処方薬事典データ協力:株式会社メドレー
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カロナリーH輸液の基本情報
基本情報
中心静脈(上大静脈や下大静脈)から高濃度の栄養輸液を投与する中心静脈栄養(TPN)に用いる糖質などの栄養素を含む輸液剤
- ハイカリック
- リハビックス
- カロナリー
- ピーエヌツイン
- ネオパレン
- フルカリック
- エルネオパ
- ミキシッド
- 経口栄養補給が不能又は不十分の経中心静脈栄養に頼らざるを得ない場合のカロリー補給
- 経口栄養補給が不能又は不十分の経中心静脈栄養に頼らざるを得ない場合の水分補給
- 経口栄養補給が不能又は不十分の経中心静脈栄養に頼らざるを得ない場合の電解質補給
- 経腸管栄養補給が不能又は不十分の経中心静脈栄養に頼らざるを得ない場合のカロリー補給
- 経腸管栄養補給が不能又は不十分の経中心静脈栄養に頼らざるを得ない場合の水分補給
- 経腸管栄養補給が不能又は不十分の経中心静脈栄養に頼らざるを得ない場合の電解質補給
- 本剤は経中心静脈輸液療法の維持液として用いる
- 本剤700mLにナトリウム及びクロルを含有しないか、あるいは含有量の少ない10〜12%アミノ酸注射液300〜400mLを加えてよく混合し、維持液とする
- 1日2000〜2200mLの維持液を24時間かけて中心静脈内に持続点滴注入する
- なお、年齢、症状、体重により適宜増減する
副作用
注意事項
- 禁止
- アジソン病
- アミノ酸代謝異常
- 遺伝性果糖不耐症
- 肝性昏睡
- 高カリウム血症
- 高カルシウム血症
- 甲状腺機能低下症
- 高ナトリウム血症
- 高マグネシウム血症
- 高リン血症
- 乳酸血症
- 副甲状腺機能低下症
- 高クロル血症
- 高窒素血症<透析又は血液濾過実施中を除く>
- 重篤な腎障害<透析又は血液濾過実施中を除く>
- 乏尿<透析又は血液濾過実施中を除く>
- 慎重投与
- 菌血症
- 閉塞性尿路疾患により尿量が減少
- 高度アシドーシス
- 重症熱傷
- 腎障害
- 心不全
- 膵炎
- 膵硬化症
- 膵腫瘍
- 膵障害
- 脱水症
- 糖尿病
- 尿崩症
- 透析又は血液濾過実施中の高窒素血症
- 透析又は血液濾過実施中の重篤な腎障害
- 透析又は血液濾過実施中の乏尿
- 注意
- 透析又は血液濾過実施中の高窒素血症
- 透析又は血液濾過実施中の重篤な腎障害
- 透析又は血液濾過実施中の乏尿
- 相対禁止
- 妊婦・産婦
- 希望禁止
- 授乳婦
- 注意
- 高齢者
- 投与に際する指示
- 高齢者
- 注意
- 高齢者(65歳〜)
- 投与に際する指示
- 高齢者(65歳〜)
相互作用
- 薬剤名
- 影響
- 強心配糖体製剤
- ジギタリス中毒
処方理由
添付文書
経口栄養補給が不能又は不十分、経腸管栄養補給が不能又は不十分で、経中心静脈栄養に頼らざるを得ない場合の水分補給、電解質補給、カロリー補給。
本剤は経中心静脈輸液療法の維持液として用いる。本剤700mLにナトリウム及びクロルを含有しないか、あるいは含有量の少ない10〜12%アミノ酸注射液300〜400mLを加えてよく混合し、維持液とする。1日2000〜2200mLの維持液を24時間かけて中心静脈内に持続点滴注入する。なお、年齢、症状、体重により適宜増減する。
<用法・用量に関連する使用上の注意>
1.重篤なアシドーシスが起こることがあるので、必ず必要量(1日3mg以上を目安)のビタミンB1を併用する。
2.本剤は通常所要量のナトリウム及びクロルを含有するので、ナトリウム及びクロルを含有しないか、あるいはナトリウム及びクロルの含有量が少ない(原則として5mEq/L以下)アミノ酸注射液を加えて使用する。
