処方薬事典データ協力:株式会社メドレー
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スンベプラカプセル100mgの基本情報
基本情報
- セログループ1のC型慢性肝炎のウイルス血症の改善
- セログループ1のC型代償性肝硬変のウイルス血症の改善
- アスナプレビルとして1回100mgを1日2回経口投与する
- 本剤はダクラタスビル塩酸塩と併用し、投与期間は24週間とする
副作用
注意事項
- 禁止
- 過敏症
- 非代償性肝疾患
- フルコナゾール使用中
- リファンピシン使用中
- エリスロマイシン使用中
- カルバマゼピン使用中
- クラリスロマイシン使用中
- シクロスポリン使用中
- ジルチアゼム使用中
- セイヨウオトギリソウ<セント・ジョーンズ・ワート>含有食品使用中
- デキサメタゾン全身投与中
- フェニトイン使用中
- フェノバルビタール使用中
- フレカイニド使用中
- プロパフェノン使用中
- ベラパミル塩酸塩使用中
- ボセンタン水和物使用中
- モダフィニル使用中
- リファブチン使用中
- 中等度以上<Child−Pugh分類B又はC>の肝機能障害
- アタザナビル硫酸塩使用中
- イトラコナゾール使用中
- インジナビル硫酸塩エタノール付加物使用中
- エトラビリン使用中
- エファビレンツ使用中
- サキナビルメシル酸塩使用中
- ダルナビルエタノール付加物使用中
- テラプレビル使用中
- ネビラピン使用中
- ネルフィナビルメシル酸塩使用中
- ホスアンプレナビルカルシウム水和物使用中
- ホスフェニトインナトリウム水和物使用中
- ホスフルコナゾール使用中
- ボリコナゾール使用中
- リトナビル使用中
- ミコナゾール<経口又は注射剤>使用中
- DRV・COBI・FTC・TAF使用中
- EVG・COBI・FTC・TAF使用中
- EVG・COBI・FTC・TDF使用中
- オムビタスビル水和物・パリタプレビル水和物・リトナビル使用中
- ダルナビル エタノール付加物・コビシスタット使用中
- ロピナビル・リトナビル使用中
- 慎重投与
- B型肝炎ウイルス感染
- 重度腎機能障害
- 注意
- B型肝炎ウイルス感染
- プロテアーゼ阻害剤による既治療
- HBs抗原陰性かつHBc抗体陽性
- HBs抗原陰性かつHBs抗体陽性
- ジェノタイプ1aのC型慢性肝炎
- 禁止
- 妊婦・産婦
- 原則禁止
- 授乳婦
相互作用
- 薬剤名
- 影響
- イトラコナゾール
- 本剤の血中濃度が上昇し肝臓に関連した有害事象が発現しまた重症化
- フルコナゾール
- 本剤の血中濃度が上昇し肝臓に関連した有害事象が発現しまた重症化
- ホスフルコナゾール
- 本剤の血中濃度が上昇し肝臓に関連した有害事象が発現しまた重症化
- ボリコナゾール
- 本剤の血中濃度が上昇し肝臓に関連した有害事象が発現しまた重症化
- ミコナゾール<経口又は注射剤>
- 本剤の血中濃度が上昇し肝臓に関連した有害事象が発現しまた重症化
- クラリスロマイシン
- 本剤の血中濃度が上昇し肝臓に関連した有害事象が発現しまた重症化
- エリスロマイシン
- 本剤の血中濃度が上昇し肝臓に関連した有害事象が発現しまた重症化
- ジルチアゼム
- 本剤の血中濃度が上昇し肝臓に関連した有害事象が発現しまた重症化
- ベラパミル
- 本剤の血中濃度が上昇し肝臓に関連した有害事象が発現しまた重症化
- EVG・COBI・FTC・TDF<配合剤>
- 本剤の血中濃度が上昇し肝臓に関連した有害事象が発現しまた重症化
- EVG・COBI・FTC・TAF<配合剤>
- 本剤の血中濃度が上昇し肝臓に関連した有害事象が発現しまた重症化
- ダルナビル エタノール付加物・コビシスタット
- 本剤の血中濃度が上昇し肝臓に関連した有害事象が発現しまた重症化
- DRV・COBI・FTC・TAF
- 本剤の血中濃度が上昇し肝臓に関連した有害事象が発現しまた重症化
