BMJ誌から 片頭痛のある妊婦は脳卒中リスクが16倍 虚血性脳卒中に限るとリスクは31倍 妊娠可能な年齢の女性の10人に1~3人に片頭痛が見られる。しかし、妊婦における片頭痛有病率を調べた研究はほとんどない。そこで、米国Wake Forest大学のCheryl D Bushnell氏らは、全米の入院患者を登録した大規模データベースから妊婦を選び、片頭痛の有病率と併発疾患について調べた。その結果… 2009/03/30 精神・神経
厚労省「専門医・家庭医のあり方」班会議 卒後教育を統括する独立機関創設を提言 「卒後医学教育認定機構」(仮称)を中心に卒後教育の再構築を 「国レベルで卒後医学教育を管理する機関を創設すべき」―。3月25日に開かれた厚生労働省の「医療における安心・希望確保のための専門医・家庭医(医師後期研修制度)のあり方に関する研究」班会議(最終回)で、班長である国立がんセンター中央病院院長の土屋了介氏から報告書案の概要が発表され… 2009/03/27 医師のキャリア
都内の周産期医療機関を一斉調査か 日赤医療センターにも労基署が是正勧告 愛育病院(東京都港区)に続き、日本赤十字社医療センター(東京都渋谷区)も労働基準監督署から是正勧告を受けていることが明らかになった。日赤医療センターは、1月28日に渋谷労基署の立ち入り調査を受け、3月13日に是正勧告を受けた。日赤医療センターが「このような是正勧告を受けたのは初め… 2009/03/27 医療経営
Lancet誌から 切除可能直腸癌には術前放射線治療が有効 切除範囲が適切なら3年局所再発率は1% 直腸癌の外科的切除術の前後に、放射線治療は必要か。この疑問を検証すべく無作為化試験を行った英国St James's University HospitalのDavid Sebag-Montefiore氏らは、術前5日間の放射線照射は3年間の局所再発リスクを有意に低減することを明らかにした。また、同じ研究で、切除範囲と再発リスク… 2009/03/27 癌
JAMA誌から 成人では経鼻インフルワクチンより不活化ワクチンが有効 50歳未満の米国軍人を対象にした研究 2003年に米国で登場した経鼻インフルエンザワクチンは、小児においては従来型の3価不活化インフルエンザワクチンよりも有効であるとの報告がなされている。では、成人でも同様に、経鼻ワクチンは不活化ワクチンに優る効果をもたらすのだろうか。米国Armed Forces Health Surveillance CenterのZho… 2009/03/27 感染症
医師の過重労働で労基署が是正勧告 愛育病院、「総合周産期母子医療センター」指定を返上か? 東京都から総合周産期母子医療センター(以下、総合)の指定を受けている愛育病院(東京都港区)が、三田労働基準監督署から労働基準法違反で是正勧告を受け、「総合」の指定返上を検討している問題で、3月26日、院長の中林正雄氏が会見を開き、これまでの経緯などを説明した。… 2009/03/26 医療経営
NEJM誌から 重症冠動脈疾患には薬剤溶出ステントよりCABG 欧米17カ国で行われたSYNTAX試験の結果 重症の冠動脈疾患を示す患者を対象に、薬剤溶出ステント(DES)を用いた経皮的冠動脈インターベンション(PCI)と冠動脈バイパス術(CABG)のアウトカムを比較したSYNTAX試験で、CABGの方が複合有害イベント(全死因死亡、脳卒中、心筋梗塞、血行再建術再施行)の発生率が低いことが明らかになっ… 2009/03/25 循環器
NEJM誌から ダイエットの種類は減量の成否に影響しない 3大栄養素の摂取割合よりも総熱量の制限が重要 近年、低炭水化物/高たんぱく質食、地中海ダイエットなど、様々な食事療法の有効性が検討されている。しかし、米国Harvard公衆衛生大学院のFrank M. Sacks氏らが行った2年間の無作為化試験の結果、食事を構成する3大栄養素の割合がどうであれ、摂取熱量が同じであれば減量効果は同じであり、心血… 2009/03/24 代謝・内分泌
Lancet誌から 心房細動リスクを予測するスコアシステム開発 プライマリケアで入手可能なデータでハイリスク者を同定 心房細動リスクを判定できれば、効率のよい予防的介入が可能になる。ドイツJohannes Gutenberg大学のRenate B Schnabel氏らは、プライマリケアで入手できる情報を用いて心房細動10年リスクを推定するスコアリングシステムを開発した。詳細は、Lancet誌2009年2月28日号に報告された。… 2009/03/24 循環器
JAMA誌から ACS後のクロピドグレル+PPIで有害イベントが増加 PPIがクロピドグレルの効果を弱める可能性 急性冠症候群(ACS)後の患者にアスピリンとクロピドグレルを投与すると、心血管イベントの再発を抑制できる。しかし、クロピドグレル処方時に消化管出血の予防を目的としてプロトンポンプ阻害薬(PPI)を併用すると、全死因死亡またはACSによる再入院のリスクが1.25倍になる――。そんな結果が、… 2009/03/23 循環器
