日経メディカル処方薬事典データ協力:株式会社メドレー

クレキサン皮下注キット2000IU基本情報

先発品(後発品なし)

一般名:エノキサパリンナトリウムキット

製薬会社:サノフィ

薬価・規格: 1013円(2,000低分子ヘパリン国際単位0.2mL1筒) 薬価を比較する

添付文書(PDF)

基本情報

効能・効果詳しく見る

  • 腹部手術の静脈血栓塞栓症の発症抑制
  • 股関節全置換術の静脈血栓塞栓症の発症抑制
  • 膝関節全置換術の静脈血栓塞栓症の発症抑制
  • 股関節骨折手術の静脈血栓塞栓症の発症抑制

注意すべき副作用詳しく見る

γ−GTP上昇血小板数増加貧血AST上昇ALT上昇頭痛眩暈白血球数減少白血球数増加過敏症

用法・用量(主なもの)詳しく見る

  • エノキサパリンナトリウムとして、1回2000IUを、原則として12時間毎に1日2回連日皮下注射する

禁忌・原則禁忌

  • 病気や症状に応じた注意事項
    • 過敏症
    • 後腹膜出血
    • 出血
    • 頭蓋内出血
    • 急性細菌性心内膜炎
    • 重度腎障害
    • HIT
    • ヘパリン起因性血小板減少症
    • クレアチニンクリアランス30mL/min未満
    • 重要器官における出血

副作用

主な副作用

γ−GTP上昇血小板数増加貧血AST上昇ALT上昇頭痛眩暈白血球数減少白血球数増加過敏症紅斑

重大な副作用

皮下出血処置後出血消化管出血血小板減少血腫出血ショックアナフィラキシー脊髄硬膜外血腫後腹膜出血頭蓋内出血致死的出血悪化梗塞四肢虚血著明な血小板数減少肝機能障害黄疸

上記以外の副作用

そう痒症便秘四肢痛Al−P上昇LDH上昇血中尿素上昇疼痛硬結そう痒感熱感末梢性浮腫発熱血中カルシウム減少感覚減退不眠発疹下痢悪心嘔吐消化不良腹痛背部痛肝機能異常ビリルビン上昇血中カリウム減少CRP上昇創部分泌動悸胸痛創合併症末梢冷感湿疹トリグリセリド上昇好酸球数増加重篤な出血一過性血小板減少刺激感本剤の貯留でない炎症性硬結浸潤紫斑皮膚壊死水疱性皮疹皮膚血管炎無症候性で一過性の血小板数上昇無症候性で一過性の肝酵素上昇血中カリウム上昇脱毛症

注意事項

病気や症状に応じた注意事項

  • 禁止
    • 過敏症
    • 後腹膜出血
    • 出血
    • 頭蓋内出血
    • 急性細菌性心内膜炎
    • 重度腎障害
    • HIT
    • ヘパリン起因性血小板減少症
    • クレアチニンクリアランス30mL/min未満
    • 重要器官における出血
  • 慎重投与
    • 重篤な肝障害
    • 出血
    • 消化性潰瘍
    • 糖尿病性網膜症
    • 脳手術後日の浅い
    • 眼科手術後日の浅い
    • 止血障害
    • 軽度腎障害
    • 中等度腎障害
    • コントロール出来ない高血圧症
    • 止血に影響を与える薬剤投与中
    • 虚血性脳卒中発症後日の浅い
  • 注意
    • 脊椎手術
    • 腎障害
    • 帝王切開術施行
    • 「高リスク」以上の婦人科手術
    • 「高リスク」以上の泌尿器科手術
    • 止血に影響を及ぼす薬剤との併用
    • 脊柱変形
  • 投与に際する指示
    • 腎障害

