処方薬事典データ協力:株式会社メドレー
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ゲンタシン注60の基本情報
基本情報
細菌のタンパク質合成を阻害し殺菌的に抗菌作用をあらわす薬
- 硫酸ストレプトマイシン
- 硫酸カナマイシン カナマイシン
- ゲンタシン
- トロビシン
- ハベカシン
- 外傷の二次感染
- 手術創の二次感染
- 腎盂腎炎
- 中耳炎
- 熱傷の二次感染
- 肺炎
- 敗血症
- 腹膜炎
- 膀胱炎
- ゲンタマイシン硫酸塩として1日3mg(力価)/kgを3回に分割して筋肉内注射又は点滴静注する
- 増量する場合は、1日5mg(力価)/kgを限度とし、3〜4回に分割して投与する
- 小児では、1回2.0〜2.5mg(力価)/kgを1日2〜3回筋肉内注射又は点滴静注する
- 点滴静注においては30分〜2時間かけて注入する
- なお、年齢、症状により適宜減量する
副作用
注意事項
- 禁止
- 過敏症
- 原則禁止
- アミノグリコシド系抗生物質による難聴
- 難聴
- 慎重投与
- 肝障害
- 経口摂取の不良
- 重症筋無力症
- 腎機能障害
- 腎障害
- 全身状態の悪い
- 非経口栄養
- 大量投与
- 長期間投与
- 注意
- 腎機能障害
- 腎障害
- クエン酸で抗凝固処理した血液を大量輸血された
- 大量投与
- 長期間投与
- 投与に際する指示
- 腎障害
- 相対禁止
- 妊婦・産婦
- 新生児(低出生体重児を含む)
- 希望禁止
- 授乳婦
- 慎重投与
- 新生児(低出生体重児を含む)
- 高齢者
- 注意
- 新生児(低出生体重児を含む)
- 高齢者
- 投与に際する指示
- 新生児(低出生体重児を含む)
- 高齢者
- 相対禁止
- 新生児(0日〜27日)
- 慎重投与
- 低出生体重児(0日〜27日)
- 新生児(0日〜27日)
- 高齢者(65歳〜)
- 注意
- 高齢者(65歳〜)
- 低出生体重児(0日〜27日)
- 新生児(0日〜27日)
- 投与に際する指示
- 低出生体重児(0日〜27日)
- 新生児(0日〜27日)
- 高齢者(65歳〜)
相互作用
- 薬剤名
- 影響
- 腎障害を起こす恐れのある血液代用剤
- 腎障害が発現・悪化
- デキストラン製剤
- 腎障害が発現・悪化
- ヒドロキシエチルデンプン
- 腎障害が発現・悪化
- 腎毒性を有する薬剤
- 腎障害が発現・悪化
- シクロスポリン
- 腎障害が発現・悪化
- タクロリムス水和物
- 腎障害が発現・悪化
- アムホテリシンB
- 腎障害が発現・悪化
- ホスカルネット
- 腎障害が発現・悪化
- コリスチンメタンスルホン酸ナトリウム
- 腎障害が発現・悪化
- ループ利尿剤
- 腎障害及び聴器障害が発現・悪化
- エタクリン酸
- 腎障害及び聴器障害が発現・悪化
- アゾセミド
- 腎障害及び聴器障害が発現・悪化
- フロセミド
- 腎障害及び聴器障害が発現・悪化
- 腎毒性及び聴器毒性を有する薬剤
- 腎障害及び聴器障害が発現・悪化
- バンコマイシン塩酸塩
- 腎障害及び聴器障害が発現・悪化
- 硫酸エンビオマイシン
- 腎障害及び聴器障害が発現・悪化
- 白金含有の抗悪性腫瘍剤
- 腎障害及び聴器障害が発現・悪化
- シスプラチン
- 腎障害及び聴器障害が発現・悪化
- カルボプラチン
- 腎障害及び聴器障害が発現・悪化
- ネダプラチン
- 腎障害及び聴器障害が発現・悪化
- 麻酔剤
- 呼吸抑制
- 筋弛緩剤
- 呼吸抑制
- ツボクラリン塩化物塩酸塩水和物
- 呼吸抑制
- パンクロニウム臭化物
- 呼吸抑制
- ベクロニウム臭化物
- 呼吸抑制
- トルペリゾン塩酸塩
- 呼吸抑制
- ボツリヌス毒素製剤
- 呼吸抑制
- 筋弛緩作用のある薬物