JAMA誌から 糖尿病のある妊産婦のうつ病リスクは2倍弱 米国での後ろ向きコホート研究の結果 糖尿病とうつ病の関係を示した報告は複数ある。米国Harvard大学医学部のKaty Backes Kozhimannil氏らは、妊娠中と出産後の女性を対象とする後ろ向きコホート研究を行い、糖尿病がある女性ではうつ病リスクが2倍弱に高まることを示した。詳細は、JAMA誌2009年2月25日号に報告された。… 2009/03/19 産婦人科
BMJ誌から 低出力パルス超音波の骨折への効果に疑問符 13件の無作為化試験のメタ分析の結果 低出力パルス超音波(LIPUS:low intensity pulsed ultrasonography)は、北米では骨折治療に広く適用されている。しかし、機能的な回復などの患者自身にとって重要なアウトカムについて、LIPUSの利益を示したエビデンスの質は低いことが、カナダMcMaster大学のJason W Busse氏らによるメタ分析に… 2009/03/19 骨・関節・筋
BMJ誌から 青年期に肥満でヘビースモーカーだと死亡リスクは4.7倍 スウェーデンの男性4万6000人を38年間追跡したコホート研究の結果 中年期の肥満は死亡率を2~3倍に上昇させる。では、青年期の肥満はどのような影響を与えるのだろうか。スウェーデンKarolinska大学病院のMartin Neovius氏らは、青年期の男性を38年間追跡し、ベースラインのBMIと喫煙の有無がその後の死亡に及ぼす影響を調べる国家規模のコホート研究を行った。こ… 2009/03/18 代謝・内分泌
Lancet誌から 脳外傷後のてんかんリスクは10年以上続く デンマークでの大規模コホート研究の結果 外傷性脳損傷後のてんかんリスクは高い。だが、リスク上昇がどの程度持続するのか、リスクレベルに影響を与える要因は何かといった情報はほとんどない。デンマークAarhus大学病院のJakob Christensen氏らは、住民ベースの大規模コホート研究を行い、リスク上昇は外傷から10年以上経過しても有意で… 2009/03/17 精神・神経
BMJ誌から HDLコレステロールを高めても冠イベントは減らせない LDLコレステロール低下のみがリスクを低減 HDLコレステロール(HDL-c)は独立した心血管危険因子と認識されている。しかし、HDL-c値の変化が冠イベントリスクにどの程度影響するのかについては議論があった。カナダMcMaster大学のMatthias Briel氏らは、無作為化試験の系統的レビューとメタ回帰分析を行い、HDL-c値を高めても冠疾患死亡、… 2009/03/17 循環器
BMJ誌から 生活習慣の小さな差が脳卒中リスクに複合的に影響する 喫煙、身体活動、飲酒、野菜・果物の摂取の4項目で評価 喫煙、身体活動、食事内容などが個々に心血管リスクに影響することは知られている。だが、それらを組み合わせた場合の影響は明らかではなかった。英国Cambridge大学のPhyo K Myint氏らは、集団ベースの前向き研究を実施し、喫煙、身体活動、飲酒、野菜と果物の摂取の4項目のすべてについて好まし… 2009/03/16 循環器
NEJM誌から 慢性リンパ性白血病の診断前にB細胞クローンが出現 患者45人中44人の診断前末梢血で確認 慢性リンパ性白血病(CLL)は、成熟B細胞性の血液癌だ。危険因子はいくつか同定されているが、原因や発症機序は明らかではない。米国立癌研究所(NCI)のOla Landgren氏らは、CLLと診断された45人の患者から、診断の3カ月から6年前に採血された血液標本を分析し、44人の末梢血にB細胞クローンが存… 2009/03/12 癌
NEJM誌から ワルファリンの至適用量をSNPsに基づき推定 新たな薬理遺伝学的アルゴリズムの有用性示される ワルファリンは世界で最も多く使用されている抗凝固薬だが、適切な用量の推定は難しい。誤った用量を投与すれば有害事象は高率に発生する。そこで、国際ワルファリン薬理遺伝学コンソーシアムの研究者たちは、臨床情報に加えて一塩基多型(SNPs)に関する情報も組み込んだ用量推定アルゴリズムを… 2009/03/12 循環器
国立国語研が「イレウス」「QOL」など57語について提案 「病院の言葉」を分かりやすくする説明案が発表 「イレウス」は「腸閉塞」や「腸の通過障害」、「予後が良い」は「これから病気が良くなる可能性が高い」――。独立行政法人国立国語研究所の「病院の言葉」委員会(委員長:国立国語研究所所長の杉戸清樹氏)は3月7日、医療従事者がよく使う言葉を患者に分かりやすくするための提案を発表し、… 2009/03/11 医療の質
