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トラスツズマブBS点滴静注用150mg「ファイザー」基本情報

後発品(加算対象)

一般名:トラスツズマブ(遺伝子組換え)注射用

製薬会社:ファイザー

薬価・規格: 31858円(150mg1瓶) 薬価を比較する

添付文書(PDF)

基本情報

薬効分類

分子標的薬(トラスツズマブ〔抗HER2ヒト化モノクローナル抗体〕)詳しく見る

  • がん細胞の増殖に関わるHER2という物質に結合することで、抗体依存性の細胞障害作用や細胞増殖のシグナル伝達抑制作用などにより、HER2が過剰発現しているがんへ抗腫瘍効果をあらわす薬
分子標的薬(トラスツズマブ〔抗HER2ヒト化モノクローナル抗体〕)の代表的な商品名
  • ハーセプチン

効能・効果詳しく見る

  • HER2過剰発現が確認された乳癌
  • HER2過剰発現が確認された治癒切除不能な進行・再発の胃癌

注意すべき副作用詳しく見る

脱毛症駆出率低下好中球減少貧血下痢ニューロパチー悪心疲労心障害心不全

用法・用量(主なもの)詳しく見る

  • HER2過剰発現が確認された乳癌にはA法又はB法を使用する
  • HER2過剰発現が確認された治癒切除不能な進行・再発の胃癌には他の抗悪性腫瘍剤との併用でB法を使用する
  • A法:1日1回、トラスツズマブ(遺伝子組換え)[トラスツズマブ後続3]として初回投与時には4mg/kg(体重)を、2回目以降は2mg/kgを90分以上かけて1週間間隔で点滴静注する
  • B法:1日1回、トラスツズマブ(遺伝子組換え)[トラスツズマブ後続3]として初回投与時には8mg/kg(体重)を、2回目以降は6mg/kgを90分以上かけて3週間間隔で点滴静注する
    • なお、初回投与の忍容性が良好であれば、2回目以降の投与時間は30分間まで短縮できる

禁忌・原則禁忌

  • 病気や症状に応じた注意事項
    • 過敏症
    • 重篤な心障害

副作用

主な副作用

脱毛症下痢ニューロパチー悪心疲労頭痛発疹ALT増加関節痛味覚異常倦怠感

重大な副作用

駆出率低下好中球減少貧血心障害心不全呼吸困難起座呼吸咳嗽S3ギャロップ末梢性浮腫心原性ショック肺浮腫心嚢液貯留心筋症心膜炎不整脈徐脈白血球減少アナフィラキシー間質性肺炎肺炎肺障害肺線維症アレルギー性肺炎急性呼吸促迫症候群血小板減少肝不全黄疸肝炎肝障害ショック低血圧頻脈顔面浮腫眩暈耳鳴喘息喘鳴血管浮腫咽頭浮腫気管支痙攣呼吸不全非心原性肺浮腫胸水低酸素症腎障害腎不全昏睡脳血管障害脳浮腫敗血症腫瘍崩壊症候群

