新機序の糖尿病治療薬、海外の第3相試験で肝機能異常の報告 武田薬品工業、GPR40作動薬の開発を中止 武田薬品工業は12月27日、2型糖尿病治療薬であるGPR40作動薬fasiglifam(開発コードTAK-875)の開発を中止すると発表した。海外の第3相試験で肝機能異常が報告されたことによる。GPR40作動薬はグルコース濃度に依存してインスリン分泌を促進する新しい機序の薬剤で、武田薬品工業が最も早く第3相… 2013/12/27 代謝・内分泌
Lancet誌から PM2.5長期曝露で死亡リスクが有意に上昇 曝露上限値以下でもリスク、欧州13カ国における22コホートの解析結果 幾つかの大気汚染物質の死亡への影響を検討した研究の結果、PM2.5への長期曝露で死亡リスクは有意に上昇し、欧州で設定されている曝露上限値に達しないレベルでも死亡リスクが有意に高まることが示された。オランダUtrecht大のRob Beelen氏らが、Lancet誌電子版に2013年12月9日に報告した。… 2013/12/27 公衆衛生・予防医学
HPVワクチン積極的勧奨再開の判断は来年以降に 患者の64%が治療により改善傾向へ 12月25日に厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会および薬事・食品衛生審議会医薬品等安全対策部会安全対策調査会の合同部会が開催され、ヒト・パピローマウイルス(HPV)ワクチン接種後に生じる四肢の痛みやしびれなどの副反応とワクチンとの因果関係が検討された。だが、結論は… 2013/12/26 小児科
「高血圧症治療薬の臨床研究事案に関する検討委員会」第4回を開催 滋賀医大、千葉大でもデータの不一致を確認 恣意性のあるデータ操作は否定されるも、委員からは批判相次ぐ バルサルタン(商品名ディオバン)に関する臨床研究の不正を検証する「高血圧症治療薬の臨床研究事案に関する検討委員会」の第4回検討委員会が12月25日に開催された。今回は、滋賀医大のSMART、名大のNAGOYA HEART Study(NHS)、千葉大のVARTについて、大学や第三者機関による調査結果が報告され… 2013/12/26 事件・話題
JAMA誌から Ca拮抗薬と抗菌薬CAM併用は腎障害のリスク 高齢者を対象とする住民ベースの後ろ向き研究の結果 Ca拮抗薬を使用中の高齢者にチトクロームP(CYP)3A4を阻害するクラリスロマイシン(CAM)を投与すると、併用開始から30日以内の急性腎障害による入院リスクが上昇することが、住民ベースの後ろ向き研究の結果として示された。カナダWestern Ontario大のSonja Gandhi氏らが、JAMA誌2013年12月18日… 2013/12/26 感染症
JAMA誌から 胃酸分泌抑制薬の長期使用でVB12欠乏症が増加 PPIとH2ブロッカーでリスク増、コホート内ケースコントロール研究の結果 プロトンポンプ阻害薬(PPI)とH2ブロッカーの長期使用は、その後のビタミンB12(VB12)欠乏症のリスク因子となる可能性が、米国で行われたコホート内ケースコントロール研究(ネステッドケースコントロール研究)の結果として示された。米Kaiser Permanente OaklandのJameson R. Lam氏らが、JAMA… 2013/12/25 消化器
東北地方における医学部設置認可に関する基本方針示す 3省庁が東北医学部新設に合意 復興庁、文部科学省、厚生労働省は12月17日、東北地方での医学部新設について、設置認可に関する方針「東北地方における医学部設置認可に関する基本方針」を明らかにした。 2013/12/24 行政・制度
JAMA誌から 睡眠時無呼吸で難治高血圧へのCPAPに降圧効果 24時間平均血圧を低下、夜間血圧を正常化、多施設RCTの結果 重症の閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)で難治性高血圧患者に対する持続的陽圧呼吸療法(CPAP)に、24時間平均血圧を低下させ、夜間血圧パターンを正常化する効果があることが、オープンラベルのランダム化比較試験(RCT)の結果として示された。スペインLa Fe大病院のMiguel-Angel Martinez-Garcia氏ら… 2013/12/24 循環器
2014年度診療報酬改定率、全体でプラス0.1%だが… 「損税」補填分除くと実質マイナス1.26% 急性期病棟の絞り込み、外来の「主治医機能」の評価が焦点に 厚生労働省は2013年12月20日、診療報酬を全体(ネット)で0.1%引き上げることを発表した。技術料に相当する「本体」部分がプラス0.73%、薬価・材料部分がマイナス0.63%で、差し引き0.1%の引き上げとなった。「本体」部分の内訳は、医科がプラス0.82%、歯科がプラス0.99%、調剤がプラス0.22… 2013/12/21 行政・制度
