処方薬事典データ協力:株式会社メドレー
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イントロンA注射用600の基本情報
基本情報
抗ウイルス作用、腫瘍増殖抑制作用、免疫活性を制御する作用などをあらわすサイトカインであるインターフェロン(IFN)の製剤で、ウイルス性肝炎(B型など)の治療の他、一部のがん治療などに使われる場合もある薬
- ペガシス
- ペグイントロン
- 腎癌
- 多発性骨髄腫
- 慢性骨髄性白血病
- C型慢性肝炎のウイルス血症の改善
- 血中HCV RNA量が高値ではないC型慢性肝炎のウイルス血症の改善
- 血中HCV RNA量が高値のC型慢性肝炎のウイルス血症の改善
- HBe抗原陽性でかつDNAポリメラーゼ陽性のB型慢性活動性肝炎のウイルス血症の改善
- 1.C型慢性肝炎におけるウイルス血症の改善:使用にあたっては、HCV RNAが陽性であることを確認したうえで行う
- インターフェロン アルファ−2b(遺伝子組換え)として1日1回600万〜1000万国際単位を週6回又は週3回筋肉内に投与する
- 2.HBe抗原陽性でかつDNAポリメラーゼ陽性のB型慢性活動性肝炎のウイルス血症の改善:インターフェロン アルファ−2b(遺伝子組換え)として1週目1日1回600万〜1000万国際単位、2週目より1日1回600万国際単位を筋肉内に投与する
- 但し、投与開始日は1日1回300万国際単位又は600万国際単位を投与する
- 3.腎癌、慢性骨髄性白血病、多発性骨髄腫:インターフェロン アルファ−2b(遺伝子組換え)として1日1回300万〜1000万国際単位を筋肉内に投与する
- なお、年齢、症状により適宜増減する
- インターフェロン アルファ−2b(遺伝子組換え)の投与に際しては、1バイアルあたり添付の日本薬局方「注射用水」1mLに溶解して用いる
副作用
注意事項
- 禁止
- 過敏症
- 自己免疫性肝炎
- 小柴胡湯投与中
- 生物学的製剤に対して過敏症
- 慎重投与
- 自己免疫疾患
- アレルギー
- 間質性肺炎
- 高血圧症
- 重篤な肝障害
- 重篤な腎障害
- 心疾患
- 耐糖能障害
- 糖尿病
- 副甲状腺機能低下症
- 中枢・精神神経障害
- 高度血小板減少
- 高度白血球減少
- 自己免疫疾患素因
- 投与開始前のヘモグロビン濃度が14g/dL未満
- 投与開始前の血小板数120000/mm3未満
- 投与開始前の好中球数2500/mm3未満
- 注意
- 間質性肺炎
- 心疾患
- 禁止
- 妊婦・産婦
- 原則禁止
- 授乳婦
- 相対禁止
- 妊婦・産婦
- 慎重投与
- 高齢者
- 慎重投与
- 高齢者(65歳〜)
- 女性
相互作用
- 薬剤名
- 影響
- 小柴胡湯
- 間質性肺炎
- CYP1A2の基質となる薬剤
- 血中濃度が上昇
- テオフィリン
- 血中濃度が上昇
- チザニジン
- 血中濃度が上昇
- 肝薬物代謝酵素CYP2D6で代謝される薬剤
- 血中濃度が上昇
- メトプロロール
- 血中濃度が上昇
- アミトリプチリン
- 血中濃度が上昇
- アンチピリン
- 血中濃度が高まる
- ワルファリン
- 血中濃度が高まる
- ジドブジン製剤
- 骨髄機能抑制作用が増強され白血球減少等の血球減少が増悪
- 免疫抑制剤
- 効果が弱まる
処方理由
添付文書
1.次のいずれかのC型慢性肝炎におけるウイルス血症の改善。
1).本剤単独の場合:血中HCV RNA量が高値ではないC型慢性肝炎におけるウイルス血症の改善。
2).リバビリンとの併用の場合:
(1).血中HCV RNA量が高値のC型慢性肝炎におけるウイルス血症の改善。
(2).インターフェロン製剤単独療法で無効の患者又はインターフェロン製剤単独療法後再燃した患者のC型慢性肝炎におけるウイルス血症の改善。
2.HBe抗原陽性でかつDNAポリメラーゼ陽性のB型慢性活動性肝炎のウイルス血症の改善。
3.腎癌、慢性骨髄性白血病、多発性骨髄腫。
<効能・効果に関連する使用上の注意>
1.C型慢性肝炎におけるウイルス血症の改善への本剤の使用にあたっては、HCV RNAが陽性であることを確認、及び組織像又は肝予備能、血小板数等により、肝硬変でないことを確認する。
2.リバビリンとの併用で、血中HCV RNA量が高値のC型慢性肝炎に本剤を用いる場合、血中HCV RNA量がRT−PCR法で10の5乗IU/mL以上又はb−DNA法で1Meq./mL以上であることを確認する。
3.C型慢性肝炎におけるウイルス血症の改善への本剤単独の場合、CRT−PCR法でHCV RNA量が10の8乗copies/mL以上の症例での本剤のHCV RNA消失率は10.8%(4/37)で、うちジェノタイプ2(1b)(セログループ1)型では0.0%(0/27)であった。また、HCV RNA量が10の9乗copies/mL以上の症例では本剤のHCV RNA消失率は0.0%(0/3)であった。
1.C型慢性肝炎におけるウイルス血症の改善:使用にあたっては、HCV RNAが陽性であることを確認したうえで行う。インターフェロン アルファ−2b(遺伝子組換え)として1日1回600万〜1000万国際単位を週6回又は週3回筋肉内に投与する。
2.HBe抗原陽性でかつDNAポリメラーゼ陽性のB型慢性活動性肝炎のウイルス血症の改善:インターフェロン アルファ−2b(遺伝子組換え)として1週目1日1回600万〜1000万国際単位、2週目より1日1回600万国際単位を筋肉内に投与する。
但し、投与開始日は1日1回300万国際単位又は600万国際単位を投与する。
3.腎癌、慢性骨髄性白血病、多発性骨髄腫:インターフェロン アルファ−2b(遺伝子組換え)として1日1回300万〜1000万国際単位を筋肉内に投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