上記以外の副作用

浮腫健忘自律神経失調睡眠障害短時間睡眠不眠症口内炎口内乾燥消化不良食欲不振腹痛腹部膨満便秘嘔吐ほてり右脚ブロック拡張機能障害血栓塞栓症血栓性静脈炎高血圧充血心筋線維症心血栓症心電図再分極異常心房細動僧帽弁疾患僧帽弁閉鎖不全症伝導障害動悸肺高血圧症肺塞栓症鼻乾燥鼻出血鼻漏頻呼吸無気肺血小板増加皮膚そう痒症光線過敏症紅斑紫斑手掌・足底発赤知覚不全症候群爪障害皮膚炎皮膚乾燥皮膚感染皮膚色素過剰AST増加ビリルビン減少肝腫大クレアチニン増加腎結石眼障害眼乾燥眼痛動脈硬化性網膜症霧視流涙増加筋骨格痛筋肉痛骨痛四肢痛カリウム減少カリウム増加ナトリウム増加過少食高血糖インフルエンザ様疾患悪寒月経不順創傷感染創離開体重減少体重増加帯状疱疹脱力発熱無力症膀胱炎上気道感染鼻炎鼻咽頭炎咽頭炎副鼻腔炎運動失調不全麻痺しびれしびれ感錯感覚傾眠不安うつ病筋緊張亢進思考異常感覚鈍麻振戦嗜眠回転性眩暈浮動性眩暈腸炎口腔内潰瘍鼓腸上腹部痛胃炎嚥下障害血管拡張潮紅熱感リンパ浮腫起立性低血圧鼻潰瘍鼻部不快感咽喉頭疼痛疼痛気管支炎しゃっくりプロトロンビン減少ヘモグロビン減少過敏症発汗ざ瘡蕁麻疹斑状丘疹状皮疹爪破損皮膚亀裂皮膚色素沈着障害排尿困難腎クレアチニンクリアランス減少中毒性ネフロパシー結膜炎視力障害インフルエンザ胸痛背部痛感染症頚部痛難聴尿路感染症乳房痛蜂巣炎冷感粘膜乾燥筋骨格硬直筋痙縮胸部不快感粘膜炎症丹毒脱水低カリウム血症低ナトリウム血症高クレアチニン血症口腔カンジダ症低アルブミン血症

注意事項

病気や症状に応じた注意事項

  • 禁止
    • 過敏症
  • 原則禁止
    • 重篤な心障害
  • 相対禁止
    • 重篤な心障害
  • 慎重投与
    • 冠動脈疾患
    • 狭心症
    • 高血圧症
    • 心筋梗塞
    • 心不全症状
    • アントラサイクリン系薬剤の前治療歴
    • アントラサイクリン系薬剤投与中
    • 安静時呼吸困難<肺転移・循環器疾患等による>
    • 胸部へ放射線照射中
    • 左室駆出率<LVEF>が低下
    • コントロール不能な不整脈
    • 臨床上重大な心臓弁膜症
  • 注意
    • アントラサイクリン系薬剤投与中
    • 抗悪性腫瘍剤を併用
    • 胸部への放射線照射との併用

患者の属性に応じた注意事項

  • 相対禁止
    • 妊婦・産婦
    • 新生児(低出生体重児を含む)
  • 慎重投与
    • 高齢者

年齢や性別に応じた注意事項

  • 慎重投与
    • 高齢者(65歳〜)

相互作用

薬剤との相互作用

薬剤名 影響
アントラサイクリン系薬剤 心障害
アントラサイクリン系薬剤 心不全
アントラサイクリン系薬剤 呼吸困難
アントラサイクリン系薬剤 起座呼吸
アントラサイクリン系薬剤 咳嗽
アントラサイクリン系薬剤 S3ギャロップ
アントラサイクリン系薬剤 駆出率低下
アントラサイクリン系薬剤 末梢性浮腫
アントラサイクリン系薬剤 心原性ショック
アントラサイクリン系薬剤 肺浮腫
アントラサイクリン系薬剤 心嚢液貯留
アントラサイクリン系薬剤 心筋症
アントラサイクリン系薬剤 心膜炎
アントラサイクリン系薬剤 不整脈
アントラサイクリン系薬剤 徐脈
アントラサイクリン系薬剤 心不全等の心障害が現れやすい
抗悪性腫瘍剤 急性白血病
抗悪性腫瘍剤 骨髄異形成症候群
抗悪性腫瘍剤 MDS
骨髄抑制を有する抗悪性腫瘍剤 発熱性好中球減少の発現率が上昇

処方理由

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    添付文書

    効果・効能(添付文書全文)

    1.HER2過剰発現が確認された乳癌。
    2.HER2過剰発現が確認された治癒切除不能な進行・再発の胃癌。
    <効能・効果に関連する使用上の注意>
    1.HER2過剰発現の検査は、十分な経験を有する病理医又は検査施設において実施する。
    2.HER2過剰発現が確認された胃癌の場合:
    1).胃癌の場合、本剤による術後補助化学療法の有効性及び安全性は確立していない。
    2).胃癌の場合、接合部領域における原発部位、組織型等に関して添付文書の「臨床成績」の項の内容を熟知し、適応患者の選択を行う。

