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アクテムラ皮下注162mgオートインジェクター基本情報

先発品(後発品なし)

一般名:トシリズマブ(遺伝子組換え)キット

製薬会社:中外製薬

薬価・規格: 39291円(162mg0.9mL1キット) 薬価を比較する

添付文書(PDF)

基本情報

薬効分類

トシリズマブ(IL-6阻害薬:関節リウマチなどの治療薬)詳しく見る

  • 炎症などを引き起こす要因となるIL-6(インターロイキン6)の働きを抑えることで、関節の腫れや痛みなどの症状を緩和し関節や骨に対する損傷を防ぐ作用などをあらわす薬
トシリズマブ(IL-6阻害薬:関節リウマチなどの治療薬)の代表的な商品名
  • アクテムラ

効能・効果詳しく見る

  • 関節リウマチ
  • 巨細胞性動脈炎
  • 高安動脈炎

注意すべき副作用詳しく見る

上気道感染コレステロール増加白血球減少好中球減少鼻咽頭炎上気道炎抗核抗体陽性LDL増加注射部位反応トリグリセリド増加

用法・用量(主なもの)詳しく見る

  • 1.関節リウマチ:トシリズマブ(遺伝子組換え)として1回162mgを2週間隔で皮下注射する
    • なお、効果不十分な場合には、1週間まで投与間隔を短縮できる
  • 2.高安動脈炎、巨細胞性動脈炎:トシリズマブ(遺伝子組換え)として1回162mgを1週間隔で皮下注射する

禁忌・原則禁忌

  • 病気や症状に応じた注意事項
    • 活動性結核
    • 過敏症
    • 重篤な感染症

副作用

主な副作用

上気道感染コレステロール増加鼻咽頭炎上気道炎抗核抗体陽性LDL増加注射部位反応トリグリセリド増加好酸球数増加胃腸炎皮膚感染

重大な副作用

白血球減少好中球減少肺炎蜂巣炎腹痛感染性胃腸炎帯状疱疹アナフィラキシー感染性関節炎敗血症非結核性抗酸菌症腸管穿孔憩室炎急性腹症血小板減少アナフィラキシーショック血圧低下呼吸困難意識消失眩暈嘔気嘔吐そう痒感潮紅感染症結核ニューモシスチス肺炎日和見感染重篤な感染症致命的経過間質性肺炎発熱咳嗽呼吸器症状無顆粒球症心不全

上記以外の副作用

紅斑膣感染膀胱炎ヘルペスウイルス感染インフルエンザ口腔カンジダ症耳下腺炎副鼻腔炎気管支炎咽喉頭疼痛鼻炎喘息胸膜炎鼻漏高脂血症HDL増加高コレステロール血症LDH上昇CK上昇CPK上昇血中尿酸増加糖尿病増悪血清フェリチン減少血中リン減少ALT上昇γ−GTP上昇AST上昇肝機能異常ビリルビン増加Al−P上昇脂肪肝胆石症高血圧血圧上昇上室性期外収縮心室性期外収縮ST部分下降ST部分上昇動悸貧血フィブリノゲン減少リンパ球数減少好中球数増加白血球数増加リンパ節炎口内炎下痢便秘口唇炎逆流性食道炎胃ポリープ腸ポリープ歯周病う歯痔核腹部不快感悪心腹部膨満胃潰瘍消化不良食欲不振舌炎頭痛浮動性眩暈不眠症感覚減退末梢性ニューロパシー中耳炎外耳炎耳鳴突発難聴結膜炎結膜出血眼乾燥麦粒腫霰粒腫眼瞼炎硝子体浮遊物網膜出血発疹湿疹痒疹丘疹皮膚そう痒症爪感染蕁麻疹皮膚白癬皮膚角化症脱毛症皮下出血皮膚乾燥嵌入爪皮膚水疱皮膚潰瘍背部痛関節痛筋痛肩こり骨粗鬆症頚部痛骨密度減少尿中赤血球陽性尿路感染尿蛋白腎盂腎炎尿糖頻尿性器出血注射部位紅斑注射部位そう痒感注射部位腫脹注射部位出血注射部位血腫注射部位疼痛体重増加アレルギー性鼻炎膿瘍浮腫季節性アレルギー胸痛倦怠感発汗障害気分不良胸部不快感ほてり悪寒創傷感染咽頭不快感喀血咽頭紅斑鼻出血気管支拡張症鼻閉高トリグリセリド血症総蛋白減少血中カリウム減少血糖増加血中リン増加血中カルシウム減少T波逆転T波振幅減少T波振幅増加フィブリン分解産物増加FDP増加Dダイマー増加ヘモグロビン減少リンパ節腫脹ヘマトクリット減少赤血球数減少TAT増加急性膵炎口渇歯痛耳不快感白内障皮膚嚢腫ざ瘡四肢痛若年性関節炎増悪BUN増加腎結石NAG増加尿中白血球陽性子宮頚管ポリープ免疫グロブリンG減少血栓性静脈炎リウマチ因子陽性DNA抗体陽性CRP増加