患者の属性に応じた注意事項

  • 相対禁止
    • 妊婦・産婦
  • 慎重投与
    • 高齢者
  • 注意
    • 妊婦・産婦

年齢や性別に応じた注意事項

  • 慎重投与
    • 高齢者(65歳〜)
    • 低体重

相互作用

薬剤との相互作用

薬剤名 影響
止血に影響を与える薬剤投与中 出血
止血に影響を与える薬剤投与中 出血悪化
止血に影響を与える薬剤投与中 後腹膜出血
止血に影響を与える薬剤投与中 頭蓋内出血
止血に影響を与える薬剤投与中 重篤な出血
止血に影響を与える薬剤投与中 致死的
止血に影響を与える薬剤投与中 血管や臓器の障害箇所に出血が起こる
血液凝固阻止剤 出血傾向が増強
ヘパリン製剤 出血傾向が増強
ワルファリン 出血傾向が増強
血小板凝集抑制作用を有する薬剤 出血傾向が増強
チクロピジン塩酸塩 出血傾向が増強
ジピリダモール 出血傾向が増強
サリチル酸製剤 出血傾向が増強
アスピリン 出血傾向が増強
デキストラン40 出血傾向が増強
血栓溶解剤 出血傾向が増強
ウロキナーゼ 出血傾向が増強
組織プラスミノゲンアクチベーター製剤 出血傾向が増強
非ステロイド系抗炎症剤 出血傾向が増強
ロキソプロフェン 出血傾向が増強
ジクロフェナク 出血傾向が増強

処方理由

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    添付文書

    効果・効能(添付文書全文)

    1.次記の下肢整形外科手術施行患者における静脈血栓塞栓症の発症抑制:股関節全置換術、膝関節全置換術、股関節骨折手術。
    2.静脈血栓塞栓症の発症リスクの高い、腹部手術施行患者における静脈血栓塞栓症の発症抑制。
    <効能又は効果に関連する使用上の注意>
    腹部手術のうち帝王切開術施行患者における有効性・安全性は確立していないため、これらの患者に投与する場合には、リスクとベネフィットを十分考慮する[使用経験は少ない]。

    用法・用量(添付文書全文)

    エノキサパリンナトリウムとして、1回2000IUを、原則として12時間毎に1日2回連日皮下注射する。
    <用法及び用量に関連する使用上の注意>
    1.国内臨床試験において、15日間以上投与した場合の有効性及び安全性は検討されていない。
    2.原則として、術後24〜36時間に手術創等からの出血がないことを確認してから投与を開始する。
    3.腎障害のある患者では本剤の血中濃度が上昇し、出血の危険性が増大する恐れがあるので、クレアチニンクリアランス30〜50mL/minの患者に投与する場合は、国内臨床試験成績も踏まえて、症例毎の血栓リスク及び出血リスクを勘案して適用を慎重に判断し、なお、出血の危険性が高いと考えられる場合には、投与間隔を延長することが望ましい(エノキサパリンナトリウムとして2000IUを1日1回投与する)。
    4.活性化凝固時間(ACT)、プロトロンビン時間(PT)及び活性化部分トロンボプラスチン時間(aPTT)等の通常の凝固能検査は、本剤に対する感度が比較的低く、薬効をモニタリングする指標とはならないので、臨床症状を十分に観察し、出血等がみられた場合には投与を中止するなど適切な処置を行う。

