日経メディカル処方薬事典データ協力:株式会社メドレー

トーリセル点滴静注液25mg基本情報

先発品(後発品なし)

一般名:テムシロリムス注射液

製薬会社:ファイザー

薬価・規格: 136713円(25mg1mL1瓶(希釈液付)) 薬価を比較する

添付文書(PDF)

基本情報

薬効分類

分子標的薬(mTOR阻害薬)詳しく見る

  • がん細胞の増殖や血管の新生などに必要な物質の働きを阻害することで抗腫瘍効果をあらわす薬
分子標的薬(mTOR阻害薬)の代表的な商品名
  • トーリセル
  • アフィニトール

効能・効果詳しく見る

  • 根治切除不能又は転移性の腎細胞癌

注意すべき副作用詳しく見る

間質性肺疾患呼吸困難咳嗽発熱高血糖糖尿病耐糖能障害肺炎ニューモシスティス肺炎重篤な感染症

用法・用量(主なもの)詳しく見る

  • 通常、成人にはテムシロリムスとして25mgを1週間に1回、30〜60分間かけて点滴静脈内投与する
    • なお、患者の状態により適宜減量する
  • (用法及び用量に関連する注意)7.1. サイトカイン製剤を含む他の抗悪性腫瘍剤との併用について、有効性及び安全性は確立していない〔15.1、17.1.2参照〕
  • 7.2. 間質性肺疾患が発現した場合は、症状、重症度に応じて、次の目安を考慮して、休薬又は中止すること〔1.2、8.1、11.1.1参照〕
  • [間質性肺疾患に対する休薬・中止の目安]1). 無症候性で画像所見異常のみの間質性肺疾患:投与継続
  • 2). 軽度臨床症状<呼吸困難・咳嗽等>の間質性肺疾患<日常生活に支障なし>:症状が回復するまで休薬すること
  • 3). 重度症状<呼吸困難・咳嗽等>の間質性肺疾患<日常生活に支障・要酸素療法>:投与中止
  • 4). 臨床症状に増悪傾向を認め肺拡散能の低下を認める間質性肺疾患:投与中止
  • 5). 肺の基礎疾患があり、臨床上の変化を認める間質性肺疾患又は画像所見上の変化を認める間質性肺疾患:投与中止
  • 7.3. 間質性肺疾患以外の重度<グレード3以上>の副作用が発現した場合は、回復まで本剤の投与を休止し、3週間以内に回復が認められ、再投与を行う場合には、投与量を1レベル減量して投与すること(減量のレベル:開始用量25mg→20mg→15mg→10mg)
  • 7.4. infusion reactionを予防するため、本剤の投与前に、抗ヒスタミン剤(d−クロルフェニラミンマレイン酸塩、ジフェンヒドラミン塩酸塩等)を投与すること〔8.2、11.1.2参照〕

禁忌・原則禁忌

  • 病気や症状に応じた注意事項
    • 重度過敏症
  • 患者の属性に応じた注意事項
    • 妊婦・産婦

副作用

主な副作用

呼吸困難咳嗽発熱発疹そう痒性皮疹斑状丘疹状皮疹膿疱性皮疹湿疹皮膚そう痒症爪障害ざ瘡

重大な副作用

間質性肺疾患高血糖糖尿病耐糖能障害肺炎ニューモシスティス肺炎重篤な感染症口内炎貧血血小板減少白血球減少好中球減少静脈血栓塞栓症深部静脈血栓症肺塞栓症血栓性静脈炎腎不全消化管穿孔胸水脳出血リンパ球減少致命的転帰重度infusion reactioninfusion reaction潮紅胸痛低血圧無呼吸意識消失アナフィラキシー心嚢液貯留痙攣感染症感染症悪化日和見感染日和見感染悪化皮膚粘膜眼症候群Stevens−Johnson症候群横紋筋融解症口腔内潰瘍舌炎口腔内痛