注意事項

病気や症状に応じた注意事項

  • 禁止
    • 活動性結核
    • 過敏症
    • 重篤な感染症
  • 希望禁止
    • 易感染性
  • 慎重投与
    • 間質性肺炎
    • 感染症
    • 結核
    • 血小板減少
    • 好中球減少
    • 易感染性
    • 白血球減少
    • 腸管憩室
    • 胸部X線上結核治癒所見
  • 注意
    • B型肝炎
    • 間質性肺炎
    • 肝障害
    • 結核
    • 心疾患
    • 易感染性
    • 活動性肝疾患
    • 肺外結核
    • B型肝炎ウイルスキャリア
    • 肝障害を起こす可能性のある薬剤と併用
    • 胸部画像検査で陳旧性結核
    • 結核患者との濃厚接触歴
    • 結核既感染
    • HBs抗原陰性かつHBc抗体陽性
    • HBs抗原陰性かつHBs抗体陽性
  • 投与に際する指示
    • 結核
    • 易感染性
    • 肺外結核
    • 胸部画像検査で陳旧性結核
    • 結核患者との濃厚接触歴
    • 結核既感染

患者の属性に応じた注意事項

  • 相対禁止
    • 妊婦・産婦
    • 幼児・小児
  • 慎重投与
    • 高齢者

年齢や性別に応じた注意事項

  • 相対禁止
    • 12歳未満の小児(0歳〜11歳)
  • 慎重投与
    • 高齢者(65歳〜)

相互作用

薬剤との相互作用

薬剤名 影響
生ワクチン 感染
肝障害を起こしやすい薬剤 トランスアミナーゼ値上昇
抗リウマチ剤 トランスアミナーゼ値上昇

処方理由

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    添付文書

    効果・効能(添付文書全文)

    既存治療で効果不十分な次記疾患:関節リウマチ(関節の構造的損傷の防止を含む)、高安動脈炎、巨細胞性動脈炎。
    <効能・効果に関連する使用上の注意>
    1.関節リウマチでは、過去の治療において、少なくとも1剤の抗リウマチ薬による適切な治療を行っても、効果不十分な場合に投与する。
    2.高安動脈炎及び巨細胞性動脈炎では、原則として、副腎皮質ステロイド薬による適切な治療を行っても疾患活動性を有する場合、副腎皮質ステロイド薬による治療の継続が困難な場合に投与する。

    用法・用量(添付文書全文)