JAMA Intern Med誌から 低線量CTによる肺癌検診では約2割が過剰診断か CTには死亡リスク低減効果あるが、低悪性度腫瘍を発見するリスクも 低線量CTによるスクリーニング(検診)で発見される肺癌の約2割は、症状をもたらさない低悪性度の腫瘍であり、低線量CTには過剰診断のリスクが高い可能性が、前向き研究National Lung Screening Trial(NLST)を分析した結果として示された。米Duke大医療センターのEdward F. Patz氏らが、JAMA In… 2013/12/20 癌
地域枠について調整中の大学があり、今後増える可能性も 2014年入学の医学部定員は20人増の9061人 2014年4月の医学部入学定員が12月時点で前年比20人増の9061人になることが分かった。文部科学省が12月16日に各大学の増員計画を発表し、17日に文科相が認可した。なお複数の大学・都道府県が地域枠に関して現在も調整中であり、同省は今後も追加申請を受け付けるため、定員はさらに増える可能性が… 2013/12/19 医師のキャリア
Lancet誌から 圧迫包帯と圧迫ストッキングの効果はほぼ同様 ただし圧迫ストッキングが安価、静脈の下肢潰瘍を対象としたRCTの結果 静脈性の下肢潰瘍に対する標準治療となっている4層の圧迫包帯の臨床的な効果とコストを、2層の圧迫ストッキングと比較したランダム化比較試験(RCT)VenUS IVの結果、これらの治療の効果は同様で、圧迫ストッキングの方が安価であることが示された。英York大のRebecca L Ashby氏らが、Lancet誌電… 2013/12/19 循環器
Ann Intern Med誌から 心疾患患者の貧血治療に転帰改善の効果なし 鉄剤静注のみが運動耐容能やQOLを改善、系統的レビューの結果 心疾患患者に対する3通りの貧血治療、輸血、鉄剤静注、赤血球造血刺激因子製剤(ESA)投与が転帰に及ぼす影響を調べた研究の系統的レビューの結果、心疾患患者の貧血を治療しても臨床的に重要な転帰の改善は見られないこと、鉄剤静注のみに運動耐容能やQOLを短期的に改善する可能性があるが、ESA… 2013/12/18 循環器
JAMA Intern Med誌から 多枝冠動脈疾患にはPCIよりCABGが好ましい 1年以上の長期転帰をPCIと比較したメタ解析の結果 多枝冠動脈疾患に対する経皮的冠動脈インターベンション(PCI)と冠動脈バイパス術(CABG)の1年以上の長期転帰を比較したランダム化比較試験(RCT)のメタ解析の結果、死亡、心筋梗塞、血行再建術再施行のリスクはPCIに比べてCABGで有意に低いことが示された。トルコAcibadem大のIllke Sipahi氏… 2013/12/17 循環器
Lancet誌から 骨盤底筋訓練は理学療法士による直接指導が有効 骨盤臓器脱に対してリーフレットを渡すのみと比較した多施設RCTの結果 骨盤臓器脱(POP)改善のための骨盤底筋訓練では、リーフレットを渡すのみに比較して、理学療法士(PT)が患者と1対1で個別に訓練を施すことでより症状が軽減することが、ランダム化比較試験(RCTPOPPYの結果として示された。英Glasgow Caledonian大のSuzanne Hagen氏らが、Lancet誌電子版に2013年1… 2013/12/16 産婦人科
名大がバルサルタン臨床研究で調査中間報告 恣意的データ操作なしと判断 名古屋大学は12月13日、バルサルタン(商品名ディオバン)を用いたNAGOYA HEART Study(Hypertension. 2012; 59: 580-6、以下NHSと略)に関して、「恣意的なデータの操作はなかったと判断する」との調査中間報告を公表、記者会見を行った。… 2013/12/14 医の倫理
2012年の救急搬送実態調査 3回以上の受け入れ拒否件数が減少 協議会設置やルール作りが奏功か 総務省消防庁の調査で、3回以上受け入れを拒否された重症傷病者の件数が、3年ぶりに減少したことが分かった。 2013/12/13 救急医療・集中治療
医薬業界紙の報道で明るみに グラクソ社員、身分隠しHPVワクチン論文執筆 グラクソ・スミスクラインの元社員が4年前、同社の所属であることを開示しないまま、当時所属していた東京女子医大の肩書で子宮頸癌予防ワクチンの費用対効果を分析した論文を発表していたことが明らかになった。… 2013/12/13 癌
BMJ誌から Na含有薬で高血圧と心血管イベントが増加 英国における住民ベースのコホート内ケースコントロール研究の結果 医薬品から摂取するナトリウム量と心血管イベントの関係を調べたコホート内ケースコントロール研究(ネステッドケースコントロール研究)の結果、ナトリウム含有薬は高血圧と心血管イベントのリスク増に関係することが示された。英Ninewells病院 のJacob George氏らが、BMJ誌電子版に2013年11月26… 2013/12/13 循環器
BMJ誌から COPDへのβ遮断薬投与が死亡リスクを低下 心筋梗塞で入院した患者を対象としたコホート研究の結果 慢性閉塞性肺疾患(COPD)患者で、初回心筋梗塞で入院中にβ遮断薬の投与を開始された患者と、入院前からこの薬剤を使用していた患者の死亡リスクは、β遮断薬を投与されなかった患者より4~5割低いことが、英国のデータベースに登録された情報を分析した結果として示された。英London大のJennife… 2013/12/12 循環器
