新型インフルエンザA/H1N1 60歳超の3割はブタ由来H1N1に対する交差抗体を保持 近年接種された季節性インフルエンザA(H1N1)に対するワクチンは、ブタ由来A(H1N1)に対する免疫を付与できないことが示された。一方で、成人、特に60歳を超える年齢の人々の一部に、ブタ由来A(H1N1)に対する交差抗体が認められたことも明らかになった。米疾病管理センター(CDC)のJacqueline Katz… 2009/05/29 感染症
新型インフルエンザA/H1N1 関西の感染者の80%以上が観察終了か症状消失 大阪府と兵庫県を中心に、感染が拡大した新型インフルエンザ。感染者発生のペースは沈静化し、関西では感染者の80%以上について、既に保健所による観察が終了したか症状が消失したことが明らかになった。… 2009/05/28 感染症
第77回日本消化器内視鏡学会総会から(2009.5.28訂正) 内視鏡検査時の休薬の判断に施設間で大きな差 異なるガイドラインの存在に現場は混乱 抗血小板薬服用中の患者の内視鏡検査・治療時に、どのようなルールで休薬を行うか。その対応に、病院間で大きなばらつきがあることが、東大病院光学医療診療部長・准教授の藤城光弘氏らが行ったアンケートで明らかになった。5月21日に開催された第77回日本消化器内視鏡学会総会のパネルディスカッ… 2009/05/28 消化器
BMJ誌から 降圧治療の「失敗」判定、半年後では早すぎる アジア、欧州などで行われた無作為化試験の分析結果 降圧治療を行う場合、患者の治療への反応を正確に知ることが必要だ。オーストラリアSydney大学のKatherine Keenan氏らは、降圧治療の開始後3カ月時点の血圧をベースラインとした場合、その6カ月後の血圧測定値は一過性の変動の影響を受けやすく、治療を受けながら血圧が上昇した患者を同定できる… 2009/05/28 循環器
Science誌より 新型ウイルスの早期検出にはブタ集団の監視が重要 メキシコと米国で分離されたインフルエンザウイルス2009A(H1N1)のゲノム配列を解読した米疾病対策センター(CDC)のRebecca J. Garten氏らは、このウイルスのブタでの循環が長期にわたって検出されずに続いていたこと、さらにこのウイルスのヒトへの適応には未知の配列が関与していることが示唆され… 2009/05/27 感染症
JAMA誌から STEMIでPCIを受ける患者にVT/VFが発生すると転帰不良に 前後に約6%の患者にVT/VFが発生 ST上昇心筋梗塞(STEMI)でプライマリPCIを受ける患者を対象に、持続性の心室頻拍または心室細動(VT/VF)の有無とその発生時期が臨床転帰に及ぼす影響を調べたところ、VT/VFがあると90日以内の死亡のリスクが有意に高まることが示された。米国Duke Clinical Research InstituteのRajendra H. Meh… 2009/05/26 循環器
第77回日本消化器内視鏡学会総会から 高齢者の内視鏡前処置にミントオイルが有用 合併症リスクが低く、ブスコパンと同程度の蠕動抑制効果 高齢者の上部消化管内視鏡検査において、合併症リスクの少ないミントオイル散布法が蠕動抑制に効果的であることが、三豊総合病院(香川県観音寺市)消化器科の今川敦氏らの検討で明らかになった。5月21日に開催された、第77回日本消化器内視鏡学会総会で発表した。… 2009/05/26 消化器
BMJ誌から 前立腺肥大で費用対効果が高い治療法とは 高周波を用いた蒸散術後にHoLEPを用いる組み合わせが安価で有効 行動療法(生活改善など)や薬物療法に反応しない前立腺肥大患者には、通常、経尿道的前立腺切除術(TURP)が適用される。英国Newcastle大学のNigel Armstrong氏らは、費用対効果の面でTURPに優る治療法を調べ、高周波を利用した経尿道的前立腺電気蒸散術(TUVP)を最初に行い、必要ならその後に… 2009/05/26 腎・泌尿器