    副作用(添付文書全文)簡潔に見る

    国内臨床試験において、安全性評価対象症例903例中496例(54.9%)に副作用(臨床検査値異常を含む)が認められた。主な副作用は、血腫・出血(皮下出血33例、処置後出血28例、斑状出血21例、切開部位出血13例等)137例(15.2%)、ALT(GPT)上昇89例(9.9%)、γ−GTP上昇88例(9.7%)、血小板数増加72例(8.0%)、貧血67例(7.4%)等であった(効能・効果追加承認時)。
    1.重大な副作用
    1).ショック、アナフィラキシー:ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明)が現れる恐れがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
    2).血腫・出血:国内臨床試験において皮下出血(3.7%)、処置後出血(3.1%)、消化管出血(0.1%)等、海外で脊髄硬膜外血腫、後腹膜出血、頭蓋内出血(いずれも頻度不明)等の血腫・出血が報告されている。出血は、手術部位以外でも起こる可能性があり、致死的な場合もある。また、合併症、侵襲性処置、止血に影響を及ぼす併用薬等の出血リスクを有する患者では、出血する可能性があるので観察を十分に行い、出血又は出血悪化等異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行う。
    3).血小板減少:血小板減少(0.3%)が現れることがある。また、免疫機序を介した血小板減少症とそれに伴う動脈血栓により、梗塞又は四肢虚血が起こることがあるので、投与後は血小板数を測定し、著明な血小板数減少が認められた場合には、その後の投与を中止する。
    4).肝機能障害、黄疸(頻度不明):AST上昇(GOT上昇)、ALT上昇(GPT上昇)等を伴う肝機能障害や黄疸が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行う。
    2.その他の副作用
    1).国内データ:
    (1).精神神経系:(1%〜10%未満)頭痛、眩暈、(1%未満)感覚減退、不眠。
    (2).血液:(1%〜10%未満)血小板数増加、貧血、白血球数減少、白血球数増加、(頻度不明)好酸球数増加。
    (3).過敏症:(1%〜10%未満)紅斑、そう痒症、(1%未満)発疹。
    (4).消化器:(1%〜10%未満)便秘、(1%未満)下痢、悪心・嘔吐、消化不良、腹痛。
    (5).筋・骨格系:(1%〜10%未満)四肢痛、(1%未満)背部痛。
    (6).肝臓:(1%〜10%未満)ALT上昇(GPT上昇)、γ−GTP上昇、AST上昇(GOT上昇)、Al−P上昇、LDH上昇、(1%未満)肝機能異常、ビリルビン上昇。
    (7).腎臓:(1%〜10%未満)血中尿素上昇。
    (8).投与部位:(1%〜10%未満)疼痛・硬結・そう痒感・熱感。
    (9).その他:(1%〜10%未満)末梢性浮腫、発熱、熱感、血中カルシウム減少、(1%未満)血中カリウム減少、CRP上昇、創部分泌、動悸、胸痛、創合併症、末梢冷感、湿疹、トリグリセリド上昇。
    2).海外データ:海外臨床試験及び海外市販後自発報告で認められた主な副作用は次のとおりである。
    (1).出血:合併症・侵襲性処置・止血に影響を及ぼす併用薬等の出血リスクを有する患者での出血、後腹膜出血あるいは頭蓋内出血を含む重篤な出血(致死的な例も含む)。
    (2).血小板減少:中等度の一過性血小板減少。
    (3).投与部位:疼痛、血腫、中等度の刺激感、本剤の貯留でない炎症性硬結、浸潤及び疼痛を伴う紫斑あるいは紅斑を初期症状とする皮膚壊死[主に注射部位にみられるが、他のヘパリン製剤でもみられるものであり、このような場合は直ちに投与を中止する]。
    (4).その他:水疱性皮疹、アナフィラキシー、皮膚血管炎、無症候性で一過性の血小板数上昇及び無症候性で一過性の肝酵素上昇、血中カリウム上昇、脱毛症。

