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ビブラマイシン錠50mgの基本情報
基本情報
細菌の生命維持や増殖に必要なタンパク質合成を阻害し、細菌の増殖を抑えることで抗菌作用をあらわす薬
- ビブラマイシン
- ミノマイシン
- アクロマイシンV
- レダマイシン
- 咽頭炎
- オウム病
- 外傷の二次感染
- 角膜炎
- 角膜潰瘍
- 化膿性唾液腺炎
- 眼瞼膿瘍
- 急性気管支炎
- 喉頭炎
- 子宮内感染
- 骨髄炎
- コレラ
- 歯冠周囲炎
- 子宮付属器炎
- 手術創の二次感染
- 猩紅熱
- 腎盂腎炎
- 炭疽
- 中耳炎
- 乳腺炎
- 尿道炎
- 熱傷の二次感染
- 肺炎
- 麦粒腫
- 副鼻腔炎
- ブルセラ症
- 扁桃炎
- 膀胱炎
- 慢性膿皮症
- リンパ管炎
- リンパ節炎
- 涙嚢炎
- 感染性腸炎
- ペスト
- Q熱
- 深在性皮膚感染症
- 表在性皮膚感染症
- 慢性呼吸器病変の二次感染
- 淋菌感染症
- 前立腺炎<急性症>
- 前立腺炎<慢性症>
- 通常成人は初日ドキシサイクリン塩酸塩水和物として1日量200mg(力価)を1回又は2回に分けて経口投与し、2日目よりドキシサイクリン塩酸塩水和物として1日量100mg(力価)を1回に経口投与する
- なお、感染症の種類及び症状により適宜増減する
- (用法及び用量に関連する注意)7.1. 〈コレラ、ペスト、ブルセラ症、Q熱〉投与開始時期、投与量、投与期間、併用薬等について国内外の学会のガイドライン等、最新の情報を参考にし、投与すること
- 7.2. 〈炭疽〉投与開始時期、投与量、投与期間、併用薬等について国内外の学会のガイドライン等、最新の情報を参考にし、投与すること
- 7.3. 〈炭疽〉体重45kg以上の小児においては、成人と同量を投与でき、体重45kg未満の小児においては体重換算に基づき適切な量を投与すること〔9.7小児等の項参照〕
- 7.4. 〈炭疽〉炭疽の発症及び進展抑制には、米国疾病管理センター(CDC)が、60日間の投与を推奨している
- 7.5. 〈クラミジア感染症〉本剤の投与期間は原則として14日間とし、必要に応じ更に投与期間を延長する
副作用
注意事項
- 禁止
- 過敏症
- 注意
- 肝機能障害
- 経口摂取の不良
- 食道通過障害
- 全身状態の悪い
- 非経口栄養
- 相対禁止
- 妊婦・産婦
- 慎重投与
- 高齢者
- 注意
- 授乳婦
- 新生児(低出生体重児を含む)
- 乳児
- 幼児・小児
- 投与に際する指示
- 幼児・小児
- 高齢者
- 慎重投与
- 高齢者(65歳〜)
- 注意
- 小児等(0歳〜14歳)
- 歯牙形成期にある8歳未満の小児等(0歳〜7歳)
- 炭疽
- 投与に際する指示
- 高齢者(65歳〜)
- 炭疽
相互作用
- 薬剤名
- 影響
- カルシウム経口剤
- 本剤の吸収が低下し効果が減弱
- マグネシウム製剤経口剤
- 本剤の吸収が低下し効果が減弱
- アルミニウム<服用>
- 本剤の吸収が低下し効果が減弱
- 鉄剤<服用>
- 本剤の吸収が低下し効果が減弱
- ビスマス塩<経口>
- 本剤の吸収が低下し効果が減弱
- 血液凝固阻止剤
- 血漿プロトロンビン活性が抑制
- ワルファリン
- 血漿プロトロンビン活性が抑制
- 血液凝固阻止剤
- プロトロンビン時間の延長
- ワルファリン
- プロトロンビン時間の延長
- カルバマゼピン
- 本剤の血中濃度半減期が短縮
- フェニトイン
- 本剤の血中濃度半減期が短縮
- リファンピシン類
- 本剤の血中濃度半減期が短縮
- バルビツール酸誘導体
- 本剤の血中濃度半減期が短縮
