NEJM誌から RAS変異陽性転移性大腸癌にパニツムマブの利益なし 多施設RCT「PRIME」の解析結果 KRAS遺伝子のエクソン2に変異を有する転移性大腸癌患者は、パニツムマブのような抗上皮成長因子受容体(EGFR)療法に反応しないことが知られている。それ以外のRAS遺伝子に変異があっても、やはりパニツムマブ追加による生存利益は期待できないことが、多施設ランダム化比較試験(RCT)の解析結果… 2013/09/30 癌
毎年恒例、マッチング中間結果ランキング 東邦大が大学病院で唯一、充足率100%超 市中病院は上位常連の固定化進む 医師臨床研修マッチング協議会は9月27日、「医師臨床研修マッチング」の中間結果を公表した。例年通り、施設ごとに1位希望人数を再集計し、大学病院、市中病院それぞれのランキングを作成した。 2013/09/28 医師のキャリア
日本トラウマティック・ストレス学会が発表 プライマリ医向けに初のPTSD対応・治療指針 日本トラウマティック・ストレス学会は9月6日、プライマリケア医向けに外傷後ストレス障害(PTSD)に対する対応や治療方針などを示した初の指針を示した。 2013/09/27 精神・神経
NEJM誌から 低線量CTで見つかる肺結節の悪性確率を高精度で予測 悪性確率2%以上を陽性とすると感度84.7%、特異度89.6%となるモデル 低線量CTスクリーニングで見つかった肺結節が悪性である確率を推定するモデルをカナダVancouver総合病院のAnnette McWilliams氏らが作成し、その精度を確認した上で一般に公開した。作成過程の詳細とその精度はNEJM誌2013年9月5日号に報告された。… 2013/09/27 癌
JAMA誌から アリスキレンはプラーク退縮をもたらさない 高血圧前症の冠疾患患者を対象にしたAQUARIUS試験の結果 直接レニン阻害薬のアリスキレンを冠動脈疾患患者に投与し、動脈壁への利益の有無をプラセボと比較したランダム化比較試験(RCT)で、プラークへの影響は両群に有意差がないという結果が示された。オーストラリアSouth Australian Health and Medical Research InstituteのStephen J. Nicholls氏… 2013/09/27 循環器
色覚検査が学校健診から外されて10年… 色覚異常に気付かずにトラブル続々 日本眼科医会が実態調査結果を発表 日本眼科医会は9月19日、学校での定期健診から色覚検査が外されて10年が経過したのを機に先天色覚異常の受診者を対象とした実態調査を実施。様々なトラブルが起きている実態を明らかにするとともに、希望者には小中学校で色覚検査を実施し、色覚異常の生徒には学校生活や就職に際して配慮が必要だと… 2013/09/26 小児科
Lancet誌から PCI時のカングレロール投与は血栓性合併症を低減 クロピドグレルまたはプラセボと比較した3件のCHAMPION試験のプール解析 PCIを受ける患者へのカングレロール投与は、クロピドグレル、プラセボに比べ48時間以内と30日以内の血栓性合併症リスクを低減することが、3件の二重盲検ランダム化比較試験(RCT)のプール解析で明らかになった。軽症の出血リスクはカングレロール群で有意に高かった。フランスParis-Diderot大学… 2013/09/25 循環器
日本心臓病学会から 「結局、最後に必要なのは研究者の良心だ」 医師主導臨床研究のあり方についてシンポジウムを開催 第61回日本心臓病学会学術集会(9月20~22日、開催地:熊本市)で9月21日、医師主導臨床研究の問題点とその解決法について議論するシンポジウム「医師主導型臨床試験のあり方を巡って―日本発臨床試験の信頼回復に向けて」が開催された。… 2013/09/24 医の倫理
Ann Intern Med誌から 手根管症候群への局所ステロイド注射は10週後の症状を軽減 スウェーデンで行われた単施設RCTの結果 特発性の手根管症候群(CTS)に対してメチルプレドニゾロンの局所単回注射を行い、1年間追跡した結果、10週時点の症状が有意に改善し、1年間に手術を受ける患者の割合も有意に少ないことが分かった。スウェーデンHassleholm病院のIsam Atroshi氏らによるランダム化比較試験(RCT)の結果で、Annal… 2013/09/24 骨・関節・筋
