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イスコチン錠100mgの基本情報
基本情報
- 結核症
- 肺結核
- イソニアジドとして1日量200〜500mg(4〜10mg/kg)を1〜3回に分けて、毎日又は週2日経口投与する
- 必要な場合には、1日量1gまで、13歳未満は20mg/kgまで増量してもよい
- 年齢、症状により適宜増減する
- なお、他の抗結核薬と併用することが望ましい
副作用
注意事項
- 禁止
- 重篤な肝障害
- 慎重投与
- アルコール中毒
- 肝障害
- 痙攣性疾患
- 血液障害
- 出血傾向
- 腎障害
- 精神障害
- てんかん
- 薬物過敏症
- 希望禁止
- 妊婦・産婦
- 注意
- 高齢者
- 投与に際する指示
- 高齢者
- 注意
- 高齢者(65歳〜)
- 投与に際する指示
- 高齢者(65歳〜)
相互作用
- 薬剤名
- 影響
- 抗結核剤
- 重篤な肝障害
- リファンピシン類
- 重篤な肝障害
- クマリン系抗凝血剤
- 作用を増強しプロトロンビン時間の延長
- ワルファリン
- 作用を増強しプロトロンビン時間の延長
- 抗てんかん剤
- 作用を増強し中毒症状
- フェニトイン
- 作用を増強し中毒症状
- カルバマゼピン
- 作用を増強し中毒症状
- カルバマゼピン
- 本剤の肝毒性が増強
- 経口糖尿病剤
- 血糖降下作用を減弱又は増強
- トルブタミド
- 血糖降下作用を減弱又は増強
- インスリン製剤
- 血糖降下作用を減弱又は増強
- ジスルフィラム
- 協調困難
- ジスルフィラム
- 情緒障害
- サイクロセリン
- 眩暈・眠気等の中枢神経系の副作用を増強
- シクロスポリン
- 作用が減弱
- イトラコナゾール
- 作用が減弱
- レボドパ
- 作用が減弱
- 血圧降下剤
- 作用を増強
- 交感神経作動薬
- 作用を増強
- 副交感神経抑制剤
- 作用を増強
- 三環系抗うつ剤
- 作用を増強
- 水酸化アルミニウム含有の制酸剤<服用>
- 本剤の効果が減弱
- ペチジン塩酸塩
- 呼吸抑制
- ペチジン塩酸塩
- 低血圧
- ペチジン塩酸塩
- 昏睡
- ペチジン塩酸塩
- 痙攣
- チラミンを含むもの<コーヒー、そら豆、チーズ、ビール、赤ワイン など>
- ヒスチジン(アミノ酸の一種)を含むもの<かつお、まぐろ、ぶり(はまち)、大豆、小麦 など>
処方理由
添付文書
肺結核及びその他の結核症。
イソニアジドとして1日量200〜500mg(4〜10mg/kg)を1〜3回に分けて、毎日又は週2日経口投与する。必要な場合には、1日量1gまで、13歳未満は20mg/kgまで増量してもよい。年齢、症状により適宜増減する。なお、他の抗結核薬と併用することが望ましい。
(再審査対象外)。
1.重大な副作用(頻度不明):次記の重大な副作用が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
1).劇症肝炎等の重篤な肝障害:定期的に肝機能検査を行う。
2).中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens−Johnson症候群)、紅皮症(剥脱性皮膚炎)。
3).薬剤性過敏症症候群:(初期症状:発疹、発熱)(続発する所見:肝機能障害、リンパ節腫脹、白血球増加、好酸球増多、異型リンパ球出現等)ヒトヘルペスウイルス6再活性化(HHV−6再活性化)等のウイルス再活性化を伴うことが多く、投与中止後も発疹、発熱、肝機能障害等の症状が再燃あるいは遷延化することがあるので注意する。
4).SLE様症状:(症状:発熱、紅斑、筋肉痛、関節痛、リンパ節腫脹、胸部痛等)(処置方法:副腎皮質ホルモン剤投与等)。
