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ベネシッド錠250mgの基本情報
基本情報
尿細管での尿酸の再吸収を抑え、尿酸の尿への排泄を促進し高尿酸血症を改善する薬
- ユリノーム
- ベネシッド
- パラアミノサリチル酸の血中濃度維持
- ペニシリンの血中濃度維持
- 痛風
- 1.痛風:プロベネシドとして、1日0.5〜2gを分割経口投与し、その後維持量として1日1〜2gを2〜4回に分割経口投与する
- なお、年齢、症状により適宜増減する
- 2.ペニシリン、パラアミノサリチル酸の血中濃度維持:プロベネシドとして、1日1〜2gを4回に分割経口投与する
- なお、年齢、症状により適宜増減する
副作用
注意事項
- 禁止
- 過敏症
- 血液障害
- 高度腎障害
- 腎臓結石症
- 慢性腎不全<特に糸球体濾過値30mL/分以下>
- 慎重投与
- 消化性潰瘍
- 注意
- 尿が酸性
- 投与に際する指示
- 尿が酸性
- 禁止
- 新生児(低出生体重児を含む)
- 乳児
- 幼児・小児
- 相対禁止
- 妊婦・産婦
- 注意
- 高齢者
- 投与に際する指示
- 高齢者
- 禁止
- 2歳未満の乳児(0歳〜1歳)
- 注意
- 高齢者(65歳〜)
- 投与に際する指示
- 高齢者(65歳〜)
相互作用
- 薬剤名
- 影響
- サリチル酸製剤
- 本剤の尿酸排泄作用に拮抗
- アスピリン
- 本剤の尿酸排泄作用に拮抗
- インドメタシン製剤
- 半減期の延長・AUCの増加
- ナプロキセン
- 半減期の延長・AUCの増加
- ジドブジン製剤
- 半減期の延長・AUCの増加
- 経口糖尿病剤
- 半減期の延長・AUCの増加
- スルホニルウレア系薬剤
- 半減期の延長・AUCの増加
- スルホンアミド系糖尿病用剤
- 半減期の延長・AUCの増加
- パントテン酸
- 半減期の延長・AUCの増加
- セファロスポリン系抗生物質
- 半減期の延長・AUCの増加
- ペニシリン系抗生物質
- 半減期の延長・AUCの増加
- アンピシリン水和物
- 半減期の延長・AUCの増加
- アシクロビル
- 半減期の延長・AUCの増加
- 塩酸バラシクロビル
- 半減期の延長・AUCの増加
- ザルシタビン
- 半減期の延長・AUCの増加
- ガチフロキサシン
- 半減期の延長・AUCの増加
- ジアフェニルスルホン
- 半減期の延長・AUCの増加
- メトトレキサート製剤
- 中毒症状<口内炎・汎血球減少>
- 経口抗凝血剤
- 作用を増強
- ワルファリン
- 作用を増強
- サルファ剤
- 作用を増強
- ガンシクロビル
- 半減期が延長しAUCが増加
- 塩酸ノギテカン
- 腎クリアランスが低下
- パントテン酸を含むもの<レバー、乾しいたけ、うなぎ、からすみ、卵 など>
処方理由
この薬をファーストチョイスする理由(2022年2月更新)
・以前から使い慣れていて、薬価も安いので。(60歳代病院勤務医、一般内科)
・ドチヌラドを処方したいが採用されていないため。(40歳代病院勤務医、リハビリテーション科)
・泌尿器科の医師に進められて処方している。(40歳代病院勤務医、一般内科)
この薬をファーストチョイスする理由(2020年7月更新)
・以前から使い慣れており、確実な効果が期待できるので。しかしユリノームもよく使い、あまり差はないように思います。(60歳代病院勤務医、一般内科)
・ユリノームもさほど差はありませんが、選択が一つなのでこちらになりました。最近は排泄促進剤は尿酸クリアランス低下症例でもあまり効果が高くないので、件数そのものは少ないです。むしろ、ウラリットのようなアルカリ化剤と産生抑制剤の併用が最も多くなっています(60歳代開業医、一般内科)
・特に副作用を経験したことがない。梅毒治療の際によく使用する。(30歳代診療所勤務医、皮膚科)
・尿酸合成抑制薬を使用することが多いのですが、尿酸排泄促進薬のなかではプロベネシドを使用する頻度が多いです。用量調節がしやすいので使用しています。(50歳代診療所勤務医、一般内科)