インターフェロン アルファ−2b(遺伝子組換え)の投与に際しては、1バイアルあたり添付の日本薬局方「注射用水」1mLに溶解して用いる。
<用法・用量に関連する使用上の注意>
1.本剤単独によるC型慢性肝炎におけるウイルス血症の改善:投与期間は、臨床効果及び副作用の程度を考慮しながら慎重に決定するが、投与14週目で効果が認められない場合には投与を中止する。
2.リバビリンとの併用によるC型慢性肝炎におけるウイルス血症の改善:
1).通常、次記の用法・用量のリバビリンを経口投与する。本剤の投与に際しては、患者の状態を考慮し、減量、中止等の適切な処置を行う。
(1).患者の体重60kg以下の場合:リバビリンの1日の投与量600mg(朝食後200mg、夕食後400mg)。
(2).患者の体重60kgを超え80kg以下の場合:リバビリンの1日の投与量800mg(朝食後400mg、夕食後400mg)。
(3).患者の体重80kgを超える場合:リバビリンの1日の投与量1000mg(朝食後400mg、夕食後600mg)。
2).リバビリンとの併用によるC型慢性肝炎におけるウイルス血症の改善での本剤の投与期間は、臨床効果(HCV RNA、ALT等)及び副作用の程度を考慮しながら慎重に決定するが、特に好中球数、血小板数、ヘモグロビン濃度の推移に注意し、本剤の減量あるいは中止基準に従う。セログループ1で血中HCV RNA量高値でリバビリン併用のC型慢性肝炎におけるウイルス血症[セログループ1(ジェノタイプ1(1a)又は2(1b))]の患者における通常の投与期間は48週間である(臨床試験の結果より、投与中止例では有効性が低下するため、減量・休薬などの処置により可能な限り48週間投与することが望ましい)。なお、セログループ1で血中HCV RNA量高値でリバビリン併用のC型慢性肝炎におけるウイルス血症の患者で、24週間以上の投与で効果が認められない場合、リバビリンとの併用投与の中止を考慮する。セログループ1で血中HCV RNA量高値以外のリバビリン併用C型慢性肝炎におけるウイルス血症の改善の患者における通常の投与期間は24週間である。
3).リバビリンとの併用によるC型慢性肝炎におけるウイルス血症の改善での本剤及びリバビリンの併用投与にあたっては、ヘモグロビンの濃度が12g/dL以上であることが望ましい、また、投与中にヘモグロビン濃度低下が認められた場合、次記を参考に本剤及びリバビリンの用量を変更する。
(1).心疾患又はその既往歴のない患者:
リバビリンとの併用によるC型慢性肝炎におけるウイルス血症の改善でヘモグロビン濃度10g/dL未満の場合、リバビリン;減量(600mg/日→400mg/日、800mg/日→600mg/日、1000mg/日→600mg/日)/本剤;用量変更なし。
リバビリンとの併用によるC型慢性肝炎におけるウイルス血症の改善でヘモグロビン濃度8.5g/dL未満の場合、リバビリン;中止/本剤;中止。
(2).心疾患又はその既往歴のある患者:
リバビリンとの併用によるC型慢性肝炎におけるウイルス血症の改善で心疾患又はその既往歴のある患者でヘモグロビン濃度10g/dL未満又は投与中に投与前値に比べてヘモグロビン濃度2g/dL以上の低下が4週間持続した場合、リバビリン;減量(600mg/日→400mg/日、800mg/日→600mg/日、1000mg/日→600mg/日)/本剤;用量変更なし。
リバビリンとの併用によるC型慢性肝炎におけるウイルス血症の改善で心疾患又はその既往歴のある患者でヘモグロビン濃度8.5g/dL未満又は減量後4週間経過してもヘモグロビン濃度12g/dL未満の場合、リバビリン;中止/本剤;中止。
4).リバビリンとの併用によるC型慢性肝炎におけるウイルス血症の改善での本剤及びリバビリンの併用投与にあたっては、白血球数が4000/mm3以上、血小板数が100000/mm3以上であることが望ましい、また、投与中に白血球数減少、好中球数減少又は血小板数減少が認められた場合には、次記を参考に本剤及びリバビリンの用量を変更する。
(1).リバビリンとの併用によるC型慢性肝炎におけるウイルス血症の改善で白血球数1500/mm3未満、好中球数750/mm3未満、血小板数80000/mm3未満の場合、リバビリン;用量変更なし/本剤;半量に減量。
(2).リバビリンとの併用によるC型慢性肝炎におけるウイルス血症の改善で白血球数1000/mm3未満、好中球数500/mm3未満、血小板数50000/mm3未満の場合、リバビリン;中止/本剤;中止。
3.HBe抗原陽性でかつDNAポリメラーゼ陽性のB型慢性活動性肝炎のウイルス血症の改善:本剤の使用にあたっては、4週間投与を目安とし、その後の継続投与については、臨床効果及び副作用の程度を考慮し、慎重に行う。
本剤単独の場合:
副作用集計の対象となった9,350例中7,740例(82.78%)に臨床検査値の異常を含む副作用が認められている(C型慢性肝炎再審査終了時)。
承認時の臨床試験及び製造販売後調査で認められなかった副作用については頻度不明とした。
リバビリンとの併用の場合:
国内臨床試験におけるリバビリンとの併用において、安全性評価の対象となった524例全例に副作用が認められた。主な副作用は、発熱(97.1%)、倦怠感(90.1%)、頭痛(83.2%)等であり、臨床検査値の異常は、白血球数減少(86.8%)、好中球数減少(80.0%)、ヘモグロビン減少(68.3%)、赤血球数減少(60.7%)、ヘマトクリット減少(60.5%)等であった(リバビリンとの併用に対する効能追加承認時)。
