新生児15人からカルバペネム耐性腸内細菌が検出 長崎大、多剤耐性菌検出で新生児の受入中止 原因・感染経路は現在調査中 長崎大学病院は2月25日、新生児集中治療室(NICU)と新生児治療回復室(GCU)の新生児15人からカルバペネム耐性腸内細菌(CRE)が検出されたことを受け、新生児の受入を一時的に中止すると発表した。同病院は、「患者・保菌者を増やさないようにするためにも、感染ルートの確認や感染予防策が確立… 2015/02/28 感染症
副作用の報告義務違反で ノバルティス、3月5日から15日間の業務停止へ シクロスポリンやバシリキシマブなど4成分5製品は対象外に ノバルティスファーマは2015年2月27日、厚生労働大臣から第一種医薬品の製造販売に関する業務停止命令の行政処分を受けたと発表した。 2015/02/27 行政・制度
尿管結石へのロキソプロフェンや胚細胞腫・精巣癌へのゲムシタビンなど 支払基金、薬剤7事例で適応外使用を認める 社会保険診療報酬支払基金は2月23日、薬剤7事例の適応外使用を「薬理作用が同様と推定される」との理由で、審査上認めるとの見解を発表した。 2015/02/27 医薬品
JAMA誌から クレアチン補充にパーキンソン病の進行抑制効果なし 米NIH主導の大規模臨床試験LS-1、中間解析で無益性示され早期終了 パーキンソン病の進行抑制を目的としたクレアチン補充療法は無効である──。約1700人の早期パーキンソン病患者を対象に、米国立衛生研究所(NIH)の主導で行われてきたプラセボ対照ランダム化比較試験「LS-1」が、中間解析で「試験継続の意義がない(無益である)」ことが示され、予定より早期に… 2015/02/27 精神・神経
20~30代の10日以上の長期旅行者で頻度高く 動物咬傷後、半数が狂犬病ワクチン接種せず 成田空港検疫所には3日に2人の頻度で相談に 成田空港検疫所は2月24日、2013年に成田空港検疫所で対応した国外での動物咬傷に関わる健康相談事例の検討結果を国立感染症研究所のウェブサイトで報告した。 検疫所が動物咬傷に関して対応した日本国籍者192人を対象に、発生頻度や国を解析したところ、世界保健機構(WHO)で定められた狂犬病罹… 2015/02/26 感染症
Circulation誌から 院外心停止患者の体温管理、33℃と36℃で認知機能に差なし TTM試験の生存者を対象とした神経学的評価 院外心停止患者の低体温療法について検討するTTM(Target Temperature Management after out-of-hospital cardiac arrest)試験において、体温管理の目標値の違いが認知機能に与える影響を検討したところ、目標温度が33℃の場合と36℃の場合で、心停止から半年後の認知機能に有意な差は認められな… 2015/02/26 循環器
報告書取りまとめの目途立たず、10月の法律施行に暗雲 医療事故調検討会、最終回で物別れに 今年10月からスタートする医療事故調査制度に関する省令などを策定するために昨秋に設置された厚生労働省の「医療事故調査制度の施行に係る検討会」は2月25日、最終回となる会合を開いた。予備日を設定していなかったため、同日の会合が事実上の最終回となる予定だったが、4時間の議論の末、結局… 2015/02/26 医療安全
久山町研究の疫学データから明らかに 尿酸値5.0mg/dL以上はCKDの発症リスク 公益社団法人久山生活習慣病研究所と帝人ファーマは、2015年2月25日、久山町研究の疫学データから、5.0mg/dL以上の尿酸値高値で慢性腎臓病(CKD)の発症リスクが有意に高まることが明らかになったと発表した。研究成果は、2015年6月に名古屋市で開催される第58回日本腎臓学会学術総会で発表される… 2015/02/26 腎・泌尿器
JAMA誌から 献血後の鉄剤服用でヘモグロビン値が早く回復 米国の献血者を対象とした介入試験で明らかに 米国では、定期的に献血をしている人の25~35%に、鉄欠乏性貧血があると見積もられている。米食品医薬品局(FDA)により既定の献血間隔の延長も検討されているが、米Institute for Transfusion MedicineのJoseph E. Kiss氏らは、献血後28週間にわたって低用量の鉄剤を投与するランダム化比較試験… 2015/02/26 血液内科
