処方薬事典データ協力:株式会社メドレー
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レボフロキサシン錠250mg「DSEP」の基本情報
基本情報
細菌の増殖に必要な酵素を阻害して殺菌的に抗菌作用をあらわす薬
- ジェニナック
- アベロックス
- オゼックス
- シプロキサン
- クラビット
- 咽頭炎
- 外耳炎
- 外傷の二次感染
- 顎炎
- 化膿性唾液腺炎
- 急性気管支炎
- 結核症
- 喉頭炎
- 肛門周囲膿瘍
- 子宮内感染
- コレラ
- ざ瘡の化膿性炎症
- 歯冠周囲炎
- 子宮付属器炎
- 歯周組織炎
- 手術創の二次感染
- 腎盂腎炎
- 胆管炎
- 炭疽
- 胆嚢炎
- 中耳炎
- 腸チフス
- 乳腺炎
- 尿道炎
- 熱傷の二次感染
- 肺炎
- 肺結核
- 麦粒腫
- パラチフス
- バルトリン腺炎
- 副睾丸炎
- 副鼻腔炎
- ブルセラ症
- 扁桃炎
- 扁桃周囲炎
- 扁桃周囲膿瘍
- 膀胱炎
- 瞼板腺炎
- 慢性膿皮症
- 野兎病
- リンパ管炎
- リンパ節炎
- 涙嚢炎
- 感染性腸炎
- 精巣上体炎
- ペスト
- Q熱
- 深在性皮膚感染症
- 表在性皮膚感染症
- 慢性呼吸器病変の二次感染
- 前立腺炎<急性症>
- 前立腺炎<慢性症>
- 子宮頸管炎
- 通常、成人にはレボフロキサシンとして1回500mgを1日1回経口投与する
- なお、疾患・症状に応じて適宜減量する
- 肺結核及びその他の結核症については、原則として他の抗結核薬と併用すること
- 腸チフス、パラチフスについては、レボフロキサシンとして1回500mgを1日1回14日間経口投与する
- (用法及び用量に関連する注意)7.1. 〈効能共通〉耐性菌の出現を抑制するため、用量調節時を含め分割投与は避け、必ず1日量を1回で投与すること〔18.3参照〕
- 7.2. 〈効能共通〉腎機能低下患者では高い血中濃度が持続するので、次の用法及び用量を目安として、必要に応じて投与量を減じ、投与間隔をあけて投与することが望ましい〔9.2腎機能障害患者の項、9.8.2、16.6.1参照〕[1)20mL/min≦CLcr<50mL/min:(用法及び用量)初日500mgを1回、2日目以降250mgを1日に1回投与する、2)CLcr<20mL/min:(用法及び用量)初日500mgを1回、3日目以降250mgを2日に1回投与する]
- 7.3. 〈腸チフス、パラチフス〉レボフロキサシンとして(注射剤より本剤に切り替えた場合には注射剤の投与期間も含め)14日間投与すること
- 7.4. 〈炭疽〉炭疽の発症及び進展の抑制には、欧州医薬品庁(EMA)が60日間の投与を推奨している
副作用
注意事項
- 禁止
- 過敏症
- 相対禁止
- 妊婦又は妊娠している可能性のある炭疽
- 小児等の炭疽
- 注意
- 過敏症
- 虚血性心疾患
- 痙攣性疾患
- 血液透析
- 重症筋無力症
- 重篤な心疾患
- 腎機能障害
- 腎機能低下
- てんかん
- 不整脈
- 大動脈瘤
- CAPD
- 大動脈解離
- マルファン症候群
- 大動脈解離のリスク因子を有する
- 大動脈瘤のリスク因子を有する
- 持続的外来腹膜透析
- 投与に際する指示
- 血液透析
- 腎機能低下
- CAPD
- 持続的外来腹膜透析
- 禁止
- 妊婦・産婦
- 新生児(低出生体重児を含む)
- 乳児
- 幼児・小児
- 相対禁止
- 妊婦・産婦
- 新生児(低出生体重児を含む)
- 乳児
- 幼児・小児
- 慎重投与
- 高齢者
- 注意
- 授乳婦
- 投与に際する指示
- 高齢者
- 禁止
- 小児等(0歳〜14歳)
- 相対禁止
- 小児等の炭疽(0歳〜14歳)
- 慎重投与
- 高齢者(65歳〜)
- 投与に際する指示
- 高齢者(65歳〜)
相互作用
