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ビラノア錠20mgの基本情報
基本情報
抗ヒスタミン作用(体内物質ヒスタミンの働きを抑える作用)によりアレルギー反応を抑えることで蕁麻疹、花粉症、喘息などによる、皮膚の腫れや痒み、鼻炎(くしゃみや鼻みずなど)、咳などの症状を改善する薬
- アレジオン
- アレグラ
- アレロック
- レスタミン
- ポララミン
- クラリチン
- ザイザル
- デザレックス
- ビラノア
- ルパフィン
- アレルギー性鼻炎
- 湿疹・皮膚炎のそう痒
- 蕁麻疹
- 皮膚疾患のそう痒
- 皮膚そう痒症のそう痒
- 通常、成人にはビラスチンとして1回20mgを1日1回空腹時に経口投与する
副作用
注意事項
- 禁止
- 過敏症
- 注意
- 中等度腎機能障害
- 重度腎機能障害
- 30≦GFR<50mL/min/1.73㎡
- GFR<30mL/min/1.73㎡
- 相対禁止
- 妊婦・産婦
- 注意
- 授乳婦
- 新生児(低出生体重児を含む)
- 乳児
- 幼児・小児
- 高齢者
- 注意
- 小児等(0歳〜14歳)
相互作用
- 薬剤名
- 影響
- エリスロマイシン
- 本剤の血漿中濃度を上昇
- ジルチアゼム
- 本剤の血漿中濃度を上昇
処方理由
この薬をファーストチョイスする理由(2022年4月更新)
・ビラノア(ビラスチン)はPEG(マクロゴール)を含まないので、新型コロナワクチン接種に伴うアナフィラキシーに対し安全に使用できる。抗アレルギー効果が強いにもかかわらず、眠くならない。OD錠があるので便利。以上により最近はビラノア一択。唯一の欠点は「薬は食後に内服」と思い込んでいる患者さんが多いため、空腹時という内服のタイミングの説明が欠かせないこと。(60歳代病院勤務医、上記以外の診療科)
・1日1回服用。速効性。他の薬より効果が強いように思う。皮膚症状にも効果がある。眠気がこない。車の運転についての警告がない。(60歳代病院勤務医、一般内科)
・第二世代抗ヒスタミン薬の中で、抗アレルギー作用は一番強い部類に入るが、眠気がまず生じない点が処方しやすいと感じている。(60歳代診療所勤務医、代謝・内分泌内科)
・1日1回服用、速効性、効果が大きい、脳内H1受容体占拠率が極めて低く眠くならないなど、優れたプロフィールを持つ。(60歳代診療所勤務医、一般内科)
・長所は、眠くなりにくいことと、錠剤が小さいので服用しやすいということ。短所は、空腹時の服用ということ。(30歳代病院勤務医、消化器外科)
添付文書
1). アレルギー性鼻炎。
2). 蕁麻疹。
3). 皮膚疾患(湿疹・皮膚炎、皮膚そう痒症)に伴うそう痒。
通常、成人にはビラスチンとして1回20mgを1日1回空腹時に経口投与する。
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1. 重大な副作用
11.1.1. ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明)。
11.2. その他の副作用
1). 精神神経系:(1%未満)眠気、頭痛、(頻度不明)めまい、不眠、不安。
2). 消化器:(1%未満)口渇、下痢、腹痛、(頻度不明)胃不快感、口内乾燥、消化不良、胃炎、悪心。
3). 循環器:(頻度不明)右脚ブロック、洞性不整脈、心電図QT延長、心電図異常、頻脈、動悸。
4). 肝臓:(1%未満)AST上昇、γ−GTP上昇、(頻度不明)ALT上昇。
5). 腎臓:(頻度不明)血中クレアチニン上昇。
6). 呼吸器:(1%未満)鼻乾燥、(頻度不明)呼吸困難、鼻部不快感。
7). 過敏症:(頻度不明)発疹、そう痒症、血管性浮腫、多形紅斑。
8). その他:(頻度不明)耳鳴、発熱、体重増加、トリグリセリド上昇、無力症、口腔ヘルペス、食欲亢進、疲労。
(禁忌)
2.1. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
(重要な基本的注意)
8.1. 〈効能共通〉効果が認められない場合には、漫然と長期にわたり投与しないように注意すること。
8.2. 〈アレルギー性鼻炎〉本剤を季節性の患者に投与する場合は、好発季節を考えて、その直前から投与を開始し、好発季節終了時まで続けることが望ましい。
(特定の背景を有する患者に関する注意)
(腎機能障害患者)
9.2.1. 中等度腎機能障害(30≦GFR<50mL/min/1.73㎡)又は重度腎機能障害(GFR<30mL/min/1.73㎡)のある患者:本剤の血漿中濃度が上昇するおそれがある〔16.6.1参照〕。
(妊婦)
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
(授乳婦)
授乳中の女性には治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(動物実験(ラット)で乳汁中へ移行することが報告されている)。
(小児等)
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
(高齢者)
一般的に生理機能が低下していることが多く、腎臓からも排泄される本剤では血中濃度が上昇するおそれがある〔16.5参照〕。
(相互作用)
ビラスチンはP糖蛋白の基質である。
10.2. 併用注意:
エリスロマイシン、ジルチアゼム〔16.7.1、16.7.3参照〕[本剤の血漿中濃度を上昇させるとの報告がある(P糖蛋白の阻害による本剤の吸収率の増加に起因すると推定される)]。
(臨床検査結果に及ぼす影響)
本剤は、アレルゲン皮内反応を抑制するため、アレルゲン皮内反応検査を実施する3〜5日前より本剤の投与を中止することが望ましい。
(適用上の注意)
14.1. 薬剤交付時の注意
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある)。
(保管上の注意)
室温保存。
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