Lancet誌から 降圧薬3剤/スタチン/アスピリンの配合薬は安全かつ有効 インド製「Polycap」を用いた無作為化試験の結果 心血管リスク低減に役立つことが示されている降圧薬3剤とスタチン、アスピリンを配合した、インドCadila Pharmaceuticals社製の配合薬「Polycap」の、大規模無作為化試験の結果がLancet誌2009年4月18日号に報告された。著者のカナダMcMaster大学のSalim Yusuf氏らは、Polycapの効果は、成分となっ… 2009/04/30 循環器
Lancet誌から ステロイド性骨粗鬆症にゾレドロネート単回静注が有用 リセドロネート内服に劣らぬ効果、高い患者満足度 ステロイド性骨粗鬆症の予防と治療において、ゾレドロネートを単回静注する方法と、リセドロネートを毎日内服する方法のどちらが有効で、患者にとって好ましいものだろうか。英国Aberdeen大学のDavid M Reid氏らは、欧米など16カ国で二重盲検の非劣性試験を行い、腰椎の骨密度の変化を指標にした… 2009/04/28 骨・関節・筋
Lancet誌から ボグリボースが耐糖能異常者の糖尿病発症を40%低減 日本で1780人を対象に行われた無作為化試験の結果 耐糖能異常を示す日本人に、生活改善に加えてα-グルコシダーゼ阻害薬のボグリボースを投与すると、2型糖尿病発症リスクが40%低下する――。順天堂大学医学部の河盛隆造氏らが行った無作為化試験で、そのような知見が得られ、Lancet誌電子版に2009年4月22日に報告された。耐糖能異常を示す日本人… 2009/04/24 代謝・内分泌
JAMA誌から 心不全患者の運動療法の利益はさほど大きくない 無作為化試験HF-ACTIONの結果 心不全患者に対して運動療法を行っても、死亡や入院のリスク低減は中程度にとどまる――。そんな結果が、米国Duke大学のChristopher M. O'Connor氏らが行った過去最大規模の無作為化試験HF-ACTIONにより得られ、JAMA誌2009年4月8日号に報告された。… 2009/04/23 循環器
BMJ誌から 禁煙を望まない喫煙者にもニコチン置換療法は有効 6カ月間の禁煙に成功する人の割合は対照群の約2倍 「今、禁煙したいですか?」という問いに対して「いいえ」と答えた人々を対象に、ニコチン置換療法の安全性と有効性を調べた無作為化試験の系統的レビューとメタ分析の結果が、BMJ誌2009年4月11日号に報告された。論文の著者である英国Birmingham大学のDavid Moore氏らによると、6カ月間の禁煙に… 2009/04/22 呼吸器
NEJM誌から 透析患者にスタチンを投与しても心血管リスクは低下せず 25カ国で行われた無作為化試験AURORAの結果 スタチンは心血管リスクが高い患者の心血管イベント発生率を低減する。しかし、血液透析を受けているハイリスク患者に対するスタチンの利益は明らかではなかった。国際的な二重盲検の多施設無作為化試験AURORAを行ったスウェーデンUppsala大学のBengt C. Fellstrom氏らは、血液透析を受ける腎疾患… 2009/04/21 循環器
Lancet誌から 高感度CRPもスタチン治療の指標になり得る JUPITER試験の分析結果 スタチン治療による心血管イベントリスク低減効果を予測する際に、LDL-コレステロール(LDL-c)値に加え、高感度CRP(hsCRP)値も指標になり得ることが、JUPITER試験の参加者データの分析で明らかになった。米国Harvard大学医学部のPaul M. Ridker氏らが、Lancet誌2009年4月4日号に報告した。… 2009/04/21 循環器
NEJM誌から 心房細動へのアスピリン投与、クロピドを併用すべきか? 脳卒中は減るが大出血が増加――ACTIVE A試験の結果 脳卒中危険因子を有する心房細動患者のうち、ワルファリンなどのビタミンK拮抗薬が適さない人々にはアスピリンが用いられる。ここにクロピドグレルを追加した場合の安全性と有効性を評価したACTIVE A試験で、併用により主要アウトカムの血管イベント、特に脳卒中のリスクは下がるが、大出血リスク… 2009/04/20 循環器
BMJ誌から RSV感染児への吸ステ予防投与に利益なし オランダでの無作為化試験の結果 RSウイルス(RSV)関連の下気道感染で入院した乳児に、吸入ステロイド治療を速やかに開始し、その後3カ月継続した場合、再発性喘鳴を予防できるのだろうか。この問いを検証すべく、無作為化試験を行ったオランダUtrecht大学医療センターのMarieke J J Ermers氏らは、この治療による予防効果はなく… 2009/04/20 感染症
Lancet誌から 糖尿病患者と高齢者ではPCIよりCABG 多枝病変例における死亡リスクを比較したメタ分析の結果 冠動脈疾患多枝病変例に対する治療の選択肢として、冠動脈バイパス術(CABG)と経皮的冠動脈インターベンション(PCI)が挙げられる。米国Stanford大医学部のMark A Halatky氏らは、全死因死亡を指標として、これらの治療の利益が有意に異なるサブグループが存在するかどうかを調べるため、メタ分… 2009/04/16 循環器
