処方薬事典データ協力:株式会社メドレー
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ボノサップパック400の基本情報
基本情報
2種類の抗菌薬と胃酸分泌抑制薬のPPI(プロトンポンプ阻害薬)を1シート(1日分)まとめたヘリコバクター・ピロリ除菌の専用製剤
- ラベキュア
- ラベファイン
- ボノサップ
- ボノピオン
- 胃潰瘍のヘリコバクター・ピロリ感染症
- 十二指腸潰瘍のヘリコバクター・ピロリ感染症
- 特発性血小板減少性紫斑病のヘリコバクター・ピロリ感染症
- 胃MALTリンパ腫のヘリコバクター・ピロリ感染症
- 早期胃癌に対する内視鏡的治療後胃のヘリコバクター・ピロリ感染症
- ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎
- ボノプラザンとして1回20mg、アモキシシリン水和物として1回750mg(力価)及びクラリスロマイシンとして1回200mg(力価)の3剤を同時に1日2回、7日間経口投与する
- なお、クラリスロマイシンは、必要に応じて適宜増量することができる
- 但し、1回400mg(力価)1日2回を上限とする
副作用
注意事項
- 禁止
- 過敏症
- 肝臓障害
- 高度腎障害
- 伝染性単核症
- ピモジド投与中
- 腎臓障害
- ジヒドロエルゴタミンメシル酸塩投与中
- アタザナビル硫酸塩投与中
- タダラフィル<アドシルカ>投与中
- リルピビリン塩酸塩投与中
- アスナプレビル投与中
- スボレキサント投与中
- エルゴタミン酒石酸塩・無水カフェイン・イソプロピルアンチピリン投与中
- イブルチニブ投与中
- チカグレロル投与中
- ダクラタスビル塩酸塩・アスナプレビル・ベクラブビル塩酸塩投与中
- ロミタピドメシル酸塩投与中
- イバブラジン塩酸塩投与中
- ルラシドン塩酸塩投与中
- ベネトクラクス<再発又は難治性の小リンパ球性リンパ腫の用量漸増期>投与中
- ベネトクラクス<再発又は難治性の慢性リンパ性白血病の用量漸増期>投与中
- アナモレリン塩酸塩投与中
- 原則禁止
- 過敏症
- 慎重投与
- アレルギー
- 過敏症
- 肝機能障害
- 肝障害
- 気管支喘息
- 経口摂取の不良
- 腎機能障害
- 心疾患
- 腎障害
- 蕁麻疹
- 全身状態の悪い
- 低カリウム血症
- 発疹
- 非経口栄養
- 注意
- QT延長
- 心疾患
- 低カリウム血症
- 進行期胃MALTリンパ腫
- 早期胃癌に対する内視鏡的治療後胃以外
- 相対禁止
- 妊婦・産婦
- 希望禁止
- 授乳婦
- 慎重投与
- 高齢者
- 慎重投与
- 高齢者(65歳〜)
相互作用
- 薬剤名
- 影響
- CYP3A酵素で代謝を受ける薬剤
- 代謝が阻害され血中濃度が上昇
- P糖蛋白の基質となる薬剤
- 排出が阻害され血中濃度が上昇
- CYP3A酵素阻害剤
- クラリスロマイシンの代謝が阻害され未変化体の血中濃度が上昇
- 肝薬物代謝酵素<CYP3A4>を誘導する薬剤
- クラリスロマイシンの代謝が促進され未変化体の血中濃度が低下
- 硫酸アタザナビル<経口>
- 作用を減弱
- リルピビリン塩酸塩<経口>
- 作用を減弱
- イトラコナゾール
- 作用を減弱
- チロシンキナーゼ阻害剤
- 作用を減弱
- ゲフィチニブ
- 作用を減弱
- ニロチニブ
- 作用を減弱
- エルロチニブ
- 作用を減弱
- ネルフィナビルメシル酸塩
- 作用を減弱
- ピモジド
- QT延長
- ピモジド
- 心室性不整脈<Torsades de Pointesを含む>
- ピモジド
- 心血管系副作用
- 酒石酸エルゴタミン・無水カフェイン・イソプロピルアンチピリン
- 血管攣縮等の重篤な副作用
- ジヒドロエルゴタミンメシル酸塩
- 血管攣縮等の重篤な副作用
- スボレキサント
- 血漿中濃度が顕著に上昇しその作用が著しく増強
- ロミタピドメシル酸塩
- 血中濃度が著しく上昇
- タダラフィル<肺高血圧症を適応とする場合>
- クリアランスが高度に減少しその作用が増強
- チカグレロル
- 血漿中濃度が著しく上昇
- イブルチニブ
- 血中濃度が上昇しその作用が増強
- アスナプレビル
- 血中濃度が上昇し肝臓に関連した副作用が発現・重症化
- ダクラタスビル塩酸塩・アスナプレビル・ベクラブビル塩酸塩
- 血中濃度が上昇し肝臓に関連した副作用が発現・重症化
- イバブラジン塩酸塩
- 過度の徐脈
- ベネトクラクス
- 腫瘍崩壊症候群の発現が増強
- ルラシドン塩酸塩
- 血中濃度が上昇し作用が増強
- アナモレリン塩酸塩
- 血中濃度が上昇し副作用の発現が増強
- 薬物代謝酵素<CYP3A4>を阻害する薬剤
- ボノプラザンの血中濃度が上昇
- クラリスロマイシン
- ボノプラザンの血中濃度が上昇
- ジゴキシン<服用>
- 作用を増強
- メチルジゴキシン<服用>
- 作用を増強
- 肝薬物代謝酵素<CYP3A4>の基質となる薬剤
- 作用を増強
- ミダゾラム
- 作用を増強
- ワルファリンカリウム
- 作用が増強
- 経口避妊薬
- 当該薬剤の効果が減弱
- プロベネシド
- アモキシシリン水和物の血中濃度を増加
- ジゴキシン
- 嘔気
- ジゴキシン
- 嘔吐
- ジゴキシン
- 不整脈
- スルホニルウレア系薬剤
- 低血糖
- グリベンクラミド
- 低血糖
- グリクラジド
- 低血糖
- グリメピリド
- 低血糖
- スルホニルウレア系薬剤
- 意識障害
- グリベンクラミド
- 意識障害
- グリクラジド
- 意識障害
- グリメピリド
- 意識障害
