学会トピック◎第2回栄養管理指導者協議会学術集会 進行癌患者への栄養管理で4割が全身状態を改善 大阪市立総合医療センター緩和医療科の天野晃滋氏は、栄養管理を積極的に行うことで緩和ケア病棟に入院する進行癌患者のおよそ4割で全身状態が改善したことを紹介し、緩和医療領域における栄養管理の重要性を強調した。「緩和医療領域の栄養管理:患者の意向に即した栄養管理―医療者はどう対応す… 2016/04/29 ターミナルケア
Lancet誌から SAPIEN 3によるTAVIの1年後の成績比較 外科的大動脈弁置換術が可能な患者にも有望 経カテーテル大動脈弁留置術(TAVI)は、重度の大動脈弁狭窄症で、手術による死亡リスクが高い患者、または手術が適さない患者に適用されている。米国Emory大学医学部のVinod H Thourani氏らは、SAPIEN 3生体弁を用いるTAVI は、中等度リスクの患者においても、外科的弁置換術の代替として、長期… 2016/04/28 循環器
Lancet誌から 重度心不全患者に幹細胞移植の新医薬品 フェーズ2試験で転帰を改善 患者自身の骨髄から採取した細胞を体外で培養し心内膜に注入する、細胞移植治療用医薬品ixmyelocel-Tを虚血性の拡張型心筋症患者に適用したフェーズ2B試験で、好結果が得られた。米Utah大学病院のAmit N Patel氏らは、結果をLancet誌電子版に2016年4月5日に報告した。… 2016/04/27 循環器
第3回日経アジア感染症会議でステートメント発表 官民連携で途上国の感染症対策支援を 日本経済新聞社と日経BP社は2016年4月22日から23日にかけて、都内で第3回日経アジア感染症会議を開催した。同会議では官民が協力して感染症対策を進める必要性を確認するとともに、日本発の医薬品やワクチン、診断法などを開発途上国の感染症対策に役立てるための方策について検討し、ステートメ… 2016/04/26 臨床+α
BMJ誌から 血管合併症を減らす糖尿病治療レジメン比較 チアゾリジン誘導体が失明リスクを減らす可能性 2型糖尿病患者に対するDPP-4阻害薬やチアゾリジン誘導体を含む3剤併用療法は、メトホルミン単剤療法に比べ網膜症による失明を減らすなどのデータが報告された。これは英国Nottingham大学のJulia Hippisley-Cox氏らが行ったコホート研究で、英国のプライマリケアデータベースを利用して、それら2種… 2016/04/26 代謝・内分泌
JAMA Oncology誌から 夜間絶食時間が長いと乳癌の再発リスクが低下 ただし死亡率には有意差なし 米California大学San Diego校Moores癌センターのCatherine R. Marinac氏らが行ったコホート研究で、早期の浸潤性乳癌と診断され、治療を受けた女性で、夜間の絶食時間が13時間以上だった人々は、13時間未満の女性に比べ乳癌再発リスクが36%低かった。詳細は、JAMA Oncology誌電子版に2016年3月31… 2016/04/25 癌
速報◎2016年熊本地震 中小病院・介護事業者の奮闘1週間 真価問われる地域包括ケア 4月14日に震度7の前震、16日未明に再び震度7の本震を観測し、今なお余震が続く熊本地震。要介護高齢者などが入院・入所する現地の医療機関・介護施設はどう対応したのか。浮かび上がるのは日ごろの備えや協力関係の大切さだ。… 2016/04/25 老年医学・介護
J Am Coll Cardiol誌から 早朝家庭血圧はイベント予測に有用 家庭血圧の予測能は診療所血圧を凌ぐ可能性 早朝家庭収縮期血圧は将来の冠動脈疾患(CAD)および脳卒中の強力な予測因子であり、診療室収縮期血圧を凌ぐ可能性がある――。こうした新たな知見が、既存のHONEST研究のデータを利用した解析によって見出された。今後、無作為化比較試験を行って、早朝の降圧に特化した治療によりCADおよび脳卒… 2016/04/25 循環器
