処方薬事典データ協力:株式会社メドレー
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ソブリアードカプセル100mgの基本情報
基本情報
- セログループ1で血中HCV RNA量が高値で未治療のC型慢性肝炎のウイルス血症の改善
- セログループ1のC型慢性肝炎のウイルス血症の改善
- シメプレビルとして100mgを1日1回経口投与し、投与期間は12週間とする
- 本剤は、ペグインターフェロン アルファ−2a(遺伝子組換え)又はペグインターフェロンアルファ−2b(遺伝子組換え)、及びリバビリンと併用する
副作用
注意事項
- 禁止
- 過敏症
- リファブチン投与中
- リファンピシン投与中
- エファビレンツ投与中
- 慎重投与
- B型肝炎ウイルス感染
- 中等度以上の肝機能障害
- 血中総ビリルビンが高値
- 注意
- B型肝炎ウイルス感染
- プロテアーゼ阻害剤による既治療
- HBs抗原陰性かつHBc抗体陽性
- HBs抗原陰性かつHBs抗体陽性
- 禁止
- 妊婦・産婦
- 原則禁止
- 授乳婦
- 慎重投与
- 高齢者
- 慎重投与
- 高齢者(65歳〜)
相互作用
- 薬剤名
- 影響
- エファビレンツ
- 本剤の血漿中濃度が著しく低下し本剤の効果が減弱
- リファンピシン類
- 本剤の血漿中濃度が著しく低下し本剤の効果が減弱
- リファブチン
- 本剤の血漿中濃度が著しく低下し本剤の効果が減弱
- 強力なCYP3A阻害剤
- 本剤の血漿中濃度が上昇し副作用が発現
- リトナビル
- 本剤の血漿中濃度が上昇し副作用が発現
- ダルナビル
- 本剤の血漿中濃度が上昇し副作用が発現
- クラリスロマイシン
- 本剤の血漿中濃度が上昇し副作用が発現
- イトラコナゾール
- 本剤の血漿中濃度が上昇し副作用が発現
- ボリコナゾール
- 本剤の血漿中濃度が上昇し副作用が発現
- コビシスタットを含有する製剤
- 本剤の血漿中濃度が上昇し副作用が発現
- HIVプロテアーゼ阻害剤
- 本剤の血漿中濃度が上昇し副作用が発現
- アタザナビル
- 本剤の血漿中濃度が上昇し副作用が発現
- ホスアンプレナビル
- 本剤の血漿中濃度が上昇し副作用が発現
- ロピナビル
- 本剤の血漿中濃度が上昇し副作用が発現
- インジナビル
- 本剤の血漿中濃度が上昇し副作用が発現
- ネルフィナビル
- 本剤の血漿中濃度が上昇し副作用が発現
- サキナビル
- 本剤の血漿中濃度が上昇し副作用が発現
- リトナビル
- 本剤のAUCが7.2倍に上昇
- ダルナビル
- 本剤150mg1日1回単独投与したときと比し本剤のAUCが2.6倍に上昇
- リトナビル
- 本剤150mg1日1回単独投与したときと比し本剤のAUCが2.6倍に上昇
- HIVプロテアーゼ阻害剤
- 本剤の血漿中濃度が低下し本剤の効果が減弱
- アタザナビル
- 本剤の血漿中濃度が低下し本剤の効果が減弱
- ホスアンプレナビル
- 本剤の血漿中濃度が低下し本剤の効果が減弱
- ロピナビル
- 本剤の血漿中濃度が低下し本剤の効果が減弱
- インジナビル
- 本剤の血漿中濃度が低下し本剤の効果が減弱
- ネルフィナビル
- 本剤の血漿中濃度が低下し本剤の効果が減弱
- サキナビル
- 本剤の血漿中濃度が低下し本剤の効果が減弱
- 非ヌクレオシド系逆転写酵素阻害剤
- 本剤の血漿中濃度が低下し本剤の効果が減弱
- エトラビリン
- 本剤の血漿中濃度が低下し本剤の効果が減弱
- ネビラピン
- 本剤の血漿中濃度が低下し本剤の効果が減弱
- カルバマゼピン
- 本剤の血漿中濃度が低下し本剤の効果が減弱
- フェノバルビタール
- 本剤の血漿中濃度が低下し本剤の効果が減弱
- フェニトイン
- 本剤の血漿中濃度が低下し本剤の効果が減弱
- デキサメタゾン<全身投与>
- 本剤の血漿中濃度が低下し本剤の効果が減弱
- エリスロマイシン
- 本剤及びエリスロマイシンの血漿中濃度が上昇し副作用が発現
