処方薬事典データ協力:株式会社メドレー
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マグコロールPの基本情報
基本情報
- 腹部外科手術時の前処置用下剤
- 大腸検査<X線>前処置の腸管内容物の排除
- 大腸検査<内視鏡>前処置の腸管内容物の排除
- 1.大腸X線検査前処置、腹部外科手術時における前処置の場合:高張液投与:クエン酸マグネシウムとして、34g(本剤50g)を水に溶解し、全量約180mLとする
- 1回144〜180mLを検査予定時間の10〜15時間前に経口投与する
- なお、年齢、症状により適宜増減する
- 2.大腸内視鏡検査前処置の場合:高張液投与:クエン酸マグネシウムとして、34g(本剤50g)を水に溶解し、全量約180mLとする
- 1回144〜180mLを検査予定時間の10〜15時間前に経口投与する
- なお、年齢、症状により適宜増減する
- 等張液投与:クエン酸マグネシウムとして、68g(本剤100g)を水に溶解し、全量約1800mLとする
- 1回1800mLを検査予定時間の4時間以上前に200mLずつ約1時間かけて経口投与する
- なお、年齢、症状により適宜増減するが、2400mLを超えての投与は行わない
副作用
注意事項
- 禁止
- 中毒性巨大結腸症
- 急性腹症
- 重症硬結便
- 消化管閉塞
- 腎障害
- 慎重投与
- 胃切除
- 高マグネシウム血症
- 心機能障害
- 高度便秘
- 腸管狭窄
- 腸管憩室
- 誤嚥を起こす
- 腹部外科手術
- 注意
- 嚥下困難
- 糖尿病用薬投与中
- 誤嚥を起こす
- 腸管内に内容物が貯留
- 投与に際する指示
- 糖尿病用薬投与中
- 希望禁止
- 妊婦・産婦
- 幼児・小児
- 慎重投与
- 高齢者
- 注意
- 高齢者
- 投与に際する指示
- 高齢者
- 希望禁止
- 小児(0歳〜14歳)
- 慎重投与
- 高齢者(65歳〜)
- 注意
- 高齢者(65歳〜)
- 投与に際する指示
- 高齢者(65歳〜)
相互作用
- 薬剤名
- 影響
- 経口薬剤
- 吸収を妨げる
- テトラサイクリン系抗生物質<経口>
- 当該薬剤の効果が減弱
- ニューキノロン系抗菌剤<経口>
- 当該薬剤の効果が減弱
- 酸性物質
- 当該薬剤の効果が減弱
- サリチル酸
- 当該薬剤の効果が減弱
- アルカリ性薬剤
- 効果が増強
- メタンフェタミン
- 効果が増強
処方理由
添付文書
1.大腸検査<X線>前処置・大腸検査<内視鏡>前処置における腸管内容物の排除。
2.腹部外科手術時における前処置用下剤。
1.大腸X線検査前処置、腹部外科手術時における前処置の場合:
高張液投与:クエン酸マグネシウムとして、34g(本剤50g)を水に溶解し、全量約180mLとする。1回144〜180mLを検査予定時間の10〜15時間前に経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
2.大腸内視鏡検査前処置の場合:
高張液投与:クエン酸マグネシウムとして、34g(本剤50g)を水に溶解し、全量約180mLとする。1回144〜180mLを検査予定時間の10〜15時間前に経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
等張液投与:クエン酸マグネシウムとして、68g(本剤100g)を水に溶解し、全量約1800mLとする。1回1800mLを検査予定時間の4時間以上前に200mLずつ約1時間かけて経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減するが、2400mLを超えての投与は行わない。