- テラプレビル
- 本剤の血中濃度が上昇し肝臓に関連した有害事象が発現しまた重症化
- リトナビル
- 本剤の血中濃度が上昇し肝臓に関連した有害事象が増加しまた重症化
- 硫酸アタザナビル
- 本剤の血中濃度が上昇し肝臓に関連した有害事象が増加しまた重症化
- インジナビル硫酸塩エタノール付加物
- 本剤の血中濃度が上昇し肝臓に関連した有害事象が増加しまた重症化
- サキナビルメシル酸塩
- 本剤の血中濃度が上昇し肝臓に関連した有害事象が増加しまた重症化
- ダルナビルエタノール付加物
- 本剤の血中濃度が上昇し肝臓に関連した有害事象が増加しまた重症化
- ネルフィナビルメシル酸塩
- 本剤の血中濃度が上昇し肝臓に関連した有害事象が増加しまた重症化
- ホスアンプレナビルカルシウム水和物
- 本剤の血中濃度が上昇し肝臓に関連した有害事象が増加しまた重症化
- ロピナビル・リトナビル配合剤
- 本剤の血中濃度が上昇し肝臓に関連した有害事象が増加しまた重症化
- オムビタスビル水和物・パリタプレビル水和物・リトナビル
- 本剤の血中濃度が上昇し肝臓に関連した有害事象が増加しまた重症化
- リファンピシン類
- 本剤の血中濃度が低下し治療効果を減弱
- リファブチン
- 本剤の血中濃度が低下し治療効果を減弱
- フェニトイン
- 本剤の血中濃度が低下し治療効果を減弱
- ホスフェニトインナトリウム水和物
- 本剤の血中濃度が低下し治療効果を減弱
- カルバマゼピン
- 本剤の血中濃度が低下し治療効果を減弱
- フェノバルビタール
- 本剤の血中濃度が低下し治療効果を減弱
- デキサメタゾン<全身投与>
- 本剤の血中濃度が低下し治療効果を減弱
- モダフィニル
- 本剤の血中濃度が低下し治療効果を減弱
- エファビレンツ
- 本剤の血中濃度が低下し治療効果を減弱
- エトラビリン
- 本剤の血中濃度が低下し治療効果を減弱
- ネビラピン
- 本剤の血中濃度が低下し治療効果を減弱
- ボセンタン
- 本剤の血中濃度が低下し治療効果を減弱
- シクロスポリン
- 本剤の肝臓への取り込みが減少し本剤の治療効果を減弱
- フレカイニド
- 血中濃度が上昇し不整脈
- プロパフェノン
- 血中濃度が上昇し不整脈
- デキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物
- 血中濃度が上昇
- メトプロロール
- 血中濃度が上昇
- ジゴキシン
- 血中濃度が上昇
- HMG−CoA還元酵素阻害剤
- 血中濃度が上昇
- ロスバスタチン
- 血中濃度が上昇
- アトルバスタチン
- 血中濃度が上昇
- フルバスタチン
- 血中濃度が上昇
- シンバスタチン
- 血中濃度が上昇
- ピタバスタチン
- 血中濃度が上昇
- プラバスタチン
- 血中濃度が上昇
- ミダゾラム
- 血中濃度が低下
- エチニルエストラジオール
- 血中濃度が低下
- エチニルエストラジオール−ノルゲスチメート
- 血中濃度が低下
- セントジョーンズワート(セイヨウオトギリソウ)を含むもの
処方理由
添付文書
セログループ1のC型慢性肝炎又はセログループ1のC型代償性肝硬変におけるウイルス血症の改善。セログループ1:ジェノタイプ1。
<効能又は効果に関連する使用上の注意>
1.本剤の使用に際しては、HCV RNAが陽性であることを確認する。また、肝予備能、臨床症状等により、非代償性肝硬変でないことを確認する。
2.ウイルス性肝疾患の治療に十分な知識・経験を持つ医師が臨床成績の内容を熟知した上で、投与の可否を判断する。なお、インターフェロンを含む治療法のうち、他のプロテアーゼ阻害剤による既治療患者に対する投与経験はないので、これらの患者に対しては、前治療の種類、前治療に対する反応性、耐性変異の有無、患者の忍容性等を考慮する。
アスナプレビルとして1回100mgを1日2回経口投与する。
本剤はダクラタスビル塩酸塩と併用し、投与期間は24週間とする。