- カルバマゼピン
- 血中濃度上昇に伴う作用の増強
- テオフィリン
- 血中濃度上昇に伴う作用の増強
- アミノフィリン製剤
- 血中濃度上昇に伴う作用の増強
- シクロスポリン
- 血中濃度上昇に伴う作用の増強
- タクロリムス水和物
- 血中濃度上昇に伴う作用の増強
- エベロリムス
- 血中濃度上昇に伴う作用の増強
- ベンゾジアゼピン系薬剤<CYP3Aで代謝される薬剤>
- 血中濃度上昇に伴う作用の増強
- トリアゾラム
- 血中濃度上昇に伴う作用の増強
- ミダゾラム
- 血中濃度上昇に伴う作用の増強
- 非定型抗精神病薬<CYP3Aで代謝される薬剤>
- 血中濃度上昇に伴う作用の増強
- フマル酸クエチアピン
- 血中濃度上昇に伴う作用の増強
- アリピプラゾール
- 血中濃度上昇に伴う作用の増強
- ブロナンセリン
- 血中濃度上昇に伴う作用の増強
- ジソピラミド
- 血中濃度上昇に伴う作用の増強
- トルバプタン
- 血中濃度上昇に伴う作用の増強
- エプレレノン
- 血中濃度上昇に伴う作用の増強
- 臭化水素酸エレトリプタン
- 血中濃度上昇に伴う作用の増強
- カルシウム拮抗剤<CYP3Aで代謝される薬剤>
- 血中濃度上昇に伴う作用の増強
- ニフェジピン
- 血中濃度上昇に伴う作用の増強
- ベラパミル
- 血中濃度上昇に伴う作用の増強
- リオシグアト
- 血中濃度上昇に伴う作用の増強
- ジエノゲスト
- 血中濃度上昇に伴う作用の増強
- PDE5阻害薬
- 血中濃度上昇に伴う作用の増強
- シルデナフィル
- 血中濃度上昇に伴う作用の増強
- タダラフィル<シアリス・ザルティア>
- 血中濃度上昇に伴う作用の増強
- クマリン系抗凝血剤
- 血中濃度上昇に伴う作用の増強
- ワルファリンカリウム
- 血中濃度上昇に伴う作用の増強
- ドセタキセル水和物
- 血中濃度上昇に伴う作用の増強
- アベマシクリブ
- 血中濃度上昇に伴う作用の増強
- オキシコドン塩酸塩水和物
- 血中濃度上昇に伴う作用の増強
- フェンタニール
- 血中濃度上昇に伴う作用の増強
- フェンタニルクエン酸塩
- 血中濃度上昇に伴う作用の増強
- 抗凝固剤<CYP3Aで代謝されP−gpで排出される薬剤>
- 血中濃度上昇に伴う作用の増強
- アピキサバン
- 血中濃度上昇に伴う作用の増強
- リバーロキサバン
- 血中濃度上昇に伴う作用の増強
- P糖蛋白を基質とする抗凝固剤
- 血中濃度上昇に伴う作用の増強
- ダビガトランエテキシラート
- 血中濃度上昇に伴う作用の増強
- エドキサバントシル酸塩水和物
- 血中濃度上昇に伴う作用の増強
- イトラコナゾール
- 血中濃度上昇に伴う作用の増強
- リファブチン
- 血中濃度上昇に伴う作用の増強
- エトラビリン
- 血中濃度上昇に伴う作用の増強
- アトルバスタチンカルシウム水和物
- 血中濃度上昇に伴う横紋筋融解症
- シンバスタチン
- 血中濃度上昇に伴う横紋筋融解症
- ロバスタチン
- 血中濃度上昇に伴う横紋筋融解症
- コルヒチン
- 血中濃度上昇
- コルヒチン
- 中毒症状<汎血球減少・肝機能障害・筋肉痛・腹痛・嘔吐・下痢・発熱等>
- ベネトクラクス
- 副作用が増強
- イトラコナゾール
- クラリスロマイシンの未変化体の血中濃度上昇による作用の増強
- HIVプロテアーゼ阻害剤
- クラリスロマイシンの未変化体の血中濃度上昇による作用の増強
- リトナビル
- クラリスロマイシンの未変化体の血中濃度上昇による作用の増強
- ロピナビル・リトナビル配合剤
- クラリスロマイシンの未変化体の血中濃度上昇による作用の増強
- ダルナビルエタノール付加物
- クラリスロマイシンの未変化体の血中濃度上昇による作用の増強
- リファブチン
- クラリスロマイシンの未変化体の血中濃度が低下し活性代謝物の血中濃度が上昇
- エトラビリン
- クラリスロマイシンの未変化体の血中濃度が低下し活性代謝物の血中濃度が上昇
- リファンピシン類
- クラリスロマイシンの未変化体の血中濃度が低下し活性代謝物の血中濃度が上昇
- エファビレンツ
- クラリスロマイシンの未変化体の血中濃度が低下し活性代謝物の血中濃度が上昇
- ネビラピン
- クラリスロマイシンの未変化体の血中濃度が低下し活性代謝物の血中濃度が上昇
- リファブチン
- クラリスロマイシンの作用が減弱
- エトラビリン
- クラリスロマイシンの作用が減弱
- リファンピシン類
- クラリスロマイシンの作用が減弱
- エファビレンツ
- クラリスロマイシンの作用が減弱
- ネビラピン
- クラリスロマイシンの作用が減弱
- 天然ケイ酸アルミニウム
- クラリスロマイシンの吸収が低下
処方理由
添付文書
胃潰瘍・十二指腸潰瘍・胃MALTリンパ腫・特発性血小板減少性紫斑病・早期胃癌に対する内視鏡的治療後胃におけるヘリコバクター・ピロリ感染症、ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎。
<効能・効果に関連する使用上の注意>
1.進行期胃MALTリンパ腫に対するヘリコバクター・ピロリ除菌治療の有効性は確立していない。
2.特発性血小板減少性紫斑病に対しては、ガイドライン等を参照し、ヘリコバクター・ピロリ除菌治療が適切と判断される症例にのみ除菌治療を行う。
3.早期胃癌に対する内視鏡的治療後胃以外には、ヘリコバクター・ピロリ除菌治療による胃癌の発症抑制に対する有効性は確立していない。
4.ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎に用いる際には、ヘリコバクター・ピロリが陽性であることを確認及び内視鏡検査によりヘリコバクター・ピロリ感染胃炎であることを確認する。