国内の献血から2例目のシャーガス病の抗体陽性例 シャーガス病、渡航歴基に過去の血液製剤を調査へ 厚生労働省は9月20日、薬事・食品衛生審議会第2回血液事業部会安全技術調査会(委員長は広島大名誉教授の吉澤浩司氏)を開催。同調査会では、先ごろ初めて確認されたシャーガス病感染者の過去の献血による血液製剤の遡及調査の結果が発表されたほか、安全対策が取られる以前の献血による血液製剤に… 2013/09/20 感染症
NEJM誌から コルヒチンが急性心膜炎の治療と再発予防に有効 イタリアで行われた二重盲検の多施設RCTの結果 初発の急性心膜炎へのコルヒチンの追加投与は有効で、その後の再発率も低下させることが、二重盲検のランダム化比較試験(RCT)の結果として示された。イタリアMaria Vittoria病院のMassimo Imazio氏らが、NEJM誌電子版に2013年9月1日に報告した。… 2013/09/20 循環器
BMJ誌から VTE再発予防効果はビタミンK拮抗薬が最も高いが、大出血リスクも最大 抗凝固薬と抗血小板薬の有効性と安全性を比較したネットワークメタ解析の結果 静脈血栓塞栓症(VTE;深部静脈血栓症と肺塞栓症)の2次予防として、様々な経口抗凝固薬(ダビガトラン、リバーロキサバン、アピキサバン、ビタミンK拮抗薬)と抗血小板薬(アスピリン)の有効性と安全性を比較したネットワークメタ解析の結果、VTE再発予防効果が高く、大出血リスクが低い最適な… 2013/09/19 循環器
厚労省が省令改正で通知を発出 13価肺炎球菌ワクチン、11月1日に一斉切り替えへ 厚生労働省は9月11日、「予防接種法施行規則及び予防接種実施規則の一部を改正する省令の施行等について」(健発0911第1号)を発出し、11月1日から小児の定期接種に使われる肺炎球菌ワクチンを13価肺炎球菌結合型ワクチン(商品名プレベナー13)に切り替えると発表した。… 2013/09/18 感染症
JAMA誌から 固定用量配合剤はCVD患者の服薬遵守率を向上 収縮期血圧とLDL-Cも少ないながら有意に低下、RCTの結果 心血管疾患(CVD)患者に対してアスピリン、スタチン、降圧薬2剤からなる固定用量配合剤(FDC)を用いると、服薬遵守率が向上すること、収縮期血圧(SBP)とLDL-Cも、少ないながら有意に低下することが、ランダム化比較試験(RCT)の結果として示された。英Imperial College LondonのSimon Thom氏… 2013/09/18 循環器
10月の日本癌学会学術総会会長・中村祐輔氏 「がんもどき理論は荒唐無稽」 第72回日本癌学会学術総会で学術会長を務める中村祐輔氏(米シカゴ大医学部教授)が、9月17日に都内で開かれた日本癌学会プレスセミナーの席上、“がんもどき理論”を荒唐無稽と批判した。 2013/09/17 癌
JAMA誌から PCV13の免疫原性、接種スケジュールによる差なし 4通りの初回接種スケジュールを比較したRCTの結果 13価肺炎球菌ワクチン(PCV13)の4通りの接種スケジュールによる免疫原性を比較したランダム化比較試験(RCT)の結果、追加免疫後に測定した13の血清型に対するIgG抗体濃度に差はほとんどないことが示された。オランダUtrecht大学医療センターのJudith Spijkerman氏らが、JAMA誌2013年9月4日号に報… 2013/09/17 感染症
関節リウマチなどで700億円超売り上げるインフリキシマブ 抗体医薬で初となるバイオ後続品が承認申請 日本化薬は9月11日、抗TNFα抗体であるインフリキシマブ(先行品名レミケード)のバイオ後続品(開発コード:CT-P13)について、薬事承認申請を行ったと発表した。 2013/09/13 骨・関節・筋
検査時の音は環境音+3dB程度に 騒音を解消したMRI検査機器が新登場 GEヘルスケア・ジャパンは9月10日、検査時に発生する音を大幅に低減させる撮像技術「SILENT SCAN」を搭載したMRI機器「Discovery MR750w 3.0T」「Optima MR450w 1.5T」を9月18日に発売すると発表した。MRI検査時に発生する騒音が解消され、検査による患者の精神的な負担を軽減できる。… 2013/09/13 先端医学
