処方薬事典データ協力:株式会社メドレー
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サブパック血液ろ過用補充液−Biの基本情報
基本情報
- 慢性腎不全の濾過型又は濾過透析型人工腎臓使用時の補充液
- 用時、隔壁部を開通し、A液及びB液をよく混合し、濾過型又は濾過透析型人工腎臓使用時の体液量を保持する目的で点滴注入する
- 投与は濾過液量と体液量とのバランスを保つように十分注意して行う
- 1分間あたり30〜80mLの投与速度で症状、血液生化学異常、電解質・酸塩基平衡異常、体液バランス異常等が是正されるまで行う
- 1回の濾過型人工腎臓治療では15〜20Lを4〜7時間で投与する
- また、透析型人工腎臓と併用する場合には、5〜10Lを3〜5時間で投与する
- なお、投与量は症状、血液生化学値、体液異常、年齢、体重などにより適宜増減する
副作用
注意事項
- 慎重投与
- 心不全
- ジギタリス配糖体製剤投与中
- 高度肝障害による酢酸代謝障害
- 重症糖尿病による酢酸代謝障害
- 相対禁止
- 妊婦・産婦
相互作用
- 薬剤名
- 影響
- ジギタリス剤
- ジギタリス中毒
処方理由
添付文書
透析型人工腎臓では治療の持続又は管理の困難な慢性腎不全例に対する濾過型又は濾過透析型人工腎臓使用時並びに治療時間の短縮を目的とする濾過透析型人工腎臓使用時の補充液として用いる。
用時、隔壁部を開通し、A液及びB液をよく混合し、濾過型又は濾過透析型人工腎臓使用時の体液量を保持する目的で点滴注入する。投与は濾過液量と体液量とのバランスを保つように十分注意して行う。
1分間あたり30〜80mLの投与速度で症状、血液生化学異常、電解質・酸塩基平衡異常、体液バランス異常等が是正されるまで行う。1回の濾過型人工腎臓治療では15〜20Lを4〜7時間で投与する。また、透析型人工腎臓と併用する場合には、5〜10Lを3〜5時間で投与する。
なお、投与量は症状、血液生化学値、体液異常、年齢、体重などにより適宜増減する。
本剤は、副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。
血液濾過(HF)、血液濾過透析(HDF)により次のような症状が現れる恐れがある。このような症状がみられた場合には、それぞれ適切な処置を行う。
1.循環器:循環血液量の急激な減少による低血圧、ショック等[治療を中止するか、又は濾過効率を下げ、輸液剤、昇圧剤の投与等を行う]。
2.不均衡症候群:頭痛、悪心、嘔吐、痙攣、胸内苦悶、全身倦怠感等[濾過効率を下げる等の処置を行う]。
(慎重投与)
1.高度肝障害による酢酸代謝障害又は重症糖尿病による酢酸代謝障害等のある患者[酢酸が代謝されず、酢酸自体の作用(心機能抑制、末梢血管拡張)による血圧低下等の症状が現れる恐れがある]。
2.心不全のある患者[心不全が増悪する恐れがある]。
3.ジギタリス配糖体製剤投与中の患者[血清カリウム値低下によるジギタリス中毒発症の恐れがある]。
(重要な基本的注意)
1.濾過型又は濾過透析型人工腎臓の補充液として次のような場合に用いる。
1).透析療法では不均衡症候群、血圧低下等のため、治療の持続又は管理の困難な場合の濾過型又は濾過透析型人工腎臓の補充液として用いる。
2).透析療法では十分な除水効果が得られない場合の濾過型又は濾過透析型人工腎臓の補充液として用いる。
3).治療時間の短縮を目的として透析型人工腎臓と併用する場合に濾過型又は濾過透析型人工腎臓の補充液として用いる。
2.濾過と補充の適正なバランスが保たれないと、循環血液量の急激な減少による血圧低下、又は溢水による血圧上昇等を起こす恐れがあるので、濾過量と補充量のバランスに十分注意する。
(妊婦・産婦・授乳婦等への投与)
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与する[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない]。
(小児等への投与)
小児等に対する安全性は確立していない(使用経験が少ない)。
(適用上の注意)
1.調製時:
1).使用時に外袋を開封し、必ず隔壁を開通してA液とB液をよく混合し、また、混合後は速やかに投与する。
2).本剤は、カルシウムイオン及び重炭酸イオンを含むため配合変化を生じやすいので、他剤との配合は避けることが望ましい。
2.投与前:
1).投与に際しては、体温程度に温める。
2).使用後の残液は決して使用しない。
3.投与時:本剤の投与に際しては、定期的に血液検査(電解質、酸・塩基平衡、BUN、クレアチニン、尿酸、血糖等)を行うことが望ましい。
(取扱い上の注意)
1.バッグ製品に関する注意:
1).脱酸素剤を封入しているので、バッグを包んでいる外袋は使用時まで開封しない。また、開封後は速やかに使用する。
2).バッグの外袋が破損したものや内側に液滴が認められる場合、内容液に混濁又は浮遊物等の異常が認められる場合は使用しない。
3).インジケーター(ピンクの錠剤)を正常に働かせるため直射日光にさらさない。
4).次のような場合には使用しない:
(1).インジケーターが青紫〜青色に変色しているときには使用しない。
(2).使用前に隔壁が開通しているときには使用しない。
(3).ゴム栓部のシールフィルムがはがれているときには使用しない。
(4).隔壁の開通操作により液漏れが生じたときには使用しない。
5).通気針は不要である。
6).針はゴム栓の○印の位置に真っ直ぐに刺す(斜めに刺すと、ゴム片(コア)が内容液中に混入したり、プラスチックバッグの首部を傷つけて液漏れを起こすことがある)。
7).バッグの目盛りはおよその目安として使用する。
8).バッグは柔らかなプラスチック製であるため、鋭利なもの等で傷つけたり、強い衝撃を与えない。
2.安定性試験:最終包装製品を用いた長期保存試験[室温(1〜30℃)、3年間]の結果、外観及び含量等は規格の範囲内であり、サブパック血液ろ過用補充液−Biは通常の市場流通下において3年間安定であることが確認された。
(混合操作方法)
1.開封:バッグを外袋より取り出す。
2.確認:隔壁に開通がないか、ひろげて確認する。隔壁に開通が認められる場合は使用しない。
3.開通:A液側(下室)又はB液側(上室)を両手で握るように圧縮し、隔壁を開通する。
4.混合:A液側(下室)とB液側(上室)を交互に押してよく混合する。
シュリンク包装品は、開通・混合後にシュリンク包装(カバー袋)を上方に引っ張りながら外す。
5.開通確認:隔壁部を開通させ、よく混合したことを確認した後、吊架孔の開通確認シールをはがして吊架孔を開け、吊り下げて使用する。
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