- 薬剤名
- 影響
- スルホニルウレア系薬剤
- 低血糖
- インスリン製剤
- 低血糖
- スルホニルウレア系薬剤
- 低血糖性昏睡
- インスリン製剤
- 低血糖性昏睡
- フェニル酢酸系非ステロイド性消炎鎮痛剤
- 痙攣
- プロピオン酸系非ステロイド性消炎鎮痛剤
- 痙攣
- フルルビプロフェン
- 痙攣
- アルミニウムを含有する制酸剤<経口>
- 本剤の効果が減弱
- マグネシウム含有制酸剤<経口>
- 本剤の効果が減弱
- 鉄剤<服用>
- 本剤の効果が減弱
- 水酸化アルミニウム<服用>
- 本剤の効果が減弱
- 酸化マグネシウム<経口>
- 本剤の効果が減弱
- <経口>硫酸鉄
- 本剤の効果が減弱
- クマリン系抗凝血剤
- 作用を増強しプロトロンビン時間の延長
- ワルファリン
- 作用を増強しプロトロンビン時間の延長
- QTを延長する薬剤
- QT延長
- デラマニド
- QT延長
- 副腎皮質ステロイド剤<注射剤・経口剤>
- 腱障害のリスクが増大
- プレドニゾロン<注射剤・経口剤>
- 腱障害のリスクが増大
- ヒドロコルチゾン<経口剤及び注射剤>
- 腱障害のリスクが増大
- 鉄分を含むもの<バジル、海苔、あゆ、ひじき、あさり など>
処方理由
この薬をファーストチョイスする理由(2021年11月更新)
・呼吸器感染症の患者を多く診察するため、緑膿菌を含めて幅広い菌種に効果が期待できる点、1日1回の服薬で済むためコンプライアンスが期待できる点が気に入っている。(40歳代病院勤務医、呼吸器内科)
・肺炎や尿路感染症などの日常の感染症に効果が高いという印象がある。ただし、腎機能に対する配慮が必要。(50歳代病院勤務医、一般内科)
・かなり長い間、各種感染症に使用して使い慣れている。薬剤耐性の問題もあるが、とりあえずそこそこいまだに効果は発揮している。(70歳代開業医、消化器内科)
・使い慣れており、エビデンスも豊富。尿路感染症に良く使用する。非定型肺炎にも有効。(40歳代病院勤務医、呼吸器内科)
・実績が多い。教科書などにおける記載も豊富。呼吸器、尿路、さらには前立腺と移行性が良い。(30歳代病院勤務医、代謝・内分泌内科)
この薬をファーストチョイスする理由(2021年5月更新)
・使用経験が多く、効果を多数例において確認した。有効例が多く、治療効果が信頼できると思われる。(60歳代病院勤務医、糖尿病科)
・使い慣れている。使って副反応などで、困ったことがない。(60歳代病院勤務医、一般内科)
・内服でも血中濃度がしっかり上がり、組織移行性も良い。(30歳代病院勤務医、心臓血管外科)
・他にもよく使う抗菌薬なので、慣れてしまっている。(50歳代病院勤務医、脳神経内科)
・内服薬でなじみがあり、使いやすい。(40歳代病院勤務医、整形外科)
この薬をファーストチョイスする理由(2020年5月更新)
・レスピラトリーキノロンの中では、エビデンスが豊富で気にいって使用している。耳鼻科の特殊な症例を診ているわけでもなく、LVFXでは無効で、他の新世代ニューキノロン(ジェニナック、アベロックス、グレースビット)を使わなければならない症例に出くわしたことがない。(40歳代病院勤務医、脳神経内科)
・耐性菌の多さは仕方がないとして、使用経験の多さや新規ニューキノロン系薬剤の投与に慎重にならざるを得ないため重宝している。(40歳代病院勤務医、一般内科)
・LVFXは腎機能障害の度合いに応じて減量が必要となる。透析患者さんでは初回500mgのあと隔日で250mg内服でよいので、透析ごとにコンプライアンスのチェックもできる。減量できる分、薬剤費(医療費)も少なくて済む。ニューキノロンなので結核の可能性がないことを確認してから使用することは心がけている。(30歳代病院勤務医、腎臓内科)