NEJM誌から 妊娠初期のフルコナゾール曝露でファロー四徴症がわずかに増加 その他の先天異常リスクの上昇は見られず、デンマークの調査 妊娠初期のフルコナゾール経口投与と全般的な先天異常に有意な関係がないことが、デンマークにおける全出生児を対象とした調査で示された。ただし、用量にかかわらずファロー四徴症のリスクは上昇していた。デンマークStatens Serum InstitutのDitte Molgaard-Nielsen氏らが、NEJM誌2013年8月29日… 2013/09/13 医薬品
BMJ誌から 果物の摂取が多いほど2型糖尿病の発症リスクが低い ただし、ジュースとしての摂取ではリスク増、前向きコホート研究の結果 ブルーベリーやブドウ、リンゴなどを多く摂取している集団の糖尿病リスクが低いこと、ただし、フルーツジュースの摂取では糖尿病リスクが上昇することが前向きコホート研究の結果として示された。米Harvard公衆衛生大学院の村木功氏らが、BMJ誌電子版に2013年8月28日に報告した。… 2013/09/12 代謝・内分泌
厚生労働省は9月末に関連会議の開催を予定 国内の献血から初のシャーガス病の抗体陽性例 輸血による感染拡大の実態調査へ 厚生労働省薬事・食品衛生審議会血液事業部会運営委員会は8月14日、国内の献血から初めてシャーガス病の抗体陽性例が確認されたと発表した。 2013/09/12 感染症
BMJ誌から 肥満治療薬オルリスタットに大腸癌リスク認めず 中央値3年弱の短期的なコホート研究の結果 肥満治療薬オルリスタット(国内未承認)の使用開始以降に大腸癌の罹患が増えるかどうかを調べる、英国の大規模集団を対象にした後ろ向きマッチドコホート研究の結果、中央値3年弱の追跡では大腸癌リスクの有意な上昇はないことが示された。米North Carolina大Chapel Hill校のJin-Liern Hong氏らが… 2013/09/11 代謝・内分泌
JAMA誌から ソフォスブビルはジェノタイプ1のC型肝炎にも有効 リバビリンを併用した単一施設によるフェーズ2試験の結果 C型肝炎ウイルス(HCV)に対する直接作用型抗ウイルス薬であるソフォスブビルにリバビリンを併用し、治療に対する反応が好ましくないと予想された患者を含む集団に適用した結果、48~68%の患者が24週までの持続的ウイルス陰性化(SVR)を達成した。米国立衛生研究所(NIH)のAnuoluwapo Osinusi… 2013/09/10 消化器
JAMA Intern Med誌から 甲状腺結節で生検を受ける患者を絞り込むには? 後ろ向きケースコントロール研究の結果 超音波検査で無症候の甲状腺結節が見つかる患者は多いが、その後甲状腺癌と診断される患者はわずかだ。米California大学San Francisco校のRebecca Smith-Bindman氏らは、後ろ向きケースコントロール研究を行い、結節が(1)微小石灰化、(2)大きさ2cm超、(3)充実性結節――の3つの特徴のうち、… 2013/09/09 代謝・内分泌
ランセット誌がJikei Heart Study論文を撤回 ランセット誌は9月7日号で、2007年に同誌に掲載されたJikei Heart Study(JHS)論文(Lancet. 2007; 369: 1431-9.)を撤回することを発表した(Lancet. 2013; 382: 843.)。 2013/09/06 事件・話題
日経メディカル開発「製薬企業の企業イメージ・MR調査」 MRの総合満足度、1位は武田薬品 (株)日経メディカル開発は9月6日、『日経メディカル』の読者を対象に実施した「製薬企業の企業イメージ調査」「製薬企業のMRに関する調査」「医療用医薬品の認知・処方に関する調査」の3つの結果をまとめ、公表した。調査の実施期間は2013年3~5月。主な結果は以下の通り。… 2013/09/06 組織