- スルホニルウレア系薬剤
- 血糖降下作用が増強
- グリクロピラミド
- 血糖降下作用が増強
- グリベンクラミド
- 血糖降下作用が増強
- グリメピリド
- 血糖降下作用が増強
- 経口避妊薬
- 効果を減弱
- デソゲストレル・エチニルエストラジオール
- 効果を減弱
- ノルエチステロン・エチニルエストラジオール
- 効果を減弱
- エチニルエストラジオール・レボノルゲストレル製剤
- 効果を減弱
- アルミニウムを含むもの
- カルシウムを含むもの<干しえび、バジル、煮干し、牛乳、乳製品 など>
- マグネシウムを含むもの<海苔、わかめ、バジル、昆布、ひじき など>
- 鉄分を含むもの<バジル、海苔、あゆ、ひじき、あさり など>
処方理由
この薬をファーストチョイスする理由(2021年2月更新)
・高齢者に処方するとミノサイクリンは強い副作用が出る可能性があるため、より問題を起こしにくいドキシサイクリンを処方するようにしています。(20歳代病院勤務医、初期研修医)
・MINOのほうが抗菌力が強い場合が多いが、眩暈などの有害事象が多く、DOXYを好んで使用している。(60歳代開業医、泌尿器科)
・1日1回で済む点が長所。信頼性はミノサイクリンに軍配が上がるか。(50歳代診療所勤務医、一般内科)
・ドキシサイクリンはミノサイクリンよりも副作用が少ない(30歳代診療所勤務医、皮膚科)
この薬をファーストチョイスする理由(2019年6月更新)
・難治性の尋常性座瘡に処方している。前庭障害の発現が少ないため、女性にも投与しやすい。(40歳代診療所勤務医、一般内科)
・単なる印象ですが、ミノサイクリンよりもドキシサイクリンの方がやや効果が良いように思います。(50歳代診療所勤務医、総合診療科)
・ミノサイクリンに比べ、ふらつきや色素沈着などの副作用が少ない。(60歳代病院勤務医、皮膚科)
添付文書
表在性皮膚感染症、深在性皮膚感染症、リンパ管炎・リンパ節炎、慢性膿皮症、外傷・熱傷及び手術創等の二次感染、乳腺炎、骨髄炎、咽頭炎・喉頭炎、扁桃炎、急性気管支炎、肺炎、慢性呼吸器病変の二次感染、膀胱炎、腎盂腎炎、前立腺炎(前立腺炎<急性症>、前立腺炎<慢性症>)、尿道炎、淋菌感染症、感染性腸炎、コレラ、子宮内感染、子宮付属器炎、眼瞼膿瘍、涙嚢炎、麦粒腫、角膜炎(角膜潰瘍を含む)、中耳炎、副鼻腔炎、歯冠周囲炎、化膿性唾液腺炎、猩紅熱、炭疽、ブルセラ症、ペスト、Q熱、オウム病。
(効能又は効果に関連する注意)
〈咽頭・喉頭炎、扁桃炎、急性気管支炎、感染性腸炎、中耳炎、副鼻腔炎〉「抗微生物薬適正使用の手引き」を参照し、抗菌薬投与の必要性を判断した上で、本剤の投与が適切と判断される場合に投与すること。
通常成人は初日ドキシサイクリン塩酸塩水和物として1日量200mg(力価)を1回又は2回に分けて経口投与し、2日目よりドキシサイクリン塩酸塩水和物として1日量100mg(力価)を1回に経口投与する。
なお、感染症の種類及び症状により適宜増減する。
(用法及び用量に関連する注意)
7.1. 〈コレラ、ペスト、ブルセラ症、Q熱〉投与開始時期、投与量、投与期間、併用薬等について国内外の学会のガイドライン等、最新の情報を参考にし、投与すること。
7.2. 〈炭疽〉投与開始時期、投与量、投与期間、併用薬等について国内外の学会のガイドライン等、最新の情報を参考にし、投与すること。
7.3. 〈炭疽〉体重45kg以上の小児においては、成人と同量を投与でき、体重45kg未満の小児においては体重換算に基づき適切な量を投与すること〔9.7小児等の項参照〕。
7.4. 〈炭疽〉炭疽の発症及び進展抑制には、米国疾病管理センター(CDC)が、60日間の投与を推奨している。