    1.関節リウマチ:トシリズマブ(遺伝子組換え)として1回162mgを2週間隔で皮下注射する。なお、効果不十分な場合には、1週間まで投与間隔を短縮できる。
    2.高安動脈炎、巨細胞性動脈炎:トシリズマブ(遺伝子組換え)として1回162mgを1週間隔で皮下注射する。
    <用法・用量に関連する使用上の注意>
    1.血清中トシリズマブ濃度が維持されない状態で投与を継続すると、抗トシリズマブ抗体が発現する可能性が高くなるため、用法・用量を遵守する。
    2.1回に本剤の全量を使用する。
    3.本剤の投与開始にあたっては、医療施設において、必ず医師によるか、医師の直接の監督のもとで投与を行う。また、本剤による治療開始後、医師により適用が妥当と判断された患者については、自己投与も可能である。
    4.注射部位反応が報告されているので、投与毎に注射部位を変える。
    5.関節リウマチ患者に対する本剤による治療反応は、通常投与開始から12週までには得られるため、12週までに治療反応が得られない場合は、現在の治療計画の継続を慎重に再考する。

    副作用(添付文書全文)簡潔に見る

    関節リウマチを対象とした国内第3相臨床試験(2週間隔投与)における安全性解析対象症例のうち、初回投与24週後までに、本剤の2週間隔投与下の173例において、144例(83.2%)に副作用が認められた。主な副作用は、上気道感染55例(31.8%)、コレステロール増加31例(17.9%)、LDL増加24例(13.9%)、注射部位反応21例(12.1%)、トリグリセリド増加18例(10.4%)等であった(初回承認時)。
    関節リウマチを対象とした国内第3相臨床試験(1週間隔投与)における安全性解析対象症例のうち、本剤の1週間隔投与下の38例において、27例(71.1%)に副作用が認められた。主な副作用は、上気道感染9例(23.7%)、肺炎2例(5.3%)、蜂巣炎2例(5.3%)、コレステロール増加2例(5.3%)、白血球減少2例(5.3%)、好酸球数増加2例(5.3%)、腹痛2例(5.3%)等であった(用法・用量の一部変更承認時)。
    高安動脈炎を対象とした国内第3相臨床試験における安全性解析対象症例36例のうち、18例(50.0%)に副作用が認められた。主な副作用は、上気道感染7例(19.4%)、胃腸炎4例(11.1%)、肺炎2例(5.6%)、皮膚感染2例(5.6%)、紅斑2例(5.6%)、感染性胃腸炎2例(5.6%)、膣感染2例(5.6%)等であった(効能追加承認時)。
    巨細胞性動脈炎を対象とした海外第3相臨床試験における安全性解析対象症例149例のうち、78例(52.3%)に副作用が認められた。主な副作用は、上気道感染18例(12.1%)、膀胱炎6例(4.0%)、帯状疱疹5例(3.4%)、ALT(GPT)上昇5例(3.4%)、好中球減少5例(3.4%)等であった(効能追加承認時)。
    1.重大な副作用