製造販売後調査におけるリバビリンとの併用において、安全性評価の対象となった3,310例中2,772例(83.7%)に副作用が認められた。主な副作用は、発熱(30.5%)、倦怠感(13.6%)、食欲不振(12.0%)等であり、臨床検査値の異常は、白血球数減少(37.2%)、貧血(32.4%)、血小板数減少(28.1%)、好中球数減少(22.0%)、ヘモグロビン減少(16.4%)等であった(リバビリンとの併用に対する再審査終了時)。
発現頻度は承認時の臨床試験及び製造販売後調査の合計より算出した。なお、承認時の臨床試験及び製造販売後調査で認められなかった副作用については頻度不明とした。
1.重大な副作用
1).本剤単独の場合:
(1).<本剤単独の場合>間質性肺炎(0.1〜5%未満)、肺線維症(0.1%未満)、肺水腫(頻度不明):発熱、咳嗽、呼吸困難等の呼吸器症状、また、胸部X線異常が現れた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行う。また、咳嗽、呼吸困難等が現れた場合には直ちに連絡するよう患者に対し注意を与える。なお、間質性肺炎は本剤単独の場合、小柴胡湯との併用例で多く報告されているため、併用を避ける。
(2).<本剤単独の場合>抑うつ・うつ病(0.1〜5%未満)、自殺企図、躁状態(0.1%未満)、攻撃的行動(頻度不明):観察を十分に行い、不眠、不安、焦燥、興奮、攻撃性、易刺激性等が現れた場合には投与を中止するなど、適切な処置を行う。
(3).<本剤単独の場合>意識障害、興奮(頻度不明)、痙攣、見当識障害、譫妄、幻覚、妄想、統合失調症様症状、失神、難聴(0.1%未満)、錯乱(0.1〜5%未満):観察を十分に行い、異常が現れた場合には、投与継続の可否について検討し、症状の激しい場合及び減量しても消失しない場合には投与を中止し、適切な処置を行う、<本剤単独の場合>認知症様症状(特に高齢者)(0.1%未満):観察を十分に行い、異常が現れた場合には、投与継続の可否について検討し、症状の激しい場合及び減量しても消失しない場合には投与を中止し、適切な処置を行う。なお、本剤単独の場合、意識障害は高用量投与時や長期投与時に現れやすい。
(4).<本剤単独の場合>自己免疫現象(0.1%未満):自己免疫現象によると思われる症状・徴候[甲状腺機能異常増悪又は甲状腺機能異常の発症、肝炎増悪又は肝炎の発症、溶血性貧血増悪又は溶血性貧血の発症、特発性血小板減少性紫斑病増悪(ITP増悪)又は特発性血小板減少性紫斑病(ITP)の発症、潰瘍性大腸炎増悪又は潰瘍性大腸炎の発症、関節リウマチ増悪又は関節リウマチの発症、乾癬増悪又は乾癬の発症、全身性エリテマトーデス増悪又は全身性エリテマトーデスの発症、血管炎増悪又は血管炎の発症、フォークト・小柳・原田病増悪又はフォークト・小柳・原田病の発症、糖尿病<1型>増悪又は糖尿病<1型>の発症等]が現れることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行う。
(5).<本剤単独の場合>溶血性尿毒症症候群(HUS)、血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)(頻度不明):血小板減少、貧血、腎不全を主徴とする溶血性尿毒症症候群(HUS)、血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)が現れることがあるので、定期的に血液検査(血小板数、赤血球数等)及び腎機能検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
(6).<本剤単独の場合>糖尿病(1型糖尿病及び2型糖尿病)(0.1〜5%未満):糖尿病増悪又は発症することがあり、糖尿病性ケトアシドーシス、昏睡に至ることがあるので、定期的に検査(血糖値、尿糖等)を行い、異常が認められた場合には適切な処置を行う。
(7).<本剤単独の場合>重篤な肝障害(頻度不明):定期的に肝機能検査を行うなど観察を十分に行い、黄疸や著しいトランスアミナーゼ上昇を伴う肝障害が現れた場合には速やかに投与を中止し、適切な処置を行う。
(8).<本剤単独の場合>急性腎不全等の重篤な腎障害(頻度不明):定期的に腎機能検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
(9).<本剤単独の場合>再生不良性貧血(頻度不明)、汎血球減少(0.1〜5%未満)、無顆粒球症、白血球減少<2000/mm3未満>、血小板減少<50000/mm3未満>(頻度不明):定期的に血液検査を行うなど観察を十分に行い、異常の程度が著しい場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
(10).<本剤単独の場合>ショック(0.1%未満):観察を十分に行い、不快感、口内異常、喘鳴、眩暈、便意、発汗、血圧下降等が現れた場合には投与を直ちに中止する。
(11).<本剤単独の場合>心筋症(頻度不明)、心不全(0.1%未満)、心筋梗塞(頻度不明)、狭心症(0.1%未満):定期的に心電図検査を行うなど観察を十分に行い、これら疾患等の心筋障害が現れた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
(12).<本剤単独の場合>不整脈(0.1〜5%未満):心室性不整脈、高度房室ブロック、洞停止、高度徐脈、心房細動等が現れることがあるので、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
(13).<本剤単独の場合>消化管出血(下血、血便等)、消化性潰瘍(0.1%未満)、虚血性大腸炎(頻度不明):観察を十分に行い、異常が現れた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