速報◎2016年熊本地震 熊本市民病院が避難所での医療活動を展開 建物の安全性が確認されていないため、外来や入院、救急の全ての診療継続が困難となっている熊本市民病院が、被災者支援に加えて、避難所での健康・衛生管理にも本格的に取り組みだした。 2016/04/22 組織
学会トピック◎第75回日本医学放射線学会総会 MRIで非侵襲的に「治る認知症」を診断 造影剤や放射性同位体を使用することなく、MRIで非侵襲的に「治る認知症」と呼ばれる特発性正常圧水頭症(iNPH)を診断できる可能性が報告された。熊本労災病院放射線科の中村信一氏が、4月14日から17日にかけて横浜市で開催された第75回日本医学放射線学会総会(大会長=北海道大学の玉木長良氏… 2016/04/22 放射線科
3年で因果関係を否定できない報告例が8例、うち1人は死亡 ラピアクタの副作用に「アナフィラキシー」追加 厚生労働省は4月21日、抗インフルエンザ薬ペラミビル(商品名ラピアクタ)との因果関係を否定できないアナフィラキシーが2013年以降に8例報告されていたことを公表した。このうち1人が死亡した。厚労省は添付文書の改訂を製造販売元である塩野義製薬に指示。同社は4月21日付で添付文書を改訂した… 2016/04/22 医薬品
NEJM誌から バリシチニブが難治性RA患者の症状を改善 プラセボ対照のフェーズ3試験 米Stanford大学のMark C. Genovese氏らは、難治性の関節リウマチ患者にヤヌスキナーゼ(JAK)1と2を阻害する経口薬バリシチニブを投与するフェーズ3試験を行い、症状軽減が見られることを報告した。詳細はNEJM誌2016年3月31日号に掲載された。… 2016/04/22 骨・関節・筋
NEJM誌から ジカウイルス感染症でこれまで分かったこと デング熱流行地域ではELISAに交差反応 米国疾病管理センター(CDC)のLyle R. Petersen氏らは、ジカウイルスの疫学、感染方法、臨床特性、診断方法などに関する最新の情報をまとめた総説を発表し、今後の展望についてもコメントした。レビュー記事はNEJM誌電子版に2016年3月30日に掲載された。… 2016/04/21 感染症
速報◎2016年熊本地震 JMATは37隊が活動中、46隊が待機中 高齢者の被災者への対処が求められる 日本医師会は4月20日に記者会見を開催し、熊本地震の被災地への日本医師会災害医療チーム(JMAT)の派遣状況を報告した。JMATは4月20日時点で、37隊(152人)が派遣中。46隊(195人)が派遣に向けて準備中、27隊(99人)が派遣を終了している。 日本医師会長の横倉義武氏は、「東日本大震災の教… 2016/04/20 事件・話題
JAMA誌から PCI後の抗血小板療法を継続すべき患者を予測 ベネフィットがリスクを上回る患者の予測精度は中等度 経皮的カテーテルインターベンション(PCI)によるステント留置後の、チエノピリジン系薬とアスピリンを用いた抗血小板薬併用療法の継続期間については議論がある。米国Beth Israel Deaconess医療センターのRobert W. Yeh氏らは、継続した場合に、虚血リスク低下による利益が、出血リスク上昇によ… 2016/04/20 循環器
速報◎2016年熊本地震 車中泊の28人が肺塞栓症に、うち2人死亡 余震が長引く中、避難している人、特に車中泊をしている人の間で肺塞栓症のリスクが高まっている。新潟大学大学院呼吸循環外科の榛沢和彦氏によると、4月19日11時までに、車中泊の28人が肺塞栓症を発症し、うち2人が死亡した。… 2016/04/19 循環器
速報◎2016年熊本地震 「仮設建物でも保険診療可能」、厚労省が明示 震災に絡む施設基準や診療報酬の取り扱いに関する事務連絡を発出 厚生労働省は4月18日、熊本地震による被災に伴う保険医療機関や診療報酬の取り扱いについて事務連絡を発出した。保険医療機関が全半壊した場合、代替する仮設建物でも保険診療を可能とすることや、患者が処方箋を持たずに調剤を求めてきた場合、事後に処方箋の発行を受けることを条件に薬局などが… 2016/04/19 行政・制度
