処方薬事典データ協力:株式会社メドレー
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キロサイド注40mgの基本情報
基本情報
DNAの構成成分に類似した化学構造をもち、細胞増殖に必要なDNA合成を阻害して抗腫瘍効果をあらわす薬
- 5-FU
- ティーエスワン
- ゼローダ
- キロサイド
- ジェムザール
- 胃癌
- 肝癌
- 急性白血病
- 結腸癌
- 子宮癌
- 消化器癌
- 女性性器癌
- 膵癌
- 赤白血病
- 乳癌
- 肺癌
- 膀胱腫瘍
- 慢性骨髄性白血病の急性転化
- 1.急性白血病:1).緩解導入:急性白血病の緩解導入には、シタラビンとして1日小児0.6〜2.3mg/kg、成人0.8〜1.6mg/kgを250〜500mLの5%ブドウ糖液あるいは生理食塩液に混合して、点滴で静脈内投与するか、又は20mLの20%ブドウ糖液あるいは生理食塩液に混合して、ワンショットで静脈内投与する
- 2〜3週間連続投与を行う
- 2).維持療法:緩解が得られた場合は、維持療法として前記用量を1週1回そのまま皮下、筋肉内投与するか、あるいは前記用法に従い静脈内投与する
- 3).髄腔内化学療法:シタラビンとして1回25〜40mgを1週間に1〜2回髄腔内に投与する
- 小児に投与する場合には、次記を参考に年齢・体格等に応じて投与量を調節する
- なお、併用する他の抗腫瘍剤及び患者の状態により投与間隔は適宜延長する
- 髄液に異常所見を認める場合は、正常化するまで投与を継続する
- 1歳:15〜20mg
- 2歳:20〜30mg
- 3歳以上:25〜40mg
- 年齢、症状により適宜増減する
- 併用する薬剤の組合せ、併用量等は医師の判断による
- 2.消化器癌、肺癌、乳癌、女性性器癌等:1).静脈内注射:消化器癌、肺癌、乳癌、女性性器癌等に他の抗腫瘍剤(フルオロウラシル、マイトマイシンC、シクロホスファミド水和物、メトトレキサート、ビンクリスチン硫酸塩等)と併用するときは、シタラビンとして1回0.2〜0.8mg/kgを1週間に1〜2回点滴で静脈内投与するか、又はワンショットで静脈内投与する
- 2).局所動脈内注射:局所動脈内注入の場合は、シタラビンとして1日0.2〜0.4mg/kgを他の抗腫瘍剤(フルオロウラシル、マイトマイシンC、シクロホスファミド水和物、ビンクリスチン硫酸塩、ビンブラスチン硫酸塩等)と併用して持続注入ポンプで投与する
- 年齢、症状により適宜増減する
- 併用する薬剤の組合せ、併用量等は医師の判断による
- 3.膀胱腫瘍:膀胱腫瘍に単独膀胱内注入を行う場合は、シタラビンとして200〜400mgを、また、他の抗腫瘍剤(マイトマイシンC等)と併用し、膀胱内注入を行う場合は、シタラビンとして100〜300mgを10〜40mLの生理食塩液又は注射用蒸留水に混合して1日1回又は週2〜3回膀胱内に注入する
- 年齢、症状により適宜増減する
- 併用する薬剤の組合せ、併用量等は医師の判断による
- 病気や症状に応じた注意事項
- 重篤な過敏症
副作用
注意事項
- 禁止
- 重篤な過敏症
- 慎重投与
- 肝障害
- 感染症
- 骨髄機能抑制
- 腎障害
- 希望禁止
- 妊婦・産婦
- 乳児
- 幼児・小児
- 慎重投与
- 妊婦・産婦
- 幼児・小児
- 高齢者
- 注意
- 乳児
- 幼児・小児
- 高齢者
- 虚弱者(衰弱者を含む)
- 投与に際する指示
- 高齢者
- 希望禁止
- 乳児(0日〜364日)
- 小児(0歳〜14歳)
- 慎重投与
- 小児(0歳〜14歳)
- 高齢者(65歳〜)
- 注意
- 乳児(0日〜364日)
- 小児(0歳〜14歳)
- 高齢者(65歳〜)
- 生殖可能な年齢(11歳〜)
- 投与に際する指示
- 高齢者(65歳〜)
相互作用
- 薬剤名
- 影響
- 抗悪性腫瘍剤
- 骨髄機能抑制等の副作用が増強