(14).<本剤単独の場合>脳出血(0.1%未満):脳出血が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
(15).<本剤単独の場合>脳梗塞(頻度不明):脳梗塞が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
(16).<本剤単独の場合>敗血症(0.1%未満):易感染性となり、感染症及び感染症増悪を誘発し敗血症に至ることがあるので、患者の全身状態を十分に観察し、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
(17).<本剤単独の場合>網膜症(0.1〜5%未満):網膜症が現れることがあるので、網膜出血、軟性白斑及び糖尿病網膜症増悪に注意し、定期的に眼底検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど、適切な処置を行う。
また、視力低下、視野中の暗点が認められた場合は速やかに医師の診察を受けるよう患者を指導する。
(18).<本剤単独の場合>中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)(頻度不明)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens−Johnson症候群)(0.1%未満):中毒性表皮壊死融解症、皮膚粘膜眼症候群等の重篤な皮膚障害が現れることがあるので、観察を十分に行い、このような症状が現れた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
(19).<本剤単独の場合>横紋筋融解症(頻度不明):横紋筋融解症が現れることがあるので、脱力感、筋肉痛、CK上昇(CPK上昇)等に注意し、このような症状が現れた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
2).リバビリンとの併用の場合:
(1).<リバビリンとの併用の場合>貧血(貧血は主に溶血性貧血)(赤血球減少<250万/mm3未満>、ヘモグロビン減少<8g/dL未満>(1〜5%未満)、ヘモグロビン減少<8以上9.5g/dL未満>、ヘモグロビン減少<9.5以上11g/dL未満>(10%以上)):定期的に血液検査を行うなど観察を十分に行い、異常の程度が著しい場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
(2).<リバビリンとの併用の場合>無顆粒球症(0.1〜1%未満)、白血球減少<2000/mm3未満>、顆粒球減少<1000/mm3未満>(10%以上):定期的に血液検査を行うなど観察を十分に行い、異常の程度が著しい場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
(3).<リバビリンとの併用の場合>血小板減少<50000/mm3未満>(1〜5%未満):定期的に血液検査を行うなど観察を十分に行い、異常の程度が著しい場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
(4).<リバビリンとの併用の場合>再生不良性貧血(頻度不明)、汎血球減少(0.1〜1%未満):骨髄機能の抑制による再生不良性貧血の発現を含む高度血球減少が報告されているので、定期的に臨床検査(血液検査等)を行うなど、患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には、<用法・用量に関連する使用上の注意>の項を参照の上、減量又は中止等の処置を行う。
(5).<リバビリンとの併用の場合>抑うつ・うつ病(5〜10%未満)、自殺企図(0.1〜1%未満)、躁状態(0.1%未満)、攻撃的行動(頻度不明):観察を十分に行い、不眠、不安、焦燥、興奮、攻撃性、易刺激性等が現れた場合には投与を中止するなど、適切な処置を行う。
(6).<リバビリンとの併用の場合>幻覚、意識障害、妄想、難聴(0.1〜1%未満)、痙攣、譫妄、錯乱、昏迷、失神、統合失調症様症状(0.1%未満)、見当識障害、興奮(頻度不明):観察を十分に行い、異常が現れた場合には、投与継続の可否について検討し、症状の激しい場合及び減量しても消失しない場合には投与を中止し、適切な処置を行う、<リバビリンとの併用の場合>認知症様症状(特に高齢者)(0.1%未満):観察を十分に行い、異常が現れた場合には、投与継続の可否について検討し、症状の激しい場合及び減量しても消失しない場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
(7).<リバビリンとの併用の場合>重篤な肝機能障害(0.1〜1%未満):定期的に肝機能検査を行うなど観察を十分に行い、黄疸や著しいトランスアミナーゼ上昇を伴う肝機能障害が現れた場合には速やかに投与を中止し、適切な処置を行う。
(8).<リバビリンとの併用の場合>ショック(0.1%未満):観察を十分に行い、不快感、口内異常、喘鳴、眩暈、便意、発汗、血圧下降等が現れた場合には投与を直ちに中止する。
(9).<リバビリンとの併用の場合>消化管出血(下血、血便等)、消化性潰瘍、虚血性大腸炎(0.1〜1%未満):観察を十分に行い、異常が現れた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
(10).<リバビリンとの併用の場合>呼吸困難、喀痰増加(1〜5%未満):観察を十分に行い、異常の程度が著しい場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
