処方薬事典データ協力:株式会社メドレー
※キーワードをスペースで区切るとAND検索に、半角の「|」で挟むとOR検索になります
アデホスコーワ顆粒10%の基本情報
基本情報
体内のエネルギー供給物質であるATP(アデノシン三リン酸)を主な成分とする製剤で、血管拡張作用により血流や組織代謝などを改善することで、心不全によるむくみなどの改善、眼精疲労や胃炎の改善、メニエール病などによるめまいやその随伴症状(耳鳴り、難聴など)などの改善が期待できる薬
- アデホス
- トリノシン
- 調節性眼精疲労の眼調節機能の安定化
- 心不全
- 頭部外傷後遺症の諸症状の改善
- 内耳障害のめまい
- 慢性胃炎の消化管機能低下
- メニエール病のめまい
- 〈頭部外傷後遺症に伴う諸症状の改善、心不全、調節性眼精疲労における調節機能の安定化、消化管機能低下のみられる慢性胃炎〉アデノシン三リン酸二ナトリウム水和物として、1回40〜60mgを1日3回経口投与する
- なお、症状により適宜増減する
- 〈メニエール病及び内耳障害に基づくめまい〉メニエール病及び内耳障害に基づくめまいに用いる場合には、アデノシン三リン酸二ナトリウム水和物として、1回100mgを1日3回経口投与する
- なお、症状により適宜増減する
副作用
注意事項
- 希望禁止
- 妊婦・産婦
- 注意
- 授乳婦
- 新生児(低出生体重児を含む)
- 乳児
- 幼児・小児
- 高齢者
- 投与に際する指示
- 高齢者
- 注意
- 小児等(0歳〜14歳)
相互作用
- 薬剤名
- 影響
- ジピリダモール
- アデノシン三リン酸<ATP>分解物であるアデノシンの血中濃度を上昇
- ジピリダモール
- 心臓血管に対する作用を増強
処方理由
この薬をファーストチョイスする理由(2022年3月更新)
・めまい、耳鳴患者によく使う、副作用も特に出にくいので使いやすい。(30歳代診療所勤務医、耳鼻咽喉科)
・上室性頻脈の時に、アデノシン三リン酸二ナトリウム水和物を使う事がある。嘔気などの副作用が出る事があるが、効果は良いと思う。(40歳代病院勤務医、小児科)
・めまいに対する対症薬として処方する機会が多いので必然的に一番多くなってしまう。(30歳代病院勤務医、腎臓内科)
・「メニエール病及び内耳障害に基づくめまい」に効能または効果があるから。(40歳代開業医、耳鼻咽喉科)
・効果は不明だが、めまい、難聴の際に少しでも改善することを期待して処方している。(30歳代診療所勤務医、耳鼻咽喉科)
この薬をファーストチョイスする理由(2020年7月更新)
・めまい治療薬としてよく処方して使い慣れているため、第一選択としています。(60歳代病院勤務医、一般内科)
・耳鳴りで処方されることが多いが、正直特に効いている感じがしない。ただ特に副作用もなく、現状維持ができるので処方している。(60歳代病院勤務医、放射線科)
・めまいの際に処方して改善はすることが多いですが、薬効なのか自然の軽快なのかはわかりません。(40歳代病院勤務医、脳神経内科)
・メニエール病や急性低音障害型感音難聴等の治療に重宝している。(40歳代開業医、耳鼻咽喉科)
・めまいの患者に使用する。大きな副作用なし。(50歳代病院勤務医、代謝・内分泌内科)
この薬をファーストチョイスする理由(2018年11月更新)
・耳鼻科領域ではメニエール病を中心とした末梢性めまい疾患に有効であり多用している。また顔面神経麻痺や耳管開放症にも多く処方する。副作用は少なく他の薬剤との相互作用もほとんどないため非常に使いやすい。(40歳代病院勤務医、耳鼻咽喉科)
・副作用があまりない。不整脈疾患など特になければ使用している。眩暈に対して効果を認めることが多く、左記事情からも非常に使いやすい。(20歳代病院勤務医、小児科)
・めまい患者にしばしば処方します。とくに副作用は気にならず、効果もあるようです。(50歳代病院勤務医、脳神経外科)
・これが一番使いやすい。アマンタジンは別の効能で処方している。(60歳代病院勤務医、内科系診療科)
・突発性難聴、顔面神経麻痺、めまいや耳鳴にも使えて幅広い(50歳代病院勤務医、耳鼻咽喉科)
・副作用が少なく、使い慣れている。(50歳代病院勤務医、一般内科)
添付文書
1). 次記疾患に伴う諸症状の改善:頭部外傷後遺症。
2). 心不全。
3). 調節性眼精疲労における眼調節機能の安定化。
4). 消化管機能低下のみられる慢性胃炎。
5). メニエール病及び内耳障害に基づくめまい。
〈頭部外傷後遺症に伴う諸症状の改善、心不全、調節性眼精疲労における調節機能の安定化、消化管機能低下のみられる慢性胃炎〉
アデノシン三リン酸二ナトリウム水和物として、1回40〜60mgを1日3回経口投与する。
なお、症状により適宜増減する。
〈メニエール病及び内耳障害に基づくめまい〉
メニエール病及び内耳障害に基づくめまいに用いる場合には、アデノシン三リン酸二ナトリウム水和物として、1回100mgを1日3回経口投与する。
なお、症状により適宜増減する。
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.2. その他の副作用
1). 消化器:(1.0%未満)悪心、食欲不振、胃腸障害、便秘傾向、口内炎。
2). 循環器:(1.0%未満)全身拍動感。
3). 過敏症:(1.0%未満)そう痒感、(頻度不明)発疹。
4). 精神神経系:(1.0%未満)頭痛、眠気、気分が落ち着かない。
5). 感覚器:(1.0%未満)耳鳴。
6). その他:(1.0%未満)脱力感。
発現頻度は再評価及び顆粒剤の効能追加時における集計に基づく。
(特定の背景を有する患者に関する注意)
(妊婦)
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、投与しないことが望ましい。
(授乳婦)
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
(小児等)
小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
(高齢者)
減量するなど注意すること(一般に生理機能が低下している)。
(相互作用)
10.2. 併用注意:
ジピリダモール[ジピリダモールはアデノシン三リン酸<ATP>分解物であるアデノシンの血中濃度を上昇させ、心臓血管に対する作用を増強するとの報告があるので、併用にあたっては患者の状態を十分に観察するなど注意すること(ジピリダモールのアデノシン取り込み抑制作用により、ATP分解物であるアデノシンの血中濃度が上昇する)]。
(適用上の注意)
14.1. 薬剤調製時の注意
本剤は腸溶性製剤のため、乳鉢等ですりつぶさないこと。
(取扱い上の注意)
開封後は湿気を避けて保存すること。
(保管上の注意)
室温保存。
処方薬事典は、日経メディカル Onlineが配信する医療・医薬関係者向けのコンテンツです。一般の方もご覧いただけますが、内容に関するご質問にはお答えできません。服用中の医薬品についてはかかりつけの医師や薬剤師にご相談ください。