保育士をきっかけに保護者・家族まで感染が拡大 昨年9月に東京都の保育所で疥癬が集団発生 国立感染症研究所が経緯を報告 2014年9月に、東京都中央区の認証保育所で疥癬の集団発生が起きていたことが、国立感染症研究所の疫学調査結果の報告から明らかになった。報告者数は疑い例を含め19人だった。 2015/02/25 感染症
NEJM誌から 冠静脈洞狭窄デバイス、難治性狭心症を改善 ステント状デバイス「Reducer」の第2相試験COSIRAで、症状軽減とQOL向上が確認 薬物療法下でも重度の症状が残存する難治性の狭心症患者を対象としたシャム(偽)治療対照のランダム化比較試験で、冠静脈洞へのデバイス留置により狭心症症状が軽減され、QOLが向上することが分かった。… 2015/02/25 循環器
ギニアで臨床試験を実施中のフランス国立保健医学研究機構が発表 ファビピラビルは一部エボラ患者に有効 「ウイルス量抑えられた臓器障害ない患者で死亡率を下げる」 フランス国立保健医学研究機構(Inserm)は2015年2月24日、西アフリカのギニア共和国でエボラ感染症患者に対して実施している臨床試験の途中経過のデータから、ウイルス量が一定程度に抑えられ、重篤な臓器障害を呈していない患者において、ファビピラビル(アビガン)の有効性が示唆されたと発表… 2015/02/24 感染症
定員100人中55人が地域枠に 東北薬科大、地域定着策の説得ならず 交渉状況示せず、「納得できない」との反発も 医学部新設を目指す東北薬科大学は2月20日、第5回目の教育運営協議会を開催。文部科学省の「東北地方における医学部設置に係る構想審査会」が、医学部新設構想の選定の際に東北薬科大に課した「7つの条件」のうち、同協議会で合意の得られていない卒後の地域定着策について議論を行った。… 2015/02/24 組織
BMJ誌から 高血圧患者の診察間隔、最も短い群で予後最良 英国GPの診療データベース解析から判明 高血圧患者の診察頻度を設定する上で役立ちそうなデータが、英国の一般医(General Practitioner:GP)診療データベースの解析によって得られた。降圧薬を服薬している患者の血圧に上昇が認められてから、実際に治療を強化するまでの期間で予後を比較したところ、1.4カ月以内に治療を強化した群で… 2015/02/24 循環器
認定ケアマネジャーの会が実態調査、厚労省の報酬減額案に反論 福祉用具だけのケアプラン業務は本当にラク? 一般社団法人日本ケアマネジメント学会の「認定ケアマネジャーの会」はこのほど、福祉用具貸与のみのケアプランに関する実態調査の結果と要望書を、厚生労働省老健局振興課長に提出した。 2015/02/23 行政・制度
理研脳科学総合研究センター・西道隆臣氏に聞く アルツハイマー病、見えてきた克服への道筋 AD発症の20年以上前からアミロイドが蓄積 いまや老年期の認知症の大半を占めるようになったアルツハイマー病(AD)。その病態を解明する研究から、脳内のアミロイド沈着が根本的な原因であることが突き止められた。最近の研究では、アミロイドβがAD発症の20年以上も前から脳内に蓄積し始めていることも明らかになった。アミロイドをター… 2015/02/23 精神・神経
ガイドライン作成委員会が日本高血圧学会理事長に提出 高血圧GL、次回改訂時の検討課題を提示 家庭血圧、ジェネリック医薬品、周術期のβ遮断薬の扱いなど 日本高血圧学会は2月18日、同学会高血圧治療ガイドライン作成委員会がまとめた次回改訂に向けての報告書を公表した。高血圧治療ガイドライン2014(JSH2014)において最終結論を出すことができなかった項目を列挙し、次回改訂時に参考とするよう要望している。作成委員会の委員長を務めていた札幌… 2015/02/23 循環器
Ann Intern Med誌から 「最期の1年」の苦しみ、この12年でむしろ増加 米国の高齢者調査で、1998年より2010年の方が疼痛や抑うつなどに苦しむ人の割合が増加 終末期ケアの向上に国を挙げて取り組んでいる米国で、ショッキングな調査結果が発表された。亡くなる前年に痛みや抑うつなどを経験した高齢者の割合が、1998年よりも2010年で増加していたのだ。終末期のケアをさらに向上させる、より良い症状管理法が求められていると言えそうだ。… 2015/02/23 癌
学会速報◎第11回日本消化管学会学術集会 小腸病変の観察にスパイラル内視鏡が有用 ダブルバルーン内視鏡と同等の診断能で挿入時間は短い 初学者が行ったスパイラル内視鏡検査とダブルバルーン内視鏡検査の前向きクロスオーバ―比較試験で、両者の病変診断率には差がなく、スパイラル内視鏡の方が鎮静薬使用量が多いものの、挿入時間が短いことが報告された。広島大学病院内視鏡診療科の青山大輝氏が第11回日本消化管学会学術集会(2月… 2015/02/20 消化器