本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。
1.重大な副作用
1).アシドーシス:重篤なアシドーシスが現れることがある。
2).高血糖:本剤は高濃度のブドウ糖含有製剤なので、過度の高血糖、高浸透圧利尿、口渇が現れることがあるので、このような症状が現れた場合にはインスリン投与等の適切な処置を行う。
2.その他の副作用:副作用が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行う。
1).肝機能障害:(頻度不明)肝機能異常、肝酵素上昇、AST上昇(GOT上昇)、ALT上昇(GPT上昇)。
2).代謝・栄養障害:(頻度不明)高カリウム血症、高ナトリウム血症、尿糖、高尿酸血症、低カリウム血症、Al−P上昇、低ナトリウム血症。
3).泌尿器系障害:(頻度不明)腎機能障害。
4).その他(大量・急速投与による障害):(頻度不明)脳浮腫、肺水腫、末梢浮腫、水中毒。
(警告)
ビタミンB1を併用せずに高カロリー輸液療法を施行すると重篤なアシドーシスが発現することがあるので、必ずビタミンB1を併用する。ビタミンB1欠乏症と思われる重篤なアシドーシスが発現した場合には、直ちに100〜400mgのビタミンB1製剤を急速静脈内投与する。また、高カロリー輸液療法を施行中の患者では、基礎疾患及び合併症に起因するアシドーシスが発現することがあるので、症状が現れた場合には高カロリー輸液療法を中断し、アルカリ化剤の投与等の処置を行う。
(禁忌)
1.乳酸血症の患者[乳酸血症が悪化する恐れがある]。
2.高ナトリウム血症の患者[高ナトリウム血症が悪化する恐れがある]。
3.高クロル血症の患者[高クロル血症が悪化する恐れがある]。
4.高カリウム血症、アジソン病の患者[高カリウム血症が悪化又は誘発される恐れがある]。
5.高リン血症、副甲状腺機能低下症の患者[高リン血症が悪化又は誘発される恐れがある]。
6.高マグネシウム血症、甲状腺機能低下症の患者[高マグネシウム血症が悪化又は誘発される恐れがある]。
7.高カルシウム血症の患者[高カルシウム血症が悪化する恐れがある]。
8.肝性昏睡又は肝性昏睡の恐れのある患者[混注するアミノ酸液により肝性昏睡が悪化又は誘発される恐れがある]。
9.重篤な腎障害<透析又は血液濾過実施中を除く>のある患者又は高窒素血症<透析又は血液濾過実施中を除く>の患者[混注するアミノ酸液により高窒素血症悪化又は高窒素血症が誘発される恐れがある]。
10.乏尿<透析又は血液濾過実施中を除く>のある患者[高カリウム血症が悪化又は誘発される恐れがある]。
11.アミノ酸代謝異常のある患者[アミノ酸インバランスが助長される恐れがある]。
12.遺伝性果糖不耐症の患者(ソルビトールを含有するアミノ酸注射液を混合した場合)[ソルビトールを配合するアミノ酸液を混合した場合、果糖尿、果糖血症が誘発される恐れがある]。
(慎重投与)
1.菌血症の患者[カテーテルが二次感染巣となることがあり、敗血症更には敗血症性ショックを起こす恐れがある]。
2.脱水症の患者[脱水症が悪化する恐れがある]。
3.重症熱傷のある患者[高血糖が誘発され、脱水症状が悪化する恐れがある]。
4.心不全のある患者[心不全が悪化する恐れがある]。
5.閉塞性尿路疾患により尿量が減少している患者[水、電解質及び窒素代謝物が蓄積する恐れがある]。
6.糖尿病の患者[高血糖が悪化又は誘発される恐れがある]。
7.尿崩症の患者[水、電解質異常が悪化又は誘発される恐れがある]。
8.高度アシドーシスのある患者[アシドーシスが悪化する恐れがある]。