・安価な後発品もあるので、使用することはありますが、以前から不適切処方によってニューキノロン自体が耐性化しつつあるので、できる限り使わないように避けています。(40歳代病院勤務医、一般内科)
・ジェニナック等の処方も行いたいと考えているが、どうしても使い慣れたレボフロキサシンが処方の中心になってしまう。250mg錠と500mg錠の使い分けも日常診療で身についている点も重要と思う。(50歳代病院勤務医、一般内科)
・有効性が広域で、内服が1日1回で飲み忘れが極めて少なく管理できる。(50歳代診療所勤務医、一般内科)
この薬をファーストチョイスする理由(2019年9月更新)
・ニューキノロン系で使い慣れているため。(60歳代病院勤務医、循環器内科)
・投与回数が少なく、よく効く印象。(50歳代病院勤務医、形成外科)
・まずまずの効果があり、以前より使用しており使い慣れている。(50歳代診療所勤務医、総合診療科)
この薬をファーストチョイスする理由(2018年3月更新)
・500mg分1なら、この後に出たニューキノロンと大差ないと考えている。ただ耐性菌(特に大腸菌で増えている)、結核を中途半端にカバーしてしまう点などを考慮してなるべくニューキノロンはエンピリックには使用しないようにしている。(30歳代病院勤務医、代謝・内分泌内科)
・基本的には使用しません。βラクタムが使えない方で、代替薬として仕方なくLVFXを使用したことはありますが、3年以上も前です。ただしこれも経静脈投与での話です。経口FQはさらに以前にしか処方経験はありません。(50歳代病院勤務医、消化器内科)
・ニューキノロンの中では使用経験が一番多いですが、安易にニューキノロンは処方しないようにしています。発熱性好中球減少症やCOPDなど背景疾患がある人の肺炎でグラム染色ができない時のempiricalな処方薬として使用しています。(30歳代病院勤務医、内科系専門科)
・クラビッド500mg、1日1回内服にて多くの感染症を治すことができます。ジェニナックも良く使います。(60歳代病院勤務医、一般内科)
・やや広域のカバーが必要な肺炎でも外来治療できるが、耐性化もそこそこ進んでいる。NSAIDsや酸化マグネシウムとの相性が悪く、高齢者では使えないケースが案外多い。(30歳代病院勤務医、一般内科)
・一番使い慣れている。ただし、5日以上は出さない。結核感染が疑われるときは処方しない。セフェム系やペニシリン系では効果が期待しくいときに使用する。(60歳代開業医、循環器内科)
・1日1回投与でよい。レスピラトリーキノロンとして多くの使用経験がある。副作用は他のキノロンより少ない印象あり。(70歳以上病院勤務医、呼吸器内科)
・尿路感染ではいざという症例(腎盂腎炎など)にはよく効きますので、昔から使っています。かつては、タリビットもよく使っていましたが。使いすぎないようにしています。(50歳代診療所勤務医、総合診療科)
・1日1回服用にて使いやすくなったので、処方することはあります。ただ、ニューキノロン系全般は、尿路感染症や呼吸器感染症にて安易に処方処方されていた影響で、耐性化が進んでいるのであまり使わないようには心掛けています。(30歳代病院勤務医、一般内科)
この薬をファーストチョイスする理由(2017年2月更新)
・抗菌薬としての有効性が高いと感じる。(60歳代病院勤務医、一般内科)
・1日1回の内服で済むため患者への説明がしやすく、コンプライアンスが良い。(50歳代病院勤務医、外科系専門科)
・抗菌スペクトルが広く、使いやすい。(60歳代病院勤務医、小児科)
・内服の抗菌薬として処方します。他剤と比べて切れ味が良いです。(50歳代病院勤務医、脳神経外科)
この薬をファーストチョイスする理由(2016年11月更新)
・500mgは1日1回でいいし、自分で試してみても一番効いているような気がするので。(50歳代診療所勤務医、一般内科)
・一般に広く使用されている。ただ500mg錠は大きく、服用しにくいとの声を聞くことがある。(50歳代病院勤務医、一般内科)