(11).<リバビリンとの併用の場合>脳出血(0.1〜1%未満):脳出血が生じたとの報告があるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
(12).<リバビリンとの併用の場合>脳梗塞(0.1〜1%未満):脳梗塞が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
(13).<リバビリンとの併用の場合>間質性肺炎(0.1〜1%未満)、肺線維症(0.1%未満)、肺水腫(頻度不明):発熱、咳嗽、呼吸困難等の呼吸器症状、また、胸部X線異常が現れた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行う。また、咳嗽、呼吸困難等が現れた場合には直ちに連絡するよう患者に対し注意を与える。
(14).<リバビリンとの併用の場合>糖尿病(1型糖尿病及び2型糖尿病)(0.1〜1%未満):糖尿病増悪又は発症することがあり、糖尿病性ケトアシドーシス、昏睡に至ることがあるので、定期的に検査(血糖値、尿糖等)を行い、異常が認められた場合には適切な処置を行う。
(15).<リバビリンとの併用の場合>急性腎不全等の重篤な腎障害(0.1%未満):定期的に腎機能検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
(16).<リバビリンとの併用の場合>狭心症、心筋梗塞(0.1%未満)、心筋症、心不全(頻度不明):定期的に心電図検査を行うなど観察を十分に行い、これら疾患等の心筋障害が現れた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
(17).<リバビリンとの併用の場合>不整脈(0.1〜1%未満):心室性不整脈、高度房室ブロック、洞停止、高度徐脈、心房細動等が現れることがあるので、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
(18).<リバビリンとの併用の場合>敗血症(頻度不明):易感染性となり、感染症及び感染症増悪を誘発し敗血症に至ることがあるので、患者の全身状態を十分に観察し、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
(19).<リバビリンとの併用の場合>網膜症(1〜5%未満):網膜症が現れることがあるので、網膜出血、軟性白斑及び糖尿病網膜症増悪に注意し、定期的に眼底検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど、適切な処置を行う。また、視力低下、視野中の暗点が認められた場合は速やかに医師の診察を受けるよう患者を指導する。
(20).<リバビリンとの併用の場合>自己免疫現象(頻度不明):自己免疫現象によると思われる症状・徴候[甲状腺機能異常増悪又は甲状腺機能異常の発症、肝炎増悪又は肝炎の発症、溶血性貧血増悪又は溶血性貧血の発症、特発性血小板減少性紫斑病増悪(ITP増悪)又は特発性血小板減少性紫斑病(ITP)の発症、潰瘍性大腸炎増悪又は潰瘍性大腸炎の発症、関節リウマチ増悪又は関節リウマチの発症、乾癬増悪又は乾癬の発症、全身性エリテマトーデス増悪又は全身性エリテマトーデスの発症、血管炎増悪又は血管炎の発症、フォークト・小柳・原田病増悪又はフォークト・小柳・原田病の発症、糖尿病<1型>増悪又は糖尿病<1型>の発症等]が現れることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行う。
(21).<リバビリンとの併用の場合>溶血性尿毒症症候群(HUS)、血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)(頻度不明):血小板減少、貧血、腎不全を主徴とする溶血性尿毒症症候群(HUS)、血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)が現れることがあるので、定期的に血液検査(血小板数、赤血球数等)及び腎機能検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
(22).<リバビリンとの併用の場合>中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens−Johnson症候群)(頻度不明):中毒性表皮壊死融解症、皮膚粘膜眼症候群等の重篤な皮膚障害が現れることがあるので、観察を十分に行い、このような症状が現れた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
(23).<リバビリンとの併用の場合>横紋筋融解症(頻度不明):横紋筋融解症が現れることがあるので、脱力感、筋肉痛、CK上昇(CPK上昇)等に注意し、このような症状が現れた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
2.その他の副作用:次のような副作用が認められた場合には、必要に応じ、減量、投与中止等の適切な処置を行う。
1).本剤単独の場合:
(1).全身症状<本剤単独の場合>:(5%以上)発熱(50%以上)、倦怠感、(0.1〜5%未満)悪寒、インフルエンザ様症状[必要に応じて解熱剤の投与等の適切な処置を行う]。
(2).精神神経系<本剤単独の場合>:(5%以上)頭痛、(頻度不明)構語障害、(0.1〜5%未満)眠気、不安、不眠、眩暈、知覚異常、神経過敏、耳鳴、易刺激性、集中力障害、(0.1%未満)感情不安定、昏迷、片頭痛、焦燥、思考異常、感情鈍麻、健忘、尿失禁。