9.膵炎、膵硬化症、膵腫瘍等の膵障害のある患者[高血糖が悪化又は誘発される恐れがある]。
10.腎障害のある患者[水分、電解質の調節機能が低下している]。
11.透析又は血液濾過実施中の重篤な腎障害、透析又は血液濾過実施中の高窒素血症又は透析又は血液濾過実施中の乏尿のある患者[水分、電解質の過剰投与や、混注するアミノ酸液によりアミノ酸の代謝産物である尿素等の滞留が起こる恐れがある]。
(重要な基本的注意)
1.本剤は高濃度のブドウ糖含有製剤なので、耐糖能、必要カロリー量、至適水分量等患者の病態を確認してから使用する。
2.高血糖、尿糖の恐れがあるので、ブドウ糖濃度の低い製剤から開始するなどブドウ糖濃度を徐々に高める。
3.急激な投与中止により低血糖を起こす恐れがあるので、投与を中止する場合には、ブドウ糖濃度の低い製剤を使用するなど、ブドウ糖濃度を徐々に下げる。
4.必要カロリー量の高い患者の維持液として使用する。
5.透析又は血液濾過実施中の重篤な腎障害、透析又は血液濾過実施中の高窒素血症又は透析又は血液濾過実施中の乏尿のある患者における、水分、電解質、尿素等の除去量、蓄積量は透析の方法及び病態によって異なるので、血液生化学検査、酸塩基平衡、体液バランス等の評価により患者の状態を確認した上で投与開始及び継続の可否を判断する。
(相互作用)
併用注意:強心配糖体[ジギタリス中毒を起こす恐れがある(輸液成分中のカルシウムによる)]。
(高齢者への投与)
一般に高齢者では生理機能が低下しているので、投与速度を緩徐にし、減量するなど注意する。
(妊婦・産婦・授乳婦等への投与)
1.妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与する[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない]。
2.授乳中の婦人には投与しないことが望ましいが、やむを得ず投与する場合には授乳を避けさせる[授乳中の投与に関する安全性は確立していない]。
(小児等への投与)
小児等に対する安全性は確立していない(使用経験が少ない)。
(適用上の注意)
1.調製時:
1).本剤には必ず10〜12%アミノ酸注射液を混合して使用する。
2).本剤にアミノ酸注射液を混合した後は速やかに使用する。
3).カルシウムを含有するため、クエン酸加血液を混合すると凝血を起こす恐れがあるので注意する。
4).炭酸イオンと沈殿を生じるので、炭酸イオンを含む製剤<高カロリー輸液等を除く>と混合しない。
5).脂肪乳剤と混合しない。
6).抗生物質やその他の治療薬<高カロリー輸液等を除く>を混合しない。
2.投与経路:末梢静脈内に点滴注入しない。
3.投与時:
1).患者の尿量が1日500mL又は1時間当たり20mL以上あることが望ましい。
2).投与に際しては、感染に対する配慮をする(患者の皮膚や器具消毒)。
3).体温程度に温めて使用する。
4).開封後直ちに使用し、残液は決して使用しない。
(取扱い上の注意)
1.本剤は単独で使用しない(必ずアミノ酸注射液を加えて使用する)。
2.通気針は不要。
3.連結管による連続投与は行わない(連続投与を行う場合には、Y型タイプのセットを使用する)。
4.内容液の漏出又は混濁などが認められた場合は使用しない。
5.オーバーシール(ゴム栓部の汚染防止のためのシール)が万一はがれているときは使用しない。
6.ゴム栓への針刺は、ゴム栓面に垂直に、ゆっくりと行う(斜めに刺すと、ゴム片(コア)が薬液中に混入したり、ポート部を傷つけて液漏れを起こす恐れがある)。
7.容器の目盛はおよその目安として使用する。
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