・抗菌力が強いのですが、乱用により耐性菌が増えてきているのが気になっています。(50歳代病院勤務医、総合診療科)
・カバーできる抗菌スペクトラムが広く、切れ味がシャープで使いやすい。(50歳代病院勤務医、泌尿器科)
・研修医の頃から処方し慣れているから。しかし、最近耐性菌がちらほら問題になってきており、処方の変更を検討中。(40歳代診療所勤務医、一般内科)
この薬をファーストチョイスする理由(2016年4月更新)
・広い抗菌スペクトルと組織移行性。(50歳代病院勤務医、循環器内科)
・自分ではイオウ含有軟膏を使用したことがあるが、外来では化膿・発熱を伴う抗菌薬処方くらいである。(50歳代病院勤務医、一般内科)
・効果が少ない時は専門医にすぐに紹介します。(40歳代病院勤務医、精神科)
・炎症が強いときなど抗生剤を使うことが多いです。(70歳以上病院勤務医、一般内科)
この薬をファーストチョイスする理由(2015年4月更新)
・マクロライドやセフェムが効かない非定型肺炎や胆道感染に切れが良く、1日1回服用の外来治療で入院に至らず助かっている。(50代開業医、総合診療科)
・呼吸器感染症全般に有効であり、感染性腸炎もほぼ全般に有効であるため。特に500mg錠の登場によって、カンピロバクター腸炎にも有効になったことが気に入っている点である。(50代開業医、一般内科)
・高齢者に多い肺炎、尿路感染症に適応があり、使いやすい抗菌薬。菌交代現象も起こりにくい。ただし、結核菌の作用を弱める(適応に含める申請がされているが)ため、結核が疑われるときはその除外が必要。(50代病院勤務医、一般内科)
・1回500mgと高用量の単回投与が可能であることが良い点。ただ、泌尿器科感染症に使用するとしてはスペクトラムが広すぎる(肺炎球菌はカバーする必要がない)、耐性菌の割合が高いなどの問題がある。(30代病院勤務医、泌尿器科)
・1日1回の内服で効果が期待できる。ただ少し薬のサイズが大きいことが問題。年配の患者さんは飲みにくいのではないかと思います。(50代病院勤務医、産科・婦人科)
・錠剤のサイズが大きいので、最近はジェネリックの粒状錠を使っています。(50代診療所勤務医、一般内科)
添付文書
表在性皮膚感染症、深在性皮膚感染症、リンパ管炎・リンパ節炎、慢性膿皮症、ざ瘡(化膿性炎症を伴うもの)、外傷・熱傷及び手術創等の二次感染、乳腺炎、肛門周囲膿瘍、咽頭炎・喉頭炎、扁桃炎(扁桃周囲炎、扁桃周囲膿瘍を含む)、急性気管支炎、肺炎、慢性呼吸器病変の二次感染、膀胱炎、腎盂腎炎、前立腺炎(前立腺炎<急性症>、前立腺炎<慢性症>)、精巣上体炎(副睾丸炎)、尿道炎、子宮頸管炎、胆嚢炎、胆管炎、感染性腸炎、腸チフス、パラチフス、コレラ、バルトリン腺炎、子宮内感染、子宮付属器炎、涙嚢炎、麦粒腫、瞼板腺炎、外耳炎、中耳炎、副鼻腔炎、化膿性唾液腺炎、歯周組織炎、歯冠周囲炎、顎炎、炭疽、ブルセラ症、ペスト、野兎病、肺結核及びその他の結核症、Q熱。
(効能又は効果に関連する注意)
〈咽頭・喉頭炎、扁桃炎(扁桃周囲炎、扁桃周囲膿瘍を含む)、急性気管支炎、感染性腸炎、副鼻腔炎〉「抗微生物薬適正使用の手引き」を参照し、抗菌薬投与の必要性を判断した上で、本剤の投与が適切と判断される場合に投与すること。
通常、成人にはレボフロキサシンとして1回500mgを1日1回経口投与する。なお、疾患・症状に応じて適宜減量する。
肺結核及びその他の結核症については、原則として他の抗結核薬と併用すること。
腸チフス、パラチフスについては、レボフロキサシンとして1回500mgを1日1回14日間経口投与する。
(用法及び用量に関連する注意)
7.1. 〈効能共通〉耐性菌の出現を抑制するため、用量調節時を含め分割投与は避け、必ず1日量を1回で投与すること〔18.3参照〕。