ボノプラザンとして1回20mg、アモキシシリン水和物として1回750mg(力価)及びクラリスロマイシンとして1回200mg(力価)の3剤を同時に1日2回、7日間経口投与する。なお、クラリスロマイシンは、必要に応じて適宜増量することができる。但し、1回400mg(力価)1日2回を上限とする。
胃潰瘍又は十二指腸潰瘍におけるヘリコバクター・ピロリ感染症:承認時までの試験では329例中67例(20.4%)に臨床検査値の異常を含む副作用が認められている。
胃MALTリンパ腫・特発性血小板減少性紫斑病・早期胃癌に対する内視鏡的治療後胃におけるヘリコバクター・ピロリ感染症、ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎:臨床試験等の副作用発現頻度が明確となる試験を実施していない(承認時)。
タケキャブ、アモキシシリン及びクラリスでは、他にもそれぞれに副作用が認められている。
<タケキャブの重大な副作用>
1.【タケキャブ】:ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明)が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
2.【タケキャブ】:汎血球減少、無顆粒球症、白血球減少、血小板減少(いずれも頻度不明)が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
3.【タケキャブ】:肝機能障害(頻度不明)が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
4.【タケキャブ】:中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens−Johnson症候群)、多形紅斑(いずれも頻度不明)が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
<アモキシシリンの重大な副作用>
1.【アモキシシリン】:ショック、アナフィラキシー(0.1%未満)を起こすことがあるので、観察を十分に行い、不快感、口内異常感、眩暈、便意、耳鳴、発汗、喘鳴、呼吸困難、血管浮腫、全身潮紅・全身蕁麻疹等の異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
2.【アモキシシリン】:中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens−Johnson症候群)(いずれも0.1%未満)、多形紅斑、急性汎発性発疹性膿疱症、紅皮症(剥脱性皮膚炎)(いずれも頻度不明)が現れることがあるので、観察を十分に行い、発熱、頭痛、関節痛、皮膚紅斑・皮膚水疱や粘膜紅斑・粘膜水疱、膿疱、皮膚緊張感・皮膚灼熱感・皮膚疼痛等の異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
3.【アモキシシリン】:急性腎障害等の重篤な腎障害(0.1%未満)が現れることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
4.【アモキシシリン】:顆粒球減少(0.1%未満)、血小板減少(頻度不明)が現れることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
5.【アモキシシリン】:偽膜性大腸炎等の血便を伴う重篤な大腸炎(0.1%未満)が現れることがあるので、腹痛、頻回の下痢が現れた場合には直ちに投与を中止するなど適切な処置を行う。
6.【アモキシシリン】:AST上昇(GOT上昇)、ALT上昇(GPT上昇)等を伴う肝機能障害、黄疸(0.1%未満)が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
7.【アモキシシリン】:間質性肺炎、好酸球性肺炎(いずれも頻度不明)が現れることがあるので、咳嗽、呼吸困難、発熱等が認められた場合には、速やかに胸部X線、速やかに胸部CT等の検査を実施し、間質性肺炎、好酸球性肺炎が疑われた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行う。
8.【アモキシシリン】:項部硬直、発熱、頭痛、悪心・嘔吐あるいは意識混濁等を伴う無菌性髄膜炎(頻度不明)が現れることがあるので、このような症状が現れた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
<クラリスの重大な副作用>
1.【クラリス】:ショック、アナフィラキシー(呼吸困難、痙攣、発赤等)(いずれも頻度不明)を起こすことがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行う。
2.【クラリス】:QT延長、心室頻拍(Torsades de Pointesを含む)、心室細動(いずれも頻度不明)が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行う(なお、QT延長等の心疾患のある患者、低カリウム血症のある患者においては特に注意する)。
3.【クラリス】:劇症肝炎、AST上昇(GOT上昇)、ALT上昇(GPT上昇)、γ−GTP上昇、LDH上昇、Al−P上昇等を伴う肝機能障害、黄疸、肝不全(いずれも頻度不明)が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行う。