- エリスロマイシン
- 本剤のAUCが7.5倍に上昇
- エリスロマイシン
- AUCは1.9倍に上昇
- シクロスポリン
- 本剤及びシクロスポリンの血漿中濃度が上昇し副作用が発現
- シルデナフィル
- 血漿中濃度が上昇
- タダラフィル
- 血漿中濃度が上昇
- トリアゾラム
- 血漿中濃度が上昇
- シンバスタチン
- 血漿中濃度が上昇
- アトルバスタチン
- 血漿中濃度が上昇
- ロスバスタチン
- 血漿中濃度が上昇
- プラバスタチン
- 血漿中濃度が上昇
- ピタバスタチン
- 血漿中濃度が上昇
- アムロジピン
- 血漿中濃度が上昇
- ベプリジル
- 血漿中濃度が上昇
- ジルチアゼム
- 血漿中濃度が上昇
- フェロジピン
- 血漿中濃度が上昇
- ニカルジピン
- 血漿中濃度が上昇
- ニフェジピン
- 血漿中濃度が上昇
- ニソルジピン
- 血漿中濃度が上昇
- ベラパミル
- 血漿中濃度が上昇
- アミオダロン
- 血中濃度が上昇
- ジソピラミド
- 血中濃度が上昇
- フレカイニド
- 血中濃度が上昇
- リドカイン<全身>
- 血中濃度が上昇
- メキシレチン
- 血中濃度が上昇
- プロパフェノン
- 血中濃度が上昇
- キニジン
- 血中濃度が上昇
- ジゴキシン
- 血中濃度が上昇
- タクロリムス水和物
- 血中濃度が低下
- セントジョーンズワート(セイヨウオトギリソウ)を含むもの
- ミルクシスル(マリアアザミ)を含むもの
処方理由
添付文書
セログループ1(ジェノタイプ1(1a)又は2(1b))のC型慢性肝炎における次のいずれかのウイルス血症の改善:
1.セログループ1で血中HCV RNA量が高値で未治療のC型慢性肝炎患者におけるウイルス血症の改善。
2.インターフェロンを含む治療法で無効又はインターフェロンを含む治療法で再燃となった患者のセログループ1のC型慢性肝炎におけるウイルス血症の改善。
<効能・効果に関連する使用上の注意>
1.本剤の使用にあたっては、血中HCV RNAが陽性であることを確認、及び組織像又は肝予備能、血小板数等により、肝硬変でないことを確認する。
2.未治療患者に用いる場合は、血中HCV RNA量がRT−PCR法で5.0LogIU/mL以上に相当することを確認する。
3.インターフェロンを含む治療法のうち、他のプロテアーゼ阻害剤による既治療例に対する投与経験はないので、これらの患者に対しては、ウイルス性肝疾患の治療に十分な知識・経験を持つ医師が前治療の種類、前治療に対する反応性、耐性変異の有無、患者の忍容性等を考慮した上で、本剤投与の可否を判断する。
シメプレビルとして100mgを1日1回経口投与し、投与期間は12週間とする。本剤は、ペグインターフェロン アルファ−2a(遺伝子組換え)又はペグインターフェロンアルファ−2b(遺伝子組換え)、及びリバビリンと併用する。
<用法・用量に関連する使用上の注意>
1.本剤の単独投与は行わない(本剤の単独投与による有効性及び安全性は確立していない)。
2.本剤は、ペグインターフェロン アルファ−2a(遺伝子組換え)又はペグインターフェロン アルファ−2b(遺伝子組換え)、及びリバビリンと併用するが、最初の12週間はペグインターフェロン アルファ−2a(遺伝子組換え)又はペグインターフェロン アルファ−2b(遺伝子組換え)、及びリバビリンと3剤併用投与し、最初の12週間に続く12週間はペグインターフェロン アルファ−2a(遺伝子組換え)又はペグインターフェロン アルファ−2b(遺伝子組換え)、及びリバビリンによる2剤併用投与(患者の治療歴や背景因子、及び初期の治療効果に応じて、この2剤併用投与を更に24週間投与することを考慮する)を実施する。但し、本剤と併用する場合、ペグインターフェロン アルファ−2a(遺伝子組換え)又はペグインターフェロン アルファ−2b(遺伝子組換え)、及びリバビリンの総投与期間は48週を超えない。