誤報道を受け厚労省が研究結果に対する見解を発表 HPVワクチンで記憶障害などが起こるとは言えない 厚生労働省が3月16日に実施した「ヒトパピローマウイルス感染症の予防接種後に生じた症状に関する厚生労働科学研究事業成果発表会」での発表内容が誤った趣旨で報道されたことを受け、同省は4月18日に発表内容に対する解釈として「ヒト・パピローマウイルス(HPV)ワクチンが記憶障害などを起こす… 2016/04/19 感染症
学会トピック◎第75回日本医学放射線学会総会 骨転移への放射線治療は「痛み」「不眠」のほか全体的なQOLを改善 骨転移患者に対する姑息的放射線治療は、痛みを和らげるだけでなく、全体的なQOLや不眠のスコアを改善することが分かった。埼玉医科大学総合医療センター放射線腫瘍科教授の高橋健夫氏が、4月14日から17日にかけて横浜市で開催された第75回日本医学放射線学会総会(大会長=北海道大学の玉木長良… 2016/04/19 癌
速報◎2016年熊本地震、そのとき陣内病院は 病院は壁面損傷、ガレージで診療対応中です ひたすら続く余震で地盤の液状化現象があらわに 4月14日21時26分に熊本県で発生した震度7の地震は、前震にすぎなかった。16日未明にはマグニチュード7.3の本震が発生。その後も、最大震度5強、6弱といった大地震が続く。「ホームページをリフォームして初めての公式ブログに掲載する記事がこんな記事になるとは」。このような書き出しで、熊本市… 2016/04/19 医療安全
Lancet誌から EF低下心不全患者への心房間シャントデバイス 治療初期には一定の効果と安全性 左室駆出率が低下している心不全患者に対しても、左房の圧力を減らすと利益が得られる可能性を示唆する知見が複数あった。そこで、カナダLaval大学のMaria Del Trigo氏らは、左房から右房へ一方向に血流を生じさせる心房間シャントデバイスの安全性と有用性を評価するために、カナダの1施設でコホ… 2016/04/19 循環器
速報◎2016年熊本地震 DMATは157隊、DPATは13隊が活動中 熊本地震、各地で災害医療活動が展開中 4月14日から熊本県を中心に相次いでいる地震を受け、被災地では随所で災害医療活動が展開されている。災害時派遣医療チーム(DMAT)は、17日22時時点で157隊が活動中。さらに80隊が移動中で、294隊が待機中となっている。… 2016/04/18 救急医療・集中治療
速報◎2016年熊本地震 早期介入を目指す新体制のDPATが活動中 厚生労働省の発表によれば、災害派遣精神医療チーム(DPAT)は、4月17日時点で、13隊が活動中。さらに、1隊が移動中、全国で10隊が準備中。病院のライフラインの途絶などのため、益城病院(熊本県益城町)、希望ヶ丘病院(熊本県御船町)において転院などが必要となった入院患者の転院支援は、熊… 2016/04/18 精神・神経
速報◎2016年熊本地震 化血研、ワクチンと血液製剤の製造を中断 熊本県内の3カ所の製造施設が被害 化学及血清療法研究所は4月18日、熊本地震により、複数の建物・施設に被害が生じていることから、4月18~20日までの3日間を臨時休業することを同社ウェブサイトで報告した。 2016/04/18 医薬品
Lancet誌から EFが保たれている心不全の新治療デバイス 心房間シャントを設けるフェーズ1試験 左室駆出率が保たれている心不全(HFPEF)では、労作時の左房圧の上昇を特徴とし、これが患者の死亡や合併症につながると考えられている。そのためドイツGeorg-August大学のGerd Hasenfus氏らは、左房圧を緩和する心房間シャントデバイスを留置することで心不全の悪化を防げるかどうか、フェーズ1… 2016/04/18 循環器