    1).アナフィラキシーショック(頻度不明)、アナフィラキシー(0.3%):血圧低下、呼吸困難、意識消失、眩暈、嘔気、嘔吐、そう痒感、潮紅等が現れることがあるので、本剤投与中は、患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には直ちに投与を中止し、アドレナリン、副腎皮質ステロイド薬、抗ヒスタミン薬を投与するなど適切な処置を行うとともに症状が回復するまで患者の状態を十分に観察する(また、投与終了後も症状のないことを確認する)。
    2).感染症:肺炎(3.6%)、帯状疱疹(2.8%)、感染性胃腸炎(2.3%)、蜂巣炎(2.1%)、感染性関節炎(0.2%)、敗血症(0.3%)、非結核性抗酸菌症(0.3%)、結核(頻度不明)、ニューモシスチス肺炎(頻度不明)等の日和見感染を含む重篤な感染症が現れ、致命的経過をたどることがあるので、本剤投与後は、患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には投与を中止するなどの適切な処置を行う。
    3).間質性肺炎(頻度不明):間質性肺炎が現れることがあるので、発熱、咳嗽、呼吸困難等の呼吸器症状に十分に注意し、異常が認められた場合には、速やかに胸部X線、速やかにCT及び速やかに血液ガス検査等を実施し、本剤の投与を中止するとともにニューモシスチス肺炎との鑑別診断(β−D−グルカンの測定等)を考慮に入れ適切な処置を行う。なお、間質性肺炎の既往歴のある患者には、定期的に問診を行うなど、注意する。
    4).腸管穿孔(0.2%):腸管穿孔が報告されており、本剤投与により、憩室炎等の急性腹症の症状(腹痛、発熱等)が抑制され、発見が遅れて穿孔に至る可能性があるため、異常が認められた場合には、腹部X線、CT等の検査を実施するなど十分に観察し、適切な処置を行う。
    5).無顆粒球症(頻度不明)、白血球減少(7.3%)、好中球減少(6.4%)、血小板減少(1.8%):無顆粒球症、白血球減少、好中球減少、血小板減少が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなどの適切な処置を行う。
    6).心不全(頻度不明):心不全の報告があるので、患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には投与を中止するなどの適切な処置を行う。
    2.その他の副作用:次のような副作用が認められた場合には、休薬・中止など適切な処置を行う。
    1).抵抗機構:(頻度不明)創傷感染、(1%以上)ヘルペスウイルス感染、インフルエンザ、(1%未満)口腔カンジダ症、耳下腺炎。
    2).呼吸器:(頻度不明)咽頭不快感、喀血、咽頭紅斑、鼻出血、気管支拡張症、鼻閉、(1%以上)上気道感染[鼻咽頭炎、上気道炎等](41.5%)、副鼻腔炎、気管支炎、咽喉頭疼痛、咳嗽、鼻炎、(1%未満)喘息、胸膜炎、鼻漏。
    3).代謝:(頻度不明)高トリグリセリド血症、総蛋白減少、血中カリウム減少、血糖増加、血中リン増加、血中カルシウム減少、(1%以上)コレステロール増加(12.7%)、LDL増加、トリグリセリド増加、高脂血症、HDL増加、高コレステロール血症、(1%未満)LDH上昇、CK上昇(CPK上昇)、血中尿酸増加、糖尿病増悪、血清フェリチン減少、血中リン減少。