4.【クラリス】:血小板減少、汎血球減少、溶血性貧血、白血球減少、無顆粒球症(いずれも頻度不明)が現れることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行う。
5.【クラリス】:中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens−Johnson症候群)、多形紅斑(いずれも頻度不明)が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行う。
6.【クラリス】:発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常、好酸球増多等を伴うPIE症候群・間質性肺炎(いずれも頻度不明)が現れることがあるので、このような症状が現れた場合には、投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行う。
7.【クラリス】:偽膜性大腸炎、出血性大腸炎等の重篤な大腸炎(いずれも頻度不明)が現れることがあるので、腹痛、頻回の下痢が現れた場合には、投与を中止し、適切な処置を行う。
8.【クラリス】:筋肉痛、脱力感、CK上昇(CPK上昇)、血中ミオグロビン上昇及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とする横紋筋融解症(頻度不明)が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うとともに、横紋筋融解症による急性腎障害の発症に注意する。
9.【クラリス】:痙攣(強直間代性痙攣、ミオクロヌス、意識消失発作等)(頻度不明)が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行う。
10.【クラリス】:急性腎障害、尿細管間質性腎炎(いずれも頻度不明)が現れることがあるので、観察を十分に行い、乏尿等の症状や血中クレアチニン値上昇等の腎機能低下所見が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行う。
11.【クラリス】:IgA血管炎(頻度不明)が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行う。
12.【クラリス】:初期症状として発疹、発熱がみられ、更に肝機能障害、リンパ節腫脹、白血球増加、好酸球増多、異型リンパ球出現等を伴う遅発性の重篤な薬剤性過敏症症候群(頻度不明)が現れることがあるので、観察を十分に行い、このような症状が現れた場合には、投与を中止し、適切な処置を行う(投与中止後も発疹、発熱、肝機能障害等の症状が再燃あるいは遷延化することがあるので注意する)。
<胃潰瘍又は十二指腸潰瘍におけるヘリコバクター・ピロリ感染症>
次のような副作用が現れた場合には、症状に応じて適切な処置を行う。
1.【胃潰瘍又は十二指腸潰瘍におけるヘリコバクター・ピロリ感染症】消化器:(5%以上)下痢(10.6%)、(0.1〜5%未満)味覚異常、口内炎、腹部不快感、腹部膨満感。
2.【胃潰瘍又は十二指腸潰瘍におけるヘリコバクター・ピロリ感染症】過敏症:(0.1〜5%未満)発疹[このような場合には投与を中止する]。
3.【胃潰瘍又は十二指腸潰瘍におけるヘリコバクター・ピロリ感染症】肝臓:(0.1〜5%未満)AST上昇(GOT上昇)、ALT上昇(GPT上昇)[観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行う]。
<タケキャブのその他の副作用>
次のような副作用が現れた場合には、症状に応じて適切な処置を行う。
1.【タケキャブ】消化器:(0.1〜5%未満)便秘、下痢、腹部膨満感、悪心。
2.【タケキャブ】過敏症:(0.1〜5%未満)発疹[このような場合には投与を中止する]。
3.【タケキャブ】肝臓:(0.1〜5%未満)AST上昇(GOT上昇)、ALT上昇(GPT上昇)、Al−P上昇、LDH上昇、γ−GTP上昇[観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行う]。
4.【タケキャブ】その他:(0.1〜5%未満)浮腫、好酸球増多。
<アモキシシリンのその他の副作用>
1.【アモキシシリン】過敏症:(0.1〜5%未満)発熱、発疹、蕁麻疹、(頻度不明)そう痒[このような場合には投与を中止し適切な処置を行う]。
2.【アモキシシリン】血液:(0.1%未満)好酸球増多、貧血。
3.【アモキシシリン】肝臓:(0.1%未満)AST上昇(GOT上昇)、ALT上昇(GPT上昇)。
4.【アモキシシリン】消化器:(0.1〜5%未満)下痢、悪心、食欲不振、(頻度不明)黒毛舌。
5.【アモキシシリン】菌交代症:(0.1%未満)口内炎、大腸炎(カンジダ、非感受性のクレブシエラ等による)[このような場合には投与を中止するなど適切な処置を行う]。
6.【アモキシシリン】ビタミン欠乏症:(0.1%未満)ビタミンK欠乏症状(低プロトロンビン血症、出血傾向等)、ビタミンB群欠乏症状(舌炎、口内炎、食欲不振、神経炎等)。
7.【アモキシシリン】その他:(頻度不明)梅毒患者の場合;ヤーリッシュ・ヘルクスハイマー反応(発熱、全身倦怠感、頭痛等の発現、病変部悪化)。
<クラリスのその他の副作用>
次のような副作用が現れた場合には、症状に応じて、適切な処置を行う。