<用法・用量に関連する使用上の注意>
等張液を投与する場合には、次の事項に注意する。
1.等張液を投与する場合には、200mLを投与するごとに排便、腹痛等の状況を確認しながら、慎重に投与するとともに、腹痛等の消化器症状が現れた場合は投与を中断し、腹部の診察や画像検査(単純X線、超音波、CT等)を行い、投与継続の可否について、慎重に検討する。
2.等張液を投与する場合に1.8Lを投与しても排便がない場合は、投与を中断し、腹痛、嘔吐等がないことを確認するとともに、腹部の診察や画像検査(単純X線、超音波、CT等)を行い、投与継続の可否について、慎重に検討する。
3.等張液を投与する場合には、高齢者では特に時間をかけて投与する。
用法・用量追加の第3相比較臨床試験において、等張液投与の安全性評価対象症例57例中5例(8.8%)に7件の随伴症状が認められた。主な症状としては腹部膨満感5例(8.8%)、腹痛、悪心が各1例(1.8%)認められた。
臨床検査値異常変動は、57例中29例(50.9%)に36件認められ、尿pH上昇39.2%(20/51例)、マグネシウム上昇13.0%(6/46例)等が認められた。
高張液投与では、安全性評価対象症例56例中5例(8.9%)に9件の随伴症状が認められた。主な症状としては腹部膨満感2例(3.6%)、腹痛、悪心が各3例(5.4%)、嘔気が1例(1.8%)認められた。
臨床検査値異常変動は、56例中43例(76.8%)に66件認められ、尿pH上昇43.8%(21/48例)、総ビリルビン上昇20.8%(11/53例)、マグネシウム上昇17.8%(8/45例)等が認められた。
1.重大な副作用
1).腸管穿孔、腸閉塞(頻度不明):腸管穿孔、腸閉塞を起こすことがあるので、観察を十分に行い、腹痛等の異常が認められた場合には、投与を中止し、腹部の診察や画像検査(単純X線、超音波、CT等)を行い、腸管穿孔、腸閉塞が疑われた場合には、適切な処置を行う。
2).虚血性大腸炎(頻度不明):虚血性大腸炎を起こすことがあるので、観察を十分に行い、腹痛、血便等の異常が認められた場合には、適切な処置を行う。
3).高マグネシウム血症(頻度不明):高マグネシウム血症を起こすことがあり、呼吸抑制、意識障害、不整脈が現れ、心停止に至ったとの報告もあるので、観察を十分に行い、嘔気、嘔吐、筋力低下、傾眠、血圧低下、徐脈、皮膚潮紅等の症状が認められた場合には、電解質の測定を行うとともに、適切な処置を行う。
2.その他の副作用
1).過敏症:(5%以上又は頻度不明)発疹、蕁麻疹、そう痒感等[このような症状が現れた場合には、適切な処置をとる]。
2).消化器:(5%以上又は頻度不明)腹部膨満感、(0.1%〜5%未満)腹痛、悪心、嘔吐、腹鳴等。
3).循環器:(0.1%未満)熱感、潮紅、しびれ、顔面蒼白、血圧低下等。
4).精神神経系:(0.1%未満)眩暈、ふらつき、脱力感、不快感等。
5).内分泌:(5%以上又は頻度不明)尿ケトン体陽性化、(0.1%〜5%未満)尿酸値上昇。
6).肝臓:(5%以上又は頻度不明)総ビリルビン上昇、(0.1%〜5%未満)AST上昇(GOT上昇)、ALT上昇(GPT上昇)、総コレステロール上昇。
7).腎・尿路系:(5%以上又は頻度不明)尿pH上昇、(0.1%〜5%未満)BUN低下、尿蛋白陽性化。
8).血液:(0.1%〜5%未満)白血球数増加、単球数増加・単球数減少。
9).代謝・電解質:(5%以上又は頻度不明)血清マグネシウム上昇、血清ナトリウム低下、(0.1%〜5%未満)血清カルシウム上昇・血清カルシウム低下、血清ナトリウム上昇、血清カリウム上昇・血清カリウム低下、血清クロル低下。