    使用上の注意(添付文書全文)簡潔に見る

    (警告)
    脊椎・硬膜外麻酔との併用あるいは腰椎穿刺との併用等により、穿刺部位血腫が生じ、神経の圧迫による麻痺が現れる恐れがあるので、併用する場合には神経障害の徴候及び症状について十分注意し、異常が認められた場合には直ちに適切な処置を行う。
    (禁忌)
    1.本剤の成分又はヘパリン、ヘパリン誘導体(低分子量ヘパリン等)に対し過敏症の既往歴のある患者。
    2.出血している患者(頭蓋内出血、後腹膜出血又は他の重要器官における出血等)[出血が助長される恐れがある]。
    3.急性細菌性心内膜炎患者[血栓剥離に伴う血栓塞栓様症状を呈する恐れがある]。
    4.重度腎障害(クレアチニンクリアランス30mL/min未満)のある患者[血中濃度が上昇し、出血の危険性が増大する恐れがある]。
    5.ヘパリン起因性血小板減少症(HIT)の既往歴のある患者[HITが起こる恐れがある]。
    (慎重投与)
    1.出血する可能性のある患者(止血障害、消化性潰瘍の既往のある患者、虚血性脳卒中発症後日の浅い患者、コントロール出来ない高血圧症、糖尿病性網膜症、脳手術後日の浅い・眼科手術後日の浅い患者、止血に影響を与える薬剤投与中の患者)[血管や臓器の障害箇所に出血が起こる恐れがある]。
    2.重篤な肝障害のある患者[凝固因子の産生が低下していることがあるので、出血が起こる恐れがある]。
    3.軽度腎障害又は中等度腎障害のある患者[排泄が遅延し、血中濃度が上がることにより出血が起こる恐れがある]。
    4.高齢者[高齢者では出血リスク増大の恐れがある]。
    5.低体重の患者[相対的に血中濃度が上昇し、出血が起こる恐れがある]。
    (重要な基本的注意)
    1.本剤の使用にあたっては、観察を十分に行い、出血又は出血増悪がみられた場合には投与を中止する。
    2.脊椎・硬膜外麻酔との併用等により、穿刺部位血腫が生じ、神経の圧迫による長期麻痺又は永続的麻痺等の神経障害が現れる恐れがあるので、次の点に留意する。
    1).脊椎・硬膜外麻酔との併用等で、出血のリスクを避けるために、カテーテルの挿入又は抜去は本剤の抗凝固作用が低下した時点で行う(本剤の初回投与開始2時間前までには、脊椎・硬膜外カテーテルを抜去しておくことが望ましい)、やむを得ず併用する場合には、本剤投与後10〜12時間経過した後にカテーテルを抜去する(その後の本剤投与はカテーテル抜去後2時間以上経過した後行う)、また、やむを得ず新たにカテーテルを挿入する場合には、本剤投与後10〜12時間経過した後に行う(その後の本剤投与はカテーテル挿入後2時間以上経過した後行う)。
    2).次の場合では、神経障害のリスクがより高くなる:
    (1).脊椎・硬膜外麻酔との併用等で、脊椎手術の既往又は脊柱変形のある患者では、神経障害のリスクがより高くなる。
    (2).脊椎・硬膜外麻酔等との併用で、術後のカテーテル留置の場合では、神経障害のリスクがより高くなる。
    (3).脊椎・硬膜外麻酔との併用等で、止血に影響を及ぼす薬剤との併用(非ステロイド性消炎鎮痛剤等)の場合では、神経障害のリスクがより高くなる。
    (4).脊椎・硬膜外麻酔等との併用で、血管損傷を伴う針の刺入やカテーテルの挿入又は頻回の刺入の場合では、神経障害のリスクがより高くなる。
    3).脊椎・硬膜外麻酔等を併用する場合には、背部痛、感覚障害及び運動障害、膀胱直腸障害等の神経障害の徴候及び症状を十分に観察する。
    3.ヘパリン起因性血小板減少症(HIT)を含む血小板減少のリスクがあるので、本剤投与開始前及び投与中は1週間に1回程度は臨床検査を実施するなど観察を十分に行い、著明な血小板数減少が認められた場合には直ちに投与を中止する(なお、投与終了後も血小板数の減少のリスクが継続する恐れがある)。
    4.出血等の副作用が生じることがあるので、必要に応じて血算(ヘモグロビン値及び血小板数)及び便潜血検査等の臨床検査を実施することが望ましい。
    5.「高リスク」以上の泌尿器科手術施行患者及び「高リスク」以上の婦人科手術施行患者に対する使用経験が少ないため、これらの患者に投与する場合には、患者の状態を十分に観察する。
    (相互作用)
    併用注意:
    1.抗凝固剤(ヘパリン、ワルファリン等)[出血傾向が増強する恐れがあるので、併用しないことが望ましいが、やむを得ず併用する場合には観察・検査を十分に行う等慎重に投与する(両剤の抗凝固作用が相加的に増強される)]。
    2.血小板凝集抑制剤(チクロピジン塩酸塩、ジピリダモール等)、サリチル酸誘導体(アスピリン等)、デキストラン40[出血傾向が増強する恐れがあるので、併用しないことが望ましいが、やむを得ず併用する場合には観察・検査を十分に行う等慎重に投与する(本剤の抗凝固作用と血小板凝集抑制作用により相加的に出血傾向が増強される)]。
    3.血栓溶解剤(ウロキナーゼ、t−PA製剤等)[出血傾向が増強する恐れがあるので、併用しないことが望ましいが、やむを得ず併用する場合には観察・検査を十分に行う等慎重に投与する(本剤の抗凝固作用とフィブリン溶解作用により相加的に出血傾向が増強される)]。
    4.非ステロイド性消炎鎮痛剤(ロキソプロフェンナトリウム水和物、ジクロフェナクナトリウム等)[出血傾向が増強する恐れがあるので、併用する場合には観察・検査を十分に行う等慎重に投与する(本剤の抗凝固作用と血小板凝集抑制作用により相加的に出血傾向が増強される)]。
    (高齢者への投与)
    一般的に高齢者では生理機能が低下しているので慎重に投与する。
    (妊婦・産婦・授乳婦等への投与)
    1.妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与する。
    2.授乳中の婦人に投与する場合には、本剤投与中は授乳を避けさせることが望ましい[動物実験(ラット)で35S−エノキサパリンナトリウムを投与したとき、微量の放射活性の乳汁中への移行が報告されている]。
    (小児等への投与)
    小児等に対する安全性は確立していない。
    (過量投与)
    1.症状:本剤を過量投与した場合、出血性合併症を引き起こす恐れがある。
    2.過量投与時の処置:本剤の抗凝固作用を急速に中和する必要のある場合には、プロタミン硫酸塩を投与する(プロタミン硫酸塩1mgは本剤の100IUの効果を抑制する)が、次を参考の上、プロタミン硫酸塩を投与し、プロタミン硫酸塩投与2〜4時間後に測定したaPTTが延長したままである場合、本剤100IUにつきプロタミン硫酸塩0.5mgの割合で2回目の投与ができる、なお、本剤の抗第10a因子活性は、高用量のプロタミン硫酸塩を投与しても、完全に中和されるわけではない(最大約60%)。
    1).過量投与時、本剤の抗凝固作用を急速に中和する必要のある場合に本剤投与後8時間以内:プロタミン硫酸塩1mg/本剤100IUの割合で投与する。
    2).過量投与時、本剤の抗凝固作用を急速に中和する必要のある場合に本剤投与後8時間〜12時間:プロタミン硫酸塩0.5mg/本剤100IUの割合で投与する。
    3).過量投与時、本剤の抗凝固作用を急速に中和する必要のある場合に本剤投与後12時間以上:プロタミン硫酸塩の投与は必要ないと考えられる。
    4).過量投与時、本剤の抗凝固作用を急速に中和する必要のある場合に本剤投与後追加の中和が必要な場合:プロタミン硫酸塩0.5mg/本剤100IUの割合で投与する。
    (適用上の注意)
    1.投与経路:本剤は筋肉内に注射しない。
    2.投与部位:
    1).腹部に皮下投与するが、同一部位に繰り返し注射することは避けることが望ましい。
    2).注射後、投与部位をもまない。
    3.投与時:
    1).薬剤の損失を防ぐために注射前にシリンジから気泡を抜かない。
    2).親指と人差し指で軽く皮膚をつまみ、針の全長を皮下組織へ垂直に刺し、注射が完了するまで皮膚を離さない。
    (その他の注意)
    1.類薬との互換性:本剤は未分画ヘパリンや他の低分子量ヘパリンと製造工程、分子量の分布が異なり、同一単位(抗第10a因子活性)でも他のヘパリン類とは互換性がないため、本剤の用法及び用量に従う。
    2.海外で適応外であるが人工心臓弁置換患者に血栓予防の目的で本剤を投与した症例において、人工心臓弁に血栓を生じたとの報告がある。適応外であるが人工心臓弁置換患者に血栓予防の目的で本剤を投与した症例のうち妊婦において、生じた血栓により母親死亡及び胎児死亡が報告されているが、この報告例には、海外臨床試験で本剤を1回100IU/kg、1日2回投与した時の死亡例を含む(人工心臓弁置換妊婦は、血栓塞栓症のリスクがより高い可能性がある)。
