処方薬事典データ協力:株式会社メドレー
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トービイ吸入液300mgの基本情報
基本情報
細菌のタンパク質合成を阻害し殺菌的に抗菌作用をあらわす薬
- 硫酸ストレプトマイシン
- 硫酸カナマイシン カナマイシン
- ゲンタシン
- トロビシン
- ハベカシン
- 嚢胞性線維症の緑膿菌による呼吸器感染に伴う症状の改善
- 1回300mgを1日2回28日間噴霧吸入する
- その後28日間休薬する
- これを1サイクルとして投与を繰り返す
副作用
注意事項
- 禁止
- 過敏症
- 慎重投与
- 重症筋無力症
- 腎機能障害
- 神経筋障害
- 第8脳神経障害
- パーキンソン病
- 注意
- 腎機能障害
- 第8脳神経障害
- 1秒量[FEV1]が予測正常値に対し<25%
- 1秒量[FEV1]が予測正常値に対し>75%
- バークホルデリア・セパシア感染
- 原則禁止
- 授乳婦
- 相対禁止
- 妊婦・産婦
- 新生児(低出生体重児を含む)
- 注意
- 新生児(低出生体重児を含む)
- 乳児
- 幼児・小児
- 高齢者
- 相対禁止
- 新生児(0日〜27日)
- 注意
- 高齢者(65歳〜)
- 6歳未満の小児(0歳〜5歳)
相互作用
- 薬剤名
- 影響
- 腎毒性及び聴器毒性を有する薬剤
- 腎障害及び聴器障害が発現又は悪化
- バンコマイシン
- 腎障害及び聴器障害が発現又は悪化
- エンビオマイシン
- 腎障害及び聴器障害が発現又は悪化
- 白金含有の抗悪性腫瘍剤
- 腎障害及び聴器障害が発現又は悪化
- シスプラチン
- 腎障害及び聴器障害が発現又は悪化
- カルボプラチン
- 腎障害及び聴器障害が発現又は悪化
- ネダプラチン
- 腎障害及び聴器障害が発現又は悪化
- ループ利尿剤
- 腎障害及び聴器障害が発現又は悪化
- フロセミド
- 腎障害及び聴器障害が発現又は悪化
- マンニトール
- 腎障害及び聴器障害が発現又は悪化
- 腎毒性を有する薬剤
- 腎障害が発現又は悪化
- シクロスポリン
- 腎障害が発現又は悪化
- タクロリムス水和物
- 腎障害が発現又は悪化
- アムホテリシンB
- 腎障害が発現又は悪化
- セファロチン
- 腎障害が発現又は悪化
- ポリミキシンB
- 腎障害が発現又は悪化
- 筋弛緩剤
- 呼吸抑制
- A型ボツリヌス毒素
- 呼吸抑制
処方理由
添付文書
嚢胞性線維症における緑膿菌による呼吸器感染に伴う症状の改善。
<効能又は効果に関連する使用上の注意>
1.6歳未満の小児における有効性及び安全性は確立していない。
2.1秒量[FEV1]が予測正常値に対し<25%又は1秒量[FEV1]が予測正常値に対し>75%の患者、バークホルデリア・セパシア感染を合併している患者における有効性及び安全性は確立していない。
1回300mgを1日2回28日間噴霧吸入する。その後28日間休薬する。これを1サイクルとして投与を繰り返す。
<用法及び用量に関連する使用上の注意>
1.本剤を吸入以外の経路で投与しない。
2.可能な限り12時間間隔で投与し、少なくとも投与間隔を6時間以上あける。
3.本剤の投与には、PARI LCプラスネブライザー及びコンプレッサーを使用(コンプレッサーは、PARI LCプラスネブライザーに装着した際に、流量4〜6L/分又は圧力110〜217kPaが得られるコンプレッサーを使用)する[外国の臨床試験においては、PARI LCプラスネブライザーが使用されており、これ以外のネブライザーを使用した場合の有効性及び安全性は確認されていない]。
4.患者が気管支拡張薬等の吸入及び肺理学療法を必要とする場合は、本剤の呼吸器における作用を確実にするために、これらの治療を行った後に本剤を投与することが望ましい。
本剤は、国内臨床試験は実施していない。外国で実施された第3相臨床試験において、本剤投与258例中121例(46.9%)に副作用が認められた。主な副作用は、咳嗽61例(23.6%)、咽頭炎31例(12.0%)、鼻炎27例(10.5%)、胸痛18例(7.0%)、喀血17例(6.6%)、喀痰増加17例(6.6%)、味覚異常16例(6.2%)、肺機能検査値低下16例(6.2%)、発声障害15例(5.8%)、肺障害(ラ音)13例(5.0%)、無力症13例(5.0%)等であった(承認時までの集計)。
1.重大な副作用
1).急性腎障害(頻度不明):注射用アミノグリコシド系抗生物質製剤を投与した患者において、急性腎障害等の重篤な腎障害が発現したとの報告があるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し適切な処置を行う。
2).第8脳神経障害(頻度不明):注射用アミノグリコシド系抗生物質製剤を投与した患者において、眩暈、耳鳴、難聴等の第8脳神経障害が発現したとの報告があるので、観察を十分に行い、このような症状が現れた場合には投与を中止することが望ましいが、やむを得ず投与を続ける必要がある場合には慎重に投与する。
2.その他の副作用
1).皮膚:(頻度不明)皮膚過敏症状、皮膚そう痒症、蕁麻疹、発疹。
