処方薬事典データ協力:株式会社メドレー
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アクプラ静注用10mgの基本情報
基本情報
細胞増殖に必要なDNAに結合することでDNA複製阻害やがん細胞の自滅を誘導し抗腫瘍効果をあらわす薬
- ランダ
- パラプラチン
- エルプラット
- 睾丸腫瘍
- 食道癌
- 精巣腫瘍
- 肺小細胞癌
- 膀胱癌
- 卵巣癌
- 子宮頚癌
- 頭頚部癌
- 肺非小細胞癌
- 1.ネダプラチンとして1日1回80〜100mg/㎡(体表面積)を投与し、少なくとも4週間休薬する
- これを1コースとし、投与を繰り返す
- なお、投与量は、年齢、疾患、症状により適宜増減する
- 2.本剤投与時、投与量に応じて300mL以上の生理食塩液又は5%キシリトール注射液に溶解し、60分以上かけて点滴静注する
- 3.本剤の投与に引き続き1000mL以上の輸液を点滴静注する
副作用
注意事項
- 禁止
- 重篤な過敏症
- 重篤な腎障害
- 重篤な骨髄抑制
- 慎重投与
- 肝障害
- 感染症
- 骨髄抑制
- 腎障害
- 水痘
- 聴器障害
- シスプラチンの投与を受け骨髄機能低下
- シスプラチンの投与を受け腎機能低下
- 前治療を受け骨髄機能低下
- 前治療を受け腎機能低下
- 注意
- ST低下
- 悪心
- 嘔吐
- 下痢
- 出血
- 食欲不振
- 腎機能低下
- 心筋梗塞
- 冠動脈梗塞
- 経口による水分摂取が困難
- 聴力低下
- 高血圧による心不全
- シスプラチンの投与を受け骨髄機能低下
- シスプラチンの投与を受け腎機能低下
- 前治療を受け骨髄機能低下
- 前治療を受け腎機能低下
- 前治療に他の白金製剤の投与を受けた
- 投与に際する指示
- 悪心
- 嘔吐
- 下痢
- 食欲不振
- 経口による水分摂取が困難
- シスプラチンの投与を受け骨髄機能低下
- シスプラチンの投与を受け腎機能低下
- 前治療を受け骨髄機能低下
- 前治療を受け腎機能低下
- 禁止
- 妊婦・産婦
- 慎重投与
- 高齢者
- 注意
- 幼児・小児
- 高齢者
- 投与に際する指示
- 高齢者
- 慎重投与
- 高齢者(65歳〜)
- 注意
- 高齢者(65歳〜)
- 小児(0歳〜14歳)
- 生殖可能な年齢(11歳〜)
- 投与に際する指示
- 高齢者(65歳〜)
相互作用
- 薬剤名
- 影響
- 抗悪性腫瘍剤
- 骨髄抑制が増強
- アルキル化剤
- 骨髄抑制が増強
- 代謝拮抗剤
- 骨髄抑制が増強
- アミノグリコシド系抗生物質
- 腎障害及び聴器障害が増強
- バンコマイシン塩酸塩
- 腎障害及び聴器障害が増強
処方理由
添付文書
頭頚部癌、肺小細胞癌、肺非小細胞癌、食道癌、膀胱癌、精巣腫瘍(睾丸腫瘍)、卵巣癌、子宮頚癌。
1.ネダプラチンとして1日1回80〜100mg/㎡(体表面積)を投与し、少なくとも4週間休薬する。これを1コースとし、投与を繰り返す。なお、投与量は、年齢、疾患、症状により適宜増減する。
2.本剤投与時、投与量に応じて300mL以上の生理食塩液又は5%キシリトール注射液に溶解し、60分以上かけて点滴静注する。
3.本剤の投与に引き続き1000mL以上の輸液を点滴静注する。
承認時における安全性評価対象例597例中、臨床検査値の異常変動を含む副作用は569例(95.3%)に認められた。再審査終了時における安全性評価対象例3,091例中、臨床検査値の異常変動を含む副作用は2,339例(75.67%)に認められた。主な副作用は、悪心224例(7.25%)、嘔吐138例(4.46%)、食欲不振105例(3.40%)等の消化器症状、脱毛73例(2.36%)であった。このうち重篤な症例は、悪心8例(0.26%)、嘔吐7例(0.23%)、脱毛12例(0.39%)等であった。主な臨床検査値の異常変動は、白血球減少1,521例(49.21%)、ヘモグロビン減少729例(23.58%)、血小板減少1,329例(43.00%)等の骨髄抑制であった。このうち重篤な症例は、白血球減少379例(12.26%)、血小板減少340例(11.00%)であり、本剤の投与量規制因子と考えられた。腎機能異常はBUN上昇201例(6.50%)、血清クレアチニン上昇95例(3.07%)等であり、重篤な症例は、BUN上昇18例(0.58%)等であった。また、肝機能異常はAST(GOT)上昇221例(7.15%)、ALT(GPT)上昇259例(8.38%)等であった(副作用の発現頻度は承認時、再審査終了時の成績に基づく)。
1.重大な副作用
1).ショック、アナフィラキシー(1〜5%未満):ショック、アナフィラキシー(潮紅、呼吸困難、悪寒、血圧低下)等が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
2).骨髄抑制:汎血球減少(1〜5%未満)、貧血、白血球減少、好中球減少、血小板減少、出血傾向(0.1〜1%未満)等が現れることがあるので、末梢血液の観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与間隔の延長、減量、休薬等の適切な処置を行う。