3.治療中の抗ウイルス効果が不十分な場合、薬剤耐性ウイルスが出現していることがあるため、治療中止を考慮する。
4.副作用や治療効果不十分等により本剤を中止した場合には、本剤の投与を再開しない。
5.ペグインターフェロン アルファ−2a(遺伝子組換え)、ペグインターフェロン アルファ−2b(遺伝子組換え)及びリバビリンの投与量は、各製品の添付文書に定められた用法・用量に従う。併用にあたっては、投与開始前に各製品の添付文書に定められた臨床検査値基準を満たしていることを確認する。また、投与中に各製品の用量調節や投与中止を必要とする副作用が発現した場合には、各製品の添付文書を参照する。
C型慢性肝炎患者を対象に本剤とペグインターフェロン アルファ−2a(遺伝子組換え)又は2b(遺伝子組換え)及びリバビリンと併用した国内第2相及び第3相臨床試験(全投与期間)における安全性評価対象症例436例中426例(97.7%)に副作用(臨床検査値異常を含む)が認められた。本剤の副作用は、発疹203例(46.6%)、そう痒症105例(24.1%)、血中ビリルビン増加97例(22.2%)、便秘29例(6.7%)、光線過敏性反応8例(1.8%)であった(承認時)。
1.重大な副作用:本剤とペグインターフェロン アルファ−2a(遺伝子組換え)又は2b(遺伝子組換え)及びリバビリンの併用で認められた重大な副作用は次のとおりである。
1).敗血症(頻度不明):易感染性となり、重篤な感染症を誘発し敗血症に至ることがあるので、定期的な血液検査を実施するなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
2).脳出血(頻度不明):脳出血が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
3).高ビリルビン血症(頻度不明):血中ビリルビン値が著しく上昇することがあり、肝機能障害、腎機能障害等を発現して死亡に至った症例が報告されているので、本剤投与中は定期的に血中ビリルビン値を測定し、患者の状態を注意深く観察し、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
4).肝機能障害(頻度不明):AST上昇(GOT上昇)、ALT上昇(GPT上昇)、Al−P上昇、γ−GTP上昇等を伴う肝機能障害が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
5).白血球減少、好中球減少(頻度不明):白血球減少、好中球減少が現れることがあるので、定期的に血液検査を行うなど観察を十分に行い、異常の程度が著しい場合には投与の中止を考慮し、適切な処置を行う。
6).貧血(0.2%)[頻度は3剤併用した国内臨床試験における重篤症例を示す]:貧血が現れることがあるので、定期的に血液検査を行うなど観察を十分に行い、異常の程度が著しい場合には投与の中止を考慮し、適切な処置を行う。
7).多形紅斑(0.2%)[頻度は3剤併用した国内臨床試験における重篤症例を示す]:多形紅斑が現れることがあるので、観察を十分に行い、症状が現れた場合には、投与を中止し、適切な処置を行う。
2.その他の副作用:本剤をペグインターフェロン アルファ−2a(遺伝子組換え)又は2b(遺伝子組換え)及びリバビリンと併用した際の本剤の副作用は次のとおりである。次のような副作用が現れた場合には、症状に応じて適切な処置を行う。
1).血液及びリンパ系障害:(頻度不明)血小板減少。
2).胃腸障害:(5%以上10%未満)便秘。
3).肝胆道系障害:(10%以上)血中ビリルビン増加。
4).皮膚及び皮下組織障害:(10%以上)発疹、皮膚そう痒症、(5%未満)光線過敏性反応。
5).臨床検査:(5%以上10%未満)高ビリルビン血症、(5%未満)Al−P増加。
(警告)
1.本剤は、ウイルス性肝疾患の治療に十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本剤の投与が適切と判断される患者に対してのみ投与する。