7.2. 〈効能共通〉腎機能低下患者では高い血中濃度が持続するので、次の用法及び用量を目安として、必要に応じて投与量を減じ、投与間隔をあけて投与することが望ましい〔9.2腎機能障害患者の項、9.8.2、16.6.1参照〕[1)20mL/min≦CLcr<50mL/min:(用法及び用量)初日500mgを1回、2日目以降250mgを1日に1回投与する、2)CLcr<20mL/min:(用法及び用量)初日500mgを1回、3日目以降250mgを2日に1回投与する]。
7.3. 〈腸チフス、パラチフス〉レボフロキサシンとして(注射剤より本剤に切り替えた場合には注射剤の投与期間も含め)14日間投与すること。
7.4. 〈炭疽〉炭疽の発症及び進展の抑制には、欧州医薬品庁(EMA)が60日間の投与を推奨している。
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1. 重大な副作用
11.1.1. ショック(頻度不明)、アナフィラキシー(頻度不明):ショック、アナフィラキシー(初期症状:紅斑、悪寒、呼吸困難等)があらわれることがある。
11.1.2. 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)(頻度不明)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens−Johnson症候群)(頻度不明)。
11.1.3. 痙攣(頻度不明)。
11.1.4. QT延長(頻度不明)、心室頻拍(Torsades de pointesを含む)(頻度不明)。
11.1.5. 急性腎障害(頻度不明)、間質性腎炎(頻度不明)。
11.1.6. 劇症肝炎(頻度不明)、肝機能障害(頻度不明)、黄疸(頻度不明):劇症肝炎、肝機能障害、黄疸(初期症状:嘔気・嘔吐、食欲不振、倦怠感、そう痒等)があらわれることがある。
11.1.7. 汎血球減少症(頻度不明)、無顆粒球症(頻度不明)、溶血性貧血(頻度不明)、血小板減少(頻度不明):汎血球減少症、無顆粒球症(初期症状:発熱、咽頭痛、倦怠感等)、ヘモグロビン尿等を伴う溶血性貧血、血小板減少があらわれることがある。
11.1.8. 間質性肺炎(頻度不明)、好酸球性肺炎(頻度不明):発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常、好酸球増多等を伴う間質性肺炎、好酸球性肺炎があらわれることがあるので、このような症状が認められた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤投与等の適切な処置を行うこと。
11.1.9. 偽膜性大腸炎等の血便を伴う重篤な大腸炎(頻度不明):腹痛、頻回の下痢等が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
11.1.10. 横紋筋融解症(頻度不明):筋肉痛、脱力感、CK上昇、血中ミオグロビン上昇及び尿中ミオグロビン上昇等を特徴とし、急激な腎機能悪化を伴う横紋筋融解症があらわれることがある。
11.1.11. 低血糖(頻度不明):低血糖性昏睡に至る例も報告されている(糖尿病患者(特にスルホニルウレア系薬剤投与中やインスリン製剤投与中等の患者)、腎機能障害患者、高齢者であらわれやすい)。
11.1.12. アキレス腱炎、腱断裂等の腱障害(頻度不明):腱周辺の痛み、浮腫、発赤等の症状が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと(臓器移植の既往のある患者であらわれやすい)〔9.8.1参照〕。
11.1.13. 錯乱(頻度不明)、せん妄(頻度不明)、抑うつ等の精神症状(頻度不明)。
