PCI時の血栓吸入は予後の向上をもたらす 冠微小循環傷害を抑制 ST上昇心筋梗塞患者に対する経皮的冠動脈インターベンション(PCI)時の血栓吸入は、術後の再還流レベルと臨床転帰の向上をもたらすことが示された。オランダGroningen大学のTone Svilaas氏らの報告で、詳細はNEJM誌2008年2月7日号に掲載された。… 2008/02/28 循環器
2型糖尿病患者への6時間の集団教育の効果は 体重減少、禁煙などに限られるも12カ月後まで持続 2型糖尿病と診断されて間もない患者に、病気に関する理解を深め生活改善を促すための構成的集団教育を行い、12カ月間追跡した結果、通常のケアを受けた患者と比較して、ヘモグロビンA1c(HbA1c)値の改善には有意差はないものの、体重減少および禁煙の割合が有意に高いことが示された。英国Leices… 2008/02/28 代謝・内分泌
クロピドグレルに中止後のリバウンドの可能性 使用中止が凝集亢進作用を引き起こす可能性を示唆 急性冠症候群(ACS)で治療を受けて退院後にクロピドグレルを使用した患者は、使用期間の長短にかかわらず、使用中止後90日までの死亡または急性心筋梗塞リスクが、90日以降に比べ約2倍であることが示唆された。米国Denver退役軍人医療センターのP. Michael Ho氏らの報告で、詳細はJAMA誌2008年2… 2008/02/26 循環器
心臓手術時のアプロチニン投与は腎不全リスクを高めるか オフポンプ手術を受けるACE阻害薬使用者で高リスク 心臓手術の際に出血量を抑える目的で使用されるアプロチニンを、アンジオテンシン転換酵素(ACE)阻害薬を使用していてオフポンプ手術を受ける患者に投与すると、腎不全リスクが2.87倍になることが示された。英国Bristol Royal InfirmaryのRonelle Mouton氏らの報告で、詳細はLancet誌2008年2月9日… 2008/02/26 外科
新生児ユニットでの医原性イベント発生頻度は高い 29%は重症、低出生体重と入院期間が危険因子 新生児センターで発生した医原性イベントの疫学的特徴を分析する前向き観察研究の結果、イベント発生率は1000人-日当たり25.6件で、うち29%は重症だったことが明らかになった。フランスAix-Marseille第2大学(地中海大学)のIsabelle Ligi氏らの報告で、詳細はLancet誌2008年2月2日号に報告され… 2008/02/25 医療の質
現在の世界的結核管理戦略は不十分 地域ごとに再発率に大きな差あり 現在の世界的な結核管理戦略の中心は、確実な服薬を実現するという直接監視下短期化学療法(DOTS)だ。DOTSにより結核治療に成功した患者の再発率を調べる系統的レビューの結果、DOTSの長期的有効性に関する十分なデータがいまだにないこと、再発率が0~14%と幅広いことが明らかになった。オース… 2008/02/25 呼吸器
入院患者の約半数に静脈血栓塞栓症リスクあり 予防法の適用は不十分 入院患者のうち、静脈血栓塞栓症(VTE)リスクを抱えている患者がどの程度存在するのかを世界32カ国358病院で調べた結果、VTEリスクは入院患者の半数以上に認められることが明らかになった。ただしVTE予防は半数程度の患者にしか行われていなかった。英国London King’s CollegeのAlexander T Coh… 2008/02/21 循環器
糖尿病患者への強化療法は全死因死亡を半減― Steno-2試験より 微量アルブミン尿を呈する患者を13.3年追跡 心血管危険因子の一つである微量アルブミン尿を呈する2型糖尿病患者に、厳格な血糖値の管理、レニン-アンジオテンシン系遮断薬、アスピリンと脂質降下薬の投与からなる強化多因子介入と、従来型の標準治療とを比較したSteno-2試験において、13年超の長期観察の結果、強化療法は全死因死亡と心血管… 2008/02/21 代謝・内分泌
腹部大動脈瘤に対する血管内治療は有効 開腹手術に比べ周術期の死亡と合併症が少ない 腹部大動脈瘤に対する血管内治療の適応が増えている。日常診療を反映する集団を対象に、血管内治療と開腹手術の短期的および長期的なアウトカムを比較した結果、血管内治療の短期的な利益が示された。生存利益については、高齢の患者ほど長く維持された。米国Beth Israel Deaconess医療センターの… 2008/02/15 循環器
超党派議員連盟、設立総会は大盛況 議員70人が出席、議論の活性化を呼びかける 医療崩壊に対する国会議員の関心が高まってきている。2月12日、超党派の議員連盟「医療現場の危機打開と再建をめざす国会議員連盟」が発足、その設立総会には議員70人、議員秘書30人が集結し、当初予定されていた会場を変更するほどの盛り上がりを見せた。今後も与野党問わず賛同者を募り、月1回… 2008/02/12 行政・制度
親に対する育児教育プログラムは小児の問題行動を減らすか オーストラリアの母子733組を対象とした研究 就学前の小児に行動上の問題が現れることを予防するために、リスクを問わず、生後12カ月程度ですべての母親にペアレンティングプログラムを適用する無作為化試験が、オーストラリアで行われた。生後24カ月までの子供の行動と、親の育児姿勢、母親の心の健康に対する影響が評価されたが、プログラ… 2008/02/11 小児科