<用法及び用量に関連する使用上の注意>
1.投与開始時は、本剤及びダクラタスビル塩酸塩を同時に投与し、投与開始後は用量の変更及び投与の中断をしない。但し、副作用の発現により投与の継続が困難な場合には、本剤及びダクラタスビル塩酸塩を同時に中断する(投与再開の可否については、リスクとベネフィットを考慮して慎重に判断し、投与を再開する場合は、本剤及びダクラタスビル塩酸塩を同時に再開する)。
2.本剤投与中は、血中HCV RNA量を測定し、ウイルス学的ブレイクスルー(投与中に血中HCV RNA量が最低値から1log10を超えて増加)が発現した場合は、本剤及びダクラタスビル塩酸塩の投与中止を考慮する。
本剤及びダクラタスビル塩酸塩を併用した国内臨床試験において、396例中241例(60.9%)に副作用が認められた。主な副作用は、ALT(GPT)増加69例(17.4%)、AST(GOT)増加57例(14.4%)、頭痛45例(11.4%)、発熱40例(10.1%)等であった(効能追加承認時)。
本剤及びダクラタスビル塩酸塩の併用で認められた副作用は、次のとおりである。
1.重大な副作用
1).肝機能障害、肝不全:ALT増加<基準値上限5倍超>(GPT増加<基準値上限5倍超>)(8.6%)、AST増加<基準値上限5倍超>(GOT増加<基準値上限5倍超>)(5.6%)、血中ビリルビン増加<基準値上限2.5倍超>(0.5%)、プロトロンビン時間延長、アルブミン低下等が現れ、黄疸、腹水、肝性脳症等を伴う肝不全に至ることがあるので、投与開始12週目までは少なくとも2週ごと、それ以降は4週ごとに肝機能検査を行い、肝機能の悪化が認められた場合には、より頻回に検査を行い、投与を中止するなど適切な処置を行う。ALTが基準値上限10倍以上に上昇(GPTが基準値上限10倍以上に上昇)した場合には、直ちに投与を中止し、再投与しない。
2).多形紅斑(頻度不明):多形紅斑が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行う。
3).血小板減少(頻度不明):血小板減少が現れることがあるので、定期的に血液検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行う。
4).間質性肺炎(頻度不明):間質性肺炎が現れることがあるので、咳嗽、呼吸困難、発熱、肺音異常(捻髪音)等が認められた場合には、胸部X線、胸部CT、血清マーカー等の検査を実施し、間質性肺炎が疑われた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
5).腎機能障害(頻度不明):急性腎障害等の腎機能障害が現れることがあるので、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行う。
2.その他の副作用:次のような副作用が現れた場合には、症状に応じて適切な処置を行う。
1).皮膚:(5%未満)発疹、皮膚そう痒症、脱毛症。
2).血液:(5%以上又は頻度不明)好酸球増加症(7.1%)、(5%未満)貧血。
3).全身症状:(5%以上又は頻度不明)発熱(10.1%)、倦怠感(6.1%)、(5%未満)疲労、悪寒。
4).精神・神経系:(5%以上又は頻度不明)頭痛(11.4%)、(5%未満)不眠症。
5).消化器:(5%以上又は頻度不明)下痢(5.8%)、悪心(5.6%)、(5%未満)食欲減退、腹部不快感、便秘、上腹部痛、口内炎、腹部膨満、嘔吐。
6).肝臓:(5%以上又は頻度不明)ALT増加(GPT増加)(17.4%)、AST増加(GOT増加)(14.4%)、胆嚢炎、(5%未満)血中ビリルビン増加、γ−GTP増加、血中Al−P増加。
7).循環器:(5%未満)高血圧。
8).筋・骨格系:(5%未満)関節痛、筋骨格硬直。
9).呼吸器:(5%未満)鼻咽頭炎、口腔咽頭痛。
10).その他:(5%未満)リパーゼ増加、血中アルブミン減少、血中リン減少。