学会速報◎第11回日本消化管学会学術集会 FD症状を伴うGERD患者へのPPI+アコチアミド併用で上乗せ効果確認されず 食後愁訴症候群(PDS)を伴う胃食道逆流症(GERD)の治療で、プロトンポンプ阻害薬(PPI)とアコチアミド(商品名アコファイド)を併用しても、上乗せ効果が確認されなかった。一志胃腸科クリニック(東京都江戸川区)院長の一志公夫氏が第11回日本消化管学会学術集会(2月13~14日、東京開催)で… 2015/02/20 消化器
東京女子医大の2歳児死亡事例 プロポフォール死亡事例、遺族側が傷害致死容疑で告訴状 遺族は「外部調査委員会の報告書、真相解明にはほど遠い」 東京女子医科大学病院(東京都新宿区)の集中治療施設(ICU)で人工呼吸中の小児患者がプロポフォール投与後に死亡した問題で、遺族側は2月19日、「正当な医療行為には当たらない可能性がある」として警視庁に傷害致死容疑の告訴状を提出し、同日午後に記者会見を行った。なお、同件は既に警視庁… 2015/02/20 麻酔科
「精神・知的障害に係る障害年金の認定の地域差に関する専門家検討会」 地域差は最大6倍…厚労省で障害年金の認定基準などを議論 障害等級判定の指標や就労状況の評価法を今夏めどに取りまとめ 厚生労働省は2月19日、「精神・知的障害に係る障害年金の認定の地域差に関する専門家検討会」(座長:帝京平成大学大学院臨床心理学研究科長・教授の安西信雄氏)の初会合を開いた。都道府県ごとに審査している障害基礎年金の不支給割合を2014年に調査したところ、最大で6倍の地域差があることが… 2015/02/20 精神・神経
JAMA誌から 外傷患者への大量輸血、ベストな「配合」は? 血漿、血小板、赤血球製剤の投与割合を1:1:1にすると、1:1:2より止血が早い 重症の外傷患者への輸血で、血漿製剤と血小板濃縮液、赤血球濃厚液の投与割合を1:1:1とする方が、1:1:2とするよりも止血を達成した患者が有意に多く24時間以内の失血死も有意に少ないことが、米国の外傷センターで実施されたランダム化比較試験から分かった。… 2015/02/20 血液内科
循環器・腎泌尿器・呼吸器疾患と代謝異常疾患の43疾患は了承 指定難病、脂質代謝異常疾患7つは再検討へ 総動脈幹遺残症を含め検討対象は計611疾患に 2月18日、医療費助成の対象となる難病(指定難病)を選定する「指定難病検討委員会(第9回)」が開催された。循環器・腎泌尿器・呼吸器疾患と代謝異常疾患の50疾患が検討対象となり、家族性3型高脂血症などの脂質代謝異常疾患7つを除く43疾患を指定難病とすることが了承された。了承されなかった7… 2015/02/19 行政・制度
全国医学部長病院長会議が臨床試験へのGLを策定 臨床研究の最終責任は学長・病院長に 実施費を超えた寄付金の取得者は研究責任者にすべきではない 全国医学部長病院長会議は2月18日、「研究者主導臨床試験の実施にかかるガイドライン」を公表した。これは相次ぐ臨床研究の不正問題を受けて策定されたもの。強制力はないが、各大学に市販後臨床試験における管理運営体制の見直しと再発防止策を講じるよう求める意図がある。… 2015/02/19 組織
学会速報◎第11回日本消化管学会学術集会 内視鏡的バンド結紮術で憩室出血の再発が低下 クリップ法と比べ再出血率が有意に低下、入院期間短縮効果も 大腸憩室出血の内視鏡的止血術である、クリップ法と内視鏡的バンド結紮術(endscopic band ligation;EBL法)を比較した結果、EBL法では30日以内再出血率が有意に低下し止血後在院日数も短縮したことが示された。亀田総合病院(千葉県鴨川市)消化器内科の山内健司氏らが第11回日本消化管学会学術… 2015/02/19 医療機器
JAMA Intern Med誌から 小児期の被爆線量、甲状腺結節の有病率と相関 広島と長崎の被爆者を対象とした長期追跡調査で判明 広島と長崎で原子爆弾により被爆した時点の年齢が10歳未満だった人を対象とした甲状腺検査で、悪性腫瘍や良性結節などを含む全ての甲状腺結節の有病率は、被爆時に浴びた放射線線量が多いほど高いことが明らかになった。… 2015/02/19 代謝・内分泌