3).腎不全(0.1〜1%未満):腎不全等の重篤な腎障害が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与継続の可否について慎重に検討する。
4).アダムス・ストークス発作:アダムス・ストークス発作を起こして死亡した症例が報告されている。
5).難聴・聴力低下(1〜5%未満)、耳鳴(0.1〜1%未満):難聴、高音域の聴力低下、耳鳴等が現れることがあるので、適宜聴力検査を行うなど患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には休薬するなど適切な処置を行う(前治療に他の白金製剤の投与を受けた患者、投与前から聴力低下、腎機能低下のある患者には特に注意する)。
6).間質性肺炎(0.1%未満):発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常等を伴う間質性肺炎が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行う。
7).抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)(頻度不明):低ナトリウム血症、低浸透圧血症、尿中ナトリウム排泄量増加、高張尿、意識障害等を伴う抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)が現れることがあるので、このような症状が現れた場合には投与を中止し、水分摂取の制限等適切な処置を行う。
2.その他の副作用
1).精神神経系:(0.1〜5%未満)頭痛、眩暈、手足のしびれ等の末梢神経障害、味覚異常、(0.1%未満)痙攣。
2).腎臓:(5%以上)BUN上昇、クレアチニン上昇、(0.1〜5%未満)クレアチニンクリアランス低下、β2ミクログロブリン上昇、血尿、蛋白尿、乏尿、尿酸上昇、(0.1%未満)代謝性アシドーシス、NAG上昇。
3).消化器:(5%以上)悪心・嘔吐、食欲不振、(0.1〜5%未満)下痢、イレウス、腹痛、便秘、口内炎。
4).循環器:(0.1〜5%未満)心電図異常(頻脈、ST低下)、(0.1%未満)心筋障害。
5).呼吸器:(0.1〜5%未満)呼吸困難。
6).泌尿器:(0.1%未満)排尿痛、排尿障害。
7).過敏症:(0.1〜5%未満)アレルギー反応(膨疹、発赤)、発疹。
8).肝臓:(5%以上)AST上昇(GOT上昇)、ALT上昇(GPT上昇)、LDH上昇、Al−P上昇、(0.1〜5%未満)ビリルビン上昇、血清総蛋白減少、血清アルブミン低下。
9).電解質:(5%以上)ナトリウム異常、カリウム異常、クロル異常等の電解質異常。
10).その他:(0.1〜5%未満)脱毛、全身倦怠感、発熱、浮腫、皮膚潮紅、単純疱疹、白血球増多<一過性>、(0.1%未満)静脈炎、胸痛。
(警告)
1.本剤の投与に際しては、頻回に臨床検査(血液検査、肝機能検査、腎機能検査等)を行うなど患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には、適切な処置を行うとともに、投与継続の可否について慎重に検討する[本剤は強い骨髄抑制作用、腎機能抑制作用等を有する薬剤であり、臨床試験において本剤に関連したと考えられる早期死亡例が認められている(臨床試験において、本剤を投与した患者の28.5%に重篤な血小板減少が、21.1%に重篤な白血球減少が発現しており、その結果、致命的出血及び致命的感染症等を引き起こすことがある)]。
2.本剤の投与は、緊急時に十分対応できる医療施設において、がん化学療法に十分な経験を持つ医師のもとで行う。また、慎重に患者を選択し、本剤の投与が適切と判断される症例にのみ投与する。
3.本剤の使用にあたっては、添付文書を熟読する。
(禁忌)
1.重篤な骨髄抑制のある患者[骨髄抑制が増悪する]。
2.重篤な腎障害のある患者[腎障害が増悪する]。
3.本剤又は他の白金を含む薬剤に対し重篤な過敏症の既往歴のある患者。
4.妊婦又は妊娠している可能性のある婦人。
(慎重投与)
1.骨髄抑制のある患者[骨髄抑制が増悪する恐れがある]。
2.腎障害のある患者[腎障害が増悪する恐れがある]。
3.肝障害のある患者[肝障害が増悪する恐れがある]。
4.聴器障害のある患者[聴器障害が増悪する恐れがある]。
5.感染症を合併している患者[本剤の骨髄抑制作用により、感染症が増悪する恐れがある]。
6.水痘患者[致命的全身障害が現れることがある]。
7.高齢者[骨髄抑制が増悪する恐れがある]。
(重要な基本的注意)