    用法・用量(添付文書全文)

    HER2過剰発現が確認された乳癌にはA法又はB法を使用する。HER2過剰発現が確認された治癒切除不能な進行・再発の胃癌には他の抗悪性腫瘍剤との併用でB法を使用する。
    A法:1日1回、トラスツズマブ(遺伝子組換え)[トラスツズマブ後続3]として初回投与時には4mg/kg(体重)を、2回目以降は2mg/kgを90分以上かけて1週間間隔で点滴静注する。
    B法:1日1回、トラスツズマブ(遺伝子組換え)[トラスツズマブ後続3]として初回投与時には8mg/kg(体重)を、2回目以降は6mg/kgを90分以上かけて3週間間隔で点滴静注する。
    なお、初回投与の忍容性が良好であれば、2回目以降の投与時間は30分間まで短縮できる。
    <用法・用量に関連する使用上の注意>
    1.HER2過剰発現が確認された乳癌における術後補助化学療法においては、次の点に注意する。
    1).乳癌における術後補助化学療法においては、1年を超える投与の有効性及び安全性は確立していない。
    2).乳癌における術後補助化学療法においては、本剤は添付文書の「臨床成績」の項を熟知した上で投与する。
    2.HER2過剰発現が確認された治癒切除不能な進行・再発の胃癌においては、次の点に注意する。
    1).治癒切除不能な進行・再発の胃癌においては、本剤は、他の抗悪性腫瘍剤との併用により開始し、本剤と併用する抗悪性腫瘍剤は、添付文書の「臨床成績」の項の内容を熟知した上で、選択する。
    2).治癒切除不能な進行・再発の胃癌においては、併用する抗悪性腫瘍剤の添付文書を熟読する。
    3.本剤を投与する場合に、何らかの理由により予定された投与が遅れた際には、次のとおり投与することが望ましい。
    1).投与予定日より1週間以内の遅れで投与する際は、A法では2mg/kgを、B法では6mg/kgを投与する。
    2).投与予定日より1週間を超えた後に投与する際は、改めて初回投与量(A法では4mg/kg、B法では8mg/kg)で投与を行う(なお、次回以降はA法では2mg/kgを1週間間隔で、B法では6mg/kgを3週間間隔で投与する)。
    4.本剤の投与時には、日局注射用水(7.2mL)により溶解してトラスツズマブ[トラスツズマブ後続3]21mg/mLの濃度とした後、必要量を注射筒で抜き取り、直ちに日局生理食塩液250mLに希釈し、点滴静注する[ブドウ糖溶液と混合した場合、蛋白凝集が起こる恐れがある]。