    4).肝臓:(1%以上)ALT上昇(GPT上昇)、γ−GTP上昇、AST上昇(GOT上昇)、肝機能異常、ビリルビン増加、Al−P上昇、(1%未満)脂肪肝、胆石症。
    5).循環器:(頻度不明)T波逆転、T波振幅減少、T波振幅増加、(1%以上)高血圧、血圧上昇、(1%未満)上室性期外収縮、心室性期外収縮、ST部分下降、ST部分上昇、血圧低下、動悸。
    6).血液・凝固:(頻度不明)フィブリン分解産物増加[FDP増加、Dダイマー増加]、ヘモグロビン減少、リンパ節腫脹、ヘマトクリット減少、赤血球数減少、TAT増加、(1%以上)貧血、好酸球数増加、フィブリノゲン減少、リンパ球数減少、(1%未満)好中球数増加、白血球数増加、リンパ節炎。
    7).消化器:(頻度不明)急性膵炎、口渇、歯痛、(1%以上)胃腸炎、口内炎、下痢、腹痛、便秘、口唇炎、嘔吐、逆流性食道炎、胃ポリープ・腸ポリープ、歯周病、う歯、(1%未満)痔核、腹部不快感、悪心、腹部膨満、胃潰瘍、消化不良、食欲不振、舌炎。
    8).精神神経:(1%以上)頭痛、浮動性眩暈、不眠症、(1%未満)感覚減退、末梢性ニューロパシー。
    9).耳:(頻度不明)耳不快感、(1%以上)中耳炎、眩暈、(1%未満)外耳炎、耳鳴、突発難聴。
    10).眼:(頻度不明)白内障、(1%以上)結膜炎、(1%未満)結膜出血、眼乾燥、麦粒腫、霰粒腫、眼瞼炎、硝子体浮遊物、網膜出血。
    11).皮膚:(頻度不明)皮膚嚢腫、ざ瘡、(1%以上)発疹[湿疹、痒疹、丘疹等]、皮膚そう痒症、爪感染、皮膚感染、蕁麻疹、紅斑、皮膚白癬、皮膚角化症、脱毛症、(1%未満)皮下出血、皮膚乾燥、嵌入爪、皮膚水疱、皮膚潰瘍。
    12).筋・骨格:(頻度不明)四肢痛、若年性関節炎増悪、(1%以上)背部痛、(1%未満)関節痛、筋痛[筋痛、肩こり]、骨粗鬆症、頚部痛、骨密度減少。
    13).泌尿器:(頻度不明)BUN増加、腎結石、NAG増加、尿中白血球陽性、(1%以上)膀胱炎、尿中赤血球陽性、尿路感染、(1%未満)尿蛋白、腎盂腎炎、尿糖、頻尿。
    14).生殖器:(頻度不明)子宮頚管ポリープ、(1%以上)膣感染、(1%未満)性器出血。
    15).その他:(頻度不明)免疫グロブリンG減少、血栓性静脈炎、リウマチ因子陽性、*DNA抗体陽性、*抗核抗体陽性[*:点滴静注用製剤における関節リウマチ第3相2試験でのDNA抗体の推移は、217例において陰性化10例(4.6%)、陽性化0例であり、抗核抗体の推移は216例において陰性化24例(11.1%)、抗核抗体陽性化18例(8.3%)である]、潮紅、CRP増加、(1%以上)注射部位反応[注射部位紅斑、注射部位そう痒感、注射部位腫脹、注射部位出血、注射部位血腫、注射部位疼痛等]、体重増加、発熱、アレルギー性鼻炎、膿瘍、浮腫、(1%未満)季節性アレルギー、胸痛、倦怠感、発汗障害、気分不良、胸部不快感、ほてり、悪寒。
    皮下注製剤の臨床試験で認められなかった副作用については頻度不明とした。
    副作用の発現頻度は、承認時までの臨床試験605例の結果を合わせて算出した。