上記以外の副作用

皮膚乾燥鼻出血食欲不振悪心下痢嘔吐腹痛ALT上昇AST上昇ALP上昇γ−GTP上昇肝機能障害高コレステロール血症高脂血症低リン酸血症高トリグリセリド血症低カリウム血症クレアチニン上昇上気道感染無力症浮腫粘膜炎疲労疼痛悪寒剥脱性皮膚炎高血圧腹部膨満歯肉炎消化管出血咽頭炎細菌感染ウイルス感染蜂巣炎帯状疱疹単純ヘルペス気管支炎膿瘍鼻炎毛包炎尿路感染排尿困難血尿膀胱炎頻尿結膜炎流涙障害白内障不眠症味覚消失味覚異常不安うつ病筋肉痛下肢痙攣関節痛背部痛倦怠感創傷治癒遅延

注意事項

病気や症状に応じた注意事項

  • 禁止
    • 重度過敏症
  • 注意
    • 感染症
    • 結核
    • 手術時
    • 重度肝機能障害
    • 肝炎ウイルス感染
    • 中等度肝機能障害
    • B型肝炎ウイルスキャリア
    • 軽度肝機能障害
    • 肝炎ウイルスキャリア
    • 肺に間質性陰影
    • 肺の基礎疾患
    • HBs抗原陰性
  • 投与に際する指示
    • 手術時
    • 重度肝機能障害

患者の属性に応じた注意事項

  • 禁止
    • 妊婦・産婦
  • 慎重投与
    • 高齢者
  • 注意
    • 授乳婦
    • 新生児(低出生体重児を含む)
    • 乳児
    • 幼児・小児

年齢や性別に応じた注意事項

  • 慎重投与
    • 高齢者(65歳〜)
  • 注意
    • 小児等(0歳〜14歳)

相互作用

薬剤との相互作用

薬剤名 影響
抗ヒスタミン剤 中枢神経抑制作用の増強
生ワクチン 免疫抑制下で生ワクチンを接種すると発症
麻疹ワクチン 免疫抑制下で生ワクチンを接種すると発症
風疹ワクチン 免疫抑制下で生ワクチンを接種すると発症
経口生ポリオワクチン 免疫抑制下で生ワクチンを接種すると発症
BCGワクチン 免疫抑制下で生ワクチンを接種すると発症
CYP3A酵素誘導剤 テムシロリムス及び代謝物のシロリムスの血中濃度が低下し本剤の有効性が減弱
カルバマゼピン テムシロリムス及び代謝物のシロリムスの血中濃度が低下し本剤の有効性が減弱
フェニトイン テムシロリムス及び代謝物のシロリムスの血中濃度が低下し本剤の有効性が減弱
バルビツール酸誘導体 テムシロリムス及び代謝物のシロリムスの血中濃度が低下し本剤の有効性が減弱
リファブチン テムシロリムス及び代謝物のシロリムスの血中濃度が低下し本剤の有効性が減弱
リファンピシン類 テムシロリムス及び代謝物のシロリムスの血中濃度が低下し本剤の有効性が減弱
CYP3A酵素阻害剤 テムシロリムス及びその代謝物であるシロリムスの血中濃度が上昇
HIVプロテアーゼ阻害剤 テムシロリムス及びその代謝物であるシロリムスの血中濃度が上昇
ネルフィナビル テムシロリムス及びその代謝物であるシロリムスの血中濃度が上昇
リトナビル テムシロリムス及びその代謝物であるシロリムスの血中濃度が上昇
抗真菌剤 テムシロリムス及びその代謝物であるシロリムスの血中濃度が上昇
イトラコナゾール テムシロリムス及びその代謝物であるシロリムスの血中濃度が上昇
ケトコナゾール テムシロリムス及びその代謝物であるシロリムスの血中濃度が上昇
ボリコナゾール テムシロリムス及びその代謝物であるシロリムスの血中濃度が上昇
マクロライド系抗生物質 テムシロリムス及びその代謝物であるシロリムスの血中濃度が上昇
エリスロマイシン テムシロリムス及びその代謝物であるシロリムスの血中濃度が上昇
クラリスロマイシン テムシロリムス及びその代謝物であるシロリムスの血中濃度が上昇
ベラパミル テムシロリムス及びその代謝物であるシロリムスの血中濃度が上昇
アプレピタント テムシロリムス及びその代謝物であるシロリムスの血中濃度が上昇
不活化ワクチン 効果が得られない
インフルエンザワクチン 効果が得られない
ACE阻害剤 血管神経性浮腫反応<投与開始2ヵ月後に発現した遅延性反応を含む>
エナラプリル 血管神経性浮腫反応<投与開始2ヵ月後に発現した遅延性反応を含む>
リシノプリル 血管神経性浮腫反応<投与開始2ヵ月後に発現した遅延性反応を含む>
キナプリル 血管神経性浮腫反応<投与開始2ヵ月後に発現した遅延性反応を含む>