この薬をファーストチョイスする理由(2018年11月更新)
・いずれも処方する機会がありますが、最も多いのはベネシッドですね。効果も実感でき、特に患者さんからの有害事象の訴えもありませんので、安心して処方しています。(50歳代病院勤務医、呼吸器外科)
・尿酸合成抑制薬に追加することが多いが、効果を実感している。(50歳代病院勤務医、消化器内科)
・それなりに効くので使っている。副作用はあまりない印象。(50歳代病院勤務医、消化器内科)
・効果が高く、ある程度の腎機能障害時でも使用できる。(40歳代診療所勤務医、消化器内科)
この薬をファーストチョイスする理由(2015年9月更新)
・ベンズブロマロンのような重篤な副作用が少ないから。(50代開業医、呼吸器内科)
・腎機能低下例にも、ある程度は減量不要で使用しやすい。(30代勤務医、泌尿器科)
・薬物相互作用が多いが(糖尿病治療薬、抗菌薬、抗凝固薬)、多くの患者さんで重篤な副作用無く長期投与可能です。(40代勤務医、一般内科)
・最近はベネシッドをよく使いますが、ユリノームも処方しています。(70歳以上診療所勤務医、整形外科)
・ベネシッドは、ペニシリンやセフェム系の抗生剤の効果を高める目的で使うことがあって、使い方に慣れており、比較的気に入っている。ユリノームも劣らず使うことが多い。(60代勤務医、一般内科)
添付文書
1.痛風。
2.ペニシリン、パラアミノサリチル酸の血中濃度維持。
1.痛風:プロベネシドとして、1日0.5〜2gを分割経口投与し、その後維持量として1日1〜2gを2〜4回に分割経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
2.ペニシリン、パラアミノサリチル酸の血中濃度維持:プロベネシドとして、1日1〜2gを4回に分割経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
総症例237例中、副作用が認められたのは16例(6.75%)20件で、その主な副作用は食欲不振5件(2.11%)、胃部不快感4件(1.69%)、皮膚炎4件(1.69%)等であった(再評価結果時)。
1.重大な副作用
1).溶血性貧血、再生不良性貧血:溶血性貧血、再生不良性貧血(頻度不明)が現れることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
2).アナフィラキシー様反応:アナフィラキシー様反応(頻度不明)が現れることがあるので、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
3).肝壊死:肝壊死(頻度不明)が現れることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
4).ネフローゼ症候群:ネフローゼ症候群(頻度不明)が現れることがあるので、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
2.その他の副作用
1).血液:(頻度不明)貧血[発現した場合には投与を中止する]。
2).過敏症:(0.1〜5%未満)皮膚炎、(頻度不明)発熱、そう痒[発現した場合には投与を中止する]。
3).消化器:(0.1〜5%未満)食欲不振、胃部不快感、(頻度不明)悪心・嘔吐。
4).その他:(0.1〜5%未満)頭痛、(頻度不明)眩暈、頻尿、歯肉痛、潮紅。
(禁忌)
1.腎臓結石症又は高度腎障害のある患者[尿中尿酸排泄量の増大によりこれらの症状を悪化させる恐れがある。なお、本剤は慢性腎不全<特に糸球体濾過値30mL/分以下>の患者には無効とされている]。
2.血液障害のある患者[血液障害が悪化する恐れがある]。
3.本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
4.2歳未満の乳児[安全性が確立していない]。
(慎重投与)
消化性潰瘍の既往歴のある患者[消化性潰瘍が再発する恐れがある]。
(重要な基本的注意)