速報◎2016年熊本地震 県透析施設協、透析患者の域外移送を検討 未だ余震の続く中、熊本県透析施設協議会が透析患者の域外移送の検討に入った。特に熊本地方では、断水あるいは水質悪化が継続しており、このままでは地震による被害の少なかった透析施設でも、透析ができなくなると危惧されている。… 2016/04/16 腎・泌尿器
治験や先進医療など、既存の評価療養との関係を整理 「患者申出療養」実施に向け議論始まる 患者から申し出があった未承認の医療技術について、保険診療との併用を認めるかを検討する「患者申出療養評価会議」(座長:聖路加国際病院長・福井次矢氏)の第1回会議が、4月14日に開催された。制度の詳細な運用方法について議論し、治験や先進医療といった既存の評価療養との関係を整理した。… 2016/04/15 行政・制度
BMJ誌から 多くの抗うつ薬は心血管リスクを上昇させない シタロプラムの不整脈リスクも有意な上昇なし 成人患者に対する抗うつ薬の使用は、一部の例外を除いて心血管リスクを増加させないという研究が報告された。これは英国Nottingham大学のCarol Coupland氏らが、英国のプライマリケアデータベースを活用したコホート研究で、抗うつ薬の使用と、心筋梗塞、脳卒中または一過性脳虚血発作(TIA)、不… 2016/04/15 循環器
NEJM誌から 化学放射線治療後の頸部郭清術は必須ではない 頭頸部の扁平上皮癌はPET-CTで手術対象を絞り込める リンパ節転移のある進行頭頸部扁平上皮癌に対して、化学放射線療法後の計画的頸部郭清術の対象となる患者は、PET-CTで絞り込めるという研究が報告された。これは、英国Birmingham大学のHisham Mehanna氏らが行った無作為化試験で、PET-CTで転移部分の完全奏効が確認できなかった患者にのみ頸部郭… 2016/04/14 癌
JAMA誌から 腰痛にマインドフルネス・ストレス低減法も有効 認知行動療法と同様に疼痛スコアが軽減 瞑想やヨガをプログラムに取り入れたマインドフルネス・ストレス低減法(MBSR)は、成人の慢性腰痛治療において、認知行動療法(CBT)と同様に有効であるという研究が報告された。これは米Group Health Research InstituteのDaniel C. Cherkin氏らが行った無作為化試験によるもので、通常のケアに… 2016/04/13 骨・関節・筋
J Am Coll Cardiol HF誌から 歩行速度で高齢心不全患者の予後予測能が向上 イタリアの観察研究結果 高齢の心不全患者では、フレイルの指標である歩行速度が死亡や入院と関連していることが、イタリアで行われた観察研究から明らかとなった。結果はJ Am Coll Cardiol HF誌4月号に掲載された。 2016/04/13 循環器
マンスリークリップ◎感染症情報(2016年3月) インフルエンザはピーク過ぎ減少 流行性耳下腺炎は引き続き高レベル 月に1度、感染症情報をお伝えするマンスリークリップ。今月取り上げる感染症は、インフルエンザ、流行性耳下腺炎、A群溶血性レンサ球菌咽頭炎、感染性胃腸炎(ロタウイルス)、伝染性紅斑です。マダニ刺咬により感染するため、春の行楽シーズンを目前に対策の呼び掛けが必要な重症熱性血小板減少… 2016/04/12 感染症
JAMA Cardiology誌から NSTEMI後の心臓突然死リスク予測モデルの試み ロジスティック回帰モデルのC統計量は0.77 非ST上昇急性冠症候群(NSTE ACS)後の心臓突然死(SCD)のリスクについて検討した米国Veterans Affairs Eastern Colorado and Health Care SystemのACSPaul L. Hess氏らは、SCDリスクに関係するベースラインの要因を同定し、それらを組み合わせて、NSTE ACSから2年間のSCDリスクを予測するアルゴ… 2016/04/12 循環器