第29回日本医学会総会2015関西の見どころを紹介 「初の試み」目白押しの第29回医学会総会 第29回日本医学会総会2015関西組織委員会は2月18日に会見を開き、「第29回日本医学会総会2015関西」の開催概要や見どころを紹介した。学術講演では、医療・介護制度や終末期医療からiPS細胞、ロボット手術まで、幅広いテーマを取り上げる。医学会総会として初めて一般市民向けの公開講座を設けた… 2015/02/19 医師のキャリア
低用量規格の薬価がネキシウムの高用量規格と同額に 新型PPIタケキャブの薬価が決定 ピロリ除菌や胃潰瘍などでの1日薬価はネキシウムの1.5倍 中央社会保険医療協議会は2月18日、新しい作用機序のプロトンポンプ阻害薬(PPI)であるボノプラザン商品名タケキャブ)の薬価収載を承認した。薬価はエソメプラゾール(ネキシウム)の1日薬価を基に決められ、10mg錠が160.10円、20mg錠が240.20円となった。2月24日に薬価収載される予定。製造販… 2015/02/18 消化器
給与の10分の1を3カ月自主返納へ 東大、SIGN研究不正で教授を厳重注意 東京大学は2月13日、慢性骨髄性白血病治療薬ニロチニブ(商品名タシグナ)を使った臨床研究であるSIGN研究の不正を受け、血液・腫瘍内科黒川峰夫教授を文書で厳重注意したと発表した。訓告処分の中では中間ランクの処分となる。昨年末に退職した同科元講師に対しても、厳重注意処分相当であること… 2015/02/18 事件・話題
Lancet誌から 小児麻痺が集団発生!原因はエンテロウイルスD68か 14年8~10月に流行地で急性弛緩性麻痺の発生率が3倍に 米国のミズーリ州とイリノイ州で2014年8月、エンテロウイルスD68による呼吸器疾患のアウトブレイクが発生し、コロラド州を含む全米に広がった。時を同じくして、米コロラド小児病院に、急性弛緩性麻痺や脳神経障害を発症した小児患者が次々と入院。同病院のKevin Messacar氏らは、これらの神経障… 2015/02/18 感染症
学会速報◎第11回日本消化管学会学術集会 消化管の開通性評価はピコスルファート前日投与でより確実に 前日投与群で原形排出率は高く、画像による確認の頻度は低い 消化管の開通性評価のためにテスト用カプセルを投与する前日にピコスルファートを投与すると、投与しない場合に比べてカプセルの原形排出率が高いことが分かった。富山大学第三内科の三原弘氏が第11回日本消化管学会学術集会(2月13~14日、東京開催)で発表した。… 2015/02/17 消化器
23例のうち7例は因果関係が否定できない症例 アピキサバン、重大な副作用に「間質性肺疾患」追加 厚生労働省は2月17日までに、新規抗凝固薬の1つであるアピキサバンについて、使用上の注意の重大な副作用に「間質性肺疾患」を追加するようメーカーに指示した。これまでの3年間で、23例の間質性肺疾患関連症例が集積し、このうち7例は因果関係が否定できない症例だったことによる。… 2015/02/17 循環器
学会速報◎第11回日本消化管学会学術集会 小児の小腸カプセル内視鏡、滞留発生率は1.6% 有所見率は68%、安全性と有用性を確認 18歳以下の小児に対して行われた小腸カプセル内視鏡検査で、全小腸観察率は95%、有所見率は68%で、35%が診断や治療方針に影響していた一方、偶発症である滞留の発生率は1.6%だったことが分かった。済生会横浜市東部病院(横浜市鶴見区)こどもセンターの及川愛里氏が第11回日本消化管学会学術… 2015/02/17 消化器
NEJM誌から 妊婦の血圧管理は「緩やか」でよい 拡張期の降圧目標値が100mmHgでも、85mmHgの厳格管理と母子の転帰に大差なし 拡張期血圧が90~105mmHgの妊婦1000人を対象に、高血圧の「緩やかな管理」(降圧目標値は100mmHg)と「厳格な管理」(同85mmHg)とを比較した臨床試験で、重篤な母体合併症や胎児への悪影響の発生率には有意な差がないことが分かった。… 2015/02/17 循環器
Eur Heart J誌から 慢性心不全の高血圧患者にARB追加で心血管イベントは抑制されず 腎機能障害の発生率は上昇、SUPPORT試験の結果 ACE阻害薬やβ遮断薬を投与されている慢性心不全の高血圧患者に、ARBのオルメサルタンを追加投与したところ、死亡および心血管イベントは抑制されず、腎機能は悪化することがSUPPORT試験で示された。この結果はEur Heart J誌1月31日号オンラン版に掲載された。… 2015/02/16 循環器