飲食物との相互作用

  • グレープフルーツジュース
  • セントジョーンズワート(セイヨウオトギリソウ)を含むもの

処方理由

この薬に関連した記事(日経メディカル Online内)もっと見る

    添付文書

    効果・効能(添付文書全文)

    根治切除不能又は転移性の腎細胞癌。
    (効能又は効果に関連する注意)
    5.1. 本剤の術後補助化学療法としての有効性及び安全性は確立していない。
    5.2. 「17.臨床成績」の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に踏まえた上で、適応患者の選択を行うこと。

    用法・用量(添付文書全文)

    通常、成人にはテムシロリムスとして25mgを1週間に1回、30〜60分間かけて点滴静脈内投与する。なお、患者の状態により適宜減量する。
    (用法及び用量に関連する注意)
    7.1. サイトカイン製剤を含む他の抗悪性腫瘍剤との併用について、有効性及び安全性は確立していない〔15.1、17.1.2参照〕。
    7.2. 間質性肺疾患が発現した場合は、症状、重症度に応じて、次の目安を考慮して、休薬又は中止すること〔1.2、8.1、11.1.1参照〕。
    [間質性肺疾患に対する休薬・中止の目安]
    1). 無症候性で画像所見異常のみの間質性肺疾患:投与継続。
    2). 軽度臨床症状<呼吸困難・咳嗽等>の間質性肺疾患<日常生活に支障なし>:症状が回復するまで休薬すること。
    3). 重度症状<呼吸困難・咳嗽等>の間質性肺疾患<日常生活に支障・要酸素療法>:投与中止。
    4). 臨床症状に増悪傾向を認め肺拡散能の低下を認める間質性肺疾患:投与中止。
    5). 肺の基礎疾患があり、臨床上の変化を認める間質性肺疾患又は画像所見上の変化を認める間質性肺疾患:投与中止。
    7.3. 間質性肺疾患以外の重度<グレード3以上>の副作用が発現した場合は、回復まで本剤の投与を休止し、3週間以内に回復が認められ、再投与を行う場合には、投与量を1レベル減量して投与すること(減量のレベル:開始用量25mg→20mg→15mg→10mg)。
    7.4. infusion reactionを予防するため、本剤の投与前に、抗ヒスタミン剤(d−クロルフェニラミンマレイン酸塩、ジフェンヒドラミン塩酸塩等)を投与すること〔8.2、11.1.2参照〕。