発現頻度は、本剤及びダクラタスビル塩酸塩を併用した国内臨床試験の成績に基づき算出した。
(警告)
本剤は、ウイルス性肝疾患の治療に十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本剤の投与が適切と判断される患者に対してのみ投与する。
(禁忌)
1.本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
2.中等度以上<Child−Pugh分類B又はC>の肝機能障害又は非代償性肝疾患のある患者[本剤の血中濃度が上昇する]。
3.次の薬剤を使用中の患者:イトラコナゾール使用中、フルコナゾール使用中、ホスフルコナゾール使用中、ボリコナゾール使用中、ミコナゾール<経口又は注射剤>使用中、クラリスロマイシン使用中、エリスロマイシン使用中、ジルチアゼム使用中、ベラパミル塩酸塩使用中、EVG・COBI・FTC・TDF使用中(エルビテグラビル・コビシスタット・エムトリシタビン・テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩)、EVG・COBI・FTC・TAF使用中(エルビテグラビル・コビシスタット・エムトリシタビン・テノホビル アラフェナミドフマル酸塩)、ダルナビル エタノール付加物・コビシスタット使用中、DRV・COBI・FTC・TAF使用中(ダルナビル エタノール付加物・コビシスタット・エムトリシタビン・テノホビル アラフェナミドフマル酸塩)、テラプレビル使用中、リトナビル使用中、アタザナビル硫酸塩使用中、インジナビル硫酸塩エタノール付加物使用中、サキナビルメシル酸塩使用中、ダルナビルエタノール付加物使用中、ネルフィナビルメシル酸塩使用中、ホスアンプレナビルカルシウム水和物使用中、ロピナビル・リトナビル使用中、オムビタスビル水和物・パリタプレビル水和物・リトナビル使用中、リファンピシン使用中、リファブチン使用中、フェニトイン使用中、ホスフェニトインナトリウム水和物使用中、カルバマゼピン使用中、フェノバルビタール使用中、デキサメタゾン全身投与中、モダフィニル使用中、エファビレンツ使用中、エトラビリン使用中、ネビラピン使用中、ボセンタン水和物使用中、セイヨウオトギリソウ<セント・ジョーンズ・ワート>含有食品使用中(St.John’s Wort)、シクロスポリン使用中、フレカイニド使用中、プロパフェノン使用中。
(慎重投与)
1.重度腎機能障害患者[血液透析を行っていない場合、本剤の血中濃度が上昇する恐れがある]。
2.B型肝炎ウイルス感染の患者又は既往感染者[再活性化する恐れがある]。
(重要な基本的注意)
1.本剤は、ダクラタスビル塩酸塩と併用するため、ダクラタスビル塩酸塩の添付文書に記載されている、警告、禁忌、併用禁忌、重要な基本的注意、重大な副作用等の「使用上の注意」を必ず確認する。
2.肝機能障害、肝予備能低下が現れ、肝不全に至ることがあるので、投与開始12週目までは少なくとも2週ごと、それ以降は4週ごとに肝機能検査を行い、肝機能の悪化が認められた場合には、より頻回に検査を行い、投与を中止するなど適切な処置を行う。また、肝酵素上昇の有無にかかわらず、黄疸、腹水、肝性脳症等を伴う肝不全が現れることがあるので、患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行う。
3.B型肝炎ウイルス感染の患者又は既往感染者(HBs抗原陰性かつHBc抗体陽性又はHBs抗原陰性かつHBs抗体陽性)において、C型肝炎直接型抗ウイルス薬を投与開始後、C型肝炎ウイルス量が低下する一方B型肝炎ウイルス再活性化が報告されているので、本剤投与に先立って、B型肝炎ウイルス感染の有無を確認し、B型肝炎ウイルス感染の患者又は既往感染者に本剤を投与する場合は、HBV DNA量等のB型肝炎ウイルスマーカーのモニタリングを行うなど、B型肝炎ウイルスの再活性化の徴候や症状の発現に注意する。
