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シロドシン錠2mg「ニプロ」の基本情報
基本情報
前立腺や尿道のα1受容体を遮断し、前立腺の縮小、尿道の拡張などにより前立腺肥大による排尿障害を改善する薬
- ハルナール
- フリバス
- ユリーフ
- エブランチル
- ミニプレス
- 前立腺肥大症の排尿障害
- シロドシンとして1回4mgを1日2回朝夕食後に経口投与する
- なお、症状に応じて適宜減量する
副作用
注意事項
- 禁止
- 過敏症
- 慎重投与
- 肝機能障害
- 起立性低血圧
- 腎機能障害
- ホスホジエステラーゼ5阻害作用を有する薬剤服用中
- 注意
- 肝機能障害
- 腎機能障害
- 投与に際する指示
- 肝機能障害
- 腎機能障害
- 注意
- 高齢者
- 投与に際する指示
- 高齢者
- 注意
- 高齢者(65歳〜)
- 投与に際する指示
- 高齢者(65歳〜)
相互作用
- 薬剤名
- 影響
- 血圧降下剤
- 血圧低下
- CYP3A4活性を強力に阻害する薬剤
- シロドシンの代謝が阻害され血漿中濃度が上昇
- 血圧降下剤
- 起立性低血圧
- アゾール系抗真菌剤
- シロドシンの血漿中濃度の上昇
- イトラコナゾール
- シロドシンの血漿中濃度の上昇
- ケトコナゾール
- シロドシンの血漿中濃度の上昇
- PDE5阻害薬
- 症候性低血圧
- シルデナフィル
- 症候性低血圧
- 塩酸バルデナフィル
- 症候性低血圧
処方理由
この薬をファーストチョイスする理由(2022年6月更新)
・皆が使用しているので抵抗感がない。副作用が少ない印象。多くの医療機関で採用されているので転院先でもそのまま処方できる。(20歳代病院勤務医、精神科)
・男性の前立腺肥大症に伴う排尿障害に対する作用が強い。副作用もあるが、コントロール可能である。(40歳代病院勤務医、泌尿器科)
・立ちくらみなどの副作用が少なく、効果的にも満足している。逆行性射精症の注意はしている。(50歳代開業医、一般内科)
・使い慣れており、安心感がある。効能は高く、重大な副作用も経験していないため、満足している。(50歳代病院勤務医、精神科)
・1日2回の内服だが、他のαブロッカーと比較して下部尿路症状の改善効果があるような印象を持つ。(30歳代病院勤務医、泌尿器科)
この薬をファーストチョイスする理由(2020年9月更新)
・ハルナールを愛用していたが、それより効果があり、血圧低下の副作用が少ないことでよく処方してます。OD錠もいいですね。(60歳代診療所勤務医、総合診療科)
・排尿困難や頻尿、尿意切迫などの症状により使い分けていますが、排尿困難にはユリーフが一番切れ味よく感じています。(30歳代病院勤務医、泌