    副作用(添付文書全文)簡潔に見る

    次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
    11.1. 重大な副作用
    11.1.1. 間質性肺疾患(6.2%):致命的転帰をたどることもあるので、呼吸困難、咳嗽、発熱等の臨床症状が認められた場合には、必要に応じて、肺機能検査(肺拡散能力[DLCO]、動脈血酸素飽和度測定等)を実施し、観察を十分に行うこと〔1.2、7.2、8.1参照〕。
    11.1.2. 重度infusion reaction(頻度不明):infusion reactionとして、潮紅、胸痛、呼吸困難、低血圧、無呼吸、意識消失、アナフィラキシー等の症状があらわれることがあり、致命的転帰をたどることもあるので、infusion reactionを発現した場合には、全ての徴候及び症状が完全に回復するまで患者を十分に観察すること〔7.4、8.2参照〕。
    11.1.3. 静脈血栓塞栓症(深部静脈血栓症、肺塞栓症等)(0.3%)、血栓性静脈炎(0.3%)。
    11.1.4. 腎不全(1.0%):致命的転帰をたどることがある〔8.7参照〕。
    11.1.5. 消化管穿孔(0.3%)。
    11.1.6. 心嚢液貯留(頻度不明)。
    11.1.7. 胸水(2.1%)。
    11.1.8. 痙攣(頻度不明)。
    11.1.9. 脳出血(0.3%)。
    11.1.10. 高血糖(26.2%):糖尿病、耐糖能障害等の高血糖があらわれることがある〔8.3参照〕。
    11.1.11. 感染症(5.9%):肺炎(ニューモシスティス肺炎を含む)等の重篤な感染症があらわれることがある。また、本剤の免疫抑制作用により、細菌、真菌、ウイルスあるいは原虫による感染症が発現又は感染症悪化や日和見感染が発現又は日和見感染悪化する可能性がある〔8.5参照〕。
    11.1.12. 皮膚粘膜眼症候群(Stevens−Johnson症候群)(頻度不明)。
    11.1.13. 横紋筋融解症(頻度不明)。
    11.1.14. 口内炎(37.6%):口内炎、口腔内潰瘍形成、舌炎、口腔内痛等があらわれることがある。
    11.1.15. 貧血(32.1%)、血小板減少(17.9%)、白血球減少(9.0%)、好中球減少(7.6%)、リンパ球減少(4.8%)。
    11.2. その他の副作用
    1). 皮膚:(5%以上)発疹(そう痒性皮疹、斑状丘疹状皮疹、膿疱性皮疹、湿疹を含む)(44.8%)、皮膚そう痒症、爪障害、ざ瘡、皮膚乾燥、(5%未満)剥脱性皮膚炎[必要に応じて、皮膚科を受診するよう患者を指導すること]。
    2). 循環器:(5%未満)高血圧。
    3). 呼吸器:(5%以上)鼻出血、咳嗽、呼吸困難。
    4). 消化器:(5%以上)食欲不振、悪心、下痢、嘔吐、腹痛、(5%未満)腹部膨満、歯肉炎、消化管出血。
    5). 肝臓:(5%以上)ALT上昇、AST上昇、ALP上昇、γ−GTP上昇等の肝機能障害。
    6). 代謝・内分泌:(5%以上)高コレステロール血症、高脂血症、低リン酸血症、高トリグリセリド血症、低カリウム血症。
    7). 腎臓:(5%以上)クレアチニン上昇。
    8). 感染症:(5%以上)上気道感染、(5%未満)咽頭炎、細菌感染・ウイルス感染(蜂巣炎、帯状疱疹、単純ヘルペス、気管支炎、膿瘍を含む)、鼻炎、毛包炎、尿路感染(排尿困難、血尿、膀胱炎、頻尿を含む)。
    9). 眼:(5%未満)結膜炎(流涙障害を含む)、白内障。
    10). 精神神経系:(5%未満)不眠症、味覚消失、味覚異常、不安、うつ病。
    11). 筋・骨格系:(5%未満)筋肉痛(下肢痙攣を含む)、関節痛、背部痛。
    12). その他:(5%以上)無力症(31.4%)、浮腫、粘膜炎、発熱、疲労、疼痛、悪寒、(5%未満)胸痛、倦怠感、(頻度不明)創傷治癒遅延。