- 呼吸抑制
- コリスチンメタンスルホン酸ナトリウム
- 呼吸抑制
処方理由
添付文書
敗血症、外傷・熱傷及び手術創等の二次感染、肺炎、膀胱炎、腎盂腎炎、腹膜炎、中耳炎。
<効能・効果に関連する使用上の注意>
中耳炎への使用にあたっては、「抗微生物薬適正使用の手引き」を参照し、抗菌薬投与の必要性を判断した上で、本剤の投与が適切と判断される場合に投与する。
ゲンタマイシン硫酸塩として1日3mg(力価)/kgを3回に分割して筋肉内注射又は点滴静注する。増量する場合は、1日5mg(力価)/kgを限度とし、3〜4回に分割して投与する。
小児では、1回2.0〜2.5mg(力価)/kgを1日2〜3回筋肉内注射又は点滴静注する。
点滴静注においては30分〜2時間かけて注入する。
なお、年齢、症状により適宜減量する。
<用法・用量に関連する使用上の注意>
1.本剤の使用にあたっては、耐性菌の発現等を防ぐため、原則として感受性を確認し、疾病の治療上必要な最小限の期間の投与にとどめる。
2.腎障害のある患者には、投与量を減ずるか、投与間隔をあけて使用する。
3.1日最大5mg(力価)/kgまで増量した場合、副作用の発現を防ぐため、臨床的改善が認められた場合は、速やかに減量する。
筋肉内注射については、使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。
点滴静注については、副作用集計の対象となった5,403例中145例(2.68%)に臨床検査値の異常を含む副作用が認められている(承認後〜再審査終了時)。主な副作用は、肝機能異常29例(0.54%)、腎機能異常27例(0.50%)、ALT(GPT)上昇25例(0.46%)、AST(GOT)上昇21例(0.39%)であった。次の副作用発現頻度は、点滴静注の使用成績調査結果に基づき算定した。
1.重大な副作用
1).ショック(頻度不明):ショックを起こすことがあるので、観察を十分に行い、チアノーゼ、呼吸困難、胸内苦悶、心悸亢進、血圧低下等が現れた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
2).急性腎障害(0.1%未満):急性腎障害等の重篤な腎障害が現れることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し適切な処置を行う。
3).第8脳神経障害(0.1%未満):眩暈、耳鳴、難聴等の第8脳神経障害が現れることがあるので、観察を十分に行い、このような症状が現れた場合には投与を中止することが望ましいが、やむを得ず投与を続ける必要がある場合には慎重に投与する。
2.その他の副作用
1).過敏症:(頻度不明)そう痒等、(0.1%未満)発疹、発熱等[異常又は症状が認められた場合には投与を中止する]。
2).腎臓:(頻度不明)浮腫、(0.1〜5%未満)*腎機能障害(*BUN上昇・*クレアチニン上昇、*尿所見異常、*乏尿等)[*:異常又は症状が認められた場合には投与を中止する]、(0.1%未満)血尿、カリウム異常等電解質異常。
3).肝臓:(頻度不明)ビリルビン上昇、(0.1〜5%未満)*肝機能障害(*AST上昇(*GOT上昇)・*ALT上昇(*GPT上昇)・*Al−P上昇等)[*:異常又は症状が認められた場合には投与を中止する]。
4).神経:(頻度不明)四肢のしびれ感、幻覚、妄想、痙攣、意識障害、(0.1%未満)頭痛[症状が現れた場合には投与を中止することが望ましいが、やむを得ず投与を続ける必要がある場合には慎重に投与する]。
5).血液:(0.1〜5%未満)好酸球増多、(0.1%未満)貧血、白血球減少、血小板減少。
6).消化器:(頻度不明)嘔吐、食欲不振、(0.1%未満)悪心。