NEJM誌から スタチンは静脈血栓塞栓症リスクも43%減らす 脂質正常者を対象としたJUPITER試験の分析結果 スタチンは、動脈硬化性心血管イベントに加えて静脈血栓塞栓症リスクも40%以上低減する――。そんな知見が、2008年に発表された大規模臨床試験JUPITERのデータ分析により明らかになった。詳細は、米国Harvard大学のRobert J. Glynn氏らにより、NEJM誌電子版に2009年3月29日に報告された。… 2009/04/15 循環器
NEJM誌から 厳格な血糖管理はICU入院患者の死亡率を高める 約6000人を対象とした無作為化試験の結果 ICU入院患者にはしばしば高血糖が見られるが、血糖管理の目標域は明らかになっていない。NICE-SUGAR研究グループに所属するオーストラリアGeorge Institute for International HealthのSimon Finfer氏らは、ICU入院患者の血糖値を厳格に管理すると90日以内の死亡率が14%上昇すること、したがって… 2009/04/14 代謝・内分泌
Lancet誌から 多発外傷患者で全身CTを撮ると死亡リスクが減少 外傷ケアの初期段階に組み込むことを推奨 外傷患者の評価に全身CT検査を適用する外傷センターが増えている。ドイツMunich大学病院のStefan Huber-Wagner氏らが行った後ろ向き研究の結果、外傷患者に対して早期に全身CT検査を行うと、患者の死亡リスクが低減することが明らかになった。詳細は、Lancet誌電子版に2009年3月24日に報告された… 2009/04/13 外科
NEJM誌エディトリアルから いずれの試験もPSAスクリーニングのリスクを示した NEJM誌2009年3月26日号に、PSA値を指標とする前立腺癌スクリーニングは前立腺癌による死亡を減らさないとする米国の研究結果(PLCO試験)と、前立腺癌死亡の相対リスクはスクリーニング群で20%低いとする欧州での研究結果(ERSPC試験)が同時掲載された。相反する結果の裏には、試験設計の差が存… 2009/04/09 癌
NEJM誌から PSA検診は前立腺癌死亡を減らさない 米国で行われたPLCO試験の7~10年の結果 前立腺特異抗原(PSA)検査、直腸診、その他の方法による前立腺癌スクリーニングの利益は未だ明確になっていない。米国Washington大学医学部のGerald L. Andriole氏らは、スクリーニングの前立腺癌死亡に対する影響を明らかにするためにPLCO試験を進めている。NEJM誌2009年3月26日号に報告された… 2009/04/09 癌
NEJM誌から PSA検診は前立腺癌死亡を減らす 欧州で行われたERSPC試験の9年の結果 前立腺特異抗原(PSA)による早期前立腺癌のスクリーニングを受けると、前立腺癌による死亡リスクは減るのだろうか。欧州7カ国で行われたERSPC試験の結果、PSA検査によるスクリーニングを受けたグループでは、スクリーニングを受けなかったグループよりも前立腺癌死亡リスクが20%低いという分析… 2009/04/09 癌
JAMA誌から パクチミベは頸動脈アテローム硬化への効果を示せず 早期中止された無作為化試験CAPTIVATEの結果 アシルCoA:コレステロールアシル基転移酵素(ACAT)阻害薬のパクチミベを、家族性高コレステロール血症患者に投与した無作為化試験CAPTIVATEの結果が、オランダAmsterdam大学医療センターのMarijn C. Meuwese氏らによって、JAMA誌2009年3月18日号に報告された。パクチミベは、偽薬群に優る利益を… 2009/04/07 循環器
Lancet誌から 非急性冠疾患患者への第1選択は、薬物療法か、PCIか? 死亡と心筋梗塞リスクに対する効果は両者に差なし 急性ではない冠疾患患者に対する第1選択治療は、薬物療法か、経皮的冠インターベンション(PCI)か。この問いを検証するため、薬物療法と3種類のPCI技術を直接または間接的に比較するメタ分析を行った米国Tufts Medical CenterのThomas A Trikalinos氏らは、死亡と心筋梗塞のリスク低減においては… 2009/04/06 循環器
Lancet誌から 透析患者への降圧治療は心血管リスクを低減する オーストラリアでのメタ分析の結果 透析を受けている患者には心血管リスクの上昇が見られ、血圧上昇も認められる。こうした患者に対して薬物療法による降圧を行えば、心血管リスクが有意に低下することが分かった。オーストラリアSydney大学のHiddo J Lambers Heerspink氏らが、無作為化試験を対象に系統的レビューとメタ分析を行い… 2009/04/02 腎・泌尿器
【企業提供】 日本人はなぜ糖尿病になりやすいか? 第12回日本病態栄養学会ランチョンセミナー 日本人の2型糖尿病ではインスリン分泌障害が多くみられるなど、糖尿病の病態において日本人と白人の間にいくつかの相違点が認められている。2009年1月10日~11日に国立京都国際会館で開催された第12回日本病態栄養学会年次学術集会のランチョンセミナーにおいて、関西電力病院院長の清野 裕氏が「… 2009/04/01 代謝・内分泌
Lancet誌から 生体吸収型ステントは2年後も安全 3分の1は体内に吸収される、ABSORB試験の結果 生体吸収型ステントは金属製ステントと異なり、遅発性ステント血栓症を引き起こす危険性が少ないと期待されている。オランダErasmus Medical CenterのPatrick W Serruys氏らは、30人の患者に生体吸収型エベロリムス溶出ステントを適用したABSORB試験の2年時の結果を発表した。心血管有害事象は1件… 2009/04/01 循環器