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バイアスピリン錠100mgの基本情報
基本情報
COX(シクロオキシゲナーゼ)という体内の酵素の働きを阻害することで血小板凝集を抑える作用(抗血小板作用)をあらわし、血栓の形成を抑えて血管をつまらせないようにする薬
- バファリン配合錠A81
- バイアスピリン
- タケルダ配合錠
- キャブピリン配合錠
- TIAの血栓・塞栓形成の抑制
- 狭心症の血栓・塞栓形成の抑制
- 虚血性脳血管障害の血栓・塞栓形成の抑制
- 心筋梗塞の血栓・塞栓形成の抑制
- 脳梗塞の血栓・塞栓形成の抑制
- 不安定狭心症の血栓・塞栓形成の抑制
- 川崎病
- 一過性脳虚血発作の血栓・塞栓形成の抑制
- 冠動脈バイパス術<CABG>施行後の血栓・塞栓形成の抑制
- 経皮経管冠動脈形成術<PTCA>施行後の血栓・塞栓形成の抑制
- 慢性安定狭心症の血栓・塞栓形成の抑制
- 川崎病による心血管後遺症
- 〈狭心症(慢性安定狭心症、不安定狭心症)、心筋梗塞、虚血性脳血管障害(一過性脳虚血発作(TIA)、脳梗塞)における血栓・塞栓形成の抑制、冠動脈バイパス術(CABG)あるいは経皮経管冠動脈形成術(PTCA)施行後における血栓・塞栓形成の抑制に使用する場合〉通常、成人にはアスピリンとして100mgを1日1回経口投与する
- なお、症状により1回300mgまで増量できる
- 〈川崎病(川崎病による心血管後遺症を含む)に使用する場合〉急性期有熱期間は、アスピリンとして1日体重1kgあたり30〜50mgを3回に分けて経口投与する
- 解熱後の回復期から慢性期は、アスピリンとして1日体重1kgあたり3〜5mgを1回経口投与する
- なお、症状に応じて適宜増減する
- (用法及び用量に関連する注意)7.1. 急性心筋梗塞ならびに脳梗塞急性期の初期治療において、抗血小板作用の発現を急ぐ場合には、初回投与時には本剤をすりつぶしたり、かみ砕いて服用すること〔17.1.1参照〕
- 7.2. 心筋梗塞患者及び経皮経管冠動脈形成術<PTCA>施行患者の初期治療においては、常用量の数倍を投与することが望ましい
- 7.3. 原則として川崎病の診断がつき次第、投与を開始することが望ましい
- 7.4. 川崎病では発症後数ヵ月間、血小板凝集能が亢進しているので、川崎病の回復期において、本剤を発症後2〜3ヵ月間投与し、その後断層心エコー図等の冠動脈検査で冠動脈障害が認められない場合には、本剤の投与を中止すること(冠動脈瘤を形成した症例では、冠動脈瘤の退縮が確認される時期まで投与を継続することが望ましい)
- 7.5. 川崎病の治療において、低用量では十分な血小板機能の抑制が認められない場合もあるため、適宜、血小板凝集能の測定等を考慮すること
- 病気や症状に応じた注意事項
- アスピリン喘息
- 過敏症
- 出血傾向
- 消化性潰瘍
- 非ステロイド性消炎鎮痛剤等による喘息発作
- 15歳未満の水痘
- 15歳未満のインフルエンザ
- 患者の属性に応じた注意事項
- 妊婦・産婦
- 新生児(低出生体重児を含む)
- 乳児
- 新生児(低出生体重児を含む)
- 乳児
- 幼児・小児
- 年齢や性別に応じた注意事項
- 低出生体重児(0日〜27日)
- 新生児(0日〜27日)
- 乳児(0日〜364日)
- 15歳未満の水痘(0歳〜14歳)
- 15歳未満のインフルエンザ(0歳〜14歳)
副作用
注意事項
- 禁止
- アスピリン喘息
- 過敏症
- 出血傾向
- 消化性潰瘍
- 非ステロイド性消炎鎮痛剤等による喘息発作
- 原則禁止
- 15歳未満の水痘
- 15歳未満のインフルエンザ
- 慎重投与
- 非ステロイド性消炎鎮痛剤の長期投与による消化性潰瘍
- 高血圧が持続する脳梗塞
- 注意
- 肝障害
- 血液異常
- 消化性潰瘍
- 腎障害
- 手術前1週間以内
- 出血傾向素因
- アルコール常飲
- 高血圧が持続する脳梗塞
- 心臓カテーテル検査前1週間以内
- 抜歯前1週間以内
- 気管支喘息<アスピリン喘息を有する場合を除く>
- 投与に際する指示
- 15歳未満の水痘
- 15歳未満のインフルエンザ
- 高血圧が持続する脳梗塞
- 禁止
- 妊婦・産婦
- 新生児(低出生体重児を含む)
- 乳児
- 原則禁止
- 新生児(低出生体重児を含む)
- 乳児
- 幼児・小児
- 相対禁止
- 妊婦・産婦
