処方薬事典データ協力:株式会社メドレー
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シロスタゾール錠50mg「JG」の基本情報
基本情報
血液をサラサラにすることで血液が固まって血管がつまることを防ぎ、血栓の形成を予防する作用などをあらわす薬
- プレタール
- シロスレット
- 慢性動脈閉塞症の潰瘍の改善
- 慢性動脈閉塞症の虚血性諸症状の改善
- 慢性動脈閉塞症の疼痛の改善
- 慢性動脈閉塞症の冷感の改善
- 脳梗塞<心原性脳塞栓症を除く>発症後の再発抑制
- シロスタゾールとして1回100mgを1日2回経口投与する
- なお、年齢・症状により適宜増減する
副作用
注意事項
- 禁止
- 喀血
- 過敏症
- 硝子体出血
- 血友病
- 出血
- 消化管出血
- 頭蓋内出血
- 尿路出血
- 毛細血管脆弱症
- うっ血性心不全
- 慎重投与
- 悪性高血圧
- 月経期間中
- 重篤な肝障害
- 出血傾向
- 腎障害
- 耐糖能異常
- 糖尿病
- 血小板凝集を抑制する薬剤投与中
- 抗凝固剤投与中
- 血栓溶解剤投与中
- プロスタグランジンE1製剤及びその誘導体投与中
- 出血傾向素因
- 冠動脈狭窄
- 持続して血圧が上昇している高血圧
- 高血圧が持続する脳梗塞
- 注意
- 冠動脈狭窄
- 高血圧が持続する脳梗塞
- 投与に際する指示
- 高血圧が持続する脳梗塞
- 禁止
- 妊婦・産婦
- 注意
- 高齢者
- 投与に際する指示
- 高齢者
- 注意
- 高齢者(65歳〜)
- 投与に際する指示
- 高齢者(65歳〜)
相互作用
- 薬剤名
- 影響
- 血液凝固阻止剤
- 出血した時出血を助長
- ワルファリン
- 出血した時出血を助長
- 血小板凝集抑制作用を有する薬剤
- 出血した時出血を助長
- アスピリン
- 出血した時出血を助長
- チクロピジン塩酸塩
- 出血した時出血を助長
- 硫酸クロピドグレル
- 出血した時出血を助長
- 血栓溶解剤
- 出血した時出血を助長
- ウロキナーゼ
- 出血した時出血を助長
- アルテプラーゼ
- 出血した時出血を助長
- プロスタグランジンE1製剤
- 出血した時出血を助長
- アルプロスタジル
- 出血した時出血を助長
- リマプロストアルファデクス
- 出血した時出血を助長
- 薬物代謝酵素<CYP3A4>を阻害する薬剤
- 本剤の作用が増強
- マクロライド系抗生物質
- 本剤の作用が増強
- エリスロマイシン
- 本剤の作用が増強
- HIVプロテアーゼ阻害剤
- 本剤の作用が増強
- リトナビル
- 本剤の作用が増強
- アゾール系抗真菌剤
- 本剤の作用が増強
- イトラコナゾール
- 本剤の作用が増強
- ミコナゾール
- 本剤の作用が増強
- シメチジン
- 本剤の作用が増強
- ジルチアゼム
- 本剤の作用が増強
- 薬物代謝酵素<CYP2C19>を阻害する薬剤
- 本剤の作用が増強
- オメプラゾール
- 本剤の作用が増強
- ロバスタチン
- AUCが64%増加
- グレープフルーツジュース
処方理由
この薬をファーストチョイスする理由(2020年11月更新)
・抗血小板作用は強くないものの多面的作用がありいい薬である。出血性合併症もほぼない。(50歳代病院勤務医、脳神経外科)
・脳血管拡張作用や血管保護作用があり、出血合併症が少ないので気に入っている。(60歳代病院勤務医、脳神経内科)
・出血が少ない。でも頻脈や頭痛が多いのが難点。(40歳代病院勤務医、脳神経外科)
この薬をファーストチョイスする理由(2019年3月更新)
・万が一、侵襲的処置が必要となった場合の休薬期間が短い。(50歳代病院勤務医、脳神経外科)
・最初の頭痛など副作用に注意する必要あるが、効果は実感する。(50歳代病院勤務医、消化器外科)
・老年医学が専門なのでエビデンスに基づいて使用している。(50歳代病院勤務医、上記以外の内科系診療科)
・脳梗塞の発症を防止することで、嚥下機能を維持できる効果もある。(60歳代病院勤務医、一般内科)
・認知症の進行予防にも効果があると言われており、高齢者では心不全がなければ積極的に選択している。(30歳代診療所勤務医、一般内科)
この薬をファーストチョイスする理由(2017年8月更新)