    使用上の注意(添付文書全文)簡潔に見る

    (警告)
    1.1. 本剤の投与にあたっては、緊急時に十分対応できる医療施設において、がん化学療法に十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本療法が適切と判断される症例についてのみ実施すること。また、治療開始に先立ち、患者又はその家族に有効性及び危険性(特に、間質性肺疾患の初期症状、投与中の注意事項、死亡に至った例があること等に関する情報)を十分に説明し、同意を得てから投与すること。
    1.2. 臨床試験において、本剤の投与により、間質性肺疾患が認められており、死亡に至った例が報告されているので、投与に際しては咳嗽、呼吸困難、発熱等の臨床症状に注意するとともに、投与前及び投与中は定期的に胸部CT検査を実施すること(また、異常が認められた場合には、適切な処置を行うとともに、投与継続の可否について慎重に検討すること)〔7.2、8.1、11.1.1参照〕。
    1.3. 肝炎ウイルスキャリアの患者では、本剤の投与期間中に肝炎ウイルス再活性化を生じ、肝不全から死亡に至る可能性があるので、本剤の投与期間中又は投与終了後は、定期的に肝機能検査を行うなど、肝炎ウイルスの再活性化の徴候や症状の発現に注意すること。
    (禁忌)
    2.1. 本剤の成分又はシロリムス誘導体に対し重度過敏症の既往歴のある患者。
    2.2. 妊婦又は妊娠している可能性のある女性〔9.5妊婦の項参照〕。
    2.3. 生ワクチンを接種しないこと〔10.1参照〕。
    (重要な基本的注意)
    8.1. 間質性肺疾患があらわれることがあるので、投与開始前及び投与開始後は次の点に注意すること〔1.2、7.2、11.1.1参照〕。
    ・ 間質性肺疾患があらわれることがあるので、本剤投与前に、胸部CT検査を実施し、呼吸困難、咳嗽、発熱等の臨床症状の有無を確認した上で、投与開始の可否を慎重に判断すること。
    ・ 間質性肺疾患があらわれることがあるので、本剤投与開始後は、定期的な胸部CT検査を実施し、肺の異常所見の有無を慎重に観察すること。
    ・ 間質性肺疾患があらわれることがあるので、患者に対しては、呼吸困難、咳嗽、発熱等の臨床症状があらわれた場合には、直ちに連絡するよう指導すること。
    8.2. infusion reactionがあらわれることがあるので、本剤の投与は重度infusion reactionに備えて緊急時に十分な対応のできる準備を行った上で開始すること。2回目以降の本剤投与時に初めて重度infusion reactionを発現することもあるので、本剤投与中は毎回患者の状態に十分注意すること(本剤投与開始後はバイタルサインのモニタリングを行うなど患者の状態を十分に観察すること)〔7.4、11.1.2参照〕。
    8.3. 高血糖があらわれることがあるため、投与開始前及び投与開始後は、定期的に空腹時血糖値の測定を行うこと〔11.1.10参照〕。
    8.4. 脂質代謝異常があらわれることがあるため、本剤投与前及び投与中は、血清コレステロール、トリグリセリドの測定を行うこと。
    8.5. 本剤投与により、肝炎ウイルス再活性化、結核再活性化等する可能性があるので、本剤投与に先立って肝炎ウイルス、結核等の感染の有無を確認し、本剤投与前に適切な処置をしておくこと。本剤投与中は感染症の発現又は増悪に十分注意すること〔9.1.2、9.1.3、11.1.11参照〕。
    8.6. 創傷治癒を遅らせる可能性があるため、手術時は投与を中断することが望ましく、手術後の投与再開は患者の状態に応じて判断すること。
    8.7. 腎不全があらわれることがあるため、本剤の投与開始前及び投与開始後は定期的に血清クレアチニン、BUN等の腎機能検査を行うこと〔11.1.4参照〕。
    8.8. 本剤は無水エタノールを含有するため、前投薬で投与される抗ヒスタミン剤とアルコールの相互作用による中枢神経抑制作用の増強の可能性があるので、本剤投与後の患者の経過を観察し、アルコール等の影響が疑われる場合には、自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないよう注意すること。
    8.9. 低カリウム血症、低リン酸血症があらわれることがあるため、定期的に血中電解質検査を行うこと。
    (特定の背景を有する患者に関する注意)
    (合併症・既往歴等のある患者)
    9.1.1. 肺に間質性陰影を認める患者:間質性肺疾患が発症、重症化するおそれがある。
    9.1.2. 感染症を合併している患者:免疫抑制により感染症が悪化するおそれがある〔8.5参照〕。
    9.1.3. 肝炎ウイルス感染、結核等の感染又は既往を有する患者:免疫抑制により、肝炎ウイルス、結核等が再活性化する可能性がある。また、B型肝炎ウイルスキャリアの患者又はHBs抗原陰性の患者においてB型肝炎ウイルス再活性化による肝炎があらわれることがある〔8.5参照〕。
    (肝機能障害患者)
    9.3.1. 重度肝機能障害患者:減量を考慮すること(本剤の血中濃度が上昇するおそれがある)〔16.6.1参照〕。
    9.3.2. 軽度肝機能障害及び中等度肝機能障害患者:本剤の血中濃度が上昇するおそれがある〔16.6.1参照〕。
    (妊婦)
    妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、投与しないこと(動物実験(ラット、ウサギ)において、胚死亡率増加・胎仔死亡率増加、胎仔発育遅延が報告されており、また、動物実験(ウサギ)において、催奇形性作用(臍ヘルニア)が報告されている)〔2.2参照〕。
    (授乳婦)
    治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
    (小児等)
    小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
    (高齢者)
    患者の状態を観察しながら慎重に投与すること(海外の臨床試験において、高齢者では浮腫、下痢、肺炎等の副作用*を発現する可能性が高いと報告されている)。
    *:本剤25mg投与群で発現率10%以上の有害事象のうち、65歳以上の患者での発現率が65歳未満の患者の2倍以上かつインターフェロン−α投与群の65歳以上の患者での発現率が65歳未満の患者の2倍未満の副作用。
    (相互作用)
    テムシロリムス及びシロリムスはCYP3A4により代謝される。
    10.1. 併用禁忌:
    生ワクチン(乾燥弱毒生麻しんワクチン、乾燥弱毒生風しんワクチン、経口生ポリオワクチン、乾燥BCG等)〔2.3参照〕[免疫抑制下で生ワクチンを接種すると発症するおそれがあるので併用しないこと(免疫抑制下で生ワクチンを接種すると増殖し、病原性をあらわす可能性がある)]。
    10.2. 併用注意:
    1). CYP3A酵素誘導作用を有する薬剤(カルバマゼピン、フェニトイン、バルビツール酸系製剤、リファブチン、リファンピシン、セイヨウオトギリソウ<セント・ジョーンズ・ワート>含有食品(St.John’s Wort)等)[テムシロリムス及び代謝物のシロリムスの血中濃度が低下し本剤の有効性が減弱する可能性がある(これらの薬剤は、CYP3A4/5を誘導することにより、本剤及びその代謝物であるシロリムスの血中濃度を低下させるおそれがある)]。
    2). CYP3A酵素阻害作用を有する薬剤(プロテアーゼ阻害剤(ネルフィナビル、リトナビル等)、抗真菌剤(イトラコナゾール、ケトコナゾール、ボリコナゾール等)、マクロライド系抗生物質(エリスロマイシン、クラリスロマイシン等)、グレープフルーツジュース、ベラパミル、アプレピタント等)[テムシロリムス及びその代謝物であるシロリムスの血中濃度が上昇する可能性があるので、患者の状態を慎重に観察し、副作用発現に十分注意すること(これらの薬剤は、CYP3A4を阻害することにより、本剤及びその代謝物であるシロリムスの血中濃度を上昇させるおそれがある)]。
    3). 不活化ワクチン(不活化インフルエンザワクチン等)[ワクチンの効果が得られないおそれがある(免疫抑制作用によってワクチンに対する免疫が得られないおそれがある)]。
    4). ACE阻害剤(エナラプリル、リシノプリル、キナプリル等)[本剤とこの薬剤の併用により、血管神経性浮腫反応<投与開始2ヵ月後に発現した遅延性反応を含む>が報告されている(機序不明)]。
    (適用上の注意)
    14.1. 薬剤調製時の注意
    14.1.1. 本剤の調製は、過剰な室光及び日光を避けること。調製前に、不溶性異物と変色がないことを目視により確認すること。また、本剤を投与する際には、DEHP[di−(2−ethylhexyl)phthalate:フタル酸ジ−(2−エチルヘキシル)]を含まない輸液バック・ボトル、輸液セットを使用すること。
    14.1.2. 本剤は調製時の損失を考慮に入れ、次に示すように過量充填されているので、必ず次記14.1.3調製方法に従い注射液の調製を行うこと〔3.1参照〕。
    1). トーリセル点滴静注液25mg:実充填量1.2mL(テムシロリムスとして:30mg)。
    2). 添付希釈用液:実充填量2.2mL。
    14.1.3. 調製方法:本剤の調製は、無菌的に、二段階の希釈調製を行う。
    (1). 1バイアルに添付希釈用液1.8mLを加え、バイアルをよく振り混和し、気泡がおさまるまで待ち、微粒子がないことを目視により確認すること(20〜25℃では、24時間安定である)。なお、本剤を直接、日局生理食塩液で希釈しないこと。
    (2). (1)で希釈した液から2.5mLを抜き取り、日局生理食塩液250mLに速やかに混和し(本剤を混和する際は激しく振とうしないこと)、調製後6時間以内に投与を終了すること。
    14.1.4. 調製後の本剤は、配合変化のおそれがあるため、他の薬剤<日局生理食塩液は調製に用いる>とは混合しないこと。
    14.2. 薬剤投与時の注意
    本剤を投与する際には、孔径5μm以下のインラインフィルターを使用すること。
    (その他の注意)
    15.1. 臨床使用に基づく情報
    本剤15mg/週(本剤の承認用法・用量は、テムシロリムスとして25mg週1回投与である)静脈内投与にスニチニブ25mg経口投与(1〜28日)を併用した第1相臨床試験において、忍容性が認められなかった〔7.1参照〕。
    (取扱い上の注意)
    外箱開封後は遮光して保存すること。
    (保管上の注意)
    2〜8℃で保存。