2.本剤投与により血中ビリルビン値が著しく上昇し、肝機能障害、腎機能障害等を発現し、死亡に至った症例が報告されているので、次の事項に注意する。
1).本剤投与中は定期的に血中ビリルビン値を測定する。
2).血中ビリルビン値の持続的上昇等の異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
3).本剤投与中止後も血中ビリルビン値上昇することがあるので、患者の状態を注意深く観察する。
4).患者に対し、本剤投与後に眼球黄染・皮膚黄染、褐色尿、全身倦怠感等がみられた場合は、直ちに受診するよう指導する。
(禁忌)
1.本剤の成分に対して過敏症の既往歴のある患者。
2.エファビレンツ投与中、リファンピシン投与中、リファブチン投与中の患者。
(慎重投与)
1.血中総ビリルビンが高値の患者[血中総ビリルビン値が高い患者における使用経験がない、また、本剤投与時に血中ビリルビン値の上昇が報告されている]。
2.中等度以上の肝機能障害患者[Cmax及びAUCが上昇することが報告されている]。
3.B型肝炎ウイルス感染の患者又は既往感染者[再活性化する恐れがある]。
(重要な基本的注意)
1.本剤の投与は、ペグインターフェロン アルファ−2a(遺伝子組換え)又はペグインターフェロン アルファ−2b(遺伝子組換え)、及びリバビリンと併用投与するため、各製品の添付文書に記載されている警告、禁忌、併用禁忌、慎重投与、重要な基本的注意、重大な副作用等の【使用上の注意】を必ず確認する。
2.光線過敏症が現れることがあるため、本剤、ペグインターフェロン アルファ−2a、2b(遺伝子組換え)及びリバビリンの併用中は、過剰な太陽光線への曝露を避け、光曝露に対する防護策を講じるよう患者に対し指導する。
3.B型肝炎ウイルス感染の患者又は既往感染者(HBs抗原陰性かつHBc抗体陽性又はHBs抗原陰性かつHBs抗体陽性)において、C型肝炎直接型抗ウイルス薬を投与開始後、C型肝炎ウイルス量が低下する一方B型肝炎ウイルス再活性化が報告されているので、本剤投与に先立って、B型肝炎ウイルス感染の有無を確認し、B型肝炎ウイルス感染の患者又は既往感染者に本剤を投与する場合は、HBV DNA量等のB型肝炎ウイルスマーカーのモニタリングを行うなど、B型肝炎ウイルスの再活性化の徴候や症状の発現に注意する。
(相互作用)
シメプレビルは主にCYP3Aにより代謝される。シメプレビルはトランスポーター[P糖蛋白(P−gp)、OATP1B1]の基質であり、また、CYP3A、P−gp、BCRP及びOATP1B1を阻害する。
1.併用禁忌:エファビレンツ<ストックリン>、リファンピシン<リファジン等>、リファブチン<ミコブティン>[本剤の血漿中濃度が著しく低下し本剤の効果が減弱する(これらの薬剤の強いCYP3A(4)誘導作用により、本剤の代謝が促進される)]。
2.併用注意:
1).強力なCYP3A阻害剤:
(1).強力なCYP3A阻害剤(リトナビル、ダルナビル/リトナビル、クラリスロマイシン、イトラコナゾール、ボリコナゾール、コビシスタットを含む薬剤等)[本剤の血漿中濃度が上昇し副作用が発現する恐れがあるので、CYP3A阻害作用のない又は弱い薬剤への代替を考慮し、本剤とこれら薬剤を併用する場合は、患者の状態を慎重に観察し、副作用発現に十分注意する(これらの薬剤のCYP3A阻害作用により、本剤の代謝が阻害される)]。
(2).強力なCYP3A阻害剤(リトナビル)[本剤200mg1日1回とリトナビル100mg1日2回を併用したとき、本剤のAUCが7.2倍に上昇した(これらの薬剤のCYP3A阻害作用により、本剤の代謝が阻害される)]。
(3).強力なCYP3A阻害剤(ダルナビル/リトナビル)[本剤50mg1日1回とダルナビル/リトナビル800mg/100mg1日1回を併用したとき、本剤150mg1日1回単独投与したときと比し本剤のAUCが2.6倍に上昇した(これらの薬剤のCYP3A阻害作用により、本剤の代謝が阻害される)]。