11.1.14. 過敏性血管炎(頻度不明):発熱、腹痛、関節痛、紫斑、斑状丘疹や、皮膚生検で白血球破砕性血管炎等の症状が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
11.1.15. 重症筋無力症悪化(頻度不明)。
11.1.16. 大動脈瘤(頻度不明)、大動脈解離(頻度不明)〔8.3、9.1.5参照〕。
11.1.17. 末梢神経障害(頻度不明):しびれ、筋力低下、痛み等の症状が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
11.2. その他の副作用
1). 過敏症:(1〜5%未満)発疹、(1%未満)そう痒症、(頻度不明)蕁麻疹、光線過敏症。
2). 精神神経系:(1〜5%未満)めまい、不眠、頭痛、(1%未満)傾眠、振戦、意識障害、(頻度不明)幻覚、錐体外路障害、ぼんやり、しびれ感。
3). 泌尿器:(1%未満)血尿、クレアチニン上昇、(頻度不明)頻尿、尿閉、無尿、尿蛋白陽性、BUN上昇。
4). 肝臓:(1〜5%未満)ALT上昇、LDH上昇、AST上昇、(1%未満)肝機能異常、γ−GTP上昇、血中ビリルビン増加、ALP上昇。
5). 血液:(1〜5%未満)白血球数減少、好酸球数増加、好中球数減少、血小板数減少、(1%未満)リンパ球数減少、貧血。
6). 消化器:(1〜5%未満)悪心、嘔吐、下痢、腹部不快感、食欲不振、(1%未満)腹痛、口渇、腹部膨満、胃腸障害、消化不良、便秘、(頻度不明)口内炎、舌炎。
7). 感覚器:(1%未満)味覚異常、耳鳴、(頻度不明)味覚消失、視覚異常、無嗅覚、嗅覚錯誤。
8). 循環器:(1%未満)動悸、(頻度不明)低血圧、頻脈。
9). その他:(1%未満)胸部不快感、CK上昇、四肢痛、*関節痛[*:結核患者での使用において4.4%(4/91例)に関節痛が認められたとの報告がある]、咽喉乾燥、尿中ブドウ糖陽性、熱感、浮腫、(頻度不明)高血糖、筋肉痛、発熱、関節障害、発汗、胸痛、脱力感、倦怠感。
(禁忌)
2.1. 〈効能共通〉本剤の成分又はオフロキサシンに対し過敏症の既往歴のある患者〔9.1.2参照〕。
2.2. 〈炭疽等の重篤な疾患以外〉妊婦又は妊娠している可能性のある女性〔9.5.1参照〕。
2.3. 〈炭疽等の重篤な疾患以外〉小児等〔9.7.1参照〕。
(重要な基本的注意)
8.1. 〈効能共通〉本剤の使用にあたっては、耐性菌の発現等を防ぐため、原則として感受性を確認し、疾病の治療上必要な最小限の期間の投与にとどめること。
8.2. 〈効能共通〉意識障害等があらわれることがあるので、自動車の運転等、危険を伴う機械の操作に従事する際には注意するよう患者に十分に説明すること。
8.3. 〈効能共通〉大動脈瘤、大動脈解離を引き起こすことがあるので、観察を十分に行うとともに、腹部、胸部又は背部に痛み等の症状があらわれた場合には直ちに医師の診察を受けるよう患者に指導すること〔9.1.5、11.1.16参照〕。
8.4. 〈効能共通〉長期投与が必要となる場合には、経過観察を十分に行うこと。
8.5. 〈肺結核及びその他の結核症〉他の抗結核薬との併用により、重篤な肝機能障害があらわれることがあるので、併用する場合は定期的に肝機能検査を行うこと。
(特定の背景を有する患者に関する注意)
(合併症・既往歴等のある患者)
9.1.1. てんかん等の痙攣性疾患又はこれらの既往歴のある患者:痙攣を起こすことがある。
9.1.2. キノロン系抗菌薬に対し過敏症の既往歴のある患者(ただし、本剤又はオフロキサシンに対し過敏症の既往歴のある患者には投与しないこと)〔2.1参照〕。
9.1.3. 重篤な心疾患(不整脈、虚血性心疾患等)のある患者:QT延長を起こすことがある。
9.1.4. 重症筋無力症の患者:症状を悪化させることがある。