相談は1012件、センターへの調査依頼は2件 医療事故調査制度、半年で188件が報告 診療科別では内科と外科の事例が29件ずつ 2015年10月にスタートした医療事故調査制度は、制度開始6カ月間で累計188件が医療事故として医療事故調査・支援センター(以下、センター)に報告されたほか、院内調査結果をまとめた報告書が50件提出されたことが分かった。また、センターへの相談件数は制度開始6カ月で累計1012件に上ったほか、… 2016/04/11 医療安全
Lancet誌から 腎疝痛の救急患者にジクロフェナク筋注が有効 鎮痛効果でモルヒネ静注に勝る 激しい腎疝痛に苦しむ患者が救急部門を受診した時には、速やかに効果が現れ、かつ有効性が高い鎮痛薬を投与する必要がある。カタールHamad総合病院のSameer A Pathan氏らは、二重盲検の無作為化試験を行って、ジクロフェナク筋注の有効性と安全性がモルヒネ静注に優ることを報告した。詳細は、Lan… 2016/04/11 腎・泌尿器
政府が薬剤耐性対策アクションプラン決定 抗菌薬使用量を2020年までに3分の2に削減 政府は4月5日、閣議後に国際的に脅威となる感染症対策関係閣僚会議を開催し、薬剤耐性(AMR)対策アクションプランを決定した。2020年の人口千人当たりの1日抗菌薬使用量を2013年水準の3分の2に減少させるなど、具体的な目標を定め、医療(ヒト)と畜産(動物など)の両分野にわたる一体的な対策… 2016/04/08 感染症
NEJM誌から PICUの小児に対する非経口栄養は1週間待つべき PICU滞在日数が短縮し、新規の感染症が減少する 現行のガイドラインは、小児のPICU入院後、速やかに非経口栄養を開始することを推奨しているが、ベルギーLeuven大学病院のTom Fivez氏らが行った無作為化試験では、非経口栄養の開始をPICU入院後8日目以降にすると、早期に開始した場合に比べ、感染症罹患リスクは下がり、ICU入院期間も短くなるこ… 2016/04/08 小児科
Ann Intern Med誌から 周術期の予防接種は術後の転帰に影響しない インフルエンザワクチンのコホート研究 手術が予定されている患者にも、インフルエンザの予防接種が推奨されているが、接種率は低い。米国Kaiser Permanente Southern California(KPSC)のSara Y. Tartof氏らは、後ろ向きコホート研究を実施して、入院中に予防接種を受けた患者と受けなかった患者の、退院後7日間の再入院や救急部門受… 2016/04/07 感染症
Circulation Journal誌から 進行した心不全患者にも和温療法は有効か 従来治療のみ群より臨床的な利点を認める 進行した心不全患者を、従来治療に加えて和温療法を行う群と、従来治療のみ行う群にランダムに割り付けて、和温療法の有効性と安全性を検討したところ、血漿BNP値は和温療法群のみ有意に減少し、有害事象の発生については両群に差はなかった。この結果は、Circulation Journal誌3月25日号に掲載さ… 2016/04/06 循環器
JAMA Cardiology誌から ワルファリン投与と外傷性頭蓋内出血の発症率 危険因子は認知症、貧血、うつ病、抗痙攣薬など ワルファリンを投与されている高齢の心房細動患者では、転倒などの外傷による出血性疾患が危惧される。米New York大学医学部のJohn A. Dodson氏らは、後ろ向きコホート研究を行って、ワルファリン投与を開始した高齢患者の外傷性頭蓋内出血による入院の発生率は1000人・年当たり4.80人で、危険因… 2016/04/06 循環器