学会速報◎第11回日本消化管学会学術集会 新ローマ分類に「ピロリ関連ディスペプシア」 2016年改訂のローマIV分類に採用、同時検討の「ピロリ感染後FD」は採用ならず 消化器疾患の国際分類であるローマ分類に、新しい疾患概念として「ピロリ関連ディスペプシア」が採用されることが明らかになった。北海道大学病院光学医療診療部の加藤元嗣氏が、第11回日本消化管学会学術集会(2月13~14日、東京開催)で発表した。… 2015/02/16 消化器
学会速報◎第11回日本消化管学会学術集会 初の「GI Week」に過去最多の2500人が参加 国際シンポジウムで早期胃癌の拡大内視鏡分類を発表、世界への発信目指す 日本消化管学会は2015年2月13~14日、東京都新宿区の京王プラザホテルで、第11回学術集会を開催した。2月15日までの3日間を「GI Week」と定め、15日には同じ会場で日本カプセル内視鏡学会と胃病態機能研究会を同時開催。参加者は過去最多の2500人となった。… 2015/02/16 消化器
BMJ誌から 閉経後の骨折、体重の「増加」もリスクに 痩せると体幹部や上肢、太ると四肢の骨折リスクが上昇 閉経後に体重が減ると、骨折しやすくなることは広く知られている。しかし、閉経後に体重が増えた人でも、骨折のリスクは減らず、むしろ上昇することが明らかになった。ただし、骨折しやすくなる部位は異なり、痩せると股関節や背骨などの体幹部や上肢、太ると上肢や下肢の骨折リスクが上がったと… 2015/02/16 骨・関節・筋
学会速報◎第11回日本消化管学会学術集会 大腸内視鏡検査前の洗浄剤、半量でも実施可能 半量でも最終排便の性状、腸管内洗浄効果に差なし 大腸内視鏡検査を行う際、前日に検査食を摂取させた上で前処置に使う洗浄剤を半量にすると服用時間を短くでき、腸管内洗浄効果にはほとんど差がないことが示された。大阪医科大学第二内科の柿本一城氏が第11回日本消化管学会学術集会(2月13~14日、東京開催)で発表した。… 2015/02/15 消化器
学会速報◎第11回日本消化管学会学術集会 モビプレップの使用で前処置時間を3割短縮 90%以上の患者が1000mL以内の服用で検査可能に 大腸内視鏡検査時の前処置で高張の電解質配合剤であるモビプレップを使うと、前処置時間が3割短縮し、服用量も少なくなることが分かった。守口敬任会病院(大阪府守口市)消化器内科副部長の倉本貴典氏が第11回日本消化管学会学術集会(2月13~14日、東京開催)で発表した。… 2015/02/15 消化器
マルファン症候群、エーラス・ダンロス症候群、結節性硬化症など 皮膚疾患と遺伝性疾患の43疾患が指定難病に 遺伝子検査制度の早急な整備の要望出る 医療費助成の対象となる難病(指定難病)を選定する「指定難病検討委員会」(第8回)が2月13日に開催された。今回は皮膚疾患と遺伝子・染色体異常の疾患の43疾患が検討対象となり、全てを指定難病とすることが了承された。今回の43疾患も含めた610疾患から、約200疾患を新たに指定難病として3月ま… 2015/02/13 皮膚科
日本医師会、日本医学会、全国医学部長病院長会議が合同で会見 日医ら、医学部新設反対の声明を厚労相に提出 日本医師会、日本医学会、全国医学部長病院長会議は2月13日、合同で会見を開き、国家戦略特区による医学部新設に反対する声明文を塩崎恭久厚生労働大臣に同日に提出したことを明らかにした。 2015/02/13 組織
JAMA Pediatrics誌から 虐待児の脳の発達障害、里親での養育で改善 ルーマニアで行われた2歳児対象のランダム化比較試験が示唆 ネグレクト(養育放棄)が深刻な養護施設にいた2歳前後の子どもが、暖かい里親家庭に引き取られると、6年後には大脳白質の微細構造の統合性が普通の家庭に育った子どもと差の無いレベルになる──。そんな希望に満ちたデータが、ルーマニアで実施されたランダム化比較試験からもたらされた。… 2015/02/13 小児科
小保方氏は懲戒処分相当、若山氏は出勤停止相当 理研、刑事告訴や研究費返還請求の可能性も 理化学研究所は2015年2月10日、都内で記者会見を開き、STAP論文に関する関係者の処分を発表した。既に理研を退職した元職員の小保方晴子氏については、「社会的影響も踏まえて」(理研の堤精史人事部長)、懲戒解雇相当とした。… 2015/02/12 事件・話題
日本集中治療医学会理事長の氏家氏 「医学会総会で終末期医療の議論を深めたい」 3学会合同「救急・集中治療の終末期医療ガイドライン」をテーマに講演 日本集中治療医学会理事長の氏家良人氏(岡山大学教授)は2月10日、昨年11月に公表した日本集中治療医学会、日本救急医学会、日本循環器学会の3学会合同の「救急・集中治療における終末期医療に関するガイドライン~3学会からの提言」に関して、第29回日本医学会総会2015関西で講演を行い、終末期… 2015/02/12 救急医療・集中治療
