処方薬事典データ協力:株式会社メドレー
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ビカネイト輸液の基本情報
基本情報
水・電解質(イオン)を主な成分とし、電解質の浸透圧が体液とほぼ同じであるため細胞外へ分布し、細胞外液(組織間液、血漿)の量を増やすことができる輸液剤
- 大塚生食注 テルモ生食 など
- ラクテック注 ソルラクト輸液 ハルトマン輸液 など
- ヴィーン輸液 ソルアセト輸液 など
- ビカネイト輸液 ビカーボン輸液
- 組織間液減少時の細胞外液の補給
- 組織間液減少時の細胞外液の補正
- 循環血液量減少時の細胞外液の補給
- 循環血液量減少時の細胞外液の補正
- 代謝性アシドーシスの補正
- 1回500〜1000mLを点滴静注する
- 投与速度は1時間あたり10mL/kg体重以下とする
- なお、年齢、症状、体重により適宜増減する
副作用
注意事項
- 禁止
- 甲状腺機能低下症
- 高マグネシウム血症
- 慎重投与
- 閉塞性尿路疾患により尿量が減少
- 心不全
- 腎不全
- 高張性脱水症
- 注意
- 高齢者
- 投与に際する指示
- 高齢者
- 注意
- 高齢者(65歳〜)
- 投与に際する指示
- 高齢者(65歳〜)
相互作用
処方理由
添付文書
循環血液量減少時及び組織間液減少時における細胞外液の補給・細胞外液の補正、代謝性アシドーシスの補正。
1回500〜1000mLを点滴静注する。投与速度は1時間あたり10mL/kg体重以下とする。なお、年齢、症状、体重により適宜増減する。
開腹手術施行患者を対象として実施した臨床第2相試験(5施設)及び臨床第3相試験(17施設)において、安全性評価対象91症例のうち副作用発現例数は22例(24.2%)で、副作用発現件数は48件であった(承認時:2008年)。
主な副作用は、重炭酸塩増加16件、過剰塩基増加14件であった。
副作用が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行う。
1.血液:(5%以上)重炭酸塩増加、過剰塩基増加、(0.1〜5%未満)過剰塩基減少、pH異常、pH上昇、アルブミン減少、カルシウム減少、クエン酸異常、クエン酸増加、ケトン体増加、マグネシウム増加、総蛋白減少。
2.大量・急速投与:(頻度不明)脳浮腫、肺水腫、末梢浮腫[リンゲル液でみられる副作用(第一次再評価結果その14、1978年)]。
(禁忌)
高マグネシウム血症、甲状腺機能低下症の患者[本剤の電解質組成により高マグネシウム血症を悪化、又は起こす恐れがある]。
(慎重投与)
1.腎不全のある患者[水分、電解質の過剰投与に陥りやすく、症状が悪化する恐れがある]。
2.心不全のある患者[循環血液量を増すことから心臓に負担をかけ、症状が悪化する恐れがある]。
3.高張性脱水症の患者[本症では水分補給が必要であり、電解質を含む本剤の投与により症状が悪化する恐れがある]。
4.閉塞性尿路疾患により尿量が減少している患者[水分、電解質の過負荷となり、症状が悪化する恐れがある]。
(高齢者への投与)
一般に高齢者では心機能、腎機能等の生理機能が低下しているので、投与速度を緩徐にし、減量するなど注意する。
(小児等への投与)
低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない(使用経験がない)。
(適用上の注意)
1.調製前:
1).外袋を開封する前にインジケーターの色を確認し、紫色の場合は使用しない。
2).外袋は使用直前に開封する。
2.調製時:
1).本剤はカルシウム塩を含有するため、クエン酸加血液と混合すると凝血を起こす恐れがあるので注意する。
2).リン酸イオン及び炭酸イオンと沈殿を生じるので、リン酸塩を含む製剤又は炭酸塩を含む製剤と配合しない。
3).チオペンタールナトリウム及びチアミラールナトリウムとの配合により、白色の沈殿を生じるので、これら薬剤との直接若しくはピギーバック方式での混合を避け、側管若しくは別の静脈ラインから投与する。
4).次記のような製剤を配合する場合は、沈殿等の外観変化を生じることがあるので注意する;(1)酸性側で安定化されている製剤又はアルカリ性側で安定化されている製剤、(2)水に難溶性の製剤。
5).外袋開封後はpHが上昇するため、速やかに使用する。
3.投与前:
1).感染防止に関する注意
(1).投与に際しては、感染に対する配慮をする(患者の皮膚や器具の消毒)。
(2).容器を開封したものは直ちに使用し、残液は決して使用しない。
2).寒冷期には体温程度に温めて使用する。
4.投与時:投与速度は患者の循環動態や尿量を観察しながら必要に応じ適宜調整する。
(取扱い上の注意)
1.外袋は使用直前まで開封しない(薬液のpH上昇を抑制するため、ガスバリア性のフィルムで包装している)。
2.外袋を開封する前にインジケーターの色を確認し、紫色の場合は使用しない。
3.注射針はゴム栓の○印にまっすぐ刺す(斜めに刺すと注射針が容器頚部を貫通し、液漏れの原因となることがある)。
4.ソフトバッグ製品は、原則として連結管を用いたタンデム方式による投与はできない。
5.包装内に水滴が認められるものや内容液が着色又は混濁しているものは使用しない。
6.容器の液目盛りはおよその目安として使用する。
処方薬事典は、日経メディカル Onlineが配信する医療・医薬関係者向けのコンテンツです。一般の方もご覧いただけますが、内容に関するご質問にはお答えできません。服用中の医薬品についてはかかりつけの医師や薬剤師にご相談ください。