・数量的にはアスピリンと双璧をなす感じです。PAD患者を多く扱うので血管拡張作用のあるプレタールは非常に効果が高いと考えています。(50歳代病院勤務医、一般外科)
・最近はいい薬が出てますが、いかんせん高価すぎます。昔からの薬ですが、そこそこと言った感じで処方しています。当院は慢性期末期の人が多いので。(50歳代病院勤務医、一般外科)
・OD錠もあり使いやすい。短所としては頭痛の頻度が高いこと。(50歳代開業医、整形外科)
・誤嚥予防。(30歳代病院勤務医、呼吸器内科)
・認知症予防の効果を期待している。(60歳代病院勤務医、内科系専門科)
・抗血小板作用だけでなく、多面的作用を持つ。(40歳代病院勤務医、脳神経外科)
この薬をファーストチョイスする理由(2015年9月更新)
・ASOや腰部脊柱管狭窄症(LSCS)の患者をよく診ているので、プロスタグランジンE製剤やシロスタゾールの処方が多いです。(30代勤務医、整形外科)
・ラクナ梗塞には第一選択。出血リスクが低く、誤嚥性肺炎の予防効果もあるので、よく投与しています。(50代、神経内科)
・やはり、頻脈とそれに起因すると思われる頭痛は一定の頻度で起こる。しかしながら脳梗塞再発予防効果は優れていると感じている。(40代勤務医、脳神経外科)
・出血性の副作用が他剤より少ない。ただ、頭痛と頻脈があって、途中で使えなくなる患者が多いのも確か。(30代勤務医、神経内科)
・OD錠があることと、50mgの剤形があることが気に入っている。1日2回投与だが、服薬アドヒアランスが悪いとは思わない。(50代勤務医、一般内科)
・プレタールが1日1回投与なら、もっと処方数を増やしたいのだが。(50代勤務医、呼吸器内科)
・使い慣れている。出血傾向が少ないのと、術前休薬期間が短い点で使いやすい。血管拡張作用もあるので、時々頭痛の副作用がある。(60代勤務医、一般外科)
・侵襲的治療時の休薬期間が短いため、内視鏡治療時、他の抗血小板薬からの置換に用いる。(30代勤務医、消化器内科)
・血管性認知症にも効果があるとされるので。(60代勤務医、一般内科)
・アルツハイマー型認知症の進行遅延の可能性が報告されているから。(50代開業医、精神科)
添付文書
1.慢性動脈閉塞症に基づく潰瘍、疼痛及び冷感等の虚血性諸症状の改善。
2.脳梗塞<心原性脳塞栓症を除く>発症後の再発抑制。
<効能・効果に関連する使用上の注意>
無症候性脳梗塞における本剤の脳梗塞発作の抑制効果は検討されていない。
シロスタゾールとして1回100mgを1日2回経口投与する。なお、年齢・症状により適宜増減する。
本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。
1.重大な副作用(頻度不明)
1).うっ血性心不全、心筋梗塞、狭心症、心室頻拍:うっ血性心不全、心筋梗塞、狭心症、心室頻拍が現れることがあるので、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
2).出血:
(1).脳出血等の頭蓋内出血:脳出血等の頭蓋内出血(初期症状:頭痛、悪心・嘔吐、意識障害、片麻痺等)が現れることがあるので、このような場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
(2).肺出血、消化管出血、鼻出血、眼底出血等:肺出血、消化管出血、鼻出血、眼底出血等が現れることがあるので、このような場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
3).胃・十二指腸潰瘍:出血を伴う胃潰瘍・十二指腸潰瘍が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
4).汎血球減少、無顆粒球症、血小板減少:汎血球減少、無顆粒球症、血小板減少が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
5).間質性肺炎:発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常、好酸球増多を伴う間質性肺炎が現れることがあるので、このような場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行う。
