処方薬事典データ協力:株式会社メドレー
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ベンズブロマロン細粒10%「KO」の基本情報
基本情報
尿細管での尿酸の再吸収を抑え、尿酸の尿への排泄を促進し高尿酸血症を改善する薬
- ユリノーム
- ベネシッド
- 痛風の高尿酸血症の改善
- 高尿酸血症を伴う高血圧症の高尿酸血症の改善
- 1.痛風:1日1回0.25g又は0.5g(ベンズブロマロンとして25mg又は50mg)を経口投与し、その後維持量として1回0.5gを1日1〜3回(ベンズブロマロンとして50〜150mg)経口投与する
- なお、年齢、症状により適宜増減する
- 2.高尿酸血症を伴う高血圧症:1回0.5gを1日1〜3回(ベンズブロマロンとして50〜150mg)経口投与する
- なお、年齢、症状により適宜増減する
副作用
注意事項
- 禁止
- 過敏症
- 肝障害
- 高度腎機能障害
- 腎結石
- 注意
- 尿が酸性
- 投与に際する指示
- 尿が酸性
- 禁止
- 妊婦・産婦
- 希望禁止
- 授乳婦
- 注意
- 高齢者
- 投与に際する指示
- 高齢者
- 注意
- 高齢者(65歳〜)
- 投与に際する指示
- 高齢者(65歳〜)
相互作用
- 薬剤名
- 影響
- クマリン系抗凝血剤
- 作用を増強
- ワルファリン
- 作用を増強
- 抗結核剤
- 本剤の効果が減弱
- ピラジナミド
- 本剤の効果が減弱
- サリチル酸製剤
- 本剤の効果が減弱
- アスピリン
- 本剤の効果が減弱
処方理由
この薬をファーストチョイスする理由(2022年2月更新)
・使い慣れているし、副作用についても対処可能。短所は腎機能低下例には使用しづらいこと。(60歳代病院勤務医、一般内科)
・フェブキソスタットでなかなか下がらなかった患者がベンズブロマロンに変更して速やかに低下したことがある。(30歳代病院勤務医、脳神経内科)
・プロベネシドより一般的で効果も高いと思うのでベンズブロマロンをよく使う。肝障害はほとんど経験していない。ドチヌラドはまだ出たばかりで使う機会がない。(50歳代診療所勤務医、循環器内科)
・尿酸排泄促進薬はほとんど使用しないが、唯一使用しているのがベンズブロマロン。使用する場合も尿酸合成阻害薬との併用である。(60歳代開業医、泌尿器科)
・現時点ではベンズブロマロンを使っているが、今後はドチヌラドを使ってみたいと思っている。(30歳代病院勤務医、腎臓内科)
添付文書
次記の場合における高尿酸血症の改善:痛風、高尿酸血症を伴う高血圧症。
1.痛風:1日1回0.25g又は0.5g(ベンズブロマロンとして25mg又は50mg)を経口投与し、その後維持量として1回0.5gを1日1〜3回(ベンズブロマロンとして50〜150mg)経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
2.高尿酸血症を伴う高血圧症:1回0.5gを1日1〜3回(ベンズブロマロンとして50〜150mg)経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
本剤は、使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。
1.重大な副作用
重篤な肝障害(頻度不明):劇症肝炎等の重篤な肝障害、黄疸が現れることがあるので、定期的に肝機能検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
2.その他の副作用(頻度不明)
1).過敏症:そう痒感、発疹、蕁麻疹、顔面発赤、紅斑、光線過敏症[このような症状が現れた場合には投与を中止する]。
2).肝臓:AST上昇(GOT上昇)、ALT上昇(GPT上昇)、Al−P上昇、黄疸[このような症状が現れた場合には投与を中止し、適切な処置を行う]。
3).消化器:胃部不快感、胃腸障害、下痢、軟便、胸やけ、胃痛、腹痛、悪心、口内の荒れ。
4).その他:浮腫、心窩部不快感、頭痛。
(警告)
1.劇症肝炎等の重篤な肝障害が主に投与開始6カ月以内に発現し、死亡等の重篤な転帰に至る例も報告されているので、投与開始後少なくとも6カ月間は必ず、定期的に肝機能検査を行う。また、患者の状態を十分観察し、肝機能検査値異常、黄疸が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
2.副作用として肝障害が発生する場合があることをあらかじめ患者に説明するとともに、食欲不振、悪心・嘔吐、全身倦怠感、腹痛、下痢、発熱、尿濃染、眼球結膜黄染等が現れた場合には、本剤の服用を中止し、直ちに受診するよう患者に注意を行う。
(禁忌)
1.肝障害のある患者(肝障害を悪化させることがある)。
2.腎結石を伴う患者、高度腎機能障害のある患者(尿中尿酸排泄量の増大により、これらの症状を悪化させる恐れがあり、また、効果が期待できないことがある)。
3.妊婦又は妊娠している可能性のある婦人。
4.本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
(重要な基本的注意)
1.投与開始前に肝機能検査を実施し、肝障害のないことを確認する。
2.本剤の投与にあたっては、重篤な肝障害が主に投与開始6カ月以内に発現しているので、投与開始後少なくとも6カ月間は必ず定期的な検査を行い、また、投与開始後6カ月以降も定期的に肝機能検査を行う。
3.急性痛風発作がおさまるまで、本剤の投与を開始しない。
4.本剤の血中尿酸低下作用は著しいため、本剤の投与初期に痛風発作を誘発することがある。
5.尿が酸性の場合、患者に尿酸結石及びこれに由来する血尿、腎疝痛等の症状を起こしやすいので、これを防止するため、水分の摂取による尿量の増加及び尿のアルカリ化をはかる(なお、この場合には、患者の酸・塩基平衡に注意する)。
(相互作用)
本剤は、主として肝代謝酵素CYP2C9によって代謝される。また、CYP2C9の阻害作用を持つ。
併用注意:
1.クマリン系抗凝血薬(ワルファリン)[クマリン系抗凝血薬の作用を増強することがあるので、プロトロンビン時間を測定するなど観察を十分に行い、注意する(本剤は、CYP2C9を阻害するため、CYP2C9によって代謝されるクマリン系抗凝血薬の血中濃度を上昇させるなどの機序が考えられる)]。
2.抗結核薬(ピラジナミド)[本剤の効果が減弱することがある(ピラジナミドが腎尿細管における尿酸の分泌を抑制することが知られているため、本剤の効果が減弱することが考えられる)]。
3.サリチル酸製剤(アスピリン)[本剤の効果が減弱することがある(サリチル酸製剤は尿酸の排泄を抑制することが知られているため、本剤の効果が減弱することが考えられる)]。
(高齢者への投与)
一般に高齢者では生理機能が低下しているので減量するなど注意をする。
(妊婦・産婦・授乳婦等への投与)
1.妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しない(動物実験で催奇形作用が報告されている)。
2.授乳中の婦人には投与しないことが望ましいが、やむを得ず投与する場合には授乳を避けさせる(授乳中の投与に関する安全性は確立していない)。
(小児等への投与)
低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない(使用経験が少ない)。
(その他の注意)
ラットに長期間経口投与[50mg/kg/day(臨床用量の約17倍)、104週間]したところ、肝細胞癌が発生したとの報告がある。
(取扱い上の注意)
安定性試験:最終包装製品を用いた加速試験(40℃、相対湿度75%、6カ月)の結果、ベンズブロマロン細粒10%「KO」は通常の市場流通下において3年間安定であることが推測された。
(保管上の注意)
遮光密閉容器。
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