンスが蓄積されつつある。米Maryland大学のMehmet Burcu氏らは、後ろ向きコホート研究を行って、小児患者にも同様のリスク上昇が見られると報告した。詳細はJAMA Pediatrics誌電子版に2017年10月16日に掲載された。… 2017/11/08 小児科
学会トピック◎第45回日本救急医学会総会・学術集会 急性期脳梗塞に対する血栓回収法の時間短縮のポイント 「急性期脳梗塞の血栓回収法における開通までの時間短縮のカギは、救急車が到着した当初から脳外科医が治療に介入できる体制をつくること」――。大阪市で開催された第45回救急医学会総会・学術集会(10月24~26日)で、筑波大学医学医療系救急・集中治療科の丸島愛樹氏は、脳梗塞患者の血栓回収… 2017/11/07 循環器
NEJM誌から 重度のCKDがあるC型肝炎患者のSVR達成率 グレカプレビルとピブレンタスビル12週投与が有効 進行した慢性腎臓病(CKD)がありC型肝炎でもある患者を対象に、グレカプレビルとピブレンタスビルの配合錠を投与するフェーズ3試験を行った、ニュージーランドAuckland City HospitalのEdward Gane氏らは、HCVのジェノタイプにかかわらずウイルス学的著効(SVR)達成率は96%だったと報告した。… 2017/11/07 消化器
学会トピック◎第45回日本救急医学会総会・学術集会 重症救急患者にプロバイオティクスって効くの? Pros&Consセッションから 外傷や熱傷、感染症など、身体に大きな侵襲が加わったときに起こる体全体の生体応答は全身性炎症反応(SIRS)と呼ばれており、こうした侵襲は腸内細菌や腸管上皮バリア機能の破綻につながり、腸管機能障害や多臓器不全の原因の1つではないかと考えられるようになってきた。そのため、腸内細菌叢の… 2017/11/06 救急医療・集中治療
学会トピック◎第45回日本救急医学会総会・学術集会 在宅医と救急医が議論する研究会を立ち上げた理由 在宅医と救急病院の協同診療の指針づくりも目指す 地域包括ケアシステムの構築に在宅医療の充実は不可欠。そして在宅患者が急変した場合の救急受け入れ体制も不可分であることが指摘されている。しかし、在宅医と救急医の連携は……。こうした状況の改善を図るため、在宅医療関係者と救急医療関係者が同じテーブルについて地域医療構想を話し合う… 2017/11/06 在宅医療
BMJ誌から 外科医は男性と女性で手術成績に差があるか? カナダの研究でわずかだが女性外科医の術後30日死亡率が低い カナダToronto大学のChristopher JD Wallis氏らは、2007~15年に同国オンタリオ州で手術を受けた患者を対象にレトロスペクティブなコホート研究を行い、手術を行ったのが男性外科医か女性外科医かで術後30日間の転帰を比較したところ、女性外科医が担当した患者の方が死亡率が有意に低かったと報… 2017/11/06 外科
学会トピック◎第45回救急医学会総会・学術総会 「バックボードツリー」で重症外傷やECMO患者の搬送時間を短縮 多くの医療機器やモニターを装着した救急集中治療患者の病院間・病院内搬送を迅速に行うために、千葉大学大学院医学研究院救急集中治療医学の松村洋輔氏は、救急隊が使用する患者搬送用のバックボードを用いて、多くの医療類をひとまとめにして装着できるツール「バックボードツリー(BBT)」を開… 2017/11/06 救急医療・集中治療
学会トピック◎第45回救急医学会総会・学術総会 CTの放射線被ばくを防ぐ新兵器「かまくら」 「救急医やスタッフのCT撮影時の放射線被ばくを防ごう」――。大阪市で10月26日まで開催された第45回救急医学会総会・学術集会の「私の工夫 私の発見、私の発明」と題するセッションで、都島放射線科クリニック(大阪市都島区)IVRセンターの保本卓氏は、自らが開発したCT撮影時の放射線被ばく防… 2017/11/06 放射線科
JAMA Pediatrics誌から IBD患者でのMRエンテログラフィーの検査特性 MRIの結果を病理組織診断と照合した研究のメタアナリシス 小児の炎症性腸疾患(IBD)患者の活動性炎症の検出について、MRエンテログラフィーの検査特性を報告した研究の、系統的レビューとメタアナリシスを行った韓国Ulsan医科大学のHee Mang Yoon氏らは、この検査の感度や特異度などが優れていると報告した。結果をJAMA Pediatrics誌電子版に2017年10月9… 2017/11/02 小児科
日本循環器学会、一般向けの心不全の定義を発表 心不全は予防が重要な「病気」との理解広める 日本循環器学会と日本心不全学会は10月31日、一般社会や国民に向けた心不全の定義を発表した。「心不全とは、心臓が悪いために、息切れやむくみが起こり、だんだん悪くなり、生命を縮める病気です」というもの。… 2017/11/01 循環器
学会トピック◎第45回日本救急医学会総会・学術集会 重篤な薬物中毒に対する脂肪乳剤は有効なの? Pros&Consセッションから 静脈脂肪乳剤は薬物中毒に対する治療として、世界のガイドラインに掲載され、推奨治療の1つとされているが、臨床的効果は実は確立した評価がないのが現状だ。 2017/11/01 救急医療・集中治療
Eur Heart J誌から 長時間労働は心房細動発症の危険因子 週55時間以上でリスクは4割増 労働時間が週40時間以内の人と比較して、週に55時間以上労働する人は心房細動(AF)発症リスクが4割増しとなることが、欧州におけるメタ解析により明らかになった――。11月は厚生労働省が定める「過労死等防止啓発月間」である。長時間労働している患者のリスク管理に役立つとともに、医師自身の… 2017/11/01 循環器
JAMA Psychiatry誌から いじめの影響に対する大規模双生児研究 一部症状は5年後も続くが、多くは回復する 小児期のいじめは、長期に渡って精神面に悪影響を及ぼす可能性がある。英University College LondonのTimothy Singham氏らは、双生児を対象にいじめの調査とメンタルヘルスの評価を行い、遺伝要因とは独立に、いじめを受けることと精神状態の悪化の間に因果関係が存在すると報告した。結果はJAMA … 2017/11/01 小児科