- フルダラビン
- 骨髄機能抑制等の副作用が増強
- 併用療法
- 静脈炎
- フルオロウラシル
- 静脈炎
- マイトマイシンC
- 静脈炎
- 副腎皮質ホルモン剤
- 静脈炎
- 併用療法
- 脱毛
- フルオロウラシル
- 脱毛
- マイトマイシンC
- 脱毛
- 副腎皮質ホルモン剤
- 脱毛
- フルシトシン
- 骨髄機能抑制の副作用が増強
- フルシトシン
- 効果を減弱
処方理由
添付文書
1.急性白血病(赤白血病、慢性骨髄性白血病の急性転化例を含む)。
2.消化器癌(胃癌、膵癌、肝癌、結腸癌等)、肺癌、乳癌、女性性器癌(子宮癌等)等[但し他の抗腫瘍剤(フルオロウラシル、マイトマイシンC、シクロホスファミド水和物、メトトレキサート、ビンクリスチン硫酸塩、ビンブラスチン硫酸塩等)と併用する場合に限る]。
3.膀胱腫瘍。
1.急性白血病:
1).緩解導入:急性白血病の緩解導入には、シタラビンとして1日小児0.6〜2.3mg/kg、成人0.8〜1.6mg/kgを250〜500mLの5%ブドウ糖液あるいは生理食塩液に混合して、点滴で静脈内投与するか、又は20mLの20%ブドウ糖液あるいは生理食塩液に混合して、ワンショットで静脈内投与する。2〜3週間連続投与を行う。
2).維持療法:緩解が得られた場合は、維持療法として前記用量を1週1回そのまま皮下、筋肉内投与するか、あるいは前記用法に従い静脈内投与する。
3).髄腔内化学療法:シタラビンとして1回25〜40mgを1週間に1〜2回髄腔内に投与する。小児に投与する場合には、次記を参考に年齢・体格等に応じて投与量を調節する。なお、併用する他の抗腫瘍剤及び患者の状態により投与間隔は適宜延長する。髄液に異常所見を認める場合は、正常化するまで投与を継続する。
1歳:15〜20mg。
2歳:20〜30mg。
3歳以上:25〜40mg。
年齢、症状により適宜増減する。
併用する薬剤の組合せ、併用量等は医師の判断による。
2.消化器癌、肺癌、乳癌、女性性器癌等:
1).静脈内注射:消化器癌、肺癌、乳癌、女性性器癌等に他の抗腫瘍剤(フルオロウラシル、マイトマイシンC、シクロホスファミド水和物、メトトレキサート、ビンクリスチン硫酸塩等)と併用するときは、シタラビンとして1回0.2〜0.8mg/kgを1週間に1〜2回点滴で静脈内投与するか、又はワンショットで静脈内投与する。
2).局所動脈内注射:局所動脈内注入の場合は、シタラビンとして1日0.2〜0.4mg/kgを他の抗腫瘍剤(フルオロウラシル、マイトマイシンC、シクロホスファミド水和物、ビンクリスチン硫酸塩、ビンブラスチン硫酸塩等)と併用して持続注入ポンプで投与する。
年齢、症状により適宜増減する。
併用する薬剤の組合せ、併用量等は医師の判断による。
3.膀胱腫瘍:膀胱腫瘍に単独膀胱内注入を行う場合は、シタラビンとして200〜400mgを、また、他の抗腫瘍剤(マイトマイシンC等)と併用し、膀胱内注入を行う場合は、シタラビンとして100〜300mgを10〜40mLの生理食塩液又は注射用蒸留水に混合して1日1回又は週2〜3回膀胱内に注入する。
年齢、症状により適宜増減する。
併用する薬剤の組合せ、併用量等は医師の判断による。
<用法・用量に関連する使用上の注意>
1.急性白血病の髄腔内化学療法に対して本剤を使用する際には、国内外の最新のガイドライン等を参考にする。
2.本剤の膀胱内注入法:
1).膀胱内注入法の場合、カテーテルで十分に導尿し、膀胱内を空にする。
2).本剤を膀胱内に単独注入の場合はシタラビンとして200〜400mgを、また、他の抗腫瘍剤との併用注入の場合は100〜300mgを10〜40mLの生理食塩液又は注射用蒸留水で5〜20mg/mLになるよう混合する。
3).この液を前記のカテーテルより膀胱内に注入し、1〜2時間排尿を我慢させる。