2).ミルクシスル<マリアアザミ>含有食品[本剤の血漿中濃度が上昇し副作用が発現する恐れがあるので、患者の状態を慎重に観察し、副作用発現に十分注意する(これらの薬剤のCYP3A阻害作用により、本剤の代謝が阻害される)]。
3).他のHIVプロテアーゼ阻害剤(アタザナビル、ホスアンプレナビル、ロピナビル、インジナビル、ネルフィナビル、サキナビル)[本剤の血漿中濃度に影響を及ぼす恐れがあり、本剤の血漿中濃度が低下し本剤の効果が減弱する、もしくは本剤の血漿中濃度が上昇し副作用が発現する恐れがあるので、本剤と併用する場合は十分注意する(これらの薬剤のCYP3A阻害作用又は誘導作用により、本剤の代謝が阻害又は促進される)]。
4).他の非ヌクレオシド系逆転写酵素阻害剤(エトラビリン、ネビラピン)、カルバマゼピン、フェノバルビタール、フェニトイン、セイヨウオトギリソウ<セント・ジョーンズ・ワート>含有食品(St.John’s Wort)、デキサメタゾン<全身性>[本剤の血漿中濃度が低下し本剤の効果が減弱する恐れがあるので、本剤と併用する場合は十分注意する(これらの薬剤のCYP3A(4)誘導作用により、本剤の代謝が促進される)]。
5).エリスロマイシン:
(1).エリスロマイシン[本剤及びエリスロマイシンの血漿中濃度が上昇し副作用が発現する恐れがあるので、CYP3A阻害作用のない又は弱い薬剤への代替を考慮し、本剤とエリスロマイシンを併用する場合は、患者の状態を慎重に観察し、副作用発現に十分注意する(本剤及びエリスロマイシンのCYP3A及びP−gp阻害作用により、本剤及びエリスロマイシンの代謝及び排出が阻害される)]。
(2).エリスロマイシン[本剤150mg1日1回とエリスロマイシン500mg1日3回を併用したとき、本剤のAUCが7.5倍に上昇し、エリスロマイシンのAUCは1.9倍に上昇した(本剤及びエリスロマイシンのCYP3A及びP−gp阻害作用により、本剤及びエリスロマイシンの代謝及び排出が阻害される)]。
6).シクロスポリン[本剤及びシクロスポリンの血漿中濃度が上昇し副作用が発現する恐れがあるので、患者の状態を慎重に観察し、副作用発現に十分注意する(シクロスポリンのCYP3A、P−gp及びOTATP1B1の阻害作用により、本剤の代謝及び排出が阻害され、本剤のCYP3A(4)阻害作用により、シクロスポリンの代謝が阻害される)]。
7).シルデナフィル、タダラフィル[これらの薬剤の血漿中濃度が上昇する恐れがあるため、患者の状態を慎重に観察し、これらの薬剤は低用量から投与を開始し、必要に応じて増量することを考慮する(本剤のCYP3A(4)阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される)]。
8).トリアゾラム[トリアゾラムの血漿中濃度が上昇する恐れがあるため、本剤とトリアゾラムを併用する場合は、患者の状態を慎重に観察する(本剤のCYP3A(4)阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される)]。
9).アミオダロン、ジソピラミド、フレカイニド、リドカイン<全身性>、メキシレチン、プロパフェノン、キニジン[これらの薬剤の血中濃度が上昇する恐れがあるため、これらの薬剤と併用する場合は、血中濃度をモニタリングする(本剤のCYP3A(4)阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される)]。
10).シンバスタチン、アトルバスタチン[これらの薬剤の血漿中濃度が上昇する恐れがあるため、これらの薬剤の用量を漸増し、効果を発現する最小の用量を用い、患者の状態を慎重に観察する(本剤のOATP1B1阻害作用及び/又はCYP3A4阻害作用により、これらの薬剤の排出及び/又は代謝が阻害される)]。