BMJ誌から トロポニン検査「男女別基準値」で診断率向上 高感度トロポニンI検査の基準値引き下げで、ACS女性での心筋梗塞診断率が2倍に 急性冠症候群(ACS)が疑われる患者1126人を対象に、高感度トロポニンIの基準値を男女別に設定して検査すると、心筋梗塞と診断される例が女性で2倍になることが明らかになった。ACS患者に対する治療と転帰には性別による大きな不平等があるが、女性における心筋梗塞の過小診断を減らすために役立… 2015/02/12 循環器
東北薬科大、文科省の7条件達成まで残り1項目だが… 東北の医学部新設、地域定着策で議論紛糾 臨床・基礎ともに教員確保は「大丈夫」と自信 東北薬科大学は2月5日、医学部新設に向けた第4回教育運営協議会を開催。引き続き、文部科学省の「東北地方における医学部設置に係る構想審査会」が医学部新設構想の選定の際に東北薬科大に提示した「7つの条件」について議論を進めたが、この日までに7つの条件のうち、卒後の地域定着策以外の6つ… 2015/02/11 行政・制度
Ann Intern Med誌から 「座ったきり」は、やっぱり体に悪い 身体活動量が高くても座位時間が長い人ほど短命、メタアナリシスで示唆 1日の中でじっと座っている時間(座位時間)が長い人は、たとえ定期的な運動習慣があったとしても、座位時間が短い人よりも総死亡リスクが高いことが分かった。さらに、2型糖尿病、心血管疾患、癌の罹患リスクも座位時間が長い人で高いという。… 2015/02/10 骨・関節・筋
Eur Heart J誌から 上室性期外収縮は心房細動の有意な予測因子 茨城県健康研究に基づくプロスペクティブコホート研究の成果 12誘導心電図(ECG)での上室性期外収縮(SVPC)所見は、一般集団でも心房細動(AF)発症の強力な予測因子であること、しかも女性の予後の方がSVPCから大きな影響を受けることが、筑波大学と茨城県総合健診協会の研究者らによって報告された。この結果は、Eur Heart J誌1月14日号に掲載された。… 2015/02/10 循環器
Lancet誌から 脳卒中への抗菌薬予防投与、転帰を改善せず 急性期脳卒中患者2500人を対象としたランダム化比較試験「PASS」で判明 脳卒中の急性期に抗菌薬の予防投与を行っても、機能的な転帰は改善しないことが、オランダで約2500人の患者を対象に行われた無作為化試験「PASSから明らかになった。 2015/02/09 循環器
2015年度介護報酬改定の報酬単価が明らかに《2》 介護職員処遇改善加算に最上位ランクを新設 全体では月1万2000円の賃金アップ効果 2015年度介護報酬改定では、介護職員処遇改善加算の上積み分としてプラス1.65%が充てられている。現行の加算の仕組みを維持しつつ、さらなる介護職員の資質向上や雇用管理・労働環境の改善に取り組んだ介護事業所を評価する加算を設けた。… 2015/02/07 行政・制度
2015年度介護報酬改定の報酬単価が明らかに《3》 居宅系の中でも“激変”の通所サービス 小規模通所介護の基本報酬はマイナス9~10% マイナス2.27%の改定率、実質4.48%のマイナスとなった2015年度介護報酬改定。本稿では在宅・地域密着型サービスの改定内容について速報する。在宅介護に関わるサービスのうち、影響が大きいのが、在宅介護に関わるサービスのうち、通所系の介護サービスだ。… 2015/02/07 行政・制度
筋ジストロフィー、前頭側頭葉変性症、限局性皮質異形成など 神経疾患、難治性てんかん41疾患を指定難病に 2月末をめどに610疾患から約200疾患を選定予定 医療費助成の対象となる難病(指定難病)を選定する「指定難病検討委員会」(第7回)が2月4日に開催された。今回は神経疾患と難治性てんかんの41疾患が検討対象となり、全て指定難病とすることが了承された。検討委員会は2月末をめどに、この41疾患を含めて約200疾患を新たに指定難病として選定す… 2015/02/06 精神・神経
2015年度介護報酬改定の報酬単価が明らかに《1》 特養の基本報酬はマイナス6%の大幅引き下げ 岐路に立たされる介護療養病床の経営 厚生労働省の諮問機関である社会保障審議会・介護給付費分科会は2月6日、2015年度介護報酬改定の報告案をまとめた。同日、分科会は西村周三社会保障審議会会長(医療・経済研究機構所長)に報告。西村氏が塩崎恭久厚生労働大臣に答申した。これにより、2015年度介護報酬改定における各サービスの報… 2015/02/06 行政・制度