- 慎重投与
- 新生児(低出生体重児を含む)
- 乳児
- 幼児・小児
- 高齢者
- 注意
- 授乳婦
- 投与に際する指示
- 新生児(低出生体重児を含む)
- 乳児
- 幼児・小児
- 禁止
- 低出生体重児(0日〜27日)
- 新生児(0日〜27日)
- 乳児(0日〜364日)
- 原則禁止
- 15歳未満の水痘(0歳〜14歳)
- 15歳未満のインフルエンザ(0歳〜14歳)
- 慎重投与
- 15歳未満の川崎病(0歳〜14歳)
- 川崎病
- 小児(0歳〜14歳)
- 注意
- 長期間投与されている女性
- 投与に際する指示
- 15歳未満の水痘(0歳〜14歳)
- 15歳未満のインフルエンザ(0歳〜14歳)
相互作用
- 薬剤名
- 影響
- クマリン系抗凝血剤
- 作用を増強し出血時間の延長・消化管出血
- ワルファリンカリウム
- 作用を増強し出血時間の延長・消化管出血
- 血液凝固阻止剤
- 出血の危険性が増大
- ヘパリン製剤
- 出血の危険性が増大
- ダナパロイドナトリウム
- 出血の危険性が増大
- 10a阻害剤
- 出血の危険性が増大
- リバーロキサバン
- 出血の危険性が増大
- 抗トロンビン剤
- 出血の危険性が増大
- ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩
- 出血の危険性が増大
- トロンボモデュリン アルファ
- 出血の危険性が増大
- 血小板凝集抑制作用を有する薬剤
- 出血の危険性が増大
- チクロピジン塩酸塩
- 出血の危険性が増大
- シロスタゾール
- 出血の危険性が増大
- 硫酸クロピドグレル
- 出血の危険性が増大
- トロンボキサン合成阻害剤
- 出血の危険性が増大
- オザグレルナトリウム
- 出血の危険性が増大
- プロスタグランジンE1製剤
- 出血の危険性が増大
- プロスタグランジンI2誘導体製剤
- 出血の危険性が増大
- ベラプロストナトリウム
- 出血の危険性が増大
- サルポグレラート
- 出血の危険性が増大
- イコサペント酸エチル
- 出血の危険性が増大
- 血栓溶解剤
- 出血の危険性が増大
- ウロキナーゼ
- 出血の危険性が増大
- 組織プラスミノゲンアクチベーター製剤
- 出血の危険性が増大
- 糖尿病用薬
- 作用を増強し低血糖
- ヒトインスリン
- 作用を増強し低血糖
- トルブタミド
- 作用を増強し低血糖
- メトトレキサート製剤
- 副作用<骨髄抑制・肝・腎・消化器障害等>が増強
- バルプロ酸
- 作用を増強し振戦
- フェニトイン
- 総フェニトイン濃度を低下させるが非結合型フェニトイン濃度を低下させない
- 副腎皮質ホルモン剤
- サリチル酸中毒
- ベタメタゾン
- サリチル酸中毒
- プレドニゾロン
- サリチル酸中毒
- メチルプレドニゾロン
- サリチル酸中毒
- 副腎皮質ホルモン剤
- 消化管出血を増強
- ベタメタゾン
- 消化管出血を増強
- プレドニゾロン
- 消化管出血を増強
- メチルプレドニゾロン
- 消化管出血を増強
- リチウム製剤
- 中毒
- チアジド系薬剤
- 作用を減弱
- ヒドロクロロチアジド
- 作用を減弱
- ループ利尿剤
- 作用を減弱
- フロセミド
- 作用を減弱
- β−遮断剤
- 作用を減弱
- プロプラノロール
- 作用を減弱
- ピンドロール
- 作用を減弱
- ACE阻害剤
- 作用を減弱
- マレイン酸エナラプリル
- 作用を減弱
- ニトログリセリン
- 作用を減弱
- 尿酸排泄促進剤
- 作用を減弱
- プロベネシド
- 作用を減弱
- ベンズブロマロン
- 作用を減弱
- 非ステロイド系抗炎症剤
- 出血
- インドメタシン製剤
- 出血
- ジクロフェナク
- 出血
- 非ステロイド系抗炎症剤
- 腎機能の低下
- インドメタシン製剤
- 腎機能の低下
- ジクロフェナク
- 腎機能の低下
- イブプロフェン
- 本剤の血小板凝集抑制作用を減弱
- ナプロキセン
- 本剤の血小板凝集抑制作用を減弱
- ピロキシカム
- 本剤の血小板凝集抑制作用を減弱
- スルピリン
- 本剤の血小板凝集抑制作用を減弱
- 炭酸脱水酵素阻害剤
- 副作用を増強し嗜眠・錯乱等の中枢神経系症状・代謝性アシドーシス
- アセタゾラミド
- 副作用を増強し嗜眠・錯乱等の中枢神経系症状・代謝性アシドーシス
- 塩酸ドネペジル
- 消化性潰瘍