1.【クラリス】過敏症:【クラリス】(0.1〜5%未満)発疹[現れた場合には投与を中止する]、【クラリス】(頻度不明)そう痒感。
2.【クラリス】精神神経系:(0.1%未満)眩暈、頭痛、不眠、【クラリス】(頻度不明)*幻覚、*失見当識、*意識障害、*譫妄、*躁病、*振戦、*しびれ(*しびれ感)[*:現れた場合には投与を中止する]、【クラリス】眠気、錯感覚。
3.【クラリス】感覚器:(0.1%未満)味覚異常(苦味等)、【クラリス】(頻度不明)*耳鳴、*聴力低下、*嗅覚異常[*:現れた場合には投与を中止する]。
4.【クラリス】消化器:(0.1〜5%未満)悪心、嘔吐、胃部不快感、腹部膨満感、腹痛、下痢、(0.1%未満)食欲不振、軟便、口内炎、舌炎、舌変色、【クラリス】(頻度不明)*口腔内糜爛、*歯牙変色[*:現れた場合には投与を中止する]、【クラリス】胸やけ、口渇。
5.【クラリス】血液:(0.1〜5%未満)好酸球増多。
6.【クラリス】肝臓:(0.1〜5%未満)AST上昇(GOT上昇)、ALT上昇(GPT上昇)、(0.1%未満)γ−GTP上昇、LDH上昇、Al−P上昇。
7.【クラリス】筋・骨格:(頻度不明)筋肉痛[現れた場合には投与を中止する]。
8.【クラリス】その他:(0.1%未満)倦怠感、(頻度不明)浮腫、発熱、脱毛、頻尿、【クラリス】*カンジダ症、*動悸、*CK上昇(*CPK上昇)、*低血糖[*:現れた場合には投与を中止する]。
(使用上の注意)
本製品は3製剤を組み合わせたものであり、本【使用上の注意】は3製剤各々の【使用上の注意】より記載している。
(禁忌)
1.タケキャブ、アモキシシリン及びクラリスの成分に対する過敏症の既往歴のある患者。
2.アタザナビル硫酸塩投与中、リルピビリン塩酸塩投与中、ピモジド投与中、エルゴタミン酒石酸塩・無水カフェイン・イソプロピルアンチピリン投与中、ジヒドロエルゴタミンメシル酸塩投与中、スボレキサント投与中、ロミタピドメシル酸塩投与中、タダラフィル<アドシルカ>投与中、チカグレロル投与中、イブルチニブ投与中、アスナプレビル投与中、ダクラタスビル塩酸塩・アスナプレビル・ベクラブビル塩酸塩投与中、イバブラジン塩酸塩投与中、ベネトクラクス<再発又は難治性の慢性リンパ性白血病の用量漸増期>投与中(ベネトクラクス<再発又は難治性の小リンパ球性リンパ腫の用量漸増期>投与中を含む)、ルラシドン塩酸塩投与中、アナモレリン塩酸塩投与中の患者。
3.肝臓障害又は腎臓障害のある患者で、コルヒチンを投与中の患者。
4.伝染性単核症のある患者[アモキシシリン水和物で紅斑性丘疹の発現頻度が高いとの報告がある]。
5.高度腎障害のある患者[アモキシシリン水和物、クラリスロマイシンの血中濃度が上昇することがあり、本製品では各製剤の投与量を調節できないため、本製品の使用を避ける]。
(原則禁忌)
ペニシリン系抗生物質に対する過敏症の既往歴のある患者。
(慎重投与)
1.【タケキャブ】:肝障害のある患者[ボノプラザンの代謝、排泄が遅延することにより血中濃度が上昇することがある]。
2.【タケキャブ】:腎障害のある患者[ボノプラザンの排泄が遅延することにより血中濃度が上昇することがある]。
3.高齢者。
4.【アモキシシリン】:セフェム系抗生物質に対する過敏症の既往歴のある患者。
5.【アモキシシリン】:本人又は両親、兄弟に気管支喘息、発疹、蕁麻疹等のアレルギー症状を起こしやすい体質を有する患者。
6.【アモキシシリン】:経口摂取の不良な患者又は非経口栄養の患者、全身状態の悪い患者[ビタミンK欠乏症状が現れることがあるので観察を十分に行う]。
7.【クラリス】:他のマクロライド系薬剤に対する過敏症の既往歴のある患者。
8.【クラリス】:肝機能障害のある患者[肝機能障害を悪化させることがある]。
9.【クラリス】:腎機能障害のある患者[クラリスロマイシンの血中濃度が上昇する恐れがある]。
10.【クラリス】:心疾患のある患者、低カリウム血症のある患者[QT延長、心室頻拍(Torsades de Pointesを含む)、心室細動を起こすことがある]。
(重要な基本的注意)
【アモキシシリン】:ショックが現れる恐れがあるので、十分な問診を行う。
(相互作用)
ボノプラザンは主として肝薬物代謝酵素CYP3A4で代謝され、一部CYP2B6、CYP2C19及びCYP2D6で代謝される。また、ボノプラザンは弱いCYP3A4阻害作用を有する。
ボノプラザンの胃酸分泌抑制作用により、併用薬剤の吸収を促進又は抑制する可能性がある。
クラリスロマイシンはCYP3A阻害作用を有することから、CYP3Aで代謝される薬剤と併用したとき、併用薬剤の代謝が阻害され血中濃度が上昇する可能性がある。また、クラリスロマイシンはP−糖蛋白質に対する阻害作用を有することから、P−糖蛋白質を介して排出される薬剤と併用したとき、併用薬剤の排出が阻害され血中濃度が上昇する可能性がある。一方、クラリスロマイシンはCYP3Aによって代謝されることから、CYP3Aを阻害する薬剤と併用したとき、クラリスロマイシンの代謝が阻害され未変化体の血中濃度が上昇する可能性があり、また、クラリスロマイシンはCYP3Aによって代謝されることから、CYP3A4を誘導する薬剤と併用したとき、クラリスロマイシンの代謝が促進され未変化体の血中濃度が低下する可能性がある。
1.併用禁忌:
1).【タケキャブ】:アタザナビル硫酸塩<経口><レイアタッツ>[アタザナビル硫酸塩の作用を減弱する恐れがある(ボノプラザンの胃酸分泌抑制作用によりアタザナビル硫酸塩の溶解性が低下し、アタザナビルの血中濃度が低下する可能性がある)]。