    使用上の注意(添付文書全文)簡潔に見る

    (警告)
    1.感染症:本剤投与により、敗血症、肺炎等の重篤な感染症が現れ、致命的経過をたどることがある。本剤はIL−6の作用を抑制し治療効果を得る薬剤である。IL−6は急性期反応(発熱、CRP増加等)を誘引するサイトカインであり、本剤投与によりこれらの反応は抑制されるため、感染症に伴う症状が抑制される。そのため感染症の発見が遅れ、重篤化することがあるので、本剤投与中は患者の状態を十分に観察し問診を行う。症状が軽微であり急性期反応が認められないときでも、白血球数、好中球数の変動に注意し、感染症が疑われる場合には、胸部X線、CT等の検査を実施し、適切な処置を行う。
    2.治療開始に際しては、重篤な感染症等の副作用が現れることがあること及び本剤が疾病を完治させる薬剤でないことも含めて患者に十分説明し、理解したことを確認した上で、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ本剤を投与する。
    3.本剤の治療を行う前に、各適応疾患の既存治療薬の使用を十分勘案する。
    4.本剤についての十分な知識と適応疾患の治療の知識・経験を持つ医師が使用する。
    (禁忌)
    1.重篤な感染症を合併している患者[感染症が悪化する恐れがある]。
    2.活動性結核の患者[症状を悪化させる恐れがある]。
    3.本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
    (慎重投与)
    1.感染症を合併している患者又は感染症が疑われる患者[感染症が悪化する恐れがある]。
    2.結核の既感染者(特に結核の既往歴のある患者及び胸部X線上結核治癒所見のある患者)[結核を活動化させる可能性が否定できないので、胸部X線検査等を定期的に行うなど、結核症状の発現に十分注意する]。
    3.易感染性の状態にある患者[感染症を誘発する恐れがある]。
    4.間質性肺炎の既往歴のある患者[間質性肺炎が増悪又は再発することがある]。
    5.腸管憩室のある患者。
    6.白血球減少、好中球減少、血小板減少のある患者[白血球減少、好中球減少、血小板減少が更に悪化する恐れがある]。
    (重要な基本的注意)
    1.アナフィラキシーショック、アナフィラキシーが現れることがあるので、適切な薬物治療(アドレナリン、副腎皮質ステロイド薬、抗ヒスタミン薬等)や緊急処置を直ちに実施できるようにしておき、異常が認められた場合には直ちに投与を中止する。
    2.本剤投与により、投与時反応(発熱、悪寒、嘔気、嘔吐、頭痛、発疹等)が発現する可能性があるため、患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合は、適切な処置を行う。
    3.本剤投与後、注射部位反応(注射部位紅斑、注射部位そう痒感、注射部位血腫、注射部位腫脹、注射部位出血、注射部位疼痛等)が発現することが報告されていることから、投与にあたっては、注射部位反応の発現に注意し、必要に応じて適切な処置を行う。
    4.感染症を合併している患者に本剤を投与することにより、感染症が重篤化する恐れがあるため、次記の点に留意する。
    1).投与開始に際しては、肺炎等の感染症の有無を確認する。なお、関節リウマチ、高安動脈炎、巨細胞性動脈炎の臨床症状(発熱、倦怠感、リンパ節腫脹等)は感染症の症状と類似しているため、鑑別を十分に行う。
    2).易感染性の状態では、日和見感染が顕在化する恐れがあることから、投与を避けることが望ましい(なお、リンパ球数減少が遷延化した場合(目安として500/μL)は、投与を開始しない)。
    3).感染症を合併している場合は感染症の治療を優先する。
    5.抗リウマチ生物製剤を投与されたB型肝炎ウイルスキャリアの患者又はB型肝炎既往感染者(HBs抗原陰性かつHBc抗体陽性又はHBs抗原陰性かつHBs抗体陽性)において、B型肝炎ウイルス再活性化が報告されているので、本剤投与に先立って、B型肝炎ウイルス感染の有無を確認し、B型肝炎ウイルスキャリアの患者及び既往感染者に本剤を投与する場合は、最新のB型肝炎治療ガイドラインを参考に肝機能検査値や肝炎ウイルスマーカーのモニタリングを行うなど、B型肝炎ウイルスの再活性化の徴候や症状の発現に注意する。
    6.本剤投与により、急性期反応(発熱、CRP増加等)、感染症状が抑制され、感染症発見が遅れる可能性があるため、急性期反応が認められないときでも、白血球数、好中球数を定期的に測定し、白血球数変動、好中球数変動及び喘鳴、咳嗽、咽頭痛等の症状から感染症が疑われる場合には、胸部X線、CT等の検査を実施し適切な処置を行う。また、呼吸器感染のみならず皮膚感染や尿路感染等の自他覚症状についても注意し、異常が見られる場合には、速やかに担当医師に相談するよう、患者を指導する。