- タクロリムス水和物
- 腎障害
- シクロスポリン
- 腎障害
- ザフィルルカスト
- 血漿中濃度が上昇
- プロスタグランジンD2受容体拮抗剤
- 非結合型分率が上昇
- トロンボキサンA2受容体拮抗剤
- 非結合型分率が上昇
- ラマトロバン
- 非結合型分率が上昇
- セラトロダスト
- 非結合型分率が上昇
- 選択的セロトニン再取り込み阻害剤
- 皮膚の異常出血<斑状出血・紫斑等>
- フルボキサミンマレイン酸塩
- 皮膚の異常出血<斑状出血・紫斑等>
- 塩酸セルトラリン
- 皮膚の異常出血<斑状出血・紫斑等>
- 選択的セロトニン再取り込み阻害剤
- 出血症状<胃腸出血等>
- フルボキサミンマレイン酸塩
- 出血症状<胃腸出血等>
- 塩酸セルトラリン
- 出血症状<胃腸出血等>
- アルコール<経口>
- 消化管出血が増強
- ジドブジン製剤
- グルクロン酸抱合を阻害
- アルコールを含むもの<ジン、ウオッカ、ラム、ウイスキー、ブランデー など>
処方理由
この薬をファーストチョイスする理由(2020年11月更新)
・安価で有効性も高く、エビデンスも十分あるので、頻用しています。ただ、抗血小板薬はステント留置後など特定の疾患の特定の患者では、どの薬剤が最も適しているかが異なるので、何でもかんでも1剤で良いという訳ではありません。(40歳代病院勤務医、循環器内科)
・一般内科ではクロピドグレルが必須という場面はない。シロスタゾールは血管拡張させたい患者に使用することはあるが、脈拍増加の副作用がある。バイアスピリンは消化性潰瘍のデメリットがある。患者背景により使い分けています。(50歳代病院勤務医、一般内科)
・各種効果に対するエビデンスが揃っていることや、副作用についての情報も豊富であることが本薬剤を選択する大きな理由の一つとなっている。また、薬価も安いため患者負担が少ないことも大きなメリットとなっている。(20歳代病院勤務医、代謝・内分泌内科)
・安価であり、問題点もなく、多数処方しています。以前はシロスタゾールが多かったですが、心不全に使えないので減りました。(60歳代病院勤務医、脳神経外科)
この薬をファーストチョイスする理由(2019年3月更新)
・確実な主作用と、副作用が少ない点が長所だと思うが、オペ前のしばらくの間は休薬が必要な点が短所。(40歳代開業医、眼科)
・安価であり、脳梗塞、冠動脈疾患の予防に広く使用可能で、長期エビデンスがあるため本剤を第一選択としている。(50歳代開業医、消化器外科)
・エビデンスが最も蓄積された歴史的な薬剤であり、かつ、コストパフォーマンスに最も優れている。大腸癌に対するエビデンスもあるなど、抗血小板薬に留まらない作用も期待できる。(30歳代診療所勤務医、腎臓内科)
・とにかく安価。胃腸障害の懸念はあるが、PPIのジェネリックと併用すれば大抵大丈夫、という印象。(60歳代開業医、一般内科)
・消化管出血の懸念が常にある。高齢でADLが低下した患者など、適応を疑問に思いながら処方継続している例が結構ある。(50歳代病院勤務医、総合診療科)
・エビデンスが豊富であること、慢性腎不全患者に対しても比較的に安心して使用できること、出血しても休薬すれば速やかに元の状態に復すること、などがあげられます。(60歳代病院勤務医、一般外科)
この薬をファーストチョイスする理由(2017年8月更新)
・コスト面、エビデンス面からバイアスピリンをよく使っています。腸溶剤でも胃粘膜障害が起こることは十分理解していますが、プラビックスはコスト面、代謝の個人差、併用薬との相互作用の問題から使いにくいところがあると思っています。(40歳代診療所勤務医、循環器内科)
・PCI後のDAPTとして使用します。クロピドグレル、プラスグレルと組み合わせますが、結果的にアスピリンの使用頻度が一番高い。(40歳代病院勤務医、循環器内科)
・PCI後のステント再狭窄の予防に使用する。安価であるが、高齢者にはほとんどPPIを併用している。クロピドグレル75mgを使うことも多い。(60歳代開業医、循環器内科)
・安価であり、脳梗塞、冠動脈疾患、末梢動脈疾患の2次予防に広く使用できる。消化器科Drの意見では、他の抗血小板薬に比べ難治性の消化管出血を生じ易い印象があるとのこと。(50歳代病院勤務医、循環器内科)
・やはり長期エビデンスがあるため本剤を第一選択としている。シロスタゾールなどと併用することが多いが、比較データが欲しいところ。1剤でよいならそれに越したことはないので。(60歳代診療所勤務医、一般内科)