    Information PR

    ログインしていません

    Close UpコンテンツPR

    ログインしていません

    もっと見る

    人気記事ランキング

    1. レッスン12◆異常陰影を指摘せよ(難易度 中) 山口哲生の「目指せ!肺癌検診の達人」
    2. シャワーで頭痛発生!疑うべき疾患は? 柴田靖の「頭痛外来 研修道場」
    3. 「志水太郎 vs AI診断」は志水氏の圧勝 診断エラー学のすすめ
    4. 「無診察治療」を巡る訴訟、裁判所の判断は? 日常診療に生かす医療訴訟の教訓
    5. 妊婦さん悶絶!? そんなときはあの漢方! 薬師寺泰匡の「だから救急はおもしろいんよ」
    6. 感染性腸炎の問診を「昨夜、生ものを食べませんでし… 岡秀昭の「一般外来で感染症をどう診る?」
    7. ACSへのプラスグレルはチカグレロルより優れる 学会トピック◎欧州心臓病学会会議(ESC2019)
    8. 医療崩壊を盾に勤務医を犠牲にするのか シリーズ◎医師の「働き方改革」
    9. 18歳女性。辺縁系脳炎症状 日経メディクイズ●脳神経内科
    10. 吉本興業と大学医局の共通点 弁護医師・田邉昇の『医と法の視点』
    医師と医学研究者におすすめの英文校正