(禁忌)
1.消化管閉塞のある患者又はその疑いのある患者及び重症硬結便のある患者[腸管内容物の増大や蠕動運動亢進により腸管内圧の上昇を来し、腸管粘膜虚血性変化や腸閉塞、腸管穿孔を生じる恐れがある]。
2.急性腹症が疑われる患者[腸管内容物の増大や蠕動運動亢進により、症状を増悪する恐れがある]。
3.腎障害のある患者[吸収されたマグネシウムの排泄が遅延し、血中マグネシウム濃度が上昇する恐れがあり、また、多量の水分摂取は腎機能に負荷となり、症状を増悪する恐れがある]。
4.中毒性巨大結腸症の患者[穿孔を引き起こし腹膜炎、腸管出血を起こす恐れがある]。
(慎重投与)
1.心機能障害のある患者[血中マグネシウム濃度が上昇し、心機能を抑制する恐れがある]。
2.高マグネシウム血症の患者[血中マグネシウム濃度の上昇により症状を増悪する恐れがある]。
3.胃切除の既往歴のある患者。
4.腹部外科手術の既往歴のある患者[術後の癒着がある場合、腸管内容物の増大や蠕動運動の亢進により、腸閉塞や腸管穿孔を起こす恐れがある]。
5.腸管狭窄及び高度便秘の患者[腸管内容物の増大や蠕動運動の亢進により、腸閉塞や腸管穿孔を起こす恐れがある]。
6.腸管憩室のある患者[腸管穿孔を起こしたとの報告がある]。
7.高齢者[腸管穿孔、腸閉塞を起こした場合は、より重篤な転帰をたどることがある]。
8.誤嚥を起こす恐れのある患者。
(重要な基本的注意)
1.まれに腸管穿孔、腸閉塞、虚血性大腸炎及び高マグネシウム血症を起こすことがあり、腸管穿孔、腸閉塞及び虚血性大腸炎は腸管内容物の増大、蠕動運動の亢進による腸管内圧の上昇により発症し、高マグネシウム血症は、腸閉塞により本剤が腸管内に貯留しマグネシウムの吸収が亢進することにより発症するので、投与に際しては次の点に留意する。
1).患者の日常の排便の状況を確認し、本剤投与前日あるいは投与前にも通常程度の排便があったことを確認した後投与する。
2).等張液を投与する場合には、短時間での投与は避けるとともに、腸管の狭窄あるいは便秘等で腸管内に内容物が貯留している場合に等張液を投与する場合には、注意して投与する。
3).本剤の投与により排便があった後も腹痛、嘔吐が継続する場合には、腹部の診察や画像検査(単純X線、超音波、CT等)を行い、腸管穿孔等がないか確認する。
2.自宅で服用させる場合には、次の点に留意する。
1).患者の日常の排便の状況を確認させるとともに、前日あるいは服用前に通常程度の排便があったことを確認させ、排便がない場合は相談するよう指導する。
2).副作用が現れた場合、対応が困難な場合があるので、一人での服用は避けるよう指導する。
3).嘔気、嘔吐、腹痛等の消化器症状や眩暈、ふらつき、筋力低下、傾眠、血圧低下、皮膚潮紅等の副作用について事前に患者等に説明し、症状が現れた場合は直ちに受診し、また服用後も同様の症状が現れた場合は直ちに受診する旨伝える。
3.誤嚥により、呼吸困難、肺炎を起こすことがあるので、誤嚥を起こす恐れのある患者(高齢者、嚥下困難な患者等)に投与する際には注意する。
4.糖尿病用薬投与中の患者への投与:糖尿病用薬の投与は検査当日の食事摂取後より行う[食事制限により低血糖を起こす恐れがある]。
5.薬剤の吸収に及ぼす影響:本剤による腸管洗浄が経口投与された薬剤の吸収を妨げる可能性があるので、投与時間等に注意する。また、薬剤の吸収阻害が臨床上重大な問題となる薬剤を投与中の患者については、院内で十分観察しながら投与する。
6.高張液を投与した場合、体内水分を吸収し脱水状態が現れることがあるので、水を十分に摂取させる。