    7.本剤投与に先立って結核に関する十分な問診(結核の既往歴、結核患者との濃厚接触歴等)及び胸部X線検査に加え、インターフェロン−γ遊離試験又はツベルクリン反応検査を行い、適宜胸部CT検査等を行うことにより、結核感染の有無を確認する。結核の既往歴を有する場合及び結核感染が疑われる場合には、結核の診療経験がある医師に相談する。次のいずれかの患者には、原則として本剤の投与開始前に適切に抗結核薬を投与する[1)胸部画像検査で陳旧性結核に合致するか推定される陰影を有する患者、2)結核の治療歴(肺外結核を含む)を有する患者、3)インターフェロン−γ遊離試験やツベルクリン反応検査等の検査により、結核既感染が強く疑われる患者、4)結核患者との濃厚接触歴を有する患者]。本剤投与中は、胸部X線検査等の適切な検査を定期的に行うなど結核症の発現には十分に注意し、患者に対し、結核を疑う症状が発現した場合(持続する咳、発熱等)には速やかに担当医師に連絡するよう説明する。なお、結核の活動性が確認された場合は本剤を投与せず、結核の治療を優先する。
    8.本剤投与中は、生ワクチン接種により感染する恐れがあるので、生ワクチン接種は行わない。
    9.臨床試験において胸膜炎(感染症が特定できなかったものを含む)が報告されているので、治療期間中に胸膜炎(所見:胸水貯留、胸部痛、呼吸困難等)が認められた場合には、その病因を十分に鑑別し、感染症でない場合も考慮して適切な処置を行う。
    10.総コレステロール値増加、トリグリセリド値増加、LDLコレステロール値増加等の脂質検査値異常が現れることがあるので、投与開始3カ月後を目安に、以後は必要に応じて脂質検査を実施し、臨床上必要と認められた場合には、高脂血症治療薬の投与等の適切な処置を考慮する。
    11.肝障害を起こす可能性のある薬剤と併用する場合や活動性肝疾患又は肝障害の患者に投与する場合には、トランスアミナーゼ値上昇に注意するなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなどの適切な処置を行う。
    12.臨床試験において心障害が認められていることから、患者の状態を十分に観察し、必要に応じて心電図検査、血液検査、胸部エコー等を実施する。心疾患を合併している患者に投与する際は、定期的に心電図検査を行いその変化に注意する。
    13.本剤と他の抗リウマチ生物製剤の併用について安全性及び有効性は確立していないので併用を避ける。また、他の抗リウマチ生物製剤から本剤に切り替える際には、感染症の徴候について患者の状態を十分に観察する。
    14.本剤の2週間隔投与の有効性は点滴静注用製剤と比較し低い可能性があることから、本剤の2週間隔投与で十分な効果が認められない場合には、1週間まで投与間隔を短縮又は点滴静注用製剤等への切り替えを考慮する。
    15.高安動脈炎及び巨細胞性動脈炎の臨床試験において、本剤と高用量の副腎皮質ステロイド薬を長期に併用投与した場合の安全性は確認されていないため、本剤投与後は、患者の状態に応じて副腎皮質ステロイド薬の減量を考慮する。
    16.自己投与における注意:
    1).自己投与の適用については、医師がその妥当性を慎重に検討し、十分な教育訓練を実施した後、本剤投与による危険性と対処法について患者が理解し、患者自ら確実に投与できることを確認した上で、医師の管理指導の下で実施する。
    2).自己投与の適用後、感染症等の本剤による副作用が疑われる場合や自己投与の継続が困難な状況となる可能性がある場合には、直ちに自己投与を中止させ、医師の管理下で慎重に観察するなど適切な処置を行う。また、自己投与の適用後、本剤投与後に副作用の発現が疑われる場合は、医療機関へ連絡するよう患者に指導を行う。
    3).使用済みの注射器を再使用しないように患者に注意を促し、すべての器具の安全な廃棄方法に関する指導の徹底を行うと同時に、使用済みの注射器を廃棄する容器を提供する。
    (高齢者への投与)
    一般に高齢者では生理機能が低下しているので、患者の状態を十分に観察しながら慎重に投与する。
    (妊婦・産婦・授乳婦等への投与)
    1.妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与する[本剤の妊娠中の投与に関する安全性は確立されていない、また、カニクイザルにおいて本剤は胎盤関門を通過することが報告されている]。
    2.授乳婦に投与する場合には授乳を中止させる[授乳中の投与に関する安全性は確立していない]。
    (小児等への投与)
    1.関節リウマチ:小児等に対する安全性は確立していない(使用経験がない)。