6).肝機能障害、黄疸:AST上昇(GOT上昇)、ALT上昇(GPT上昇)、Al−P上昇、LDH上昇等や黄疸が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
7).急性腎不全:急性腎不全が現れることがあるので、腎機能検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
2.その他の副作用(頻度不明)
1).過敏症:発疹、皮疹、蕁麻疹、そう痒感、光線過敏症、紅斑等[このような場合には投与を中止する]。
2).循環器:動悸、頻脈、ほてり、血圧上昇、心房細動、上室性頻拍、上室性期外収縮、心室性期外収縮等の不整脈、血圧低下等[このような場合には減量又は投与を中止するなど適切な処置を行う]。
3).精神神経系:頭痛・頭重感、眩暈、不眠、しびれ感、眠気、振戦、肩こり、失神・一過性意識消失等[このような場合には減量又は投与を中止するなど適切な処置を行う]。
4).消化器:腹痛、悪心・嘔吐、食欲不振、下痢、胸やけ、腹部膨満感、味覚異常、口渇等。
5).血液:貧血、白血球減少、好酸球増多等。
6).出血傾向:皮下出血、血尿等。
7).肝臓:AST上昇(GOT上昇)、ALT上昇(GPT上昇)、Al−P上昇、LDH上昇等。
8).腎臓:BUN上昇、クレアチニン上昇、尿酸値上昇、頻尿、排尿障害等。
9).その他:発汗、浮腫、胸痛、血糖上昇、耳鳴、疼痛、倦怠感、脱力感、結膜炎、発熱、脱毛、筋痛。
(警告)
本剤の投与により脈拍数増加し、狭心症が発現することがあるので、狭心症の症状(胸痛等)に対する問診を注意深く行う[脳梗塞再発抑制効果を検討する試験において、長期にわたりPRP(pressure rate product)を有意に上昇させる作用が認められ、また、シロスタゾール投与群に狭心症を発現した症例がみられた]。
(禁忌)
1.出血している患者(血友病、毛細血管脆弱症、頭蓋内出血、消化管出血、尿路出血、喀血、硝子体出血等)[出血を助長する恐れがある]。
2.うっ血性心不全の患者[症状を悪化させる恐れがある]。
3.本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
4.妊婦又は妊娠している可能性のある婦人。
(慎重投与)
1.抗凝固剤投与中(ワルファリン等)、血小板凝集を抑制する薬剤投与中(アスピリン、チクロピジン塩酸塩、クロピドグレル硫酸塩等)、血栓溶解剤投与中(ウロキナーゼ、アルテプラーゼ等)、プロスタグランジンE1製剤及びその誘導体投与中(アルプロスタジル、リマプロスト アルファデクス等)の患者。
2.月経期間中の患者[出血を助長する恐れがある]。
3.出血傾向並びに出血傾向素因のある患者[出血した時、それを助長する恐れがある]。
4.冠動脈狭窄を合併する患者[本剤投与による脈拍数増加により狭心症を誘発する可能性がある]。
5.糖尿病あるいは耐糖能異常を有する患者[出血性有害事象が発現しやすい]。
6.重篤な肝障害のある患者[シロスタゾールの血中濃度が上昇する恐れがある]。
7.腎障害のある患者[腎機能が悪化する恐れがあり、また、シロスタゾールの代謝物の血中濃度が上昇する恐れがある]。
8.持続して血圧が上昇している高血圧の患者(悪性高血圧等)。
(重要な基本的注意)
1.本剤の脳梗塞患者に対する投与は脳梗塞の症状が安定してから開始する。
2.脳梗塞患者への投与にあたっては、他の血小板凝集を抑制する薬剤等との相互作用に注意するとともに、高血圧が持続する脳梗塞患者への投与は慎重に行い、投与中は十分な血圧のコントロールを行う。
3.冠動脈狭窄を合併する患者で、本剤を投与中に過度の脈拍数増加が現れた場合には、狭心症を誘発する可能性があるので、このような場合には減量又は中止するなどの適切な処置を行う。
4.本剤はPDE3阻害作用を有する薬剤である。海外においてPDE3阻害作用を有する薬剤(ミルリノン、ベスナリノン)に関しては、うっ血性心不全(NYHA分類3〜4)患者を対象にしたプラセボ対照長期比較試験において、生存率がプラセボより低かったとの報告がある。また、うっ血性心不全を有しない患者において、本剤を含むPDE3阻害剤を長期投与した場合の予後は明らかではない。