厚労省が不妊治療の安全管理体制を強化 実施機関の設備・人員要件を改正 厚生労働省はこのほど、不妊治療を実施する医療機関における安全管理体制を強化した。2008年9月に香川県立中央病院で起きた受精卵取り違え事故を機に、特定不妊治療費助成事業の指定を受けている医療機関に対し、安全管理体制に関する調査を実施。この結果を受けて、指定医療機関の設備・人員など… 2009/05/25 医療安全
NEJM誌から HCVジェノタイプ1の感染者にテラプレビル併用が有効 フェーズ2試験「PROVE1」「PROVE2」の結果 C型肝炎ウイルス(HCV)ジェノタイプ1感染者の約半数は、現在の標準治療が奏効しない。こうした患者の治療に、ウイルスの複製に必須のセリンプロテアーゼを特異的に阻害するテラプレビルを追加することで、持続的ウイルス学的著効(SVR)達成率が向上することが、2件のフェーズ2試験で示された。… 2009/05/25 消化器
Lancet誌から 出生時に蘇生処置を受けた小児は低IQのリスクが高い 脳障害の症状がなくても有意なリスク上昇 出生時の低酸素症は、軽度であっても認知機能不全リスクを高める可能性がある。英国Bristol大学のDavid E Odd氏らは、出生時に蘇生処置を受けた小児のIQを8歳時点で評価し、新生児期に脳障害の症状を示した患者と、無症候だった患者の両方に、低IQリスクの有意な上昇が見られることを明らかにした… 2009/05/20 産婦人科
JAMA誌から ICD植え込み術を非専門医が行うと合併症が増える 胸部外科医が行った場合の合併症発生リスクは1.4倍 心臓電気生理学が専門ではない医師が植込み型除細動器(ICD)の植え込み術を行うことについては議論がある。米国Yale大学医学部のJeptha P. Curtis氏らは、米国のICD登録のデータを分析し、ICD植え込み術の約3割が心臓電気生理学が専門ではない医師によって行われており、専門医以外によるICD植え… 2009/05/19 循環器
BMJ誌から 臓器提供に親族の同意を得るために重要な要因とは 十分な情報提供、コーディネーターとの信頼関係などがカギ 臓器の提供を待つ患者は大きく増加しているが、提供者はほとんど増えていない。提供を妨げている要因に、親族の拒絶がある。英国John Radcliffe病院のArabella L Simpkin氏らは、脳死となった患者の臓器提供に関する親族の判断に影響を与える因子を同定するための系統的レビューを実施。臓器提供… 2009/05/19 先端医学
BMJ誌から 子宮頸癌スクリーニングは50歳を過ぎても継続すべき オランダでの前向き観察研究の結果 50歳を過ぎ、複数回のスメア検査で連続して陰性結果が続いた女性は、子宮頸癌スクリーニングを中止しても問題ないのだろうか。オランダErasmus医療センターのMatejka Rebolj氏らは、3回連続してスメア検査が陰性だった35~44歳と45~54歳の女性のその後10年間の子宮頸癌累積罹患率を比較。両者に… 2009/05/18 癌
NEJM誌から バルサルタンに心房細動の再発予防効果は見られず 約1400人を対象にしたGISSI-AF試験の結果 心房細動に対する標準治療を受けている患者にARBを追加投与すると、心房細動の再発を抑制できるのではないだろうか――。そうした仮定の下行われた二重盲検の無作為化試験で、こうした患者にARBのバルサルタンを投与しても、偽薬群に比べ有意な再発リスク低減は認められない、という結果が得られ… 2009/05/14 循環器
Science誌から メキシコの新型確定例と疑い例、4月末までの致死率は0.44% 確定例のみなら0.04% メキシコで始まった新たなA型(H1N1)インフルエンザウイルスの感染は、急速に世界中に広がっている。英国MRC Centre for Outbreak Analysis & ModellingのChristophe Fraser氏らは、公衆衛生当局の方針決定に必要な情報を早期に提供すべく、2009年4月末までのメキシコにおけるデータを利用し… 2009/05/14 感染症