・脳梗塞、虚血性心疾患の既往歴のある方が多いため、前医からの継続処方として出すことが多い。自分から開始する場合は尿蛋白減少効果を期待してジピリダモールを処方することがある。(30歳代病院勤務医、内科系専門科)
・圧倒的に安いから。二次予防を積極的に行おうとする場合には、クロピドグレルを使用している。薬価面で問題になる場合は、アスピリンになっている。(50歳代病院勤務医、一般内科)
・陳旧性脳梗塞を持った人が母数としては一番多いので。ASOなんかがあれば、積極的にプレタールなんかを用いますけれど。(60歳代病院勤務医、放射線科)
・圧倒的な量のエビデンスと著しく安いコスト。ただし、上部消化管障害、消化管出血は無視できない位に多い。今のところあまり投与していないが、最初からタケルダ配合錠を投与するのが合理的なのかもしれない。(50歳代診療所勤務医、一般内科)
この薬をファーストチョイスする理由(2015年9月更新)
・疾患によりアスピリン以外の抗血小板薬の処方も少なくはないが、処方頻度という点では、今でもアスピリンが最多になっている。歴史の長い薬剤であること、抗血小板薬としてのアスピリンは鎮痛に使用する場合に比べて非常に低用量であることから、安全性は高いと思われるが、アスピリンには直接胃粘膜障害作用があると考えられており、消化管出血には留意が必要である。(40代勤務医、一般外科)
・急性期から慢性期まで幅広く使えるので、脳梗塞、心筋梗塞の二次予防では第一選択として処方しています。胃潰瘍の既往がある人には、プロトンポンプ阻害薬(PPI)との合剤のタケルダが便利です。(50代勤務医、一般内科)
・川崎病の標準治療だから。(50代開業医、小児科)
・急性期脳梗塞に対し、ガイドラインでファーストチョイスなので。(40代開業医、脳神経外科)
・バイアスピリンはバイパス手術後は必須のため、よく使用します。副作用も少ないので使用しやすいと思います。(40代勤務医、心臓血管外科)
・最もエビデンスが多く、広く使用しやすい。検査時等も、中止基準が明確。(30代診療所勤務医、内科系専門科)
・抗血小板薬は、ガイドラインでどの疾患・病態に何を出すかがしっかり決まっており、それに基づいて処方すればアスピリンが多くなるはずです。(30代勤務医、循環器内科)
・最も多くのエビデンスを有し、薬価も安価で医療経済面からも推奨される。冠動脈疾患、非心原性脳梗塞や閉塞性動脈硬化症(ASO)などはもとより、大腸癌や関節リウマチの発症リスクが低下するなどの新たなエビデンスが現在も出続けている、素晴らしい薬剤と認識する。(50代開業医、神経内科)
・薬価も安く使用しやすかったのですが、最近出血リスクなどの見直しがされており、再考の必要もありそうです。(50代勤務医、循環器内科)
添付文書
1). 次記疾患における血栓・塞栓形成の抑制:①狭心症(慢性安定狭心症、不安定狭心症)、②心筋梗塞、③虚血性脳血管障害(一過性脳虚血発作(TIA)、脳梗塞)。
2). 冠動脈バイパス術<CABG>施行後あるいは経皮経管冠動脈形成術<PTCA>施行後における血栓・塞栓形成の抑制。
3). 川崎病(川崎病による心血管後遺症を含む)。
〈狭心症(慢性安定狭心症、不安定狭心症)、心筋梗塞、虚血性脳血管障害(一過性脳虚血発作(TIA)、脳梗塞)における血栓・塞栓形成の抑制、冠動脈バイパス術(CABG)あるいは経皮経管冠動脈形成術(PTCA)施行後における血栓・塞栓形成の抑制に使用する場合〉
通常、成人にはアスピリンとして100mgを1日1回経口投与する。
なお、症状により1回300mgまで増量できる。
〈川崎病(川崎病による心血管後遺症を含む)に使用する場合〉
急性期有熱期間は、アスピリンとして1日体重1kgあたり30〜50mgを3回に分けて経口投与する。解熱後の回復期から慢性期は、アスピリンとして1日体重1kgあたり3〜5mgを1回経口投与する。
なお、症状に応じて適宜増減する。
(用法及び用量に関連する注意)
7.1. 急性心筋梗塞ならびに脳梗塞急性期の初期治療において、抗血小板作用の発現を急ぐ場合には、初回投与時には本剤をすりつぶしたり、かみ砕いて服用すること〔17.1.1参照〕。
7.2. 心筋梗塞患者及び経皮経管冠動脈形成術<PTCA>施行患者の初期治療においては、常用量の数倍を投与することが望ましい。
7.3. 原則として川崎病の診断がつき次第、投与を開始することが望ましい。