1.静・動脈内注射:本剤単独投与の場合(評価症例198例)の副作用は、悪心・嘔吐、食欲不振等の消化器障害が最も多く出現した(26.8%)。なお他の抗腫瘍剤との併用時(評価症例3,494例)には、悪心・嘔吐、食欲不振、腹痛、下痢等の消化器障害(42.7%)及び白血球減少、血小板減少等の血液障害(24.6%)が主な副作用であった(承認時〜1976年4月までの集計)。
2.膀胱内注入:本剤単独投与の場合(評価症例341例)は、白血球減少(1.76%)、膀胱刺激症状(1.76%)が出現した。マイトマイシンCとの併用の場合(評価症例917例)には膀胱刺激症状(11.1%)、白血球減少(2.18%)及び発疹(1.20%)が主な副作用であった(再審査終了時)。
なお、自発報告のみで認められた副作用は頻度不明とした。
1.重大な副作用
1).骨髄機能抑制に伴う血液障害:汎血球減少(頻度不明)、白血球減少(12.9%)、血小板減少(4.0%)、貧血(1.8%)、網赤血球減少(頻度不明)、巨赤芽球様細胞発現(頻度不明)等が現れることがあるので、頻回に血液検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には減量、休薬等の適切な処置を行う。
2).ショック:ショック(頻度不明)を起こすことがあり、呼吸困難、全身潮紅、血管浮腫、蕁麻疹等のアナフィラキシー様症状を伴うことがあるので、観察を十分に行い、異常が認められる場合は投与を中止し、血圧の維持、体液の補充管理、気道の確保等の適切な処置を行う。
3).消化管障害:消化管潰瘍、消化管出血、好中球減少性腸炎等の消化管障害(頻度不明)が現れたとの報告があるので観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
4).急性呼吸促迫症候群、間質性肺炎:急性呼吸促迫症候群、間質性肺炎(いずれも頻度不明)が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
5).急性心膜炎、心嚢液貯留:急性心膜炎、心嚢液貯留(いずれも頻度不明)が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
6).中枢神経系障害:脳症(白質脳症を含む)、麻痺、痙攣、小脳失調、意識障害(意識消失を含む)等の中枢神経系障害(頻度不明)が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
2.その他の副作用
1).皮膚:(5%未満)発疹等、(頻度不明)脱毛(脱毛症)、有痛性紅斑。
2).消化器:(10〜20%未満)悪心・嘔吐、食欲不振、(5〜10%未満)腹痛・下痢、(5%未満)口内炎等。
3).精神神経系:(5%未満)倦怠感、頭痛等。
4).肝臓:(5%未満)肝障害。
5).腎臓:(頻度不明)腎機能異常。
6).泌尿器:(5〜10%未満)膀胱内注入療法の場合、頻尿、排尿痛、膀胱炎、血尿等の膀胱刺激症状。
7).その他:(5%未満)発熱、(頻度不明)結膜炎、血栓性静脈炎。
(警告)
本剤は、緊急時に十分対応できる医療施設において、がん化学療法に十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本剤の投与が適切と判断される症例についてのみ投与する。また、本剤による治療開始に先立ち、患者又はその家族に有効性及び危険性を十分に説明し、同意を得てから投与を開始する。
(禁忌)
本剤に対する重篤な過敏症の既往歴のある患者。
(慎重投与)
1.骨髄機能抑制のある患者[骨髄機能抑制を増悪させる恐れがある]。
2.肝障害のある患者[副作用が強く現れる恐れがある]。
3.腎障害のある患者[副作用が強く現れる恐れがある]。
4.感染症を合併している患者[骨髄機能抑制により、感染を増悪させる恐れがある]。
5.高齢者。
6.小児。
7.妊婦又は妊娠している可能性のある婦人。
(重要な基本的注意)