    2.高安動脈炎、巨細胞性動脈炎:臨床試験において、12歳未満の小児等に対する使用経験が得られていないことから、これらの患者には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合のみ投与し、副作用の発現に十分注意する。
    (適用上の注意)
    1.投与経路:皮下にのみ投与する。
    2.投与前:
    1).室温に戻しておく。
    2).投与直前まで本剤の注射針のキャップを外さない(キャップを外したら直ちに投与する)。
    3.投与時:
    1).注射部位は、腹部、大腿部又は上腕部を選び、同一箇所へ繰り返し注射することは避け、新たな注射部位は前回の注射部位から少なくとも3cm離す。
    2).皮膚が敏感な部位、皮膚に異常のある部位(傷、発疹、発赤、硬結等)には注射しない。
    3).他の薬剤と混合しない。
    4).本剤は、1回使用の製剤であり、再使用しない。
    5).注射器を分解しない。
    6).アクテムラ皮下注162mgオートインジェクターの使用にあたっては、必ず添付の使用説明書を読む。
    (その他の注意)
    1.本剤投与により抗トシリズマブ抗体発現したとの報告がある(皮下注製剤の関節リウマチを対象とした国内臨床試験(皮下投与群):205例中37例(18.0%)、点滴静注用製剤の国内臨床試験・疾患別、関節リウマチ:601例中18例(3.0%)、*多関節に活動性を有する若年性特発性関節炎:19例中1例(5.3%)、*全身型若年性特発性関節炎:128例中11例(8.6%)、*キャッスルマン病:35例中1例(2.9%))[*:本剤では承認外である]。
    2.本邦において、本剤と抗リウマチ薬<DMARD>との併用療法における有効性及び安全性は確立していない。なお、海外の関節リウマチを対象とした点滴静注用製剤の臨床試験では、トランスアミナーゼ値上昇の発現頻度が単剤療法時に比べてDMARD併用療法時で高かった。関節リウマチを対象とした点滴静注用製剤の臨床試験では、基準値の3倍を超えるALT上昇(基準値の3倍を超えるGPT上昇)あるいは基準値の3倍を超えるAST上昇(基準値の3倍を超えるGOT上昇)の発現頻度は、DMARD併用療法:8mg/kg+DMARD群103/1,582例(6.5%)、プラセボ+DMARD群18/1,170例(1.5%)、単剤療法:8mg/kg群6/288例(2.1%)、MTX単剤群14/284例(4.9%)で、これらの異常は一過性で肝炎や肝不全に伴うものではなかった。
    3.本剤の関節リウマチを対象とした臨床試験は、国内外でそれぞれ2年までの期間で実施されている。本剤の高安動脈炎を対象とした国内臨床試験は70週(投与期間8〜108週の中央値)まで、巨細胞性動脈炎を対象とした海外臨床試験は約1年までの期間で実施されている。これらの期間を超えた本剤の長期投与時の安全性は確立していない。
    4.ヒト肝細胞を用いたin vitro試験において、IL−6が肝薬物代謝酵素(CYPs)発現を抑制することが報告されていることから、ヒト肝細胞にIL−6をトシリズマブ共存下で添加したところ、CYPsの発現に変化は認められなかった。また、炎症反応を有する患者では、IL−6の過剰産生によりCYPsの発現が抑制されているとの報告がある。関節リウマチ患者を対象とした点滴静注用製剤による臨床試験において、投与後にIL−6阻害に伴ってCYP3A4、CYP2C19及びCYP2D6発現量が増加することが示唆された。このことから、過剰のIL−6によって抑制されていたCYPsの発現が本剤投与により回復し、炎症反応の改善に伴って併用薬の効果が減弱する可能性は否定できない。
    5.動物実験(マウス)において、gp130を介したシグナル伝達が心筋細胞の保護作用を有することが報告されている。gp130を介してシグナル伝達に関与するサイトカインは複数知られており、IL−6もその一つである。本薬はIL−6の作用を阻害することから、心臓への影響は否定できない。
    6.本薬はヒトとカニクイザルのIL−6レセプターに対しては中和活性を示すが、マウス及びラットのIL−6レセプターに対しては中和活性を示さない。このため、がん原性試験は実施されていない。
    7.関節リウマチを対象とした点滴静注用製剤の海外臨床試験において、8mg/kg投与時の重篤な感染症の発現頻度が体重100kgを超える患者群で高い傾向が認められたため、海外における1回投与量の上限は800mgとされている。
    8.関節リウマチを対象とした点滴静注用製剤の海外臨床試験において、因果関係は不明であるが脱髄関連疾患が認められたとの報告がある。
    (取扱い上の注意)
    光曝露を避けるため、本剤は外箱に入れて保存する。また、外箱開封後も光を遮り保存する。
    (保管上の注意)
    遮光、2〜8℃保存。

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