7.4. 川崎病では発症後数ヵ月間、血小板凝集能が亢進しているので、川崎病の回復期において、本剤を発症後2〜3ヵ月間投与し、その後断層心エコー図等の冠動脈検査で冠動脈障害が認められない場合には、本剤の投与を中止すること(冠動脈瘤を形成した症例では、冠動脈瘤の退縮が確認される時期まで投与を継続することが望ましい)。
7.5. 川崎病の治療において、低用量では十分な血小板機能の抑制が認められない場合もあるため、適宜、血小板凝集能の測定等を考慮すること。
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1. 重大な副作用
11.1.1. ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明):ショックやアナフィラキシー(呼吸困難、全身潮紅、血管浮腫、じん麻疹等)があらわれることがある。
11.1.2. 出血(頻度不明):脳出血等の頭蓋内出血(初期症状:頭痛、悪心・嘔吐、意識障害、片麻痺等)、肺出血、消化管出血、鼻出血、眼底出血等があらわれることがある〔2.3、8.1、9.1.3、9.1.5、10.2参照〕。
11.1.3. 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens−Johnson症候群)、はく脱性皮膚炎(いずれも頻度不明)。
11.1.4. 再生不良性貧血、血小板減少、白血球減少(いずれも頻度不明)〔9.1.2参照〕。
11.1.5. 喘息発作(頻度不明)〔2.4、9.1.4参照〕。
11.1.6. 肝機能障害、黄疸(いずれも頻度不明):著しいAST上昇、著しいALT上昇、著しいγ−GTP上昇等を伴う肝機能障害や黄疸があらわれることがある〔8.2、8.3、9.3.1参照〕。
11.1.7. 消化性潰瘍、小腸・大腸潰瘍(いずれも頻度不明):下血(メレナ)を伴う胃潰瘍・十二指腸潰瘍等の消化性潰瘍があらわれることがある。また、消化管出血、腸管穿孔を伴う小腸潰瘍・大腸潰瘍があらわれることがある〔2.2、9.1.1、10.2参照〕。
11.2. その他の副作用
1). 消化器:(頻度不明)胃腸障害、嘔吐、腹痛、胸やけ、便秘、下痢、食道炎、口唇腫脹、吐血、吐き気、悪心、食欲不振、胃部不快感。
2). 過敏症:(頻度不明)じん麻疹、発疹、浮腫。
3). 血液:(頻度不明)貧血、血小板機能低下(出血時間延長)。
4). 皮膚:(頻度不明)皮膚そう痒、皮疹、膨疹、発汗。
5). 精神神経系:(頻度不明)めまい、興奮、頭痛。
6). 肝臓:(頻度不明)AST上昇、ALT上昇。
7). 腎臓:(頻度不明)腎障害。
8). 循環器:(頻度不明)血圧低下、血管炎、心窩部痛。
9). 呼吸器:(頻度不明)気管支炎、鼻炎。
10). 感覚器:(頻度不明)角膜炎、結膜炎、耳鳴、難聴。
11). その他:(頻度不明)過呼吸、代謝性アシドーシス、倦怠感、低血糖。
(禁忌)
2.1. 本剤の成分又はサリチル酸系製剤に対し過敏症の既往歴のある患者。
2.2. 消化性潰瘍のある患者[プロスタグランジン生合成抑制作用により、胃の血流量が減少し、消化性潰瘍を悪化させることがある]〔9.1.1、11.1.7参照〕。
2.3. 出血傾向のある患者[血小板機能異常が起こることがあるため、出血傾向を助長するおそれがある]〔9.1.3、11.1.2参照〕。
2.4. アスピリン喘息(非ステロイド性消炎鎮痛剤等による喘息発作の誘発)又はその既往歴のある患者[重篤なアスピリン喘息発作を誘発させることがある]〔9.1.4、11.1.5参照〕。
2.5. 出産予定日12週以内の妊婦〔9.5.1参照〕。
2.6. 低出生体重児、新生児又は乳児〔9.7.1参照〕。
(重要な基本的注意)
8.1. 脳梗塞患者への投与にあたっては、他の血小板凝集を抑制する薬剤等との相互作用に注意するとともに、高血圧が持続する脳梗塞患者への投与は慎重に行い、投与中は十分な血圧のコントロールを行うこと〔10.2、11.1.2参照〕。
8.2. 川崎病の急性期に対して投与する場合には、適宜、肝機能検査を行い、異常が認められた場合には減量、休薬等の適切な措置を講ずること〔9.7.3、11.1.6参照〕。
8.3. 川崎病患者(川崎病による心血管後遺症を含む)に対して長期投与する場合には、定期的に臨床検査(尿検査、血液検査及び肝機能検査等)を行い、また、異常が認められた場合には減量、休薬等の適切な措置を講ずること〔9.7.3、11.1.6参照〕。