(3).血液<本剤単独の場合>:(5%以上)貧血、血小板数減少、白血球数減少、(0.1〜5%未満)顆粒球数減少、リンパ球数増多、好酸球数増多、単球数増多、顆粒球数増多、リンパ球数減少、出血傾向、ヘモグロビン減少、赤血球数減少、ヘマトクリット減少、(0.1%未満)リンパ節症、白血球数増多。
(4).肝臓<本剤単独の場合>:(0.1〜5%未満)AST上昇(GOT上昇)・ALT上昇(GPT上昇)・Al−P上昇・γ−GTP上昇・LDH上昇等、ビリルビン上昇、ZTT上昇、ウロビリン尿、(0.1%未満)黄疸[観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行う]。
(5).腎臓<本剤単独の場合>:(0.1〜5%未満)BUN上昇、蛋白尿、血尿、(0.1%未満)クレアチニン上昇、頻尿、排尿障害、尿沈渣異常、膀胱炎。
(6).循環器<本剤単独の場合>:(0.1〜5%未満)浮腫(顔面浮腫・四肢浮腫)、頻脈、動悸、血圧上昇、血圧低下、(0.1%未満)顔面潮紅、徐脈、末梢性虚血、心電図異常、房室ブロック。
(7).消化器<本剤単独の場合>:(5%以上)食欲不振、(頻度不明)食欲亢進、脱水、(0.1〜5%未満)悪心・嘔吐、消化不良、腹痛、下痢、便秘、口内炎(潰瘍性口内炎を含む)、口唇炎、口渇、消化管障害、胃炎、歯肉出血、腹部不快感、(0.1%未満)腸炎、胸やけ、腹部膨満感、嚥下障害、舌炎、歯周炎・歯肉炎、<本剤単独の場合>*急性膵炎[*:腹痛、血清アミラーゼ値上昇等が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う]、<本剤単独の場合>歯異常。
(8).皮膚<本剤単独の場合>:(5%以上)脱毛、(頻度不明)多形紅斑、落屑、(0.1〜5%未満)発疹、蕁麻疹、皮膚そう痒、紅斑、湿疹、(0.1%未満)皮膚炎、乾癬、紫斑、皮膚乾燥、光線過敏症、皮膚水疱、爪異常、皮膚変色、ざ瘡。
(9).神経・筋<本剤単独の場合>:(頻度不明)脳波異常、(0.1〜5%未満)関節痛、筋肉痛、緊張亢進、無力症、(0.1%未満)舌麻痺、麻痺(四肢麻痺・顔面神経麻痺)、筋痙直、四肢のしびれ、錐体外路症状(振戦、歩行障害等)、ニューロパシー、神経痛、CK上昇(CPK上昇)。
(10).呼吸器<本剤単独の場合>:(頻度不明)肺塞栓症、(0.1〜5%未満)咳嗽、呼吸困難、喀痰増加、肺炎、鼻出血、(0.1%未満)胸膜炎・胸水、血痰、鼻炎、鼻閉、副鼻腔炎、過呼吸、気管支痙攣、あくび。
(11).眼<本剤単独の場合>:(頻度不明)視神経炎、乳頭浮腫、霧視、流涙、(0.1〜5%未満)*網膜出血・*網膜白斑等の*網膜微小循環障害[*:飛蚊視、視力低下感等を伴うことがあるので、このような症状が現れた場合には適切な処置を行う]、眼痛、(0.1%未満)視野狭窄、羞明、結膜炎、視力異常、眼充血、眼精疲労。
(12).投与部位<本剤単独の場合>:(頻度不明)注射部反応(疼痛、発赤、硬結、皮膚潰瘍、壊死)。
(13).その他<本剤単独の場合>:(頻度不明)移植後の拒絶反応、サルコイドーシス、(0.1〜5%未満)電解質異常(カリウム異常、ナトリウム異常、カルシウム異常等)、高尿酸血症、アルブミン減少、血清総蛋白減少、体重減少、味覚異常、ほてり、胸部疼痛・背部疼痛・咽頭部疼痛等の疼痛、月経異常、甲状腺機能異常、尿糖陽性、血糖上昇、疲労、(0.1%未満)感染症、不正出血、嗅覚異常、性欲減退、多汗、勃起障害、悪液質、グロブリン上昇、高蛋白血症、低コレステロール血症、高トリグリセリド血症、単純疱疹、自己抗体産生、腹水、膿瘍。
2).リバビリンとの併用の場合:
(1).全身症状<リバビリンとの併用の場合>:(5%以上)発熱、倦怠感、悪寒、(0.1〜5%未満)インフルエンザ様症状[必要に応じて解熱剤の投与等の適切な処置を行う]。
(2).精神神経系<リバビリンとの併用の場合>:(5%以上)頭痛、不眠、眩暈、(0.1〜5%未満)易刺激性、眠気、知覚過敏・知覚減退、神経過敏、耳鳴、異常感、感情鈍麻、気分不快、健忘、耳閉、注意力障害、不安、感情不安定、気力低下、構語障害、(0.1%未満)思考異常、片頭痛。
(3).血液<リバビリンとの併用の場合>:(5%以上)白血球数減少、好中球数減少、ヘモグロビン減少、赤血球数減少、ヘマトクリット減少、血小板数減少、リンパ球数減少、貧血、リンパ球数増多、網状赤血球数増多、(0.1〜5%未満)好中球数増多、好酸球数増多、好塩基球数増多、単球数増多、網状赤血球数減少、白血球数増多、血小板数増多、ESR亢進、赤血球数増多。
(4).肝臓<リバビリンとの併用の場合>:(5%以上)ビリルビン上昇、(0.1〜5%未満)AST上昇(GOT上昇)、ALT上昇(GPT上昇)、γ−GTP上昇、LDH上昇、Al−P上昇、ウロビリン尿、ビリルビン尿、ビリルビン低下、ZTT上昇、黄疸[観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行う]。
(5).腎臓<リバビリンとの併用の場合>:(0.1〜5%未満)頻尿、血尿、蛋白尿、排尿障害、膀胱炎、BUN上昇・クレアチニン上昇。
(6).循環器<リバビリンとの併用の場合>:(頻度不明)房室ブロック、(0.1〜5%未満)潮紅、頻脈、胸痛、血圧上昇、血圧低下、浮腫(四肢浮腫・顔面浮腫)、末梢性虚血。
(7).消化器<リバビリンとの併用の場合>:(5%以上)食欲不振、腹痛、悪心・嘔吐、下痢、口内炎・口唇炎、(0.1〜5%未満)口渇、胃不快感、消化不良、腹部膨満感、便秘、胃炎、口腔内不快感、歯痛、痔核、舌炎、腹部不快感、腸管機能異常、鼓腸放屁、おくび、排便障害、肛門周囲炎、腸炎、歯髄炎・歯周炎・歯肉炎、口内乾燥、(0.1%未満)嚥下障害、歯異常、<リバビリンとの併用の場合>*膵炎[*:腹痛、血清アミラーゼ値上昇等が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う]。