他院からの引き抜きはせず、新卒を優先的に採用 東北薬科大、看護師620人体制を検討 薬剤師などコメディカルは欠員補充で対応 東北薬科大学は2月5日、医学部新設に向けて第4回教育運営協議会を開催。看護師の人数について、医学部開設時点の2016年4月には、既存の東北薬科大附属病院と今後譲り受ける予定の病院を合わせて計582人を確保し、計画的に採用して医学部完成時の2021年には620人体制にする、看護師の採用計画を提… 2015/02/06 医師のキャリア
マンスリークリップ◎感染症情報(2015年1月) インフルエンザの流行、ピーク越え RSウイルス感染症は例年と比べ微増 国立感染症研究所の感染症発生動向調査によると、インフルエンザの第5週(1月26~2月1日)の定点当たり報告数は29.11人。今シーズンの流行は立ち上がりが早く、年明け以降も例年より高い報告数が続いていたが、ピークを越して減少傾向となった。定点当たり報告数が多い都道府県は、大分県(58.50… 2015/02/06 感染症
厚労省が社会福祉法人改革の素案 ガバナンス機能の強化策などを提示 厚生労働省は2月5日、社会保障審議会福祉部会を開催し、経営組織の見直しや運営の透明性の確保、内部留保の明確化と福祉サービスへの再投下の義務化などを盛り込んだ社会福祉法人改革の素案を提示した。同部会は素案をおおむね了承。厚労省は次回会合で議論をまとめ、2016年度に新しい制度を施行し… 2015/02/06 行政・制度
Lancet誌から 市中肺炎による入院期間、プレドニゾンで短縮 50mg7日間の経口投与でバイタルが早期に安定、退院が1日早く 市中肺炎で入院した患者にステロイドを7日間経口投与すると、体温や呼吸数などのバイタルサインが安定するまでの期間が、およそ1日半短くなることが明らかになった。入院期間や抗菌薬の静注投与期間も、約1日ずつ短くなったという。… 2015/02/06 感染症
2009年学長選挙後に報復的パワハラを受ける 浜松医大教授がパワハラで抑うつ、労災認定 浜松医科大学の50代男性教授が「学長からパワーハラスメントを受けて精神疾患になった」として昨年7月に労災を申請し、浜松労働基準監督署が1月7日に労災を認定していたことが分かった。 2015/02/05 事件・話題
吸入製剤としては2度目の挑戦、リベンジなるか 全米で吸入インスリンが処方薬として購入可能に 米サノフィ社と米バイオ医薬品ベンチャーのマンカインド社(MannKind Corporation)は現地時間の2月3日、吸入インスリン製剤のAfrezza(商品名)が処方薬として全米の薬局で購入可能になったと発表した。この吸入インスリン製剤はマンカインド社が米食品医薬品局(FDA)に承認申請していたもので… 2015/02/05 代謝・内分泌
JAMA誌から ICUでの清拭、消毒薬は感染リスク減らさず クロルヘキシジン含有タオルでの清拭は不要? 新たな研究結果が報告 集中治療室(ICU)の入院患者を清拭する際に、消毒薬のクロルヘキシジンに浸したタオルを用いるべきか──。新たに実施された大規模比較試験では、クロルヘキシジン清拭は感染症全般の発生を抑制しないという結果となった。… 2015/02/05 感染症
大学院の併設、地域への医師派遣などが条件 順大と日保医大、埼玉の大学病院設置に名乗り 計画の採用は3月に決定、2018年3月までに着工予定 埼玉県は1月30日、医師不足の解消を目的に実施していた病院整備計画の公募を締め切り、学校法人順天堂(順天堂大学)と学校法人共済学園(日本保健医療大学)の2団体から応募があったと公表した。今後、計画内容の確認や医療審議会からの意見などを踏まえ、3月中に採用する計画を決める方針を示し… 2015/02/05 医師のキャリア
重篤な皮膚障害から死亡に至った例が4カ月で4例報告 ラミクタール、皮膚障害後の死亡でブルーレター 東北大中里氏「一番の問題はごく一部の処方原則を守らない医師」 厚生労働省は2月4日、抗てんかん薬、双極性障害治療薬のラミクタール(一般名ラモトリギン)について、製造販売元のグラクソ・スミスクラインに、添付文書の「使用上の注意」の改訂と安全性速報(ブルーレター)の配布を指示した。… 2015/02/05 精神・神経