    副作用(添付文書全文)簡潔に見る

    HER2過剰発現が確認された遠隔転移を有する乳癌患者を対象とした国際共同第3相臨床試験において、安全性評価対象349例中、171例(49.0%)に副作用が認められた。主な副作用は、脱毛症35例(10.0%)、駆出率低下32例(9.2%)、Infusion reaction31例(8.9%)、好中球減少29例(8.3%)、貧血18例(5.2%)、下痢15例(4.3%)、ニューロパチー14例(4.0%)、悪心11例(3.2%)、白血球減少11例(3.2%)、疲労10例(2.9%)等であった。そのうち、日本人18例中、16例(88.9%)に副作用が認められ、主な副作用は、Infusion reaction6例(33.3%)、脱毛症5例(27.8%)、ニューロパチー4例(22.2%)、味覚異常4例(22.2%)、倦怠感3例(16.7%)、悪心3例(16.7%)等であった(承認時)。
    1.重大な副作用
    1).心障害(10.9%):心不全(症候:呼吸困難、起座呼吸、咳嗽等、症状・異常:S3ギャロップ、駆出率低下、末梢性浮腫等)、心原性ショック、肺浮腫、心嚢液貯留、心筋症、心膜炎、不整脈、徐脈等が本剤又は先行バイオ医薬品(トラスツズマブ(遺伝子組換え)製剤)において報告されているので、本剤投与中は心症状の発現状況・重篤度等に応じて必ず心機能検査(心エコー等)を行い、患者の状態(左室駆出率(LVEF)の変動を含む)を十分に観察し、また、アントラサイクリン系薬剤投与中の患者では先行バイオ医薬品(トラスツズマブ(遺伝子組換え)製剤)投与により心障害の発現頻度が上昇することが報告されているので、特に注意し、異常が認められた場合には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与継続を検討し、適切な処置を行う(但し、症状が重篤な場合には、投与を中止し、適切な処置を行う)。
    2).ショック(頻度不明)、アナフィラキシー(0.9%):低血圧、頻脈、顔面浮腫、眩暈、耳鳴、呼吸困難、喘息、喘鳴、血管浮腫、咽頭浮腫、気管支痙攣、呼吸不全、非心原性肺浮腫、胸水、低酸素症等が現れることがあるので、患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には、直ちに投与を中止し、適切な処置を行う。
    3).間質性肺炎・肺障害(0.9%):間質性肺炎、肺線維症、肺炎(アレルギー性肺炎等を含む)、急性呼吸促迫症候群等の肺障害が現れることがあるので、患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には、直ちに投与を中止し、適切な処置を行う。
    4).白血球減少(3.2%)、好中球減少(8.3%)、血小板減少(1.4%)、貧血(5.2%):このような症状が現れることがあるので患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には、投与中止等の適切な処置を行う。
    5).肝不全、黄疸、肝炎、肝障害(0.6%:肝不全、黄疸、肝炎、肝障害に関連する事象の頻度):このような症状が現れることがあるので患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には、投与中止等の適切な処置を行う。
    6).腎障害(頻度不明):腎不全、腎障害が現れることがあるので患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には、投与中止等の適切な処置を行う。
    7).昏睡、脳血管障害、脳浮腫(いずれも頻度不明):このような症状が現れることがあるので患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には、投与中止等の適切な処置を行う。