7).ビタミン欠乏症:(頻度不明)ビタミンK欠乏症状(低プロトロンビン血症、出血傾向等)、ビタミンB群欠乏症状(舌炎、口内炎、食欲不振、神経炎等)。
8).注射部位(筋肉内注射時):(頻度不明)疼痛、硬結等。
(禁忌)
本剤の成分並びに他のアミノグリコシド系抗生物質及びバシトラシンに対し過敏症の既往歴のある患者。
(原則禁忌)
本人又はその血族がアミノグリコシド系抗生物質による難聴又はその他の難聴のある患者[難聴が発現又は増悪する恐れがある]。
(慎重投与)
1.腎障害のある患者[高い血中濃度が持続し、腎障害が悪化する恐れがあり、また、第8脳神経障害等の副作用が強く現れる恐れがある]。
2.肝障害のある患者[肝障害を悪化させる恐れがある]。
3.重症筋無力症の患者[神経筋遮断作用がある]。
4.高齢者。
5.経口摂取の不良な患者又は非経口栄養の患者、全身状態の悪い患者[ビタミンK欠乏症状が現れることがあるので観察を十分に行う]。
6.低出生体重児、新生児。
(重要な基本的注意)
1.本剤によるショック、アナフィラキシーの発生を確実に予知できる方法がないので、次の措置をとる。
1).事前に既往歴等について十分な問診を行う(なお、抗生物質等によるアレルギー歴は必ず確認する)。
2).投与に際しては、必ずショック等に対する救急処置のとれる準備をしておく。
3).投与開始から投与終了後まで、患者を安静の状態に保たせ、十分な観察を行い、特に、投与開始直後は注意深く観察する。
2.眩暈、耳鳴、難聴等の第8脳神経障害が現れることがあるので慎重に投与する(特に腎機能障害患者、高齢者、長期間投与患者及び大量投与患者等では血中濃度が高くなりやすく、聴力障害の危険性がより大きくなるので、聴力検査を実施することが望ましい)、アミノグリコシド系抗生物質の聴力障害は、高周波音に始まり低周波音へと波及するので、障害の早期発見のために、聴力検査の最高周波数である8kHzでの検査が有用である。
3.急性腎障害等の重篤な腎障害が現れることがあるので慎重に投与する。
4.投与期間中は血中濃度をモニタリングすることが望ましい(特に、腎機能障害患者、低出生体重児、新生児、高齢者、長期間投与患者及び大量投与患者等では血中濃度が高くなりやすいので、注意する)。
(相互作用)
併用注意:
1.腎障害を起こす恐れのある血液代用剤(デキストラン、ヒドロキシエチルデンプン等)[腎障害が発現・悪化することがあるので、併用は避けることが望ましく、腎障害が発生した場合には、投与を中止し、透析療法等適切な処置を行う(機序は明確ではないが、併用によりアミノグリコシド系抗生物質の血中濃度の上昇、近位尿細管上皮の空胞変性が生じるという報告がある)]。
2.ループ利尿剤(エタクリン酸、アゾセミド、フロセミド等)[腎障害及び聴器障害が発現・悪化する恐れがあるので、併用は避けることが望ましい(機序は明確ではないが、併用によりアミノグリコシド系抗生物質の血中濃度の上昇、腎への蓄積が起こるという報告がある)]。
3.腎毒性及び聴器毒性を有する薬剤(バンコマイシン塩酸塩、エンビオマイシン硫酸塩、白金含有抗悪性腫瘍剤(シスプラチン、カルボプラチン、ネダプラチン)等)[腎障害及び聴器障害が発現・悪化する恐れがあるので、併用は避けることが望ましい(両薬剤ともに腎毒性、聴器毒性を有するが相互作用の機序は不明)]。
4.麻酔剤、筋弛緩剤(ツボクラリン塩化物塩酸塩水和物、パンクロニウム臭化物、ベクロニウム臭化物、トルペリゾン塩酸塩、ボツリヌス毒素等)、筋弛緩作用を有する薬剤(コリスチンメタンスルホン酸ナトリウム等)[呼吸抑制が現れる恐れがあるので、呼吸抑制が現れた場合には、必要に応じ、コリンエステラーゼ阻害剤、カルシウム製剤の投与等の適切な処置を行う(両薬剤ともに神経筋遮断作用を有しており、併用によりその作用が増強される)]。