SGLT2阻害薬とDPP-4阻害薬の合剤は日米欧で初 米FDA、エンパグリフロジンとリナグリプチンの合剤承認 米ベーリンガーインゲルハイム社および米イーライリリー社は現地時間の2月2日、SGLT2阻害薬エンパグリフロジンとDPP-4阻害薬リナグリプチンの合剤(商品名Glyxambi)について、同日付で米食品医薬品局(FDA)から承認を受けたと発表した。SGLT2阻害薬とDPP-4阻害薬の合剤の承認は、米国だけでなく… 2015/02/04 代謝・内分泌
JAMA Intern Med誌から アミオダロンで急性膵炎のリスクが上昇 非弁膜症性心房細動患者での比較で、服用者の膵炎発症率は非服用者の1.5倍 抗不整脈薬のアミオダロン(商品名アンカロン他)の使用が、急性膵炎の発症に関与している──。急性膵炎で入院した非弁膜性心房細動患者を症例群とするネステッドケースコントロール(コホート内症例対照)研究により、こんな「意外な副作用」の存在が示唆された。… 2015/02/04 循環器
3000件超の副作用報告漏れで行政処分 厚労省、ノバルティスに業務停止処分を通知 業務停止は15日間の見込み 厚生労働省は2015年2月3日、医薬品医療機器等法(旧薬事法)で義務付けられている副作用報告を行っていなかったとして、ノバルティスファーマに業務停止処分を通知した。同社は、2週間以内に弁明を行い、その後に処分内容が確定する。… 2015/02/03 事件・話題
MSD、市販直後調査の中間集計で130人に210件の副作用を報告 ベルソムラ服用後の自動車事故で注意喚起 MSDは2月2日、不眠症治療薬スボレキサント(商品名ベルソムラ)の市販直後調査の中間集計結果を報告した。製造販売承認を取得した2014年9月26日から12月12日の間に、因果関係を否定できない副作用が130人210件報告され、うち4人の8件が重篤なものだった。また、スボレキサントを服用した翌日、自… 2015/02/03 精神・神経
北九州市立医療センターの医療事故 点滴作業ミスにより高齢入院患者が失血死 4割の看護師が連結管ごと外れると知らず 北九州市立医療センター(福岡県北九州市)において、看護師が点滴チューブを外す際に誤って連結管を外し、90歳代女性患者が失血死していたことが分かった。北九州市が1月30日に発表。事故調査委員会は出血が死因であると結論付けている。北九州市は遺族に約2500万円の損害賠償を支払う方針だ。… 2015/02/03 医療安全
2013年度厚生労働省の指導・監査、適時調査で 診療報酬の返還146億円、「監査」で大幅増額 厚生労働省は、2013年度の指導・監査、適時調査の実施状況について、保険医療機関からの診療報酬の返還額が146億1167万円に上り、保険指定の取消処分が59件に上ったことを公表した。 2015/02/03 医療経営
Eur Heart J誌から 抗精神病薬投与によりMI増加の可能性あり 投与開始後30日間におけるリスク上昇を確認 精神病患者では心筋梗塞(MI)のリスクが一般集団よりも高い。そのため、抗精神病薬投与の有無とMIリスクとの関連を検討する際にはバイアスの存在が懸念され、明確な回答が得られていなかった。これに対し、英国において同一対象の異なった期間のリスクを検討する自己対象ケースシリーズ研究(SCC… 2015/02/03 循環器
Lancet誌から C型肝炎の経口剤治療、6週間で高い効果 ソホスブビル、レジパスビルと治験薬の3剤併用、6週間投与でも著効率が95%に 「IFNフリー療法」を6週間という短い治療期間で実施した治療成績が報告された。NS5Bポリメラーゼ阻害薬のsofosbuvir(ソホスブビル、日本では未承認)、NS5A阻害薬のledipasvir(レジパスビル、日本では未承認)に、治験薬2剤を1剤ずつ組み合わせた2種類の3剤併用療法で、6週後の著効率はいずれも… 2015/02/03 消化器
JAMA誌から 成人の喘息は閉塞性睡眠時無呼吸の危険因子 OSAの罹患リスクは1.4倍、Wisconsin Sleep Cohort研究で明らかに 閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)は喘息患者に多く見られるが、喘息はOSAの発症リスクに関係するのか──。これら2疾患の関係を前向きに調べた、初の研究成果が発表された。米Wisconsin大学のMihaela Teodorescu氏らは、住民ベースの前向き疫学研究であるWisconsin Sleep Cohort研究のデータを解析。喘… 2015/02/02 呼吸器