    8).敗血症(頻度不明):敗血症が現れることがあるので患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には、投与中止等の適切な処置を行う。
    9).腫瘍崩壊症候群(頻度不明):腫瘍崩壊症候群が現れることがあるので、血清中電解質濃度及び腎機能検査を行うなど、患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置(生理食塩液、高尿酸血症治療剤等の投与、透析等)を行うとともに、症状が回復するまで患者の状態を十分に観察する。
    2.その他の副作用:次のような副作用が現れた場合には、症状に応じて休薬等の適切な処置を行う。
    1).精神神経系:(2〜10%未満)ニューロパチー、頭痛、(2%未満)眩暈、健忘、自律神経失調、睡眠障害、短時間睡眠、不眠症、味覚異常、(頻度不明)運動失調、不全麻痺、しびれ(しびれ感)、錯感覚、傾眠、不安、うつ病、筋緊張亢進、思考異常、感覚鈍麻、振戦、嗜眠、回転性眩暈、浮動性眩暈。
    2).消化器:(2〜10%未満)悪心、下痢、(2%未満)口内炎、口内乾燥、消化不良、食欲不振、腹痛、腹部膨満、便秘、嘔吐、(頻度不明)腸炎、口腔内潰瘍形成、鼓腸、上腹部痛、胃炎、嚥下障害。
    3).循環器:(2%未満)ほてり、右脚ブロック、拡張機能障害、血栓塞栓症、血栓性静脈炎、高血圧、充血、心筋線維症、心血栓症、心電図再分極異常、心房細動、僧帽弁疾患、僧帽弁閉鎖不全症、伝導障害、動悸、頻脈、(頻度不明)血管拡張、潮紅、熱感、低血圧、リンパ浮腫、起立性低血圧。
    4).呼吸器:(2%未満)咳嗽、肺高血圧症、肺塞栓症、鼻乾燥、鼻出血、鼻漏、頻呼吸、無気肺、胸水、呼吸困難、(頻度不明)喘息、鼻潰瘍、鼻部不快感、咽喉頭疼痛、気管支炎、しゃっくり。
    5).血液:(2%未満)血小板増加、(頻度不明)プロトロンビン減少、ヘモグロビン減少。
    6).皮膚:(10%以上)脱毛症、(2〜10%未満)発疹、(2%未満)皮膚そう痒症、光線過敏症、紅斑、紫斑、手掌・足底発赤知覚不全症候群、爪障害、皮膚炎、皮膚乾燥、皮膚感染、皮膚色素過剰、(頻度不明)発汗、ざ瘡、蕁麻疹、斑状丘疹状皮疹、爪破損、皮膚亀裂、皮膚色素沈着障害。
    7).肝臓:(2〜10%未満)ALT増加(GPT増加)、(2%未満)AST増加(GOT増加)、ビリルビン減少、肝腫大。
    8).腎臓:(2%未満)クレアチニン増加、腎結石、(頻度不明)排尿困難、腎クレアチニンクリアランス減少、中毒性ネフロパシー。
    9).眼:(2%未満)眼障害、眼乾燥、眼痛、動脈硬化性網膜症、霧視、流涙増加、(頻度不明)結膜炎、視力障害。
    10).筋骨格系:(2〜10%未満)関節痛、(2%未満)筋骨格痛、筋肉痛、骨痛、四肢痛。
    11).代謝:(2%未満)カリウム減少、カリウム増加、ナトリウム増加、過少食、高血糖。
    12).その他:(2〜10%未満)疲労、(2%未満)インフルエンザ様疾患、悪寒、月経不順、倦怠感、創傷感染、創離開、体重減少、体重増加、帯状疱疹、脱力、発熱、浮腫、無力症、膀胱炎、末梢性浮腫、上気道感染(鼻炎、鼻咽頭炎、咽頭炎、副鼻腔炎等)、(頻度不明)疼痛、胸痛、背部痛、感染症、頚部痛、難聴、尿路感染症、乳房痛、蜂巣炎、冷感、粘膜乾燥、筋骨格硬直、筋痙縮、胸部不快感、粘膜炎症、インフルエンザ、丹毒、脱水、低カリウム血症、低ナトリウム血症、高クレアチニン血症、口腔カンジダ症、耳鳴、過敏症、低アルブミン血症。
    頻度不明:本剤の承認時の臨床試験で認められていないため頻度不明であるが、先行バイオ医薬品で認められているもの。