(8).皮膚<リバビリンとの併用の場合>:(5%以上)脱毛、発疹、皮膚そう痒、(頻度不明)脂漏、(0.1〜5%未満)紅斑、湿疹、皮膚乾燥、皮膚白癬、紫斑、接触性皮膚炎、皮膚炎、蕁麻疹、落屑、爪異常、(0.1%未満)光線過敏症、せつ、毛質異常、皮膚過角化、多形紅斑、皮膚水疱、皮膚潰瘍。
(9).神経・筋<リバビリンとの併用の場合>:(5%以上)関節痛、筋肉痛、背部痛・腰部痛、(頻度不明)舌麻痺、(0.1〜5%未満)筋痙直、四肢痛、振戦、筋硬直、緊張亢進、頚部痛、神経痛、無力症、肋骨痛、疼痛、関節炎、四肢不快感、ニューロパシー、感覚異常、(0.1%未満)右季肋部痛、腫脹、CK上昇(CPK上昇)、麻痺(四肢麻痺・顔面麻痺)。
(10).呼吸器<リバビリンとの併用の場合>:(5%以上)上気道炎、(頻度不明)気管支痙攣、(0.1〜5%未満)鼻出血、咳嗽、嗄声、鼻炎、鼻漏、扁桃炎、鼻乾燥、気管支炎、肺炎、血痰、鼻閉、副鼻腔炎、(0.1%未満)あくび、くしゃみ、咽頭紅斑、鼻道刺激感、胸水。
(11).眼<リバビリンとの併用の場合>:(頻度不明)視野狭窄、(0.1〜5%未満)眼痛、角膜炎・結膜炎、*網膜出血等の*網膜微小循環障害[*:飛蚊視、視力低下感等を伴うことがあるので、このような症状が現れた場合には適切な処置を行う]、網膜滲出物、視力低下、眼そう痒症、眼違和感、眼乾燥、眼精疲労、眼充血、眼瞼炎、眼瞼浮腫、硝子体浮遊物、麦粒腫、眼瞼紅斑、霧視、(0.1%未満)視力異常、視覚異常、視野欠損、羞明、流涙、網膜動脈閉塞・網膜静脈閉塞、黄斑浮腫。
(12).投与部位<リバビリンとの併用の場合>:(頻度不明)注射部反応(壊死)、(0.1〜5%未満)注射部反応(紅斑、そう痒、疼痛、硬結)、(0.1%未満)注射部反応(発疹、腫脹、炎症、出血、皮膚炎)。
(13).その他<リバビリンとの併用の場合>:(5%以上)甲状腺機能異常、(頻度不明)腹水、性欲減退、(0.1〜5%未満)高血糖、高尿酸血症、CRP上昇、血清鉄上昇、鉄代謝障害、疲労、多汗、体重減少、味覚障害、自己抗体産生、単純疱疹、リンパ節炎、低アルブミン血症、低蛋白血症、尿糖、血清鉄低下、高蛋白血症、血中コレステロール減少、血中尿酸低下、中耳炎、外耳炎、耳痛、嗅覚異常、不正出血、花粉症、血中コレステロール増加、処置後局所反応、冷汗、高トリグリセリド血症、感染症、月経異常、膿瘍、(0.1%未満)サルコイドーシス、勃起障害、前立腺炎、帯状疱疹、脱水、痛風、電解質異常(カリウム異常、ナトリウム異常等)、*膀胱癌、*大腸癌[*:インターフェロン アルファ−2b(遺伝子組換え)とリバビリンの併用において発現が認められているが、因果関係が明確なものではない]。
(警告)
本剤の投与により間質性肺炎、自殺企図が現れることがあるので、【使用上の注意】に十分留意し、患者に対し副作用発現の可能性について十分説明する。
(禁忌)
1.本剤又は他のインターフェロン製剤に対し過敏症の既往歴のある患者。
2.ワクチン等生物学的製剤に対して過敏症の既往歴のある患者。
3.小柴胡湯投与中の患者。
4.自己免疫性肝炎の患者[自己免疫性肝炎が悪化することがある]。
(慎重投与)
1.投与開始前のヘモグロビン濃度が14g/dL未満、投与開始前の好中球数2500/mm3未満あるいは投与開始前の血小板数120000/mm3未満の患者及び女性[減量を要する頻度が高くなる傾向が認められている]。
2.アレルギー素因のある患者。
3.心疾患又はその既往歴のある患者[心疾患が悪化することがある]。
4.重篤な肝障害又は重篤な腎障害のある患者[肝障害又は腎障害を起こすことがあり、より重篤な障害に至ることがある]。
5.高血圧症の患者[脳血管障害がみられたとの報告がある]。
6.高度白血球減少又は高度血小板減少のある患者[白血球減少又は血小板減少が更に悪化することがあり、感染症又は出血傾向を来しやすい]。
7.糖尿病又はその既往歴、家族歴のある患者、耐糖能障害のある患者[糖尿病が増悪又は発症しやすい]。
8.中枢・精神神経障害又はその既往歴のある患者[中枢・精神神経症状が悪化又は再燃することがある]。
9.自己免疫疾患の患者又は自己免疫疾患素因のある患者[疾患が悪化又は顕性化することがある]。
10.副甲状腺機能低下症の患者[テタニーを起こすことがある]。
11.高齢者。
12.間質性肺炎の既往歴のある患者[間質性肺炎が増悪又は再発することがある]。
(重要な基本的注意)
1.本剤をリバビリンと併用する場合、リバビリンの添付文書に記載されている警告、禁忌、慎重投与、重要な基本的注意、重大な副作用等の【使用上の注意】を必ず確認し、特に警告の避妊に関連する注意については、その指示を徹底する。
2.本剤を長期投与する場合には、臨床効果及び副作用の程度を考慮し、投与を行い、効果が認められない場合には投与を中止する。なお、リバビリンとの併用では48週を超えて投与した場合の安全性・有効性は確立していない。
3.本剤及びリバビリンの併用投与にあたっては、ヘモグロビン濃度、白血球数、好中球数及び血小板数の検査は、投与前及び投与開始後4週間は毎週、その後は4週間に1度実施し、また、甲状腺機能検査は12週間に1度実施する。
4.本剤の投与初期において、一般に発熱がみられる(その程度は個人差が著しいが、高熱を呈する場合もあるので、電解質を含む水分補給等、発熱に対してあらかじめ十分配慮する)。
5.過敏症等の反応を予測するため、使用に際しては十分な問診を行うとともに、あらかじめ本剤によるプリック試験を行うことが望ましい。
6.骨髄機能抑制、肝機能障害等が現れることがあるので、定期的に臨床検査を行うなど患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には減量、休薬等の適切な処置を行う。