(相互作用)
本剤は、主として肝代謝酵素CYP3A4及び一部CYP2D6、CYP2C19で代謝される。
併用注意:
1.抗凝固剤(ワルファリン等)、血小板凝集を抑制する薬剤(アスピリン、チクロピジン塩酸塩、クロピドグレル硫酸塩等)、血栓溶解剤(ウロキナーゼ、アルテプラーゼ等)、プロスタグランジンE1製剤及びその誘導体(アルプロスタジル、リマプロスト アルファデクス等)[出血した時出血を助長する恐れがあるので、併用時には出血等の副作用を予知するため、血液凝固能検査等を十分に行う(本剤は血小板凝集抑制作用を有するため、これら薬剤と併用すると出血を助長する恐れがある)]。
2.薬物代謝酵素<CYP3A4>を阻害する薬剤(マクロライド系抗生物質(エリスロマイシン等)、HIVプロテアーゼ阻害剤(リトナビル等)、アゾール系抗真菌剤(イトラコナゾール、ミコナゾール等)、シメチジン、ジルチアゼム塩酸塩等)[本剤の作用が増強する恐れがあるので、併用する場合は減量あるいは低用量から開始するなど注意する(これらの薬剤がCYP3A4を阻害することにより、本剤の血中濃度が上昇することがある)]。
3.グレープフルーツジュース[本剤の作用が増強する恐れがあるので、グレープフルーツジュースとの同時服用をしないように注意する(グレープフルーツジュースの成分がCYP3A4を阻害することにより、本剤の血中濃度が上昇することがある)]。
4.薬物代謝酵素<CYP2C19>を阻害する薬剤(オメプラゾール等)[本剤の作用が増強する恐れがあるので、併用する場合は減量あるいは低用量から開始するなど注意する(これらの薬剤がCYP2C19を阻害することにより、本剤の血中濃度が上昇することがある)]。
(高齢者への投与)
一般に高齢者では生理機能が低下しているので、減量するなど注意する。
(妊婦・産婦・授乳婦等への投与)
1.妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しない[動物実験(ラット)で異常胎仔増加並びに出生仔低体重及び死亡仔増加が報告されている]。
2.授乳中の婦人には本剤投与中は授乳を避けさせる[動物実験(ラット)で乳汁中への移行が報告されている]。
(小児等への投与)
低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない(使用経験が少ない)。
(適用上の注意)
薬剤交付時:PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導する(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている)。
(その他の注意)
1.イヌを用いた13週間経口投与毒性試験及び52週間経口投与毒性試験において、高用量で左心室心内膜肥厚及び冠状動脈病変が認められ、無毒性量はそれぞれ30mg/kg/day、12mg/kg/dayであった。ラット及びサルでは心臓の変化は認められなかった。1週間静脈内投与心臓毒性試験では、イヌに左心室心内膜変化、右心房心外膜変化及び冠状動脈変化がみられ、サルでは軽度の左心室心内膜出血性変化が認められた。他のPDE阻害剤や血管拡張剤においても動物に心臓毒性が認められており、特にイヌは発現しやすい動物種であると報告されている。
2.遺伝的に著しく高い血圧が持続し脳卒中が発症するとされているSHR−SP(脳卒中易発症高血圧自然発症ラット)において、シロスタゾール0.3%混餌投与群は対照群に比較して生存期間短縮が認められた(平均寿命:シロスタゾール群40.2週、対照群43.5週)。
3.脳梗塞再発抑制効果を検討する試験において、シロスタゾール群に糖尿病の発症例及び糖尿病悪化例が多くみられた。
4.シロスタゾール100mgとHMG−CoA還元酵素阻害薬ロバスタチン(国内未承認)80mgを併用投与したところ、ロバスタチン単独投与に比べてロバスタチンのAUCが64%増加したとの海外報告がある。
(取扱い上の注意)
安定性試験結果の概要:加速試験(40℃、相対湿度75%、6カ月)の結果、本剤は通常の市場流通下において3年間安定であることが推測された。
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