2).【タケキャブ】:リルピビリン塩酸塩<経口><エジュラント>[リルピビリン塩酸塩の作用を減弱する恐れがある(ボノプラザンの胃酸分泌抑制作用によりリルピビリン塩酸塩の吸収が低下し、リルピビリンの血中濃度が低下する可能性がある)]。
3).【クラリス】:ピモジド<オーラップ>[QT延長、心室性不整脈<Torsades de Pointesを含む>等の心血管系副作用が報告されている(クラリスロマイシンのCYP3Aに対する阻害作用により、併用薬剤の代謝が阻害され、それらの血中濃度が上昇する可能性がある)]。
4).【クラリス】:エルゴタミン酒石酸塩・無水カフェイン・イソプロピルアンチピリン<クリアミン>、ジヒドロエルゴタミンメシル酸塩[血管攣縮等の重篤な副作用を起こす恐れがある(クラリスロマイシンのCYP3Aに対する阻害作用により、併用薬剤の代謝が阻害され、それらの血中濃度が上昇する可能性がある)]。
5).【クラリス】:スボレキサント<ベルソムラ>[スボレキサントの血漿中濃度が顕著に上昇しその作用が著しく増強する恐れがある(クラリスロマイシンのCYP3Aに対する阻害作用により、併用薬剤の代謝が阻害され、それらの血中濃度が上昇する可能性がある)]。
6).【クラリス】:ロミタピドメシル酸塩<ジャクスタピッド>[ロミタピドメシル酸塩の血中濃度が著しく上昇する恐れがある(クラリスロマイシンのCYP3Aに対する阻害作用により、併用薬剤の代謝が阻害され、それらの血中濃度が上昇する可能性がある)]。
7).【クラリス】:タダラフィル<アドシルカ>[併用薬剤のクリアランスが高度に減少しその作用が増強する恐れがある(クラリスロマイシンのCYP3Aに対する阻害作用により、併用薬剤の代謝が阻害され、それらの血中濃度が上昇する可能性がある)]。
8).【クラリス】:チカグレロル<ブリリンタ>[チカグレロルの血漿中濃度が著しく上昇する恐れがある(クラリスロマイシンのCYP3Aに対する阻害作用により、併用薬剤の代謝が阻害され、それらの血中濃度が上昇する可能性がある)]。
9).【クラリス】:イブルチニブ<イムブルビカ>[イブルチニブの血中濃度が上昇しその作用が増強する恐れがある(クラリスロマイシンのCYP3Aに対する阻害作用により、併用薬剤の代謝が阻害され、それらの血中濃度が上昇する可能性がある)]。
10).【クラリス】:アスナプレビル<スンベプラ>、ダクラタスビル塩酸塩・アスナプレビル・ベクラブビル塩酸塩<ジメンシー>[アスナプレビルの血中濃度が上昇し肝臓に関連した副作用が発現・重症化する恐れがある(クラリスロマイシンのCYP3Aに対する阻害作用により、併用薬剤の代謝が阻害され、それらの血中濃度が上昇する可能性がある)]。
11).【クラリス】:イバブラジン塩酸塩<コララン>[過度の徐脈が現れることがある(クラリスロマイシンのCYP3Aに対する阻害作用により、併用薬剤の代謝が阻害され、それらの血中濃度が上昇する可能性がある)]。
12).【クラリス】:ベネトクラクス(再発又は難治性の慢性リンパ性白血病(小リンパ球性リンパ腫を含む)の用量漸増期)<ベネクレクスタ>[腫瘍崩壊症候群の発現が増強する恐れがある(クラリスロマイシンのCYP3Aに対する阻害作用により、併用薬剤の代謝が阻害され、それらの血中濃度が上昇する可能性がある)]。
13).【クラリス】:ルラシドン塩酸塩<ラツーダ>[ルラシドン塩酸塩の血中濃度が上昇し作用が増強する恐れがある(クラリスロマイシンのCYP3Aに対する阻害作用により、併用薬剤の代謝が阻害され、それらの血中濃度が上昇する可能性がある)]。
14).【クラリス】:アナモレリン塩酸塩<エドルミズ>[アナモレリン塩酸塩の血中濃度が上昇し副作用の発現が増強する恐れがある(クラリスロマイシンのCYP3Aに対する阻害作用により、併用薬剤の代謝が阻害され、それらの血中濃度が上昇する可能性がある)]。
2.併用注意:
1).【タケキャブ】:CYP3A4阻害剤(クラリスロマイシン等)[ボノプラザンの血中濃度が上昇する可能性がある(クラリスロマイシンとの併用によりボノプラザンの血中濃度が上昇したとの報告がある)]。
2).【タケキャブ】:ジゴキシン<経口>、メチルジゴキシン<経口>[併用薬剤の作用を増強する可能性がある(ボノプラザンの胃酸分泌抑制作用によりジゴキシンの加水分解が抑制され、ジゴキシンの血中濃度が上昇する可能性がある)]。
3).【タケキャブ】:イトラコナゾール、チロシンキナーゼ阻害剤(ゲフィチニブ、ニロチニブ、エルロチニブ)、ネルフィナビルメシル酸塩[併用薬剤の作用を減弱する可能性がある(ボノプラザンの胃酸分泌抑制作用により併用薬剤の血中濃度が低下する可能性がある)]。
4).【タケキャブ】:CYP3A4で代謝される薬剤(ミダゾラム等)[併用薬剤の作用を増強する可能性がある(ボノプラザンのCYP3A4に対する弱い阻害作用により、併用薬剤の代謝が阻害される)]。
5).【アモキシシリン】:ワルファリンカリウム[ワルファリンカリウムの作用が増強される恐れがある(腸内細菌によるビタミンKの産生を抑制することがある)]。
6).【アモキシシリン】:経口避妊薬[経口避妊薬の効果が減弱する恐れがある(腸内細菌叢を変化させ、経口避妊薬の腸肝循環による再吸収を抑制すると考えられている)]。
7).【アモキシシリン】:プロベネシド[アモキシシリン水和物の血中濃度を増加させる(アモキシシリン水和物の尿細管分泌を阻害し、尿中排泄を低下させると考えられている)]。
8).【クラリス】:ジゴキシン[嘔気、嘔吐、不整脈等が報告されているので、ジゴキシンの血中濃度の推移、自覚症状、心電図等に注意し、異常が認められた場合には、投与量を調節する等の適切な処置を行う(クラリスロマイシンの腸内細菌叢に対する影響により、ジゴキシンの不活化が抑制されるか、もしくはP−糖蛋白質を介したジゴキシンの輸送が阻害されることにより、その血中濃度が上昇する)]。