7.間質性肺炎が現れることがあるので、発熱、咳嗽、呼吸困難等の呼吸器症状に十分に注意し、異常が認められた場合には、速やかに胸部X線等の検査を実施する。特に、間質性肺炎の既往歴のある患者に使用するにあたっては、定期的に聴診、胸部X線等の検査を行うなど、十分に注意する。
8.抑うつ、自殺企図が現れることがあり、また、躁状態、攻撃的行動が現れ、他害行為に至ることがあるので、患者の精神状態に十分注意し、不眠、不安、焦燥、興奮、攻撃性、易刺激性等が現れた場合には投与を中止するなど、投与継続の可否について慎重に検討し、また、これらの症状が認められた場合には、投与終了後も観察を継続することが望ましい。
9.本剤の投与にあたっては、抑うつ、自殺企図をはじめ、躁状態、攻撃的行動、不眠、不安、焦燥、興奮、攻撃性、易刺激性等の精神神経症状発現の可能性について患者及びその家族に十分理解させ、これらの症状が現れた場合には直ちに連絡するよう注意を与える。
10.本剤を自己投与させる場合、患者に投与法及び安全な廃棄方法の指導を行う。
1).自己投与の適用については、医師がその妥当性を慎重に検討し、十分な教育訓練を実施したのち、患者自ら確実に投与できることを確認した上で、医師の管理指導のもとで実施する。また、自己投与させる場合、溶解時や投与する際の操作方法を指導する。自己投与適用後、本剤による副作用が疑われる場合や自己投与の継続が困難な場合には、直ちに連絡するよう注意を与える。
2).使用済みの注射針あるいは注射器を再使用しないように患者に注意を促し、安全な廃棄方法について指導を徹底する。全ての器具の安全な廃棄方法に関する指導を行うと同時に、使用済みの針及び注射器を廃棄する容器を提供することが望ましい。
(相互作用)
1.併用禁忌:小柴胡湯<ツムラ小柴胡湯、クラシエ小柴胡湯等>[間質性肺炎が現れることがある(作用機序は不明であるが、間質性肺炎の発現例には小柴胡湯との併用例が多い)]。
2.併用注意:
1).CYP1A2の基質(テオフィリン、チザニジン等)[CYP1A2の基質と併用する場合、これらの薬剤の血中濃度が上昇する恐れがある(CYP1A2阻害作用によりこれらの薬剤の代謝が抑制され、他のインターフェロン製剤(ペグインターフェロン アルファ−2b)でCYP1A2阻害作用が報告されている)]。
2).CYP2D6の基質(メトプロロール、アミトリプチリン等)[CYP2D6の基質と併用する場合、これらの薬剤の血中濃度が上昇する恐れがある(CYP2D6阻害作用によりこれらの薬剤の代謝が抑制され、他のインターフェロン製剤(ペグインターフェロン アルファ−2b)でCYP2D6阻害作用が報告されている)]。
3).アンチピリン、ワルファリン[併用薬剤の血中濃度が高まることが報告されているので注意する(肝臓での各種医薬品の代謝を抑制することがある)]。
4).ジドブジン[骨髄機能抑制作用が増強され白血球減少等の血球減少が増悪することがある(作用機序は不明であるが、ともに骨髄機能抑制作用を有するためと考えられている)]。
5).免疫抑制療法[移植患者(腎移植・骨髄移植等)における免疫抑制療法の効果が弱まることがある(移植片に対する拒絶反応が誘発されると考えられている)]。
(高齢者への投与)
国内で実施したリバビリンとの併用の臨床試験において、高齢者では、高度臨床検査値異常等の発現頻度及び減量を要する頻度が高くなる傾向が認められているので、患者の状態を観察しながら慎重に投与し、必要に応じて減量、休薬、投与中止等の適切な処置を行う。
(妊婦・産婦・授乳婦等への投与)
1.本剤単独の場合:
1).本剤単独の場合、妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与する[妊娠アカゲザルに本剤の750、1500、3000万国際単位/kg/日を投与したところ、1500万国際単位/kg/日以上で流産の有意な増加が認められている]。
2).本剤単独の場合、授乳婦に投与する場合は授乳を避けさせる[ラットでの乳汁中への移行が認められている]。
2.リバビリンとの併用の場合:
1).リバビリンとの併用の場合、妊婦又は妊娠している可能性のある婦人にはリバビリンを併用しない[リバビリンの動物実験で催奇形性作用(ラット及びウサギ:1mg/kg/日)及び胚・胎仔致死作用(ラット:10mg/kg/日)が認められている]。
2).リバビリンとの併用の場合、授乳中の婦人には、リバビリンとの併用を避け、やむを得ず投与する場合は、授乳を避けさせる[本剤及びリバビリンの動物実験(ラット)で乳汁中への移行が認められている]。
(小児等への投与)
低出生体重児、新生児、乳児、幼児、小児に対する安全性は確立されていない[使用経験が少ない]。
(適用上の注意)
1.投与経路:本剤は筋肉内注射にのみ使用する。
2.調製方法:用時調製し、溶解後は速やかに使用する(なお、やむを得ず保存を必要とする場合でも24時間以内に使用する)。
3.筋肉内注射時:筋肉内注射にあたっては、組織・神経等への影響を避けるため、次の点に注意する。
1).同一部位への反復注射は行わない。また、低出生体重児、新生児、乳児、幼児、小児には特に注意する。
2).神経走行部位を避ける。
3).注射針を刺入したとき激痛を訴えたり、血液の逆流をみた場合は直ちに針を抜き、部位を変えて注射する。注射部位に疼痛、発赤、硬結をみることがある。
4).ALT(GPT)値が変動する症例ではHCV RNA量も増減することが報告されていることから、このような症例では、HCV RNA量が低下した時点で、本剤の投与を開始するのが望ましい。
(その他の注意)
本剤に対する中和抗体が出現することがある。
(保管上の注意)
凍結を避け10℃以下で保存のこと。
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