4.急性腎障害等の腎機能障害が現れることがあるので、定期的に腎機能検査を行うなど、観察を十分に行う。
5.C型肝炎直接型抗ウイルス薬を投与開始後、ワルファリンやタクロリムスの増量、低血糖によりインスリン等の糖尿病治療薬の減量が必要となった症例が報告されており、本剤による抗ウイルス治療に伴い、使用中の併用薬の用量調節が必要になる可能性があるので、特にワルファリン、タクロリムス等の肝臓で代謝される治療域の狭い薬剤や糖尿病治療薬を使用している患者に本剤を開始する場合には、原則、処方医に連絡するとともに、頻回にPT−INRや頻回に血中薬物濃度、頻回に血糖値のモニタリングを行うなど患者の状態を十分に観察する。
(相互作用)
本剤は、CYP3A、P糖蛋白(P−gp)及び有機アニオントランスポーター(OATP)1B1の基質である。また、CYP2D6、OATP1B1及び1B3、P−gpに対する阻害作用及びCYP3A4の誘導作用を有する。
1.併用禁忌:
1).イトラコナゾール<イトリゾール>、フルコナゾール<ジフルカン>、ホスフルコナゾール<プロジフ>、ボリコナゾール<ブイフェンド>、ミコナゾール<経口又は注射剤><フロリード>、クラリスロマイシン<クラリス>、エリスロマイシン<エリスロシン>、ジルチアゼム<ヘルベッサー>、ベラパミル塩酸塩<ワソラン>、EVG・COBI・FTC・TDF(エルビテグラビル・コビシスタット・エムトリシタビン・テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩)<スタリビルド>、EVG・COBI・FTC・TAF(エルビテグラビル・コビシスタット・エムトリシタビン・テノホビル アラフェナミドフマル酸塩)<ゲンボイヤ>、ダルナビル エタノール付加物・コビシスタット<プレジコビックス>、DRV・COBI・FTC・TAF(ダルナビル エタノール付加物・コビシスタット・エムトリシタビン・テノホビル アラフェナミドフマル酸塩)<シムツーザ>、テラプレビル<テラビック>[本剤の血中濃度が上昇し肝臓に関連した有害事象が発現しまた重症化する恐れがある(これらの薬剤の強力又は中程度のCYP3Aの阻害作用により、本剤の代謝が阻害される)]。
2).リトナビル<ノービア>、アタザナビル硫酸塩<レイアタッツ>、インジナビル硫酸塩エタノール付加物<クリキシバン>、サキナビルメシル酸塩<インビラーゼ>、ダルナビルエタノール付加物<プリジスタ>、ネルフィナビルメシル酸塩<ビラセプト>、ホスアンプレナビルカルシウム水和物<レクシヴァ>、ロピナビル・リトナビル<カレトラ>、オムビタスビル水和物・パリタプレビル水和物・リトナビル<ヴィキラックス>[本剤の血中濃度が上昇し肝臓に関連した有害事象が増加しまた重症化する恐れがある(これらの薬剤のCYP3A及び/又はOATP1B1の阻害作用により、本剤の代謝が阻害される)]。
3).リファンピシン<リファジン>、リファブチン<ミコブティン>、フェニトイン<アレビアチン>、ホスフェニトインナトリウム水和物<ホストイン>、カルバマゼピン<テグレトール>、フェノバルビタール<フェノバール>、デキサメタゾン全身投与<デカドロン>、モダフィニル<モディオダール>、エファビレンツ<ストックリン>、エトラビリン<インテレンス>、ネビラピン<ビラミューン>、ボセンタン水和物<トラクリア>、セイヨウオトギリソウ<セント・ジョーンズ・ワート>含有食品(St.John’s Wort)[本剤の血中濃度が低下し治療効果を減弱させる恐れがある(これらの薬剤の強力な又は中程度のCYP3A誘導作用により、本剤の代謝が促進される)]。
4).シクロスポリン<サンディミュン>[本剤の肝臓への取り込みが減少し本剤の治療効果を減弱させる恐れがある(シクロスポリンは、OATP1B1を阻害する)]。
5).フレカイニド<タンボコール>、プロパフェノン<プロノン>[これらの薬剤の血中濃度が上昇し不整脈が起こる恐れがある(本剤のCYP2D6阻害作用により、これらの薬剤(治療域が狭いCYP2D6の基質)の代謝が阻害される)]。