5).間質性肺炎:(症状:発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常、好酸球増多等)(処置方法:副腎皮質ホルモン剤投与等)。
6).腎不全、間質性腎炎、ネフローゼ症候群:(症状:発熱、皮疹、乏尿、浮腫、蛋白尿、腎機能検査値異常等)。
7).無顆粒球症、血小板減少。
8).痙攣。
9).視神経炎、視神経萎縮:(症状:視力低下、中心暗点等)(処置方法:ビタミンB6投与等)。
10).末梢神経炎:(症状:四肢異常感覚、しびれ感、知覚障害、腱反射低下、筋力低下、筋萎縮等)(処置方法:ビタミンB6投与等)。
2.その他の副作用:次記の副作用が現れることがあるので、異常が認められた場合には必要に応じ投与を中止するなど適切な処置を行う。
1).肝臓:(0.1〜5%未満)AST上昇(GOT上昇)、ALT上昇(GPT上昇)等、(0.1%未満)黄疸。
2).過敏症:(頻度不明)発熱、発疹等[再投与が必要な場合には減感作を行う]。
3).血液:(0.1〜5%未満)出血傾向(喀血、血痰、鼻出血、眼底出血等)、(0.1%未満)貧血、赤芽球癆、白血球減少、好酸球増多等。
4).精神神経系:(0.1〜5%未満)頭痛、眩暈、倦怠感等、(0.1%未満)精神障害(譫妄、抑うつ、記憶力低下、幻覚、感情異常、興奮等)。
5).中枢神経系:(0.1%未満)小脳障害(平衡障害、運動失調、企図振戦、言語障害、眼球運動障害、嚥下障害等)。
6).消化器:(0.1〜5%未満)食欲不振、悪心、嘔吐、胃部膨満感、腹痛、便秘等。
7).内分泌:(頻度不明)女性化乳房、乳汁分泌、月経障害、インポテンス。
8).その他:(頻度不明)関節痛。
(禁忌)
重篤な肝障害のある患者[肝障害が悪化する恐れがある]。
(慎重投与)
1.肝障害又はその既往歴、あるいはその疑いのある患者[肝障害が悪化又は再発する恐れがある]。
2.腎障害又はその疑いのある患者[本剤の血中濃度が上昇し、末梢神経炎等の副作用が生じやすくなる]。
3.精神障害の既往歴のある患者[精神障害が再発する恐れがある]。
4.アルコール中毒の患者[肝障害、精神障害が現れる恐れがある]。
5.てんかん等の痙攣性疾患又はこれらの既往歴のある患者[痙攣を起こすことがあるので、やむを得ず投与する必要がある場合には観察を十分に行う]。
6.薬物過敏症の患者。
7.血液障害、出血傾向のある患者[これらの症状が悪化する恐れがある]。
(重要な基本的注意)
他の抗結核薬との併用により、重篤な肝障害が現れることがあるので、併用する場合は定期的に肝機能検査を行う。
(相互作用)
併用注意:
1.他の抗結核薬(リファンピシン等)[重篤な肝障害が現れることがあるので、定期的に肝機能検査を行う(リファンピシンの肝薬物代謝酵素誘導作用により、本剤の代謝が促進され、肝毒性を有する代謝物の産生が増加すると考えられている)]。
2.クマリン系抗凝固薬(ワルファリン)[ワルファリンの作用を増強しプロトロンビン時間の延長が認められることがある(本剤がワルファリンの肝薬物代謝を阻害し、血中濃度が上昇すると考えられている)]。
3.抗てんかん薬(フェニトイン、カルバマゼピン等)[これらの作用を増強し中毒症状が発現することがある(本剤が抗てんかん薬の肝薬物代謝を阻害し、血中濃度が上昇する)。また、カルバマゼピンでは本剤の肝毒性が増強されることがある(カルバマゼピンが肝毒性を有する本剤の代謝物の産生を促進すると考えられている)]。
4.経口糖尿病用薬(トルブタミド等)、インスリン[これらの血糖降下作用を減弱又は増強することがあるので、血糖値の観察を十分に行う(血糖降下作用の減弱については、本剤が炭水化物代謝を阻害し、血中ブドウ糖濃度上昇及び糖耐性障害を引き起こすと考えられている)]。
5.ジスルフィラム[協調困難、情緒障害等が現れることがある(本剤とジスルフィラムがそれぞれカテコールアミン代謝酵素を阻害すると考えられている)]。