(特定の背景を有する患者に関する注意)
(合併症・既往歴等のある患者)
9.1.1. 消化性潰瘍の既往歴のある患者:消化性潰瘍を再発させることがある〔2.2、11.1.7参照〕。
9.1.2. 血液異常又はその既往歴のある患者:血液の異常を悪化又は再発させるおそれがある〔11.1.4参照〕。
9.1.3. 出血傾向素因のある患者:出血を増強させるおそれがある〔2.3、11.1.2参照〕。
9.1.4. 気管支喘息<アスピリン喘息を有する場合を除く>のある患者:アスピリン喘息でないことを十分に確認すること(気管支喘息の患者の中にはアスピリン喘息患者も含まれている可能性があり、それらの患者では重篤な喘息発作を誘発させることがある)〔2.4、11.1.5参照〕。
9.1.5. アルコール常飲している患者:アルコールと同時に服用すると、消化管出血を誘発又は消化管出血増強することがある〔10.2、11.1.2参照〕。
9.1.6. 手術前1週間以内、心臓カテーテル検査前1週間以内又は抜歯前1週間以内の患者:手術、心臓カテーテル検査又は抜歯時の失血量を増加させるおそれがある。
9.1.7. 非ステロイド性消炎鎮痛剤の長期投与による消化性潰瘍のある患者で、本剤の長期投与が必要であり、かつミソプロストールによる治療が行われている患者:本剤を継続投与する場合には、十分経過を観察し、慎重に投与すること(ミソプロストールは非ステロイド性消炎鎮痛剤により生じた消化性潰瘍を効能・効果としているが、ミソプロストールによる治療に抵抗性を示す消化性潰瘍もある)。
(腎機能障害患者)
9.2.1. 腎障害又はその既往歴のある患者:腎障害を悪化又は再発させるおそれがある。
(肝機能障害患者)
9.3.1. 肝障害又はその既往歴のある患者:肝障害を悪化又は再発させるおそれがある〔11.1.6参照〕。
(妊婦)
9.5.1. 出産予定日12週以内の妊婦には投与しないこと(妊娠期間延長、動脈管早期閉鎖、子宮収縮抑制、分娩時出血増加につながるおそれがある)。海外での大規模な疫学調査では、妊娠中のアスピリン服用と先天異常児出産の因果関係は否定的であるが、長期連用した場合は、母体の貧血、産前産後出血、分娩時間延長、難産、死産、新生児の体重減少・死亡などの危険が高くなるおそれを否定できないとの報告がある。また、ヒトで妊娠末期に投与された患者及びその新生児に出血異常があらわれたとの報告がある。さらに、妊娠末期のラットに投与した実験で、弱い胎仔動脈管収縮が報告されている〔2.5参照〕。
9.5.2. 妊婦<出産予定日12週以内の妊婦は除く>又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること(動物実験(ラット)で催奇形性作用があらわれたとの報告があり、妊娠期間延長、過期産につながるおそれがある)。
(授乳婦)
授乳中の女性には本剤投与中は授乳を避けさせること(母乳中へ移行することが報告されている)。
(小児等)
9.7.1. 低出生体重児、新生児又は乳児には投与しない(錠剤である本剤の嚥下が不能である)〔2.6参照〕。
9.7.2. 幼児には本剤の嚥下が可能なことを確認して、慎重に投与すること。
9.7.3. 患者の状態を観察しながら慎重に投与すること(小児等では、副作用があらわれやすい)。川崎病の治療において肝機能障害の報告があるので、適宜、肝機能検査を行い、注意すること〔8.2、8.3参照〕。
9.7.4. サリチル酸系製剤の使用実態は我が国と異なるものの、米国においてサリチル酸系製剤とライ症候群との関連性を示す疫学調査報告があるので、本剤を15歳未満の水痘、15歳未満のインフルエンザの患者に投与しないことを原則とするが、やむを得ず投与する場合には、慎重に投与し、投与後の患者の状態を十分に観察すること。ライ症候群:小児において極めてまれに水痘、インフルエンザ等のウイルス性疾患の先行後、激しい嘔吐、意識障害、痙攣(急性脳浮腫)と肝臓ほか諸臓器の脂肪沈着、ミトコンドリア変形、AST・ALT・LDH・CKの急激な上昇、高アンモニア血症、低プロトロンビン血症、低血糖等の症状が短期間に発現する高死亡率の病態である。