2.併用注意:
1).デキストロメトルファン臭化水素酸塩、メトプロロール[これらの薬剤の血中濃度が上昇するので、本剤とこれらの薬剤を併用する場合には、患者の状態を十分に観察し、必要に応じてこれらの薬剤の減量を考慮する(本剤のCYP2D6の阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される)]。
2).ジゴキシン[ジゴキシンの血中濃度が上昇するので、ジゴキシンを併用する場合には、ジゴキシンの血中濃度をモニタリングし、投与量を調節する(本剤のP−gpの阻害作用により、ジゴキシンのバイオアベイラビリティが増加及び/又は排泄が阻害される)]。
3).ミダゾラム[ミダゾラムの血中濃度が低下するので、注意する(本剤の弱いCYP3A4の誘導作用により、ミダゾラムの代謝が促進される)]。
4).HMG−CoA還元酵素阻害剤(ロスバスタチン、アトルバスタチン、フルバスタチン、シンバスタチン、ピタバスタチン、プラバスタチン)[これらの薬剤の血中濃度が上昇するので、注意する(本剤は、OATP1B1及び1B3を介したこれらの薬剤の肝臓への取り込みを阻害する)]。
5).エチニルエストラジオール含有製剤(エチニルエストラジオール−ノルゲスチメート(国内未承認)等)[エチニルエストラジオール及びノルエルゲストロミン[ノルゲスチメート(国内未承認)の活性代謝物]の血中濃度が低下する恐れがある(本剤の弱いCYP3A4の誘導作用により、エチニルエストラジオールの代謝が促進される;ノルゲスチメートとの相互作用の機序は不明である)]。
(妊婦・産婦・授乳婦等への投与)
1.本剤はダクラタスビル塩酸塩と併用するため、妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しない[ダクラタスビル塩酸塩の動物実験で胚・胎仔致死作用及び催奇形性作用等が認められている]。本剤の動物実験(マウス、ラット及びウサギ)では、ヒト曝露量の193倍に相当する曝露量でラット出生仔生存率低下、出生仔体重減少及び出生仔摂餌量減少が認められている。ヒト曝露量の76倍に相当する曝露量では、ラット出生仔への影響は認められなかった。
2.授乳中の婦人に投与することを避け、やむを得ず投与する場合には授乳を中止させる[動物実験(ラット)で、乳汁中に移行することが報告されている]。
(小児等への投与)
低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性及び有効性は確立していない[使用経験がない]。
(過量投与)
本剤の過量投与に対する解毒剤はないので、過量投与時の処置には、バイタルサインのモニタリングや臨床症状の観察等の一般的な支持療法を行う(本剤は分子量が大きく血漿蛋白結合率が高いため、透析は本剤の血中濃度減少に有効ではない)。
(適用上の注意)
薬剤交付時:PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導する(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている)。
(その他の注意)
本剤及びダクラタスビル塩酸塩の併用療法において、ジェノタイプ1aのC型慢性肝炎患者に対する有効性は確立していない。なお、海外で実施された臨床試験において、ジェノタイプ1(1a及び1b)のC型慢性肝炎患者のうち、過去のペグインターフェロン アルファ及びリバビリンとの併用療法で無効となった患者(null responder)を対象として、本剤及びダクラタスビル塩酸塩を24週間併用投与したとき、投与終了24週後のHCV RNA陰性化の割合は36.4%(4/11例)であり、そのうちジェノタイプ1aの患者では22.2%(2/9例)であった。
(保管上の注意)
遮光。
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