1.急性痛風発作がおさまるまで、本剤の投与を開始しない。
2.投与初期に尿酸の移動により痛風発作の一時的な増強をみることがある。
3.本剤投与中に痛風が増悪した場合には、コルヒチン、インドメタシン等を併用する。
4.尿が酸性の場合、痛風患者に尿酸結石及びこれに由来する血尿、腎仙痛、肋骨脊椎痛等の症状を起こしやすいので、これを防止するため、水分の摂取による尿量の増加及び尿のアルカリ化をはかる(なお、この場合には、患者の酸・塩基平衡に注意する)。
(相互作用)
併用注意:
1.サリチル酸系薬剤(アスピリン等)[本剤の尿酸排泄作用に拮抗する(機序は不明であるが、腎尿細管分泌部位での阻害、血漿アルブミンの結合部位の競合によると考えられている)]。
2.インドメタシン、ナプロキセン[これら薬剤の半減期の延長・AUCの増加等の報告があるので、併用する場合には減量するなど注意する(本剤が併用薬の腎尿細管からの分泌、胆汁中への排泄を抑制するためと考えられている)]。
3.ジドブジン[これら薬剤の半減期の延長・AUCの増加等の報告があるので、併用する場合には減量するなど注意する(本剤がジドブジンのグルクロン酸抱合を阻害し、また、抱合体の腎排泄を抑制するためと考えられている)]。
4.経口糖尿病用剤(スルホニルウレア系経口糖尿病用剤、スルホニルアミド系経口糖尿病用剤)、パントテン酸、セファロスポリン系抗生物質、ペニシリン系抗生物質(アンピシリン水和物等)、アシクロビル、バラシクロビル塩酸塩、ザルシタビン、ガチフロキサシン水和物、ジアフェニルスルホン[これら薬剤の半減期の延長・AUCの増加等の報告があるので、併用する場合には減量するなど注意する(本剤がこれら薬剤の腎尿細管分泌を阻害し、尿中排泄を低下させるためと考えられている)]。
5.メトトレキサート[メトトレキサートの中毒症状<口内炎・汎血球減少>が現れたとの報告があるので、併用する場合には減量するなど注意する(本剤がこれら薬剤の腎尿細管分泌を阻害し、尿中排泄を低下させるためと考えられている)]。
6.経口抗凝血剤(ワルファリン)、サルファ剤[これら薬剤の作用を増強する恐れがある(本剤がこれら薬剤の腎尿細管分泌を阻害し、尿中排泄を低下させるためと考えられている)]。
7.ガンシクロビル[ガンシクロビルの半減期が延長しAUCが増加する恐れがある(本剤がこれら薬剤の腎尿細管分泌を阻害し、尿中排泄を低下させるためと考えられている)]。
8.ノギテカン塩酸塩[ノギテカン塩酸塩の腎クリアランスが低下する恐れがある(動物実験において、ノギテカン塩酸塩の腎排泄に有機アニオントランスポーターが関与していることが示唆されているため)]。
(高齢者への投与)
一般に高齢者では生理機能が低下しているので、減量するなど注意する。
(妊婦・産婦・授乳婦等への投与)
1.妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与する[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない]。
2.本剤投与中は授乳を中止させる[授乳中の投与に関する安全性は確立していない]。
(臨床検査結果に及ぼす影響)
1.ベネディクト試薬による尿糖検査では偽陽性を呈することがある。
2.パラアミノ馬尿酸の尿中排泄を抑制、フェノールスルホンフタレインの尿中排泄を抑制、17−ケトステロイドの尿中排泄を抑制することがある。
3.スルホブロモフタレインの肝及び腎からの排泄を抑制することがある。
(過量投与)
本剤の過量投与により、昏睡や中枢神経系が刺激され痙攣、呼吸不全を引き起こすことがある。
(適用上の注意)
薬剤交付時:PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導する(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている)。
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