9).【クラリス】:スルホニル尿素系血糖降下剤(グリベンクラミド、グリクラジド、グリメピリド等)[低血糖(意識障害に至ることがある)が報告されているので、異常が認められた場合には、投与を中止し、ブドウ糖の投与等の適切な処置を行う(機序は明確ではないが、クラリスロマイシンとの併用により、併用薬剤の血中濃度が上昇する可能性がある)]。
10).【クラリス】:カルバマゼピン、テオフィリン、アミノフィリン水和物、シクロスポリン、タクロリムス水和物、エベロリムス[併用薬剤の血中濃度上昇に伴う作用の増強等の可能性があるので、併用薬剤の血中濃度の推移等に注意し、異常が認められた場合には、投与量の調節や中止等の適切な処置を行う(クラリスロマイシンのCYP3Aに対する阻害作用により、併用薬剤の代謝が阻害される)]。
11).【クラリス】:アトルバスタチンカルシウム水和物、シンバスタチン、ロバスタチン(国内未承認)[併用薬剤の血中濃度上昇に伴う横紋筋融解症が報告されているので、異常が認められた場合には、投与量の調節や中止等の適切な処置を行い、腎機能障害のある患者には特に注意する(クラリスロマイシンのCYP3Aに対する阻害作用により、併用薬剤の代謝が阻害される)]。
12).【クラリス】:コルヒチン[コルヒチンの血中濃度上昇に伴う中毒症状<汎血球減少・肝機能障害・筋肉痛・腹痛・嘔吐・下痢・発熱等>が報告されているので、異常が認められた場合には、投与量の調節や中止等の適切な処置を行う(クラリスロマイシンのCYP3Aに対する阻害作用により、併用薬剤の代謝が阻害される)、なお、【クラリス】肝臓又は腎臓に障害のある患者で、コルヒチンを投与中の患者には、クラリスロマイシンを併用しない(クラリスロマイシンのCYP3Aに対する阻害作用により、併用薬剤の代謝が阻害される)]。
13).【クラリス】:ベンゾジアゼピン系薬剤<CYP3Aで代謝される薬剤>(トリアゾラム、ミダゾラム等)、非定型抗精神病薬<CYP3Aで代謝される薬剤>(クエチアピンフマル酸塩、アリピプラゾール、ブロナンセリン等)、ジソピラミド、トルバプタン、エプレレノン、エレトリプタン臭化水素酸塩、カルシウム拮抗剤<CYP3Aで代謝される薬剤>(ニフェジピン、ベラパミル塩酸塩等)、リオシグアト、ジエノゲスト、ホスホジエステラーゼ5阻害剤(シルデナフィルクエン酸塩、タダラフィル<シアリス・ザルティア>等)、クマリン系抗凝血剤(ワルファリンカリウム)、ドセタキセル水和物、アベマシクリブ、オキシコドン塩酸塩水和物、フェンタニル/フェンタニルクエン酸塩[併用薬剤の血中濃度上昇に伴う作用の増強等の可能性があるので、異常が認められた場合には、投与量の調節や中止等の適切な処置を行う(クラリスロマイシンのCYP3Aに対する阻害作用により、併用薬剤の代謝が阻害される)、なお、トルバプタンにおいては、クラリスロマイシンとの併用は避けることが望ましいとされており、やむを得ず併用する場合においては、トルバプタンの用量調節を特に考慮する(クラリスロマイシンのCYP3Aに対する阻害作用により、併用薬剤の代謝が阻害される)]。
14).【クラリス】:ベネトクラクス(再発又は難治性の慢性リンパ性白血病(小リンパ球性リンパ腫を含む)の維持投与期、急性骨髄性白血病)[ベネトクラクスの副作用が増強する恐れがあるので、ベネトクラクスを減量するとともに、患者の状態を慎重に観察する(クラリスロマイシンのCYP3Aに対する阻害作用により、併用薬剤の代謝が阻害される)]。
15).抗凝固剤:
(1).【クラリス】:抗凝固剤<CYP3Aで代謝されP−糖蛋白質で排出される薬剤>(アピキサバン、リバーロキサバン)[併用薬剤の血中濃度上昇に伴う作用の増強等の可能性があるので、異常が認められた場合には、投与量の調節や中止等の適切な処置を行う(クラリスロマイシンのCYP3A及びP−糖蛋白質に対する阻害作用により、併用薬剤の代謝及び排出が阻害される)]。
(2).【クラリス】:抗凝固剤<P−糖蛋白質で排出される薬剤>(ダビガトランエテキシラート、エドキサバントシル酸塩水和物)[併用薬剤の血中濃度上昇に伴う作用の増強等の可能性があるので、異常が認められた場合には、投与量の調節や中止等の適切な処置を行う(クラリスロマイシンのP−糖蛋白質に対する阻害作用により、併用薬剤の排出が阻害される)]。
16).【クラリス】:イトラコナゾール、HIVプロテアーゼ阻害剤(リトナビル、ロピナビル・リトナビル、ダルナビル エタノール付加物等)[クラリスロマイシンの未変化体の血中濃度上昇による作用の増強等の可能性があるので、異常が認められた場合には、投与量の調節や中止等の適切な処置を行う(クラリスロマイシンと併用薬剤のCYP3Aに対する阻害作用により、相互に代謝が阻害される)、また、【クラリス】イトラコナゾールの併用においては、イトラコナゾールの血中濃度上昇に伴う作用の増強等の可能性があるので、異常が認められた場合には、投与量の調節や中止等の適切な処置を行う(クラリスロマイシンと併用薬剤のCYP3Aに対する阻害作用により、相互に代謝が阻害される)]。
17).リファブチン、エトラビリン:
(1).【クラリス】:リファブチン、エトラビリン[併用薬剤の血中濃度上昇に伴う作用の増強等の可能性があるので、異常が認められた場合には、投与量の調節や中止等の適切な処置を行う(クラリスロマイシンのCYP3Aに対する阻害作用により、併用薬剤の代謝が阻害される)]。