9.7.5. サリチル酸系製剤の使用実態は我が国と異なるものの、米国においてサリチル酸系製剤とライ症候群との関連性を示す疫学調査報告があるので、本剤投与中の15歳未満の川崎病の患者が水痘、インフルエンザを発症した場合には、投与を中断することを原則とするが、やむを得ず投与を継続する場合には、慎重に投与し、投与後の患者の状態を十分に観察すること。
(高齢者)
患者の状態を観察しながら慎重に投与すること(一般に腎機能、肝機能などの生理機能が低下しているため、副作用があらわれやすい)。
(相互作用)
10.2. 併用注意:
1). 抗凝固剤(クマリン系抗凝固剤(ワルファリンカリウム))〔8.1、11.1.2参照〕[クマリン系抗凝固剤の作用を増強し出血時間の延長・消化管出血等を起こすことがあるので、クマリン系抗凝固剤を減量するなど慎重に投与すること(本剤は血漿タンパクに結合したクマリン系抗凝固剤と置換し、遊離させ、また、本剤は血小板凝集抑制作用、消化管刺激による出血作用を有する)]。
2). 抗凝固剤(血液凝固阻止剤(ヘパリン製剤、ダナパロイドナトリウム、第10a因子阻害剤(リバーロキサバン等)、抗トロンビン剤(ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩等)、トロンボモデュリン アルファ等))〔8.1、11.1.2参照〕[これら薬剤との併用により、出血の危険性が増大するおそれがあるので、観察を十分に行い、注意すること(本剤は血小板凝集抑制作用を有するため、これら薬剤との併用により出血傾向が増強されるおそれがある)]。
3). 血小板凝集抑制作用を有する薬剤(チクロピジン塩酸塩、シロスタゾール、クロピドグレル硫酸塩、トロンボキサン合成阻害剤(オザグレルナトリウム)、プロスタグランジンE1製剤、プロスタグランジンE1誘導体製剤及びプロスタグランジンI2誘導体製剤(ベラプロストナトリウム等)、サルポグレラート塩酸塩、イコサペント酸エチル等)〔8.1、11.1.2参照〕[これら薬剤との併用により、出血の危険性が増大するおそれがあるので、観察を十分に行い、注意すること(本剤は血小板凝集抑制作用を有するため、これら薬剤との併用により出血傾向が増強されるおそれがある)]。
4). 血栓溶解剤(ウロキナーゼ、t−PA製剤等)〔8.1、11.1.2参照〕[これら薬剤との併用により、出血の危険性が増大するおそれがあるので、観察を十分に行い、注意すること(本剤は血小板凝集抑制作用を有するため、これら薬剤との併用により出血傾向が増強されるおそれがある)]。
5). 糖尿病用剤(ヒトインスリン、トルブタミド等)[糖尿病用剤の作用を増強し低血糖を起こすことがあるので、糖尿病用剤を減量するなど慎重に投与すること(本剤(高用量投与時)は血漿タンパクに結合した糖尿病用剤と置換し、遊離させ、また、本剤は大量で血糖降下作用を有する)]。
6). メトトレキサート[メトトレキサートの副作用<骨髄抑制・肝・腎・消化器障害等>が増強されることがある(本剤(高用量投与時)は血漿タンパクに結合したメトトレキサートと置換し、遊離させ、また、本剤はメトトレキサートの腎排泄を阻害すると考えられている)]。
7). バルプロ酸ナトリウム[バルプロ酸ナトリウムの作用を増強し振戦等を起こすことがある(本剤(高用量投与時)は血漿タンパクに結合したバルプロ酸ナトリウムと置換し、遊離させる)]。
8). フェニトイン[総フェニトイン濃度を低下させるが非結合型フェニトイン濃度を低下させないとの報告があるので、総フェニトイン濃度に基づいて増量する際には臨床症状等を慎重に観察すること(本剤(高用量投与時)は血漿タンパクに結合したフェニトインと置換し、遊離させる)]。
9). 副腎皮質ホルモン剤(ベタメタゾン、プレドニゾロン、メチルプレドニゾロン等)[本剤(高用量投与時)との併用時に副腎皮質ホルモン剤を減量すると、サリチル酸中毒を起こすことが報告されており、また、消化管出血を増強させることが考えられる(機序は不明)]。
10). リチウム製剤[リチウム中毒を起こすことが報告されている(本剤(高用量投与時)は腎のプロスタグランジンの生合成を抑制し、腎血流量を減少させることにより、リチウムの腎排泄を低下させることが考えられる)]。
11). チアジド系利尿剤(ヒドロクロロチアジド等)、ループ利尿剤(フロセミド)[これらの薬剤の作用を減弱させることが報告されている(本剤は腎のプロスタグランジンの生合成を抑制して、水、塩類の体内貯留が生じ、利尿剤の水、塩類排泄作用に拮抗するためと考えられる)]。