    3.本剤投与中に可逆性のトランスアミナーゼ上昇が報告されている。
    (参考)
    「肺血栓塞栓症/深部静脈血栓症(静脈血栓塞栓症)予防ガイドライン(第1版)」による各領域の静脈血栓塞栓症のリスクの階層化(抜粋)
    1.リスクレベルが低リスクの場合:
    1).一般外科・泌尿器科:60歳未満の非大手術。40歳未満の大手術。
    2).婦人科:30分以内の小手術。
    3).産科:正常分娩。
    4).整形外科:上肢の手術。
    2.リスクレベルが中リスクの場合:
    1).一般外科・泌尿器科:60歳以上、あるいは危険因子のある非大手術。40歳以上、あるいは危険因子がある大手術。
    2).婦人科:良性疾患手術(開腹、経膣、腹腔鏡)。悪性疾患で良性疾患に準じる手術。ホルモン療法中の患者に対する手術。
    3).産科:帝王切開術(高リスク以外)。
    4).整形外科:脊椎手術。骨盤・下肢手術(股関節全置換術、膝関節全置換術、股関節骨折手術を除く)。
    3.リスクレベルが高リスクの場合:
    1).一般外科・泌尿器科:40歳以上の癌の大手術。
    2).婦人科:骨盤内悪性腫瘍根治術。静脈血栓塞栓症の既往あるいは血栓性素因のある良性疾患手術。
    3).産科:高齢肥満妊婦の帝王切開術。静脈血栓塞栓症の既往あるいは血栓性素因のある経膣分娩。
    4).整形外科:股関節全置換術。膝関節全置換術。股関節骨折手術。
    4.リスクレベルが最高リスクの場合:
    1).一般外科・泌尿器科:静脈血栓塞栓症の既往あるいは血栓性素因のある大手術。
    2).婦人科:静脈血栓塞栓症の既往あるいは血栓性素因のある大手術。
    3).産科:静脈血栓塞栓症の既往あるいは血栓性素因のある帝王切開術。
    4).整形外科:「高」リスクの手術を受ける患者に、静脈血栓塞栓症の既往、血栓性素因が存在する場合。
    総合的なリスクレベルは、予防の対象となる疾患や手術・処置や疾患のリスクに、付加的な危険因子を加味して決定される。例えば、強い付加的な危険因子を持つ場合にはリスクレベルを上げる必要があり、弱い付加的な危険因子の場合でも複数個重なればリスクレベルを上げることを考慮する。
    リスクを高める付加的な危険因子:血栓性素因、静脈血栓塞栓症の既往、悪性疾患、癌化学療法、重症感染症、中心静脈カテーテル留置、長期臥床、下肢麻痺、下肢ギプス包帯固定、ホルモン療法、肥満、下肢静脈瘤など(血栓性素因:先天性素因としてアンチトロンビン欠損症、プロテインC欠損症、プロテインS欠損症など、後天性素因としては抗リン脂質抗体症候群などを示す)。
    大手術の厳密な定義はないが、すべての腹部手術あるいはその他の45分以上要する手術を大手術の基本とし、麻酔法、出血量、輸血量、手術時間などを参考として総合的に評価する。
    (安全カバー装着シリンジの操作方法)
    本剤は、1回投与分の規定量を充填したディスポーザブル製品である。薬剤投与後の針刺し事故防止を目的とした安全カバーが装着されている。
    1.投与の準備:針キャップをシリンジからまっすぐに引き離して取り外す。薬剤の損失を防ぐために注射前にシリンジから気泡を抜かない。*キャップが少し固い場合がある。
    2.薬剤の投与:親指と人差し指で軽く腹部の注射部位をつまみ、注射針全体を刺入する。プランジャーロッドを押し込み、薬剤が全て注入されたことを確認する。
    3.投与の完了:注射完了後はプランジャーロッドに指を置いたまま注射部位からシリンジを引き抜く。
    4.安全カバーの起動:安全な方向に針を向けて、カチッと音がして安全カバーが起動するまでプランジャーロッドを強く押し込む。本操作により、安全カバーが注射針を覆って保護する。*安全カバーが起動しない場合はプランジャーロッドを再度押し込む。
    注意:
    1.1回限りの使用に限定し、再使用はしない。
    2.シリンジが空にならなければ、安全カバーは起動しない構造になっている。
    3.安全カバーを起動したときに、針に残っている薬液がはねる恐れがある。注射針を安全な方向に向けてから安全カバーを起動する。

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