(2).【クラリス】:リファブチン、エトラビリン[クラリスロマイシンの未変化体の血中濃度が低下し活性代謝物の血中濃度が上昇し、クラリスロマイシンの作用が減弱する可能性があるので、異常が認められた場合には、投与量の調節や中止等の適切な処置を行う(併用薬剤のCYP3A4に対する誘導作用により、クラリスロマイシンの代謝が促進される)]。
18).【クラリス】:リファンピシン、エファビレンツ、ネビラピン[クラリスロマイシンの未変化体の血中濃度が低下し活性代謝物の血中濃度が上昇する可能性があり、クラリスロマイシンの作用が減弱する可能性があるので、投与量の調節や中止等の適切な処置を行う(併用薬剤のCYP3A4に対する誘導作用により、クラリスロマイシンの代謝が促進される)]。
(高齢者への投与)
次の点に注意し、患者の状態を観察しながら慎重に投与する。
1.一般に高齢者では肝機能、腎機能等の生理機能が低下しているので、慎重に投与する(また、アモキシシリン水和物による副作用が発現しやすく、クラリスロマイシンの高い血中濃度が持続する恐れがある)。
2.高齢者ではビタミンK欠乏による出血傾向が現れることがある(アモキシシリンによる)。
(妊婦・産婦・授乳婦等への投与)
1.妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与する。
1).ボノプラザンでは、動物試験(ラット)において、40mg/日でのヒトにおけるボノプラザンの曝露量(AUC)の約28倍を超える曝露量で、胎仔体重低値及び胎盤重量低値、外表異常(肛門狭窄及び尾異常)、並びに内臓異常(膜性部心室中隔欠損及び鎖骨下動脈起始異常)が認められている。
2).クラリスロマイシンでは、母動物に毒性が現れる高用量において、胎仔毒性(胎仔心血管系異常、胎仔口蓋裂、胎仔発育遅延等)が報告されている(なお、国外における試験で次のような報告がある;SD系ラット(15〜150mg/kg/日)及びCD−1系マウス(15〜1000mg/kg/日)において、それぞれ母動物に毒性が現れる最高用量でラット胎仔に心血管系異常並びにマウス胎仔に口蓋裂が認められ、また、サル(35〜70mg/kg/日)において、母動物に毒性が現れる70mg/kg/日で9例中1例に低体重胎仔がみられたが、外表、内臓、骨格には異常は認められなかった)。
2.授乳中の婦人への投与は避けることが望ましいが、やむを得ず投与する場合は、授乳を避けさせる。
1).クラリスロマイシンでは、ヒト母乳中へ移行することが報告されており、また、動物試験(ラット)の乳汁中濃度は、血中濃度の約2.5倍で推移した。
2).ボノプラザンでは、動物試験(ラット)で乳汁中へ移行することが報告されている。
(小児等への投与)
低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない(使用経験がない)。
(適用上の注意)
1.投与時:健康成人での薬物動態試験で天然ケイ酸アルミニウムと併用した場合、クラリスロマイシンの吸収が低下するとの報告がある。
2.薬剤交付時:PTPシートから取り出して服用するよう指導する(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている)。
(その他の注意)
1.ヘリコバクター・ピロリの除菌判定上の注意:アモキシシリン水和物やクラリスロマイシン等の抗生物質の服用中や投与終了直後では、13C−尿素呼気試験の判定結果が偽陰性になる可能性があるため、13C−尿素呼気試験による除菌判定を行う場合には、これらの薬剤の投与終了後4週以降の時点で実施することが望ましい。
2.その他:
1).タケキャブ:
(1).【タケキャブ】:マウス及びラット2年間経口投与がん原性試験において、20mg/日でのヒトにおけるボノプラザンの曝露量(AUC)と等倍程度の曝露量で胃神経内分泌腫瘍が、約300倍で胃腺腫(マウス)が、また、約13倍以上(マウス)及び約58倍以上(ラット)で肝臓腫瘍が認められている。
(2).【タケキャブ】:タケキャブの投与が胃癌による症状を隠蔽することがあるので、悪性でないことを確認のうえ投与する。
(3).【タケキャブ】:海外における複数の観察研究で、プロトンポンプインヒビターによる治療において骨粗鬆症に伴う股関節骨折、手関節骨折、脊椎骨折のリスク増加が報告されており、特に、高用量及び長期間(1年以上)の治療を受けた患者で、骨折のリスクが増加した。
(4).【タケキャブ】:海外における主に入院患者を対象とした複数の観察研究で、プロトンポンプインヒビターを投与した患者においてクロストリジウム・ディフィシルによる胃腸感染のリスク増加が報告されている。
2).【アモキシシリン、クラリス】:ラットにアモキシシリン水和物(2000mg/kg/日)、ランソプラゾール(15mg/kg/日以上)を4週間併用経口投与した試験、及びイヌにアモキシシリン水和物(500mg/kg/日)、ランソプラゾール(100mg/kg/日)、クラリスロマイシン(25mg/kg/日)を4週間併用経口投与した試験で、アモキシシリン水和物を単独あるいは併用投与した動物に結晶尿が認められているが、結晶はアモキシシリン水和物が排尿後に析出したものであり、体内で析出したものではないことが確認されている。
3.本製品に包装されている個々の製剤を単独、もしくは本製品の効能・効果以外の目的に使用しない。また、用法・用量のとおり、同時に服用する。
(取扱い上の注意)
使用期限内であっても開封後はなるべく速やかに使用する。
(保管上の注意)
開封後も湿気を避けて保存する(本品は高防湿性の内袋により品質保持をはかっている)。
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