7.5. 〈クラミジア感染症〉本剤の投与期間は原則として14日間とし、必要に応じ更に投与期間を延長する。
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1. 重大な副作用
11.1.1. ショック(頻度不明)、アナフィラキシー(呼吸困難、血管神経性浮腫等)(頻度不明)。
11.1.2. 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)(頻度不明)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens−Johnson症候群)(頻度不明)、剥脱性皮膚炎(頻度不明)。
11.1.3. 薬剤性過敏症症候群(頻度不明):初期症状として発疹、発熱がみられ、更に肝機能障害、リンパ節腫脹、白血球増加、好酸球増多、異型リンパ球出現等を伴う遅発性の重篤な過敏症状があらわれることがあるので、観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと(投与中止後も発疹、発熱、肝機能障害等の症状が再燃あるいは遷延化することがあるので注意すること)。
11.1.4. 偽膜性大腸炎(頻度不明):偽膜性大腸炎等の血便を伴う重篤な大腸炎があらわれることがあるので、腹痛、頻回の下痢があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
11.1.5. 肝炎(頻度不明)、肝機能障害(頻度不明)、黄疸(頻度不明)。
11.2. その他の副作用
1). 肝臓:(頻度不明)AST上昇、ALT上昇。
2). 消化器:(1%以上)食欲不振、悪心・嘔吐、(1%未満)腹痛、下痢、口内炎、舌炎、(頻度不明)膵炎、食道潰瘍、食道炎、嚥下障害、消化不良、腸炎、肛門周囲炎。
3). 血液:(頻度不明)顆粒球減少、血小板減少、溶血性貧血、好酸球増多。
4). 循環器:(頻度不明)潮紅、低血圧、心膜炎、末梢性浮腫、頻脈。
5). 腎臓:(頻度不明)BUN上昇。
6). 過敏症:(1%未満)発疹(斑状丘疹性皮疹、紅斑性発疹を含む)、(頻度不明)発熱、蕁麻疹、光線過敏症(爪甲剥離症を含む)、多形紅斑。
7). 皮膚:(頻度不明)皮膚色素沈着[長期投与における発現]。
8). 筋・骨格系:(頻度不明)関節痛、筋肉痛。
9). その他:(頻度不明)頭蓋内圧上昇(嘔吐、頭痛、複視、うっ血乳頭、大泉門膨隆等)に伴う症状、ビタミンK欠乏症状(低プロトロンビン血症、出血傾向等)、ビタミンB群欠乏症状(舌炎、口内炎、食欲不振、神経炎等)、全身性エリテマトーデス悪化、血清病、耳鳴。
(禁忌)
本剤の成分又はテトラサイクリン系抗生物質に対し過敏症の既往歴のある患者。
(重要な基本的注意)
8.1. 本剤の使用にあたっては、耐性菌の発現等を防ぐため、原則として感受性を確認し、疾病の治療上必要な最小限の期間の投与にとどめること。
8.2. 投与が長期にわたる場合には、定期的に肝機能、腎機能、血液等の検査を行うことが望ましい。
(特定の背景を有する患者に関する注意)
(合併症・既往歴等のある患者)
9.1.1. 食道通過障害のある患者:食道潰瘍を起こすおそれがある〔14.1.2参照〕。
9.1.2. 経口摂取の不良な患者又は非経口栄養の患者、全身状態の悪い患者:観察を十分に行うこと(ビタミンK欠乏による出血傾向があらわれることがある)。
(肝機能障害患者)
肝機能障害患者:肝機能障害を悪化させるおそれがある。
(妊婦)