11).ロスバスタチン[これらの薬剤の血漿中濃度が上昇する恐れがあるため、患者の状態を慎重に観察し、これらの薬剤の用量を漸増し、効果を発現する最小の用量を用いる(本剤のOATP1B1及びBCRP阻害作用により、ロスバスタチンの排出が阻害される)]。
12).プラバスタチン、ピタバスタチン[これらの薬剤の血漿中濃度が上昇する恐れがあるため、患者の状態を慎重に観察し、これらの薬剤の用量を漸増し、効果を発現する最小の用量を用いる(本剤のOATP1B1阻害作用により、これらの薬剤の排出が阻害される)]。
13).アムロジピン、ベプリジル、ジルチアゼム、フェロジピン、ニカルジピン、ニフェジピン、ニソルジピン、ベラパミル[これらの薬剤の血漿中濃度が上昇する恐れがあるため、これらの薬剤と併用する場合は、患者の状態を慎重に観察する(本剤のCYP3A4阻害作用及び/又はP−gp阻害作用により、これらの薬剤の代謝及び/又は排出が阻害される)]。
14).ジゴキシン[ジゴキシンの血中濃度が上昇するため、ジゴキシンの血中濃度をモニタリングし、効果が発現する用量まで漸増する(本剤のP−gp阻害作用により、ジゴキシンの排出が阻害される)]。
15).タクロリムス[タクロリムスの血中濃度が低下する(機序不明)]。
(高齢者への投与)
高齢者では一般に生理機能が低下しており、また合併症や併用薬使用の頻度が増えることから慎重に投与する。
(妊婦・産婦・授乳婦等への投与)
1.本剤はペグインターフェロン アルファ−2a又は2b(遺伝子組換え)及びリバビリンと併用するため、妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には使用しない。また、妊娠していないことを確認するため、リバビリンの添付文書を参照し、妊娠検査を実施する[リバビリンの動物実験で催奇形性及び胚・胎仔致死作用が認められている]。
本剤においてウサギ胚・胎仔発生に関する試験は実施していない。ラット胚・胎仔発生に関する試験において、最大投与量(臨床曝露量より低い)では、催奇形性は認められなかった。マウス胚・胎仔発生に関する試験では、母体毒性及び胎仔体重低値を伴わない用量(曝露量としては臨床曝露量とほぼ同等)から、胎仔骨格変異及び胎仔骨化遅延の発生頻度増加が認められた。ラット出生前及び出生後の発生に関する試験では、臨床曝露量より低い曝露量(母動物)で、母動物体重増加抑制及び出生仔発育遅延が認められた。
2.授乳中の婦人には、投与を避けるが、やむを得ず投与する場合は、授乳を避けさせる[ヒトにおける乳汁への移行は不明であるが、ラットで乳仔への移行が認められている]。
(小児等への投与)
低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない(使用経験がない)。
(過量投与)
1.徴候、症状:過量投与に関するデータは限られている。健康成人に1日1回400mgを5日間反復投与した場合、また外国人の健康成人に600mg単回投与及び1日1回400mgを5日間反復投与した場合又はC型慢性肝炎患者に1日1回200mgを4週間投与した場合に、臨床的徴候及び症状は観察されなかった。
2.処置:本剤に対する特別な解毒剤はないので、過量投与した場合には、バイタルサイン及び臨床症状の観察や消化管除染など一般的な支持療法を行う(本剤は血漿蛋白結合率が高いため、透析でシメプレビルが除去される可能性は低い)。
(適用上の注意)
薬剤交付時:PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するように指導する(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている)。
(その他の注意)
本剤はin vitro試験で光毒性を示したとの報告がある。
(取り扱い上の注意)
小児の手の届かない所に保管する。
(保管上の注意)
遮光。
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