Lancet誌から VEGF阻害薬は腎細胞癌切除後の生存期間を延長しない スニチニブとソラフェニブのフェーズ3試験 血管内皮成長因子(VEGF)阻害薬のスニチニブとソラフェニブは、根治切除できない腎細胞癌に適応があるが、再発リスクは高くても根治切除可能だった患者に使用しても利益は得られないという研究が報告された。これは米Pennsylvania大学のNaomi B Haas氏らが行った二重盲検の無作為化フェーズ3試験… 2016/04/05 癌
医療事故調スタートから半年、筑波大病院で意見交換会 医療事故調報告、想定よりも少ないのはなぜ? 「医療法に基づく医療事故調査制度に関する意見交換会」が3月19日に筑波大学附属病院で開催された。第三者機関、都道府県医師会、弁護士、臨床医など、様々な立場の関係者がパネラーとして登壇、この半年を振り返りつつディスカッションを行った。… 2016/04/04 医療安全
J Am Coll Cardiol誌から FH患者でのLDL-C管理目標値達成率は11.2% 遺伝子学的診断確定済み患者対象の観察研究結果 脂質低下療法(LLT)を受けている家族性高コレステロール血症(FH)患者のうち、LDLコレステロール(LDL-C)の管理目標値を達成しているのは全体の11.2%に過ぎないことが分かった。スペインで行われた大規模研究で明らかになったもので、その結果がJ Am Coll Cardiol誌の3月22日号に掲載された。… 2016/04/04 循環器
Lancet誌から 早産児の壊死性腸炎を腸内細菌から予測する 発症例では時間ともに特定の細菌群が増加 極低出生体重児の生命を危険にさらす壊死性腸炎のリスクに、乳児期の腸内細菌叢が関係するという研究が報告された。これは米国St. Louis小児病院のBarbara B Warner氏らが、壊死性腸炎を発症した乳児と発症しなかった乳児の腸内細菌叢を比較するネステッドケースコントロール研究を行ったもの。詳… 2016/04/04 感染症
米コレステロールガイドライン、実質改訂? 治療目標値も復活、Fire and Forget路線を修正か 米国心臓病学会(ACC)は4月1日、スタチン以外の薬剤による高コレステロール血症治療に関する指針(「2016 ACC Expert Consensus Decision Pathway on the Role of Non-Statin Therapies for LDL-Cholesterol Lowering in the Management of Atherosclerotic Cardiovascular Disease Risk」)を発… 2016/04/03 循環器
職場環境への不満?大学病院は調査委員会を設置 名大病院の救急医9人が一斉退職 名古屋大学医学部附属病院の救急科に所属する医師21人中9人が3月31日付けで一斉退職したことが同病院への取材で分かった。4月1日付けで外部の病院から2人入職したが、7人減の状態のため、病院内の内科や外科の医師がサポートに入る。… 2016/04/01 医師の職場環境
シリーズ 東北地方の医学部新設 東北医科薬科大学の医学部が開学 NTT東日本東北病院も東北医科薬科大学若林病院に名称変更 2016年4月1日、東北薬科大学の医学部が開学した。国内で新たな医学部が開学するのは37年ぶりとなる。これに伴い、東北薬科大学は東北医科薬科大学に、東北薬科大学病院は東北医科薬科大学病院に、NTT東日本東北病院は東北医科薬科大学若林病院に名称が変更された。東北医科薬科大学医学部の付属病… 2016/04/01 医師のキャリア
NEJM誌から 吸入ステロイドを併用したLABAの安全性を確認 若年者ではステロイド単独よりも重症発作が少ない傾向 短時間作用性β刺激薬(SABA)の過剰使用と喘息死の関係が注目されてから、長時間作用性β刺激薬(LABA)の安全性についても議論が行われてきた。米GlaxoSmith-Kline社のDavid A. Stempel氏らは、中等症から重症の喘息患者を対象とした無作為化非劣性試験を行って、LABAのサルメテロールと吸入ス… 2016/04/01 アレルギー・免疫