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アイセントレス錠600mgの基本情報
基本情報
インテグラーゼという酵素を阻害することで、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)の宿主細胞への遺伝子組み込みを阻害し感染拡大を抑える薬
- アイセントレス
- テビケイ
- HIV感染症
- 通常、成人にはラルテグラビルとして1200mg(本剤を2錠)を1日1回経口投与する
- 本剤は、食事の有無にかかわらず投与できる
- なお、投与に際しては、必ず他の抗HIV薬と併用すること
副作用
注意事項
- 禁止
- 過敏症
- 相対禁止
- 妊婦・産婦
- 注意
- 授乳婦
- 新生児(低出生体重児を含む)
- 乳児
- 幼児・小児
- 高齢者
- 注意
- 小児等(0歳〜14歳)
相互作用
- 薬剤名
- 影響
- リファンピシン類
- 本剤の血漿中濃度が低下
- カルバマゼピン
- 本剤の血漿中濃度が低下
- フェノバルビタール
- 本剤の血漿中濃度が低下
- フェニトイン
- 本剤の血漿中濃度が低下
- 水酸化アルミニウムゲル・水酸化マグネシウム含有制酸剤<服用>
- 本剤の血漿中濃度が低下
- 炭酸カルシウム含有制酸剤<経口>
- 本剤の血漿中濃度が低下
- リファンピシン類
- 本剤の有効性が減弱
- カルバマゼピン
- 本剤の有効性が減弱
- フェノバルビタール
- 本剤の有効性が減弱
- フェニトイン
- 本剤の有効性が減弱
- 水酸化アルミニウムゲル・水酸化マグネシウム含有制酸剤<服用>
- 本剤の有効性が減弱
- 炭酸カルシウム含有制酸剤<経口>
- 本剤の有効性が減弱
処方理由
添付文書
HIV感染症。
(効能又は効果に関連する注意)
5.1. 本剤は抗HIV治療経験がないHIV感染患者、あるいはラルテグラビル400mg1日2回と他の抗HIV薬でウイルス学的抑制が得られているHIV感染患者に使用すること。
5.2. 本剤による治療にあたっては、患者の治療歴及び薬剤耐性検査結果を参考にすること。
通常、成人にはラルテグラビルとして1200mg(本剤を2錠)を1日1回経口投与する。本剤は、食事の有無にかかわらず投与できる。なお、投与に際しては、必ず他の抗HIV薬と併用すること。
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1. 重大な副作用
11.1.1. 皮膚粘膜眼症候群(Stevens−Johnson症候群)(頻度不明)。
11.1.2. 薬剤性過敏症症候群(頻度不明):初期症状として発疹、発熱がみられ、さらに肝機能障害、リンパ節腫脹、白血球増加、好酸球増多、異型リンパ球出現等を伴う遅発性の重篤な過敏症状があらわれることがある(なお、ヒトヘルペスウイルス6再活性化(HHV−6再活性化)等のウイルス再活性化を伴うことが多く、投与中止後も発疹、発熱、肝機能障害等の症状が再燃あるいは遷延化することがあるので注意すること)。
11.1.3. 過敏症(頻度不明)。
11.1.4. 横紋筋融解症、ミオパチー(いずれも頻度不明):筋肉痛、脱力感、CK上昇、血中ミオグロビン上昇及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とする横紋筋融解症があらわれ、急性腎障害等の重篤な腎障害があらわれることがあり、また、ミオパチーがあらわれることがあるので、筋力低下、筋痛や著明なCK上昇があらわれた場合には投与を中止すること。
11.1.5. 腎不全(0.2%)。
11.1.6. 肝炎(頻度不明):重篤な肝炎があらわれることがある。
11.1.7. 胃炎(頻度不明):重篤な胃炎があらわれることがある。
11.1.8. 陰部ヘルペス(頻度不明):重篤な陰部ヘルペスがあらわれることがある。
11.2. その他の副作用
1). 血液及びリンパ系障害:(2%未満)貧血、(頻度不明)血小板減少症、好中球減少症、リンパ節痛、リンパ節症。
2). 心臓障害:(2%未満)動悸、(頻度不明)心室性期外収縮、洞性徐脈。
3). 耳及び迷路障害:(頻度不明)回転性めまい、耳鳴。
4). 胃腸障害:(2%以上)下痢、悪心(7.5%)、嘔吐、腹痛、(2%未満)腹部膨満、腹部不快感、消化不良、鼓腸、胃食道逆流性疾患、口内乾燥、(頻度不明)便秘、舌炎、おくび、びらん性十二指腸炎、腹部圧痛、唾液欠乏、歯肉炎。
5). 肝胆道系障害:(頻度不明)脂肪肝。
6). 全身障害及び投与局所様態:(2%未満)疲労、無力症、発熱、熱感、(頻度不明)悪寒、顔面浮腫、末梢性浮腫、顎下腫瘤、疼痛。
7). 感染症及び寄生虫症:(頻度不明)単純ヘルペス、帯状疱疹、胃腸炎、毛包炎、リンパ節膿瘍、鼻咽頭炎、上気道感染。
8). 代謝及び栄養障害:(2%未満)食欲減退、食欲亢進、(頻度不明)糖尿病、過食、多飲症、体脂肪再分布/体脂肪蓄積(脂肪組織萎縮症、脂肪肥大症、顔やせ、中心性肥満、異脂肪血症)。
9). 筋骨格系及び結合組織障害:(2%未満)関節痛、筋痛、(頻度不明)背部痛、筋骨格痛、筋萎縮症、骨粗鬆症、関節炎、頚部痛、多発性関節炎、側腹部痛、骨減少症、四肢痛。