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。妊娠後半期の投与により、胎児に一過性骨発育不全、歯牙着色・エナメル質形成不全を起こすことがあり、また、動物実験(ラット)で胎仔毒性が認められている。
(授乳婦)
授乳しないことが望ましい(母乳中へ移行することが報告されている)〔9.7小児等の項参照〕。
(小児等)
他の薬剤が使用できないか、無効の場合にのみ適用を考慮すること(小児等(特に歯牙形成期にある8歳未満の小児等)に投与した場合、歯牙着色・エナメル質形成不全、また、一過性骨発育不全を起こすことがある)〔7.3、9.6授乳婦の項参照〕。
(高齢者)
高齢者には、次の点に注意し、用量並びに投与間隔に留意するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。
9.8.1. 一般的に生理機能が低下していることが多く副作用が発現しやすい。
9.8.2. ビタミンK欠乏による出血傾向があらわれることがある。
(相互作用)
10.2. 併用注意:
1). カルシウム<経口>、マグネシウム<経口>、アルミニウム<経口>、鉄剤<経口>、ビスマス塩<経口>[本剤の吸収が低下し効果が減弱するおそれがある(金属イオンとテトラサイクリンがキレートを形成することにより腸管からの吸収が阻害される)]。
2). 抗凝血剤(ワルファリン等)[血漿プロトロンビン活性が抑制されることがあり、プロトロンビン時間の延長の報告がある(機序は不明であるがTC系抗生物質によりビタミンK産生性の腸内細菌叢を抑制し、ビタミンK欠乏を引き起こすことに起因すると考えられる)]。
3). カルバマゼピン、フェニトイン、リファンピシン、バルビツール酸誘導体[本剤の血中濃度半減期が短縮することがある(これらの薬剤が肝臓の薬物代謝酵素の誘導作用を有することによる)]。
4). スルホニル尿素系血糖降下薬(グリクロピラミド、グリベンクラミド、グリメピリド等)[血糖降下作用が増強することがある(オキシテトラサイクリンがインスリンの半減期を延長したり、エピネフリンの作用を阻害することにより、インスリンの作用を増強するためと考えられており、またインスリンに対する膵臓外の反応の増加による血糖値の低下も示唆されている)]。
5). 経口避妊薬(デソゲストレル・エチニルエストラジオール、ノルエチステロン・エチニルエストラジオール、レボノルゲストレル・エチニルエストラジオール等)[経口避妊薬の効果を減弱させるおそれがある(本剤は腸内細菌叢を変化させ、経口避妊薬の腸肝循環による再吸収を抑制すると考えられる)]。
(臨床検査結果に及ぼす影響)
テトラサイクリン系薬剤は蛍光法による尿中カテコールアミン測定に干渉することが知られている(従って、実際よりも臨床検査値上高値を呈することがある)。
(過量投与)
13.1. 処置
過量投与時、本剤は蛋白結合率が高いため、透析による除去は有効でない。
(適用上の注意)
14.1. 薬剤交付時の注意
14.1.1. PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある)。
14.1.2. 食道に停留し、崩壊すると、まれに食道潰瘍を起こすことがあるので、多めの水で服用させ、特に就寝直前の服用等には注意すること〔9.1.1参照〕。
(その他の注意)
15.1. 臨床使用に基づく情報
ビブラマイシンの吸収は食物やミルクと同時に摂取しても血中濃度の上昇がやや緩徐になりピークが遅れるものの、吸収には影響を受けない(従ってビブラマイシンは食事とともに投与することができる)〔16.2参照〕。
(保管上の注意)
室温保存。
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