JAMA誌から 小児難治性クローン病にサリドマイドが有効 治療抵抗性患者への投与で6割以上が臨床的寛解に、初のRCTの結果 既存の治療に反応しない難治性クローン病の小児患者にサリドマイドを投与した初めてのランダム化比較試験(RCT)で、6割以上の患者が臨床的寛解を達成することが示された。イタリアInstitute for Maternal and Child Health IRCCS Burlo GarofoloのMarzia Lazzerini氏らが、JAMA誌2013年11月27日… 2013/12/11 アレルギー・免疫
JAMA誌から 重症細菌性髄膜炎への低体温療法に利益なし 神経学的転帰を比較した多施設RCTの結果 昏睡状態にある細菌性髄膜炎に対する中等度低体温療法は、神経学的転帰を改善しないことが、ランダム化比較試験(RCT)の結果として示された。このRCTは低体温療法群で死亡率上昇が見られ早期に中止された。仏Bichat-Claude Bernard病院のBruno Mourvillier氏らが、JAMA誌2013年11月27日号に報告し… 2013/12/10 感染症
Ann Intern Med誌 スタチンに認知機能低下リスク認めず FDAによる警告を支持せず、系統的レビューの結果 スタチン投与により、アルツハイマー病などの認知症や特定の認知能力を低下させるリスクが認められないことが、現在利用可能なデータを対象とした系統的レビューの結果として示された。米Pennsylvania大のKarl Richardson氏らが、Annals of Internal Medicine誌2013年11月19日号に報告した。… 2013/12/09 循環器
NEJM誌から ワルファリン用量調整にSNPs情報は不要か!? 投与開始時のINR管理に大きな改善なし、2つのRCTの結果 ワルファリンを開始する患者において、遺伝子多型(SNPs)の情報を利用することの利益は4週間の解析では認められず、12週間の解析でも少ないことが、2つのランダム化比較試験(RCT)の結果として示された。米Pennsylvania大Center for Therapeutic Effectiveness ResearchのStephen E. Kimmel氏ら… 2013/12/06 循環器
NEJM誌から ナッツの摂取頻度が高いほど死亡リスクが低い 全死因死亡、癌、心血管疾患、呼吸器疾患で逆相関関係あり、コホート解析から ナッツの摂取頻度が高いほど、全死因死亡、癌死亡、心血管疾患死亡、呼吸器疾患死亡のリスクが低いという逆相関関係が、2つの大規模コホート研究の解析結果として示された。米Harvard大のYing Bao氏らが、NEJM誌2013年11月21日号に報告した。… 2013/12/05 循環器
JAMA誌から TAVRの留置成功率92%、院内死亡率5.5% 30日後の死亡率は7.6%、米国での市販後調査の結果 経カテーテル的大動脈弁置換術(TAVR、もしくは径カテーテル的大動脈弁留置術[TAVI])の市販後調査で、デバイス留置成功率は92%、院内死亡率は5.5%と、これまでの臨床試験などで得られた転帰と同様であることが示された。米Baylor Heart HospitalのMichael J. Mack氏らが、JAMA誌2013年11月20日… 2013/12/04 循環器
JAMA誌から F式よりも高精度のLDL-C計算式を開発 TGと非HDL-CでTG/VLDL-C比を個別に設定、135万以上の検体を用いて作成 フリードワルド計算式(F式)に代わる新たなLDLコレステロール(LDL-C)値の計算方法が開発され、特にLDL-C低値でトリグリセリド(TG)高値の患者において、F式以上に実測値に近い値を示すことが確認された。米Johns Hopkins Ciccarone Center for the Prevention of Heart DiseaseのSeth S. Mart… 2013/12/03 代謝・内分泌
JAMA誌から 心血管リスク因子管理と減量で心房細動の症状が改善 減量が心臓のリモデリングを改善か、RCTの結果 心血管代謝危険因子の管理に加えて減量することが、心房細動(AF)の症状を改善することが、ランダム化比較試験(RCT)の結果として示された。心室中隔厚と左房径の改善も認められた。オーストラリアAdelaide大のHany S. Abed氏らが、JAMA誌2013年11月20日号に報告した。… 2013/12/02 循環器
厚労省は「HIV検査目的の献血は控えて」と強調 輸血後のHIV感染、もう1人の受血者は陰性 厚生労働省は11月29日、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)に感染した献血者の血液を輸血された80歳代女性について、HIVに感染していなかったと発表した。同じ献血者の血液を輸血された60歳代男性でHIV感染が確認されたため、検査していた。… 2013/12/02 感染症