2).呼吸器:(頻度不明)口腔咽頭痛、(5%以上)ラ音、発声障害、鼻炎、肺機能低下、咳嗽、喀血、喀痰増加、(1〜5%未満)変色痰、気管支痙攣、喘息、呼吸困難。
3).筋骨格系:(1〜5%未満)筋肉痛、背部痛。
4).感染症:(5%以上)咽頭炎、(1〜5%未満)喉頭炎。
5).神経系:(頻度不明)失声症、(5%以上)味覚異常、(1〜5%未満)頭痛、浮動性眩暈。
6).全身症状:(5%以上)胸痛、無力症、(1〜5%未満)倦怠感、発熱、疼痛。
7).消化器:(1〜5%未満)腹痛、悪心、嘔吐、食欲減退。
(禁忌)
本剤の成分並びに他のアミノグリコシド系抗生物質又はバシトラシンに対し過敏症の既往歴のある患者。
(慎重投与)
1.第8脳神経障害のある患者又は第8脳神経障害が疑われる患者[第8脳神経障害が発現又は増悪する恐れがある]。
2.腎機能障害のある患者又は腎機能障害が疑われる患者[高い血中濃度が持続し、腎障害が悪化する恐れがあり、また、第8脳神経障害等の副作用が強く現れる恐れがある]。
3.パーキンソン病や重症筋無力症等の神経筋障害のある患者又はこれらの障害が疑われる患者[アミノグリコシド系抗生物質製剤の神経筋機能に対するクラーレ様の作用により、筋力低下が増悪することがある]。
(重要な基本的注意)
1.吸入薬の場合、薬剤の吸入により気管支痙攣が誘発される可能性があるので、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
2.注射用アミノグリコシド系抗生物質製剤を投与した患者において、眩暈、耳鳴、難聴等の第8脳神経障害が発現したとの報告があるので、第8脳神経障害が疑われる患者又は発現する可能性が高い患者には、聴覚検査を実施することが望ましい。
3.第8脳神経障害又は腎機能障害が認められた場合には、血中濃度が2μg/mL以下に低下するまで本剤の投与を中止する。
4.注射用アミノグリコシド系抗生物質製剤と併用する場合には、トブラマイシンの血清中トラフ値をモニタリングすることが望ましい。
(相互作用)
併用注意:
1.腎毒性及び聴器毒性を有する薬剤(バンコマイシン、エンビオマイシン、白金含有抗悪性腫瘍剤(シスプラチン、カルボプラチン、ネダプラチン)等)[腎障害及び聴器障害が発現又は悪化する恐れがある(機序は不明であるが、共に腎毒性、聴器毒性を有する)]。
2.ループ利尿剤(フロセミド等)、マンニトール[腎障害及び聴器障害が発現又は悪化する恐れがある(機序は明確ではないが、併用によりアミノグリコシド系抗生物質の血中濃度の上昇、腎への蓄積が起こるという報告がある)]。
3.腎毒性を有する薬剤(シクロスポリン、タクロリムス水和物、アムホテリシンB、セファロチンナトリウム、ポリミキシンB等)[腎障害が発現又は悪化する恐れがある(機序は不明であるが、共に腎毒性を有する)]。
4.筋弛緩剤(A型ボツリヌス毒素等)[呼吸抑制が現れる恐れがある(共に神経筋接合部の遮断作用を有し、併用によりその作用が増強される)]。
(高齢者への投与)
一般に高齢者では生理機能が低下しているので注意する。
(妊婦・産婦・授乳婦等への投与)
1.妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与する[妊婦に投与すると新生児に第8脳神経障害が現れる恐れがある]。
2.授乳中の婦人には投与することを避け、やむを得ず投与する場合には授乳を中止させる[注射剤において、乳汁中へ移行することが報告されている]。
(小児等への投与)
6歳未満の小児に対する有効性及び安全性は確立していない(使用経験がない)。
(過量投与)
1.徴候、症状:本剤のヒトにおける最大耐量は確立されていない。本剤の吸入投与による過量投与時にみられる主な症状として重度嗄声が考えられる。
2.処置:過量投与による急性中毒が認められた場合には、本剤の投与を中止し適切な処置を行うとともに、腎機能検査を実施する(また、血中濃度のモニタリングが有用と考えられる、本剤の除去には、血液透析が有用であることが示唆されたとの報告がある)。
(適用上の注意)
1.1アンプル全量を、PARI LCプラスネブライザーに移し、コンプレッサーを用いて約15分間かけて吸入する。
2.座位もしくは直立の姿勢で、ネブライザーのマウスピースを歯でくわえて舌の上に置き、通常呼吸をしている状態で吸入する。
3.本剤の希釈又は他剤との混合は避ける。
4.アンプルを使用直前に開封し、1回で使い切る。開封後のアンプルを保管して再利用しない。
(その他の注意)
ラットに連日長期間吸入投与した試験において、呼吸器系に本薬の刺激性に起因すると考えられる軽度の呼吸器系変性、呼吸器系炎症又は呼吸器系過形成がみられた。より長期間投与したラットの試験では、低用量から過形成の発現が確認された。
(取扱い上の注意)
室温で28日間を超えて保存しない。未使用のアンプルは、光を避けるため、必ずアルミ袋に保管する。
(保管上の注意)
遮光し、凍結を避け、2〜8℃に保存。
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