    使用上の注意(添付文書全文)簡潔に見る

    (警告)
    1.本剤を含むがん化学療法は、緊急時に十分対応できる医療施設において、がん化学療法に十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本剤が適切と判断される症例についてのみ実施する。適応患者の選択にあたっては、本剤及び各併用薬剤の添付文書を参照して十分注意する。また、治療開始に先立ち、患者又はその家族に有効性及び危険性を十分説明し、同意を得てから投与する。
    2.心不全等の重篤な心障害が現れ、死亡に至った例も先行バイオ医薬品(トラスツズマブ(遺伝子組換え)製剤)において報告されているので、必ず本剤投与開始前には、患者の心機能を確認し、また、本剤投与中は適宜心機能検査(心エコー等)を行い患者の状態(左室駆出率(LVEF)の変動を含む)を十分に観察する。特に次の患者については、心機能検査(心エコー等)を頻回に行う。
    1).アントラサイクリン系薬剤投与中の患者又はアントラサイクリン系薬剤の前治療歴のある患者[心機能検査(心エコー等)を頻回に行う]。
    2).胸部へ放射線照射中の患者[心機能検査(心エコー等)を頻回に行う]。
    3).心不全症状のある患者[心機能検査(心エコー等)を頻回に行う]。
    4).冠動脈疾患(心筋梗塞、狭心症等)の患者又はその既往歴のある患者[心機能検査(心エコー等)を頻回に行う]。
    5).高血圧症の患者又はその既往歴のある患者[心機能検査(心エコー等)を頻回に行う]。
    3.投与中又は投与開始後24時間以内に多く現れるInfusion reactionのうち、アナフィラキシー、肺障害等の重篤な副作用(気管支痙攣、重度血圧低下、急性呼吸促迫症候群等)が発現し死亡に至った例が先行バイオ医薬品(トラスツズマブ(遺伝子組換え)製剤)において報告されており、これらの副作用は、特に安静時呼吸困難<肺転移・循環器疾患等による>のある患者又はその既往歴のある患者において重篤化しやすいので、患者の状態を十分に観察しながら慎重に投与する。
    (禁忌)
    本剤の成分又は他のトラスツズマブ製剤に対し過敏症の既往歴のある患者。
    (原則禁忌)
    次の患者については、本剤投与による有益性と危険性を慎重に評価する:重篤な心障害のある患者。
    (慎重投与)
    1.アントラサイクリン系薬剤投与中の患者又はアントラサイクリン系薬剤の前治療歴のある患者[心不全等の心障害が現れやすい]。
    2.胸部へ放射線照射中の患者[心不全等の心障害が現れやすい]。
    3.心不全症状のある患者又はその既往歴のある患者[症状が悪化する恐れがある]。
    4.左室駆出率<LVEF>が低下している患者、コントロール不能な不整脈のある患者、臨床上重大な心臓弁膜症のある患者[症状が悪化する恐れがある]。
    5.冠動脈疾患(心筋梗塞、狭心症等)の患者又はその既往歴のある患者[症状が悪化する恐れがあり、又は心不全等の心障害が現れやすい]。
    6.高血圧症の患者又はその既往歴のある患者[心不全等の心障害が現れやすい]。
    7.安静時呼吸困難<肺転移・循環器疾患等による>のある患者又はその既往歴のある患者[Infusion reactionが重篤化しやすい]。
    8.高齢者。
    (重要な基本的注意)
    1.心不全等の重篤な心障害が現れることがあるので、必ず本剤投与開始前には、患者の心機能を確認し、本剤投与中は心症状の発現状況・重篤度等に応じて適宜心機能検査(心エコー等)を行い、患者の状態(左室駆出率(LVEF)の変動を含む)を十分に観察し、休薬、投与再開、あるいは中止を判断する。また、胸部への放射線照射との併用時には、放射線の適切な治療計画を設定した上で、心障害の発現に留意する。
    2.投与中又は投与開始後24時間以内に多く現れるInfusion reaction(症状:発熱、悪寒、悪心、嘔吐、疼痛、頭痛、咳嗽、眩暈、発疹、無力症等)が約40%の患者において報告されており(先行バイオ医薬品(トラスツズマブ(遺伝子組換え)製剤)のHER2過剰発現が確認された転移性乳癌の承認時)、これらの症状は、通常軽度〜中等度で主に本剤の初回投与時に現れやすいので、患者の状態を十分に観察し異常が認められた場合には、適切な処置(解熱鎮痛剤、抗ヒスタミン剤の投与等)を行うとともに症状が回復するまで患者の状態を十分に観察する。
    3.Infusion reactionのうち、アナフィラキシー、肺障害等の重篤な副作用(気管支痙攣、重度血圧低下、急性呼吸促迫症候群等)が発現し死亡に至った例が先行バイオ医薬品(トラスツズマブ(遺伝子組換え)製剤)において報告されているので、患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には適切な処置(酸素吸入、β−アゴニスト・副腎皮質ホルモン剤の投与等)を行うとともに、症状が回復するまで患者の状態を十分に観察し、また、本剤投与中にこれらの異常が認められた場合には直ちに投与を中止する。なお、このような症状が現れた患者において再投与の可否を判断する基準は確立していない。