NEJM誌から 「トリプル再集合体ウイルス」のヒト感染は4年前から散発 2005年以降の米国での感染者11人の特徴を分析 2009年4月以前は、ブタインフルエンザのヒト-ヒト感染は非常に限られており、感染が続くことはなかった。しかし、ヒト、トリ、ブタのH1ウイルスの再集合体にブタから感染した患者の報告は、近年散発的に見られていた。米CDCのVivek Shinde氏らは、そうした患者11人の臨床的、疫学的特徴をNEJM誌電… 2009/05/11 感染症
NEJM誌から 米国の新型確定例381人の臨床情報を緊急公開 25%に消化器症状、タミフルとリレンザには感受性 2009年4月15日から5月5日までの間に、新型ブタ由来A型インフルエンザ(H1N1)ウイルス(swine-origin influenza A H1N1 virus:S-OIV)の感染確定例が米国内41州で642人同定された。Novel Swine-Origin Influenza A (H1N1) Virus Investigation Teamのメンバーである米国CDCのFatimah S. Dawood… 2009/05/11 感染症
新型インフルエンザA/H1N1 発生から1週間、現場の内科医はどう動いた? 大きな混乱はなく、新型ワクチン一本化には7割が反対 新型インフルエンザの発生宣言が出された4月28日からの1週間、全国の内科医は、現場でどのような対応をし、行政の緊急対応をどう評価したのだろうか。 2009/05/08 感染症
新型インフルエンザA/H1N1 「新型インフルエンザ診察拒否問題」の裏事情 発熱患者が医療機関で診察を拒否されるケースが相次ぎ、問題になっている。背景には、新型インフルエンザの非まん延国から帰国したばかりの発熱患者を発熱相談センターに誘導するかどうかを巡り、医療機関に十分情報が伝わっていないという事情がある。… 2009/05/08 行政・制度
【企業提供】 脳卒中一次予防・二次予防のための糖尿病管理 第34回日本脳卒中学会総会 ランチョンセミナー これまでの研究で脳卒中の危険因子が明らかになっており、糖尿病もその一つとして確立されている。2009年3月21日に開催された第34回日本脳卒中学会総会のランチョンセミナーにおいて、東京女子医科大学 神経内科 内山真一郎氏が「脳卒中 一次予防・二次予防のための糖尿病管理」と題して講演を行… 2009/05/08 代謝・内分泌
JAMA誌から 高齢の2型糖尿病患者の低血糖は認知症リスクを高める 最長27年間追跡したコホート研究の結果 糖尿病患者には認知症リスクの上昇が見られるが、その理由は明らかではない。米国のマネージドケア組織であるKaiser PermanenteのRachel A. Whitmer氏らは、重症の低血糖エピソードが認知症リスクを高めることを示唆するコホート研究の結果をJAMA誌2009年4月15日号に報告した。… 2009/05/07 代謝・内分泌
NEJM誌から 抗てんかん薬バルプロエートの胎内曝露が児の低IQに関係 カナダで行われた前向き研究の結果 妊娠中に抗てんかん薬のバルプロエートを使用していた母から生まれた子供は、3歳時のIQが有意に低いことが、カナダEmory大学のKimford J. Meador氏らの前向き研究で明らかになった。詳細は、NEJM誌2009年4月16日号に報告された。… 2009/05/07 産婦人科
Lancet誌から 創傷治癒促進と瘢痕化予防にavoterminが有効か フェーズ1/2試験3件の結果 皮膚の瘢痕化の機序を調べる研究の中で、トランスフォーミング増殖因子β3(TGFβ3)の関与が明らかになり、この分子が瘢痕化の予防と治療に役立つと期待されるようになった。英国Manchester大学のMark WJ Ferguson 氏らは、組み換えヒト活性型TGBβ3製剤avoterminの予防的投与の影響を調べる臨床… 2009/05/01 外科