12). β遮断剤(プロプラノロール塩酸塩、ピンドロール等)、ACE阻害剤(エナラプリルマレイン酸塩等)[これらの薬剤の作用を減弱させることが報告されている(本剤は血管拡張作用を有する腎プロスタグランジンの生合成、遊離を抑制し、血圧を上昇させることが考えられる)]。
13). ニトログリセリン製剤[ニトログリセリンの作用を減弱させることがある(本剤はプロスタグランジンの生合成を抑制することにより、冠動脈を収縮させ、ニトログリセリンの作用を減弱させることが考えられる)]。
14). 尿酸排泄促進剤(プロベネシド、ベンズブロマロン)[これらの薬剤の作用を減弱させることがある(本剤(高用量投与時)はこれらの薬剤の尿酸排泄に拮抗する)]。
15). 非ステロイド性解熱鎮痛消炎剤(インドメタシン、ジクロフェナクナトリウム等)〔8.1、11.1.2参照〕[出血及び腎機能の低下を起こすことがある(機序は不明)]。
16). イブプロフェン、ナプロキセン、ピロキシカム、スルピリン[本剤の血小板凝集抑制作用を減弱するとの報告がある(血小板のシクロオキシゲナーゼ−1(COX−1)と本剤の結合を阻害するためと考えられる)]。
17). 炭酸脱水酵素阻害剤(アセタゾラミド等)[アセタゾラミドの副作用を増強し嗜眠・錯乱等の中枢神経系症状・代謝性アシドーシス等を起こすことが報告されている(本剤は血漿タンパクに結合したアセタゾラミドと置換し、遊離させる)]。
18). ドネペジル塩酸塩〔11.1.7参照〕[消化性潰瘍を起こすことがある(コリン系が賦活され胃酸分泌が促進される)]。
19). タクロリムス水和物、シクロスポリン[腎障害が発現することがある(腎障害の副作用が相互に増強されると考えられる)]。
20). ザフィルルカスト[ザフィルルカストの血漿中濃度が上昇することがある(機序不明)]。
21). プロスタグランジンD2受容体拮抗剤、トロンボキサンA2受容体拮抗剤(ラマトロバン、セラトロダスト)[ヒト血漿タンパク結合に対する相互作用の検討(in vitro)において、本剤によりこれらの薬剤の非結合型分率が上昇することがある(これら薬剤が本剤と血漿タンパク結合部位で置換し、遊離型血中濃度が上昇すると考えられる)]。
22). 選択的セロトニン再取り込み阻害剤<SSRI>(フルボキサミンマレイン酸塩、塩酸セルトラリン等)〔8.1、11.1.2参照〕[皮膚の異常出血<斑状出血・紫斑等>、出血症状<胃腸出血等>が報告されている(SSRIの投与により血小板凝集が阻害され、本剤との併用により出血傾向が増強すると考えられる)]。
23). アルコール<経口>〔9.1.5、11.1.2参照〕[消化管出血が増強されるおそれがある(アルコールによる胃粘膜障害と本剤のプロスタグランジン合成阻害作用により、相加的に消化管出血が増強すると考えられる)]。
(過量投与)
13.1. 症状
過量投与時、耳鳴、めまい、頭痛、嘔吐、難聴、軽度の頻呼吸等の初期症状から血中濃度の上昇に伴い、重度過呼吸、呼吸性アルカローシス、代謝性アシドーシス、痙攣、昏睡、呼吸不全等が認められる〔16.3参照〕。
13.2. 処置
過量投与時には、催吐、胃洗浄、活性炭投与(ただし、催吐及び胃洗浄後)、輸液注入によるアシドーシス是正、アルカリ尿促進(ただし、腎機能が正常の場合)、血液透析、腹膜透析を必要に応じて行う〔16.5参照〕。
(適用上の注意)
14.1. 薬剤投与時の注意
14.1.1. 本剤は腸溶錠であるので、急性心筋梗塞ならびに脳梗塞急性期の初期治療に用いる場合以外は、割ったり、砕いたり、すりつぶしたりしないで、そのままかまずに服用させること。
14.1.2. 本剤は空腹時の服用を避けることが望ましい。
14.2. 薬剤交付時の注意
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある)。
(その他の注意)
15.1. 臨床使用に基づく情報
15.1.1. 非ステロイド性消炎鎮痛剤を長期間投与されている女性において、一時的不妊が認められたとの報告がある。
15.2. 非臨床試験に基づく情報
15.2.1. In vitroの試験において、アスピリン等のグルクロン酸抱合により代謝される薬剤が抗ウイルス剤(ジドブジン)のグルクロン酸抱合を阻害したとの報告がある。
(保管上の注意)
室温保存。
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