    4.Infusion reactionの発現回避等を目的とした前投薬(抗ヒスタミン剤、副腎皮質ホルモン剤等)に関する有用性は確認されていない。
    5.HER2過剰発現が確認された乳癌における術前補助化学療法<A法・B法>、術後補助化学療法のA法及び転移性乳癌のB法に本剤を使用する際には、関連文献(「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議 公知申請への該当性に係る報告書」等)を熟読する。
    6.本剤の使用にあたっては、本剤と一般名が類似しているトラスツズマブ エムタンシンとの取り違えに注意する。
    (高齢者への投与)
    高齢者では生理機能が低下しているので、特に心機能、肝機能・腎機能検査、血液検査を行うなど患者の状態を観察しながら慎重に投与する。
    (妊婦・産婦・授乳婦等への投与)
    1.妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、本剤投与により胎児に影響を及ぼす可能性があることを十分説明し、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与し、妊娠する可能性のある婦人には、本剤投与中、適切な避妊法を用いるよう指導する(また、本剤投与終了後も最低7カ月間は避妊するよう指導する)[先行バイオ医薬品(トラスツズマブ(遺伝子組換え)製剤)を投与した妊婦に羊水過少が起きたとの報告があり、また、羊水過少を発現した症例で、胎児腎不全・新生児腎不全、胎児発育遅延、新生児呼吸窮迫症候群、胎児肺形成不全等が認められ死亡に至った例も報告されている(先行バイオ医薬品(トラスツズマブ(遺伝子組換え)製剤)の動物実験(サル)において、胎盤通過(1、5、25mg/kg反復投与)が報告されているが、胎仔への影響は報告されていない)]。
    2.授乳婦に投与する場合には、授乳を避けさせる[先行バイオ医薬品(トラスツズマブ(遺伝子組換え)製剤)の動物実験(サル)において、乳汁への移行(25mg/kg反復投与)が報告されている]。
    (小児等への投与)
    低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない。
    (適用上の注意)
    1.調製時:
    1).本剤の調製時には、次記の換算式により投与に必要な抜き取り量を算出する。
    <体重あたりの換算式>
    A法:
    初回:抜き取り量(mL)=体重(kg)×4(mg/kg)÷21(mg/mL)。
    2回目以降:抜き取り量(mL)=体重(kg)×2(mg/kg)÷21(mg/mL)。
    B法:
    初回:抜き取り量(mL)=体重(kg)×8(mg/kg)÷21(mg/mL)。
    2回目以降:抜き取り量(mL)=体重(kg)×6(mg/kg)÷21(mg/mL)。
    (添付文書の末尾に、抜き取り量の目安を掲載している)。
    2).調製時には、日局注射用水、日局生理食塩液以外は使用しない。
    3).溶解時は静かに転倒混和し、ほぼ泡が消えるまで数分間放置する[本剤はポリソルベートを含有しているので、泡立ちやすい]。
    4).用時調製し、調製後は速やかに使用する(また、残液は廃棄する)。
    2.投与時:
    1).他剤<日局注射用水・日局生理食塩液以外>との混注をしない。
    2).ブドウ糖溶液との混合を避け、本剤とブドウ糖溶液の同じ点滴ラインを用いた同時投与は行わない[本剤と5%ブドウ糖溶液を混合した場合、蛋白凝集が起こる恐れがある]。
    3).点滴静注のみとし、静脈内大量投与、急速静注をしない。
    (その他の注意)
    1.本剤投与により抗トラスツズマブ抗体が出現したとの報告(349例中1例)があるが、当該症例において副作用は認められなかった。
    2.先行バイオ医薬品(トラスツズマブ(遺伝子組換え)製剤)と他の抗悪性腫瘍剤を併用した患者に、急性白血病、骨髄異形成症候群(MDS)が発生したとの報告がある。
    3.無作為化比較試験にて、他の骨髄抑制を有する抗悪性腫瘍剤に先行バイオ医薬品(トラスツズマブ(遺伝子組換え)製剤)を併用した場合、その抗悪性腫瘍剤単独と比較し発熱性好中球減少の発現率が上昇したとの報告がある。
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