6.サイクロセリン[眩暈・眠気等の中枢神経系の副作用を増強するとの報告がある(機序は不明である)]。
7.シクロスポリン[シクロスポリンの作用が減弱することがある(本剤の肝薬物代謝酵素誘導作用により、シクロスポリンの代謝を促進し、血中濃度を低下させると考えられている)]。
8.イトラコナゾール[イトラコナゾールの作用が減弱する恐れがある(機序は明らかではないが、本剤の肝薬物代謝酵素誘導作用により、イトラコナゾールの代謝を促進し、血中濃度を低下させると考えられている)]。
9.血圧降下薬、交感神経興奮薬、副交感神経抑制薬、三環系抗うつ薬[これらの作用を増強する恐れがある(機序は明らかではないが、MAO阻害に関連していると考えられている)]。
10.レボドパ[レボドパの作用が減弱する恐れがある(機序は明らかではないが、本剤によりドパ脱炭酸酵素が阻害されると考えられている)]。
11.水酸化アルミニウム含有の制酸薬<服用>[本剤の効果が減弱される恐れがあり、この作用は薬剤の服用時間をずらすことにより、弱まるとの報告がある(これらの薬剤とキレートを形成又は、吸着し、本剤の吸収が低下すると考えられている)]。
12.ペチジン塩酸塩[呼吸抑制、低血圧、昏睡、痙攣等が現れる恐れがあるので、併用する場合には、定期的に臨床症状を観察し、用量に注意する(神経系のセロトニンの取り込みを阻害するペチジン塩酸塩とMAO阻害作用を持つ本剤との併用により、中枢神経のセロトニンが蓄積すると考えられている)]。
13.ヒスチジンを多く含有する魚(マグロ等)[頭痛・紅斑・嘔吐・そう痒等のヒスタミン中毒を起こすことがある(本剤のヒスタミン代謝酵素阻害作用により、体内にヒスタミンが蓄積すると考えられている)]。
14.チラミンを多く含有する食物(チーズ等)[血圧上昇、動悸が現れることがある(本剤のMAO阻害作用により、チラミンは不活性化されず、アドレナリン作動性神経終末部において蓄積されているカテコールアミンの遊離を促進すると考えられている)]。
(高齢者への投与)
一般に高齢者では生理機能が低下しているので減量するなど注意する。
(妊婦・産婦・授乳婦等への投与)
1.妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないことが望ましい[動物実験(マウス)で胎仔発育障害作用が報告されている。また、アミノサリチル酸製剤を併用投与されている患者で、奇形児の出現率が高いとする疫学的調査結果がある]。
2.授乳中の婦人には本剤投与中は授乳を避けさせる[ヒト母乳中へ移行することがある]。
(過量投与)
1.症状:過量投与により痙攣、昏睡、代謝性アシドーシス、高血糖が現れることがある。
2.処置:過量投与による痙攣の抑制にはジアゼパムを静脈内注射、過量投与による代謝性アシドーシスには炭酸水素ナトリウムを静脈内注射する。過量投与時には、気道を確保し、十分な呼吸を確保し、イソニアジドの服用量と同量のピリドキシンを静脈内注射する(重症の場合、血液灌流あるいは血液透析を行うことが望ましい)。
(適用上の注意)
薬剤交付時:PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導する(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている)。
(その他の注意)
マウスによる実験[例:飼料中0.01〜0.25%混入(約15〜375mg/kg体重)7カ月間経口投与]で肺腫瘍の発生が報告されている。しかし、ラット及びハムスターによる実験では腫瘍誘発作用は報告されていない。また、ヒトにおいては腫瘍発生との関連性は認められなかったとする疫学的調査結果が報告されている。
(保管上の注意)
遮光。
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