9.1.5. 大動脈瘤又は大動脈解離を合併している患者、大動脈瘤又は大動脈解離の既往、家族歴若しくは大動脈瘤のリスク因子を有する又は大動脈解離のリスク因子を有する患者(マルファン症候群等):必要に応じて画像検査の実施を考慮すること(海外の疫学研究において、フルオロキノロン系抗菌薬投与後に大動脈瘤及び大動脈解離の発生リスクが増加したとの報告がある)〔8.3、11.1.16参照〕。
(腎機能障害患者)
腎機能障害患者:高い血中濃度の持続が認められている。なお、血液透析又はCAPD(持続的外来腹膜透析)は、体内からのレボフロキサシン除去への影響は少ないと報告があり、透析後の追加投与は不要と考えられる〔7.2、16.6.1参照〕。
(妊婦)
9.5.1. 〈炭疽等の重篤な疾患以外〉妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。動物実験(ラット)で胎仔器官形成期の投与において、胚死亡率増加・胎仔死亡率増加、化骨遅延等の発育抑制作用及び骨格変異出現率増加が認められている〔2.2、9.5.2参照〕。
9.5.2. 〈炭疽等の重篤な疾患〉妊婦又は妊娠している可能性のある炭疽等の重篤な疾患の女性には、治療上の有益性を考慮して投与すること〔9.5.1参照〕。
(授乳婦)
授乳しないことが望ましい(ヒト乳汁中へ移行することが報告されている)。
(小児等)
9.7.1. 〈炭疽等の重篤な疾患以外〉投与しないこと(小児等を対象とした臨床試験は実施していない、動物実験(幼若犬、若い成犬(13ヵ月齢)、幼若ラット)で関節異常が認められている)〔2.3、9.7.2参照〕。
9.7.2. 〈炭疽等の重篤な疾患〉小児等の炭疽等の重篤な疾患の場合、治療上の有益性を考慮して投与すること〔9.7.1参照〕。
(高齢者)
9.8.1. 腱障害があらわれやすいとの報告がある〔11.1.12参照〕。
9.8.2. 投与量ならびに投与間隔に留意し、慎重に投与すること(本剤は、主として腎臓から排泄されるが、高齢者では腎機能が低下していることが多いため、高い血中濃度が持続するおそれがある)〔7.2、16.6.1参照〕。
(相互作用)
10.2. 併用注意:
1). フェニル酢酸系非ステロイド性消炎鎮痛薬又はプロピオン酸系非ステロイド性消炎鎮痛薬(フルルビプロフェン等)[痙攣を起こすおそれがある(中枢神経におけるGABAA受容体への結合阻害が増強されると考えられている)]。
2). アルミニウム含有の制酸薬<経口>又はマグネシウム含有の制酸薬<経口>等、鉄剤<経口>(水酸化アルミニウム<経口>、酸化マグネシウム<経口>、硫酸鉄<経口>等)〔16.7.1参照〕[本剤の効果が減弱されるおそれがあるので、これらの薬剤は本剤投与から1〜2時間後に投与する(これらの薬剤とキレートを形成し、本剤の吸収が低下すると考えられている)]。
3). クマリン系抗凝固薬(ワルファリン)[ワルファリンの作用を増強しプロトロンビン時間の延長が認められたとの報告がある(ワルファリンの肝代謝を抑制、又は蛋白結合部位での置換により遊離ワルファリンが増加する等と考えられている)]。
4). QT延長を起こすことが知られている薬剤(デラマニド等)[QT延長を起こすおそれがある(QT延長作用が相加的に増加するおそれがある)]。
5). 副腎皮質ホルモン剤<経口剤及び注射剤>(プレドニゾロン<経口剤及び注射剤>、ヒドロコルチゾン<経口剤及び注射剤>等)[腱障害のリスクが増大するとの報告があるので、これらの薬剤との併用は、治療上の有益性が危険性を上回る場合のみとすること(機序は不明である)]。
(適用上の注意)
14.1. 薬剤交付時の注意
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある)。
(保管上の注意)
室温保存。
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