7.小腸の消化吸収を妨げ全身の栄養状態に影響を及ぼすことがあるので、連用を避ける。
8.排便に伴う腸管内圧の変動により、眩暈、ふらつき、一過性血圧低下等が発現することがあるので、十分に観察しながら投与する。
(相互作用)
併用注意:
1.テトラサイクリン系抗生物質<服用>[テトラサイクリン系抗生物質の効果が減弱する恐れがあるので、同時に服用させない(テトラサイクリン系抗生物質とマグネシウムイオンが、消化管内で難溶性のキレートを形成して、テトラサイクリン系抗生物質の吸収を阻害する)]。
2.ニューキノロン系抗菌剤<服用>[ニューキノロン系抗菌剤の効果が減弱する恐れがあるので、同時に服用させない(ニューキノロン系抗菌剤とマグネシウムイオンが、消化管内で難溶性のキレートを形成して、ニューキノロン系抗菌剤の吸収を阻害する)]。
3.酸性薬物(サリチル酸等)[酸性薬物の効果が減弱する恐れがある(本剤が尿pHを上昇させることにより、排泄を促進する)]。
4.塩基性薬物(メタンフェタミン等)[塩基性薬物の効果が増強する恐れがある(本剤が尿pHを上昇させることにより、排泄を阻害する)]。
(高齢者への投与)
1.高齢者において腸管穿孔、腸閉塞を起こした場合は、より重篤な転帰をたどることがあるので、等張液を投与する場合には、時間をかけて投与し、投与中は観察を十分に行い、腹痛等の異常が認められた場合には、投与を中止し、腹部の診察や画像検査(単純X線、超音波、CT等)を行い、適切な処置を行う。
2.高齢者では、生理機能が低下していることが多く、血清マグネシウム濃度上昇や血清ナトリウム濃度低下等の電解質異常が起こりやすいので、減量するなど注意する。また、眩暈、ふらつき、血圧低下、嘔気、嘔吐、倦怠感等の異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行う。
(妊婦・産婦・授乳婦等への投与)
子宮収縮を誘発して流早産の危険性があるので、妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないことが望ましい。
(小児等への投与)
電解質異常等の副作用が現れやすいので、小児等には投与しないことが望ましい。
(胃切除の既往歴のある患者への投与)
胃切除の既往歴のある患者では、ダンピング症候群が現れることがあるので、胃切除の既往歴のある患者では、一口ずつ時間をかけて服用させ、服用中に眩暈、ふらつき等が現れた場合には、直ちに服用を中止させる。
(臨床検査結果に及ぼす影響)
本剤投与により、尿pHがアルカリ性になることがあり、ブロムフェノールブルー系の試験紙法による尿蛋白試験で偽陽性を示すことがある。
(適用上の注意)
1.調製方法:用時溶解して使用する。
2.調製時:本剤の溶解液に他成分を添加しない。
3.使用目的:等張液投与は腸内残存水分が多いため注腸X線検査には適していない。
(その他の注意)
本剤を投与することに起因する自覚症状として腹部膨満感、腹痛、悪心、嘔気、腹鳴が増悪したり、新たに発現してくることがあるので、事前に患者への説明を十分に行う。
(取扱上の注意)
溶解液の電解質濃度は次記のとおりである。
1.本剤50gを水に溶解し全量180mLとした場合:Mg2+;1507.7mg/dL、K+;49.5mEq/L、Na+;640.8mEq/L、Cl−;28.5mEq/L。
2.本剤100gを水に溶解し全量1800mLとした場合:Mg2+;301.5mg/dL、K+;9.9mEq/L、Na+;128.2mEq/L、Cl−;5.7mEq/L。
(保管上の注意)
防湿。
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