【企業提供】 欧米ガイドラインから、脳梗塞二次予防におけるクロピドグレルの有用性・安全性を高く評価 座談会で専門家3氏が指摘 脳梗塞二次予防における抗血小板療法の有用性は確立しているが、有効性、安全性のさらなる改善が求められるなかで、初期治療での適正な薬剤選択、治療強化を可能にする併用療法の方法が模索されている。そこでこれらの問題に主要な欧米の脳卒中予防ガイドラインがどのような解答を提示しているか… 2009/03/10 循環器
JAMA誌から 抗TNFα抗体製剤で帯状疱疹リスクが上昇 TNFα受容体製剤ではリスク上昇見られず 腫瘍壊死因子α(TNFα)阻害薬の投与を受けている患者は細菌感染を起こしやすい。であれば、潜在感染しているウイルスの再活性化も起こりやすいのではないか――。ドイツ・リウマチ研究センターのAnja Strangfeld氏らは、そうした仮説の下に、関節リウマチ(RA)患者におけるTNFα阻害薬の使用と… 2009/03/10 骨・関節・筋
NEJM誌から ドロネダロンが心房細動患者のイベントリスクを24%低減 37カ国が参加した無作為化試験ATHENAの結果 治療が必要な不整脈の中で、最も多いのが心房細動だ。米国では過去20年間に、心房細動による入院患者の数が2~3倍に増加しており、有効で安全な治療薬の登場が待たれている。ドイツJ.W.Goethe大学のStefan H.Hohnloser氏らは、新たな抗不整脈薬ドロネダロンを心房細動患者に投与したATHENA試験で… 2009/03/09 循環器
レセプトオンライン請求義務化問題 訴訟原告団の集会に国会議員が多数出席 全国保険医団体連合会(保団連)は3月4日、レセプトオンライン請求義務化撤回訴訟の報告集会を行った。集会には、与野党含めて15人の国会議員と20人の議員秘書が参加し、レセプトオンライン請求義務化問題に対する議員たちの関心の高まりが伺えた。… 2009/03/06 医療情報
JAMA誌から 米国でもA/H1N1の98.5%がタミフル耐性 感受性ウイルスと同様の感染能力と病原性を維持 この冬、世界各国で、オセルタミビル(商品名:タミフル)耐性A型インフルエンザ(A/H1N1)の感染が高率に見られている。米国疾病管理センター(CDC)のNila J. Dharan 氏らは、耐性ウイルスの感染が急増した2007~08年の流行期に報告された症例を対象に、オセルタミビル耐性ウイルス感染者と感受… 2009/03/05 感染症
NEJM誌から ゾレドロン酸が閉経前乳癌の再発・死亡を抑制 術後補助療法への追加で無病生存率が有意に向上 閉経前女性のホルモン感受性乳癌の術後補助療法において、ビスホスホネート製剤のゾレドロン酸が有効であることが明らかになった。オーストリアVienna大学のMichael Gnant氏らが、NEJM誌2009年2月12日号に報告したもので、ゴナドトロピン放出ホルモンアナログ+タモキシフェンまたはアロマターゼ… 2009/03/05 癌
JAMA誌から 肥満妊婦では胎児の先天異常リスクが上昇 英国での系統的レビューとメタ分析の結果 妊婦の肥満は、妊婦自身と胎児の健康に大きく影響する。英国Newcastle大学のKatherine J. Stothard氏らは、系統的レビューとメタ分析を行い、妊娠中に肥満と判定された妊婦は、適正体重の妊婦に比べ、先天異常児を妊娠するリスクが高いことを明らかにした。過体重だが肥満には至らない妊婦には、… 2009/03/04 産婦人科
科研費など1185万円で百貨店の商品券を購入 聖マリ医大、研究費の不正使用で学長を解任 聖マリアンナ医科大学は3月3日に記者会見を開き、公的研究費の不適切な使用があったとして、2月25日付けで学長の吉田勝美氏を解任したと発表した。吉田氏本人は、記者会見場に姿を見せなかったが、大学の説明によると、同氏は大学の調査委員会からの再三の辞任要請を拒否。学長を解任された現在も… 2009/03/03 医療経営
日本総合診療学会から 日常診療に漢方、総合診療医の4割弱が「非常に必要」 総合診療医の多くが、「日常診療に漢方が必要」と考えているようだ。日本総合診療学会が会員医師に対して実施したアンケート調査の結果、明らかになったもの。2月28日、3月1日に福岡で開催された第17回日本総合診療学会のシンポジウム「総合診療部での漢方診療の取り組み」の中で、座長を務めた九… 2009/03/03 東洋医学
BMJ誌から 受動喫煙は認知機能障害のリスクを高める 50歳以上の非喫煙者を対象にした英国での研究結果 喫煙は認知機能障害と認知症の危険因子と考えられている。では、受動喫煙も、認知機能に影響を与えるのだろうか。英国Cambridge大学のDavid J Llewellyn氏らは、50歳以上の非喫煙者を対象に、唾液コチニン濃度を指標とする受動喫煙レベルと認知機能障害の関係を調べる住民ベースの研究を行った。… 2009/03/02 精神・神経