10). 神経系障害:(2%以上)頭痛、浮動性めまい、(2%未満)錯感覚、傾眠、記憶障害、(頻度不明)ニューロパチー、緊張性頭痛、振戦、認知障害、注意力障害、感覚鈍麻、睡眠の質低下、片頭痛、小脳性運動失調。
11). 精神障害:(2%未満)不眠症、異常な夢、不安、睡眠障害、(頻度不明)うつ病、パニック発作、錯乱状態、気分変化、自殺企図。
12). 腎及び尿路障害:(頻度不明)腎炎、間質性腎炎、腎結石症、頻尿、腎嚢胞。
13). 生殖系及び乳房障害:(2%未満)勃起不全、(頻度不明)女性化乳房。
14). 皮膚及び皮下組織障害:(2%未満)発疹、多汗症、ざ瘡、脱毛症、皮膚そう痒症、(頻度不明)紅斑、寝汗、乾皮症、痒疹、じん麻疹。
15). 臨床検査:(2%未満)AST上昇、ALT上昇、CK上昇、(頻度不明)総ビリルビン上昇。
16). その他:(頻度不明)視覚障害、鼻出血、体重減少、体重増加。
(禁忌)
2.1. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
(重要な基本的注意)
8.1. 本剤の使用に際しては、国内外のガイドライン等の最新の情報を参考に、患者又はそれに代わる適切な者に、次の事項についてよく説明し同意を得た後、使用すること。
・ 本剤はHIV感染症の根治療法薬ではないことから、日和見感染を含むHIV感染症の進展に伴う疾病を発症し続ける可能性があるので、本剤投与開始後の身体状況の変化については、すべて担当医に報告すること。
・ 本剤の長期投与による影響については、現在のところ不明である。
・ 抗HIV療法による効果的なウイルス抑制は、性的接触による他者へのHIV感染の危険性を低下させることが示されているが、その危険性を完全に排除することはできないこと。
・ 抗HIV療法が、血液等による他者へのHIV感染の危険性を低下させるかどうかは証明されていないこと。
・ 本剤の抗ウイルス効果を最大にするために、担当医の指示なしに用量を変更したり、服用を中止したりしないこと。
8.2. 本剤を含む抗HIV薬の多剤併用療法を行った患者で、免疫再構築症候群が報告されている(投与開始後、免疫機能が回復し、症候性のみならず無症候性日和見感染に対する炎症反応(マイコバクテリウムアビウムコンプレックス、サイトメガロウイルス、ニューモシスチス等によるもの)等が発現することがあり、また、免疫機能の回復に伴い自己免疫疾患(甲状腺機能亢進症、多発性筋炎、ギラン・バレー症候群、ブドウ膜炎等)が発現するとの報告があるので、これらの症状を評価し、必要時には適切な治療を考慮すること)。
(特定の背景を有する患者に関する注意)
(妊婦)
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること(ラット及びウサギにおける高用量投与で、胎盤移行が認められており、また、ラットにおける高用量投与で、過剰肋骨が報告されている)。
(授乳婦)
授乳を避けさせること(動物実験(ラット)で乳汁中へ移行することが報告されており、ラルテグラビルがヒトの乳汁中に移行するか否かは不明であるが、乳汁を介してHIV母児感染の可能性がある)。
(小児等)
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
(高齢者)
一般に、肝、腎又は心機能が低下し、合併症を有している又は他の薬剤を併用している場合が多い。
(相互作用)
ラルテグラビルは、主にUDP−グルクロノシルトランスフェラーゼ(UGT)1A1によるグルクロン酸抱合によって代謝される〔16.4参照〕。
10.2. 併用注意:
1). リファンピシン、カルバマゼピン、フェノバルビタール、フェニトイン〔16.7.2参照〕[これらの薬剤との併用により本剤の血漿中濃度が低下すると予測され、本剤の有効性が減弱するおそれがある(これらの薬剤のUGT1A1誘導作用により本剤の代謝が促進すると予測される)]。
2). 制酸剤(水酸化マグネシウム・水酸化アルミニウム制酸剤<経口>、炭酸カルシウム制酸剤<経口>)〔16.7.2参照〕[本剤投与後12時間以内に水酸化マグネシウム・水酸化アルミニウム含有制酸剤又は炭酸カルシウム含有制酸剤を併用した場合、本剤の血漿中濃度が低下し、本剤の有効性が減弱するおそれがある(これらの薬剤とのキレート形成による本剤の吸収抑制等がおこるおそれがある)]。
(その他の注意)
15.2. 非臨床試験に基づく情報
1群あたり雌雄各50匹のラットに、それぞれラルテグラビル50(雌雄)、150(雄)、300(雌雄)又は600(雌)mg/kg/日を投与した長期(2年間)がん原性試験を実施したところ、300及び600mg/kg/日投与群で鼻腫瘍/鼻咽頭腫瘍(鼻扁平上皮癌/鼻咽頭扁平上皮癌)が認められたが、これらの腫瘍は種特異的であると考えられる。なお、マウスがん原性試験においては、ラルテグラビルの発がん性は認められなかった。
(保管上の注意)
室温保存。
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