1.骨髄抑制、腎機能異常等の重篤な副作用が現れることがあるので、頻回に臨床検査(血液検査、肝機能検査、腎機能検査等)を行うなど、患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には、減量、休薬等の適切な処置を行う。また、前治療を受け骨髄機能低下、前治療を受け腎機能低下、特にシスプラチンの投与を受け骨髄機能低下、シスプラチンの投与を受け腎機能低下している患者では骨髄抑制、腎機能低下が強く現れることがあるので、これらの患者では初回投与量を適宜減量し、血液検査値、腎機能検査値に十分注意する(使用が長期間にわたると副作用が強く現れ、遷延性に推移することがあるので、投与は慎重に行う)。
2.感染症の発現又は感染症増悪、出血傾向の発現又は出血傾向増悪に十分注意する。
3.腎障害は尿量の減少時に強く現れる(尿量が減少すると薬剤の尿中濃度が上昇し、薬剤との接触時間も長びくので尿細管部への毒性が強められる)ので、本剤投与時には尿量確保に注意し、必要に応じて適当な輸液やD−マンニトール、フロセミド等の利尿剤を投与する(なお、フロセミドによる強制利尿を行う場合は、腎障害、聴器障害が増強されることが類薬で報告されているので、輸液等による水分補給を十分行う)、また、経口による水分摂取が困難な場合や悪心・嘔吐、食欲不振、下痢等のある患者では特に注意する。
4.悪心・嘔吐、食欲不振等の消化器症状が現れることがあるので、患者の状態を十分に観察し、適切な処置を行う。
5.小児及び生殖可能な年齢の患者に投与する必要がある場合には、性腺に対する影響を考慮する。
6.本剤の臨床試験(全投与例632例)において、突然死(2例)及びアダムス・ストークス発作を起こして死亡した症例(1例)が報告されている。突然死の1例は基礎疾患として存在した高血圧による心不全が、他の1例は既往の心筋梗塞に由来する冠動脈梗塞、あるいは脳転移巣からの出血が、また、アダムス・ストークス発作の1例は投与前心電図においてST低下の所見があり、本剤投与による食欲不振、貧血が今回発作の誘因と想定されているが、いずれも剖検所見はなく、本剤との関連は明らかでない。
(相互作用)
併用注意:
1.他の抗悪性腫瘍剤(アルキル化剤、代謝拮抗剤、抗生物質、アルカロイド等)、放射線照射[骨髄抑制が増強されることがあるので、異常が認められた場合には減量、休薬等の適切な処置を行う(機序は不明;共に骨髄抑制作用を有する)]。
2.アミノグリコシド系抗生物質[腎障害及び聴器障害が増強されることがあるので、異常が認められた場合には休薬するなど適切な処置を行う(機序は不明;共に腎毒性及び聴器毒性を有する)]。
3.バンコマイシン塩酸塩[腎障害及び聴器障害が増強されることがあるので、異常が認められた場合には休薬するなど適切な処置を行う(機序は不明;共に腎毒性及び聴器毒性を有する)]。
(高齢者への投与)
1.本剤は、主として腎臓から排泄されるが、一般に高齢者では腎機能が低下しており、排泄が遅れることから、骨髄抑制の発現に注意し、異常が認められた場合は、回復を十分に確認してから投与を行うなど、投与間隔に留意する。
2.高齢者に対しては1日1回80mg/㎡(体表面積)から投与を開始することが望ましい。
3.本剤の承認時において、65歳以上の高齢者194例中、白血球減少は153例(78.9%)、血小板減少は117例(60.3%)、ヘモグロビン減少は130例(67.0%)に認められている。本剤の再審査終了時において、65歳以上の高齢者1,113例中、白血球減少は560例(50.31%)、血小板減少は525例(47.17%)、ヘモグロビン減少は257例(23.09%)に認められている。
(妊婦・産婦・授乳婦等への投与)
1.妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しない[動物試験でラットにおいて催奇形作用及び胎仔致死作用が、ウサギにおいて胎仔致死作用が報告されている]。
2.授乳婦に投与する場合には、授乳を中止させる[類薬シスプラチンで母乳中への移行が報告されている]。
(小児等への投与)
小児に対する安全性は確立していない[使用経験がない]。
(適用上の注意)
1.調製方法:溶解後はできるだけ速やかに投与する。
2.調製時:
1).本剤は、錯化合物であるので、他の抗悪性腫瘍剤とは混注しない。
2).本剤を点滴静注する際、アミノ酸輸液、pH5以下の酸性輸液(pH5以下の酸性電解質補液、pH5以下の酸性高カロリー輸液用基本液、pH5以下の酸性5%果糖注射液等)を用いると分解が起こるので避ける。
3).本剤は、アルミニウムと反応して沈殿物を形成し活性が低下するので、使用にあたってアルミニウムを含む医療器具を用いない。
4).本剤は、光及び熱により分解するので、直射日光や高温を避ける。
3.投与時:静脈内投与に際し、薬液が血管外に漏れると、注射部位に硬結・壊死を起こすことがあるので、薬液が血管外に漏れないように慎重に投与する。
(その他の注意)
1.細菌を用いる復帰突然変異試験陽性、また、ヒトリンパ球培養細胞及びマウス骨髄細胞を用いる染色体異常試験陽性の結果が報告されている。
2.ラットの慢性毒性試験(週1回6カ月間間欠静脈内投与)で雌に乳腺癌の発生が報告されている。
(保管上の注意)
遮光。
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