医療崩壊を食い止める!超党派議員連盟発足 大臣経験者含め9人が発起人、12日に設立総会(2/12 訂正) 医療の現場の声が、政治の場にダイレクトに届きやすくなるかもしれない。自民党、公明党、民主党の国会議員が発起人となり、超党派の議員連盟「医療現場の危機打開と再建をめざす国会議員連盟」が、2月12日に発足する。与党・野党問わず全国会議員に呼びかけて賛同者を募り、現場の意見を反映した… 2008/02/10 行政・制度
厳格な血糖値管理で死亡リスク上昇、ACCORD試験で 目標血糖値を引き上げて試験継続へ(2/20訂正) 米国国立衛生研究所(NIH)の傘下にある国立心肺血液研究所(NHLBI)は2月6日、心血管リスクが特に高い2型糖尿病患者を対象に北米で進行中の大規模無作為化試験ACCORDにおいて、血糖値管理の目標値をヘモグロビンA1c値6.0%未満に設定したグループで有意な死亡率上昇が見られたため、厳格な血糖値… 2008/02/08 代謝・内分泌
ソフトドリンクと果糖の摂取は痛風リスクを高める 1日に30~50gのアルコール摂取と同等のリスク 砂糖を含むソフトドリンクと果糖の摂取量が多いと痛風リスクが高まることが、12年間の大規模前向きコホート研究で明らかになった。カナダBritish Columbia大学のHyon K Choi氏らの報告で、詳細はBMJ誌電子版に2008年1月31日に報告された。… 2008/02/08 代謝・内分泌
FIFAワールドカップ期間中は心血管イベントが2倍以上に ドイツ・ミュンヘン圏の地域住民を対象とした研究 ドイツで開催されたFIFAワールドカップ2006は、情動的ストレスと心血管イベントの関係を調べる良い機会を与えた。ドイツのバイエルン地方の救急サービス部門の医師らが、ミュンヘン圏の地域住民を対象に、ワールドカップ期間と通常期の心血管イベント発生率を比較、さらにドイツチームの試合があ… 2008/02/07 救急医療・集中治療
1月の閲覧ランキング ― 最も読まれた記事は? 「水には金を払えるが、医療には金を払えない日本人」が第1位 1月の月間閲覧ランキングの1位は、米国ピッツバーグ大学の津久井宏行先生からの寄稿「水には金を払えるが、医療には金を払えない日本人」でした。第2位は、2007年の年間閲覧ランキングで第2位にランクインし、再び注目を集めた「あえてタブーを語る・勤務医の収入の実態」です。第3位と第14位にラ… 2008/02/06 その他
BMSとDES、適応外使用にはどちらがよいか 適応外使用の場合にはBMSよりDES 近年、薬剤溶出ステント(DES)の適応外使用と有害事象の発生率上昇との関係を示唆する報告があるが、適応外の場合はベアメタルステント(BMS)と比べて有害事象は増えるのか。米国Pittsburgh大学のOscar C. Marroquin氏らは、DESまたはBMSの標準適応または適応外使用を受けた患者を1年間追跡し、… 2008/02/06 循環器
CABGとDES、長期的な臨床転帰はどちらがよいか 術後18カ月までの死亡や血行再建術再施行はCABGで有意に少ない 多枝病変を有する冠動脈疾患患者に対する冠動脈バイパス術(CABG)と薬剤溶出ステント(DES)について、術後18カ月間の死亡、死亡または心筋梗塞、血行再建術の再施行の頻度は、いずれもDES群で有意に高いことが示された。米国Albany大学のEdward L. Hannan氏らの報告で、詳細はNEJM誌2008年1月24日… 2008/02/06 循環器
抗てんかん薬で自殺関連行動リスク2倍、FDAが警告 すべての抗てんかん薬に同様のリスク上昇の可能性あり 米国食品医薬品局(FDA)は、2008年1月31日、てんかん、双極性障害、片頭痛、その他の疾患により抗てんかん薬の投与を受けている患者では、自殺に関連した行動のリスクが2倍になると警告を発した。リスク上昇はすべての抗てんかん薬に予想されるという。… 2008/02/05 精神・神経
アンドロゲン抑制療法と放射線治療の併用は有効か 併存疾患がない、または軽症の場合は有効 前立腺癌患者へのアンドロゲン抑制療法(AST)と放射線外部照射(RT)の併用と、治療開始前の併存疾患の程度との効果の関係を調べた結果、併存疾患がない、あるいは併存疾患が軽症の場合に、併用群の全死因死亡リスクが有意に下がることが示された。米国Brigham and Women's HospitalのAnthon… 2008/02/05 癌
心不全に対する非特異的免疫修飾療法は有効か NYHAがII度の患者と心筋梗塞歴なしの心不全患者には効果あり 患者自身の血液を体外で酸化ストレス刺激した後に本人に戻す非特異的免疫修飾療法(IMT)は、慢性心不全に有効なのだろうか。米国Methodist HospitalのGuillermo Torre-Amione氏らが行った無作為化試験の結果、ほとんどのエンドポイントは達成できなかったが、サブグループ解析においてニューヨー… 2008/02/05 循環器
アスピリン抵抗性患者の心血管イベントリスクは約4倍 他の抗血小板薬との併用も臨床転帰を改善せず アスピリンの長期投与は、心血管疾患患者の心筋梗塞、脳卒中、血管関連死のリスクを低減することが知られている。ところが、一部にアスピリン抵抗性患者がおり、アスピリンを投与しても、感受性患者に比べ心血管イベントリスクは約4倍で、臨床転帰が好ましくないことが明らかになった。カナダToro… 2008/02/04 循環器