BMJ誌から 分娩当日までの抗うつ薬使用が出血リスク上昇と関係 分娩前に気分障害/不安障害と診断されていた10万6000人のデータを分析 気分障害または不安障害と診断されていた妊婦を対象に、分娩5カ月前から当日までの抗うつ薬の使用と分娩後の出血の関係を分析した結果、特に分娩当日にも使用していた女性で、様々な抗うつ薬の使用と出血リスクの間に有意な関係が見られることが示された。米Harvard公衆衛生大学院のKristin Palms… 2013/09/06 産婦人科
保険医指定や強制加入なども議論の遡上に 日医、組織力アップに向けた具体策の検討を開始 日本医師会は9月4日に開かれた定例会見で、組織強化に向けた検討を進めると発表した。検討事項の中には、保険医の指定に際して医師会の加入を義務付けたり、法的根拠に基づいて強制加入する組織に改組するなど、踏み込んだ項目も列挙した。… 2013/09/05 行政・制度
Ann Intern Med誌から 関節置換術後の新規抗凝固薬に低分子ヘパリンを上回る利益はあるか 米国で行われたシステマティックレビューの結果 人工股関節全置換術(THR)または人工膝関節全置換術(TKR)後の静脈血栓塞栓症の予防目的で使われる低分子ヘパリン(LMWH)と、近年登場した新しい抗凝固薬の有効性、安全性を比較したところ、症候性深部静脈血栓症の予防において新規抗凝固薬の利益は高いが、出血リスクも高い傾向が見られた。… 2013/09/05 外科
5つ目のマダニ媒介疾患、回帰熱患者2例を確認 ライム病疑い患者の後ろ向き疫学研究から これまで、国内で患者が確認されているマダニ媒介疾患には、つつが虫病、日本紅斑熱、ライム病、重症熱性血小板減少症候群(SFTS)の4つだった。このほど新たに、回帰熱も存在することが明らかになった。… 2013/09/04 感染症
中部地方のマダニからもウイルス遺伝子を検出 感染研、SFTSウイルスの国内分布調査結果を発表 国立感染研究所は8月29日、重症熱性血小板減少症候群(SFTS)ウイルスの国内分布調査の結果を初めて発表した 2013/09/04 感染症
Ann Intern Med誌から 透析不要のCKD患者の血圧下げすぎは死亡リスク上昇に関係 最適な血圧は130~159/70~89mmHg、米国の退役軍人のデータ分析の結果 定期的な透析を必要としない慢性腎臓病(CKD)患者の死亡率が最も低くなる血圧値を同定すべく、米国の退役軍人のデータを分析した研究で、最適な血圧は130~159/70~89mmHgであることが明らかになった。米Memphis退役軍人医療センターのCsaba P. Kovesdy氏らが、Annals of Internal Medicine誌201… 2013/09/04 循環器
Lancet誌から 遠隔虚血プレコンディショニングがCABG後の心筋損傷を軽減 全死因死亡も減少、二重盲検RCTの結果 冠動脈バイパス術(CABG)を受ける患者を対象に、遠隔虚血プレコンディショニング(remote ischaemic preconditioning)を行うと、CABG後の心筋損傷が軽減されることが二重盲検のランダム化比較試験(RCT)の結果として示された。全死因死亡も有意に少なかった。独Essen 大学病院のMatthias Thielma… 2013/09/03 循環器
元社員の研究への関与度合いもノバ社と大学で主張食い違う バルサルタン検討委、ノバ社は会社としての関与を否定 バルサルタン(商品名ディオバン)に関する臨床研究で明らかになった研究不正を検証する「高血圧症治療薬の臨床研究事案に関する検討委員会」の第2回委員会が9月2日に開催された。9月末までは、既に調査報告書を公表しているノバルティス ファーマ社、京都府立医大、東京慈恵医大を調査対象に検討… 2013/09/03 医の倫理
BMJ誌から 鉄剤の静注は赤血球輸血の回避に有効 ただし感染症リスクは上昇、経口投与または投与なしとの比較の結果 鉄剤静注の有効性と安全性を鉄剤経口投与または鉄剤投与なしと比較したシステマティックレビューとメタ解析の結果、鉄剤静注がヘモグロビン値を有意に高め、赤血球輸血のリスクを有意に減らすことが示された。ただし、あらゆる感染症のリスクは有意に上昇した。オーストラリアRoyal Pert病院のEdw… 2013/09/02 救急医療・集中治療