5.腎毒性を有する薬剤(シクロスポリン、タクロリムス水和物、アムホテリシンB、ホスカルネットナトリウム水和物、コリスチンメタンスルホン酸ナトリウム等)[腎障害が発現・悪化する恐れがある(両薬剤ともに腎毒性を有するが、相互作用の機序は不明)]。
(高齢者への投与)
高齢者には、次の点に注意し、用量並びに投与間隔に留意するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与する。
1.本剤は主として腎臓から排泄されるが、高齢者では腎機能が低下していることが多いため、高い血中濃度が持続する恐れがあり、第8脳神経障害、腎障害等の副作用が現れやすい。
2.高齢者では、ビタミンK欠乏による出血傾向が現れることがある。
(妊婦・産婦・授乳婦等への投与)
1.妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与する[新生児に第8脳神経障害が現れる恐れがあり、また、動物実験(モルモット)で新生仔外有毛細胞消失がみられたとの報告がある]。
2.授乳中の婦人への投与は避けることが望ましいが、やむを得ず投与する場合は、授乳を避けさせる[母乳中へ移行することが報告されている]。
(小児等への投与)
1.低出生体重児、新生児に対する安全性は確立していない(低出生体重児や新生児では腎の発達が未熟であるため、血中濃度の半減期が延長し、高い血中濃度が長時間持続する恐れがあるので、やむを得ず投与する場合には投与間隔を延長するなど慎重に投与する)。
2.本剤は添加物としてベンジルアルコールを含有しており、外国において、低出生体重児へのベンジルアルコールの静脈内大量投与(1日平均投与量99〜234mg/kg)によりGasping症候群が発現したとの報告があるので、低出生体重児に対してやむを得ず投与する場合には慎重に投与する。
(過量投与)
1.過量投与時の徴候、症状:腎障害、聴覚障害、前庭障害、神経筋遮断症状、呼吸麻痺が現れることがある。
2.過量投与時の処置:血液透析等による薬剤の除去を行う。過量投与時の神経筋遮断症状、呼吸麻痺に対してはコリンエステラーゼ阻害剤、カルシウム製剤の投与又は機械的呼吸補助を行う。
(適用上の注意)
1.取扱い方法:アンプルカット時に異物の混入を避けるため、アンプルの首部の周りをエタノール綿等で清拭しカットする。
2.調製方法:
1).点滴静注にあたって本剤の希釈には、通常「日局」生理食塩液、5%ブドウ糖注射液を用いるが、この他に現在までに配合変化がないことが確認されている補液は、「日局」リンゲル液、20%フルクトン注、クリニット注10%、ソリタ−T3号輸液・T3号G輸液、EL−3号輸液、ラクテック注があり、これらのいずれも用いることができる。
2).ヘパリンナトリウムと混合すると、本剤の活性低下を来すので、それぞれ別経路で投与する。
3.点滴静注時:点滴静注の場合、急速に投与しない。
4.筋肉内注射時:筋肉内注射にあたっては、組織・神経等への影響を避けるため次の点に注意する。
1).筋肉内注射時同一部位への反復注射はなるべく行わない。また、低出生体重児、新生児、乳児、幼児、小児には特に注意する。
2).筋肉内注射時神経走行部位を避けるよう注意する。なお、注射針を刺入したとき、神経にあたったと思われるような激痛を訴えた場合は、直ちに針を抜き、部位を変えて注射する。
3).筋肉内注射時、注射器の内筒を軽くひき、血液の逆流がないことを確かめて注射する。
4).筋肉内注射時、硬結を来すことがあるので、筋肉内注射直後は局所を十分にもむ。
(その他の注意)
クエン酸で抗凝固処理した血液を大量輸血された患者にアミノグリコシド系抗生物質を投与すると、投与経路にかかわらず、神経筋遮断症状、呼吸麻痺が現れることがある。
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