1.骨髄機能抑制等の重篤な副作用が起こることがあるので、頻回に臨床検査(血液検査、肝機能・腎機能検査等)を行うなど、患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には減量、休薬等の適切な処置を行う。また、使用が長期間にわたると副作用が強く現れ、遷延性に推移することがあるので、投与は慎重に行う。
2.感染症の発現又は感染症増悪・出血傾向の発現又は出血傾向増悪に十分注意する。
3.小児に投与する場合には、副作用の発現に特に注意し、慎重に投与する。
4.小児及び生殖可能な年齢の患者に投与する必要がある場合には、性腺に対する影響を考慮する。
(相互作用)
併用注意:
1.他の抗腫瘍剤、放射線照射[骨髄機能抑制等の副作用が増強することがあるので、併用療法を行う場合には患者の状態を観察しながら、減量するなど慎重に行う(骨髄機能抑制等の相加・相乗作用による)]。
2.他剤併用療法(フルオロウラシル、マイトマイシンC、副腎皮質ホルモン等)[副作用の項に記載したもの以外に、静脈炎、脱毛が現れることがある]。
3.フルシトシン:
1).フルシトシン[骨髄機能抑制の副作用が増強することがあるので、併用する場合には患者の状態を観察しながら、減量するなど慎重に投与する(骨髄機能抑制の相加・相乗作用による)]。
2).フルシトシン[フルシトシンの効果を減弱させるとの報告がある(フルシトシンの血中濃度の低下による)]。
4.フルダラビン[骨髄機能抑制等の副作用が増強する恐れがある(in vivo試験及びin vitro試験において、シタラビンの活性代謝物であるAra−CTPの細胞内濃度の上昇が認められている)]。
(高齢者への投与)
一般に高齢者では生理機能が低下しているので、用量並びに投与間隔に留意するなど患者の状況を観察しながら慎重に投与する。
(妊婦・産婦・授乳婦等への投与)
1.妊婦:妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないことが望ましい[催奇形性を疑う症例報告があり、また、動物実験(マウス、ラット)で催奇形作用が報告されている]。
2.授乳婦:授乳婦に投与する場合には、授乳を中止させる[授乳中の投与に関する安全性は確立していない]。
(小児等への投与)
髄腔内化学療法の場合、低出生体重児、新生児又は乳児<1歳未満>に対する安全性は確立していない(使用経験が少ない)。
(過量投与)
大量投与により、まれに白質脳症等の中枢神経系障害、シタラビン症候群(発熱、筋肉痛、骨痛)が現れることがある。
(適用上の注意)
1.皮下・筋肉内投与時:本剤の皮下・筋肉内投与後、神経麻痺又は硬結等を来すことがあるので、次記のことに注意する(なお、乳児、小児、高齢者、衰弱者においては特に注意する)。
1).注射部位については、皮下・筋肉内投与時神経走行部位<特に橈骨神経・尺骨神経・坐骨神経等>を避けて慎重に投与する。
2).皮下・筋肉内投与時繰り返し注射する場合には同一注射部位を避ける。なお、乳児・小児においては皮下・筋肉内投与を連用しないことが望ましい。
3).注射針刺入時、激痛を訴えたり、血液の逆流をみた場合は、直ちに針を抜き部位を変えて注射する。
2.アンプルカット時:本剤には「一点カットアンプル」を採用しているが、異物の混入を避けるため、カット部をエタノール綿等で清拭してからカットすることが望ましい。
(その他の注意)
1.本剤と他の抗腫瘍剤を併用した患者に、白血病、肺腺癌等の二次性悪性腫瘍が発生したとの報告がある。
2.染色分体の切断を含む重度染色体異常及びげっ歯類の培養細胞の悪性形質転換が報告されている。
(取扱い上の注意)
本剤は細胞毒性を有するため、調製時には手袋を着用することが望ましい。皮膚に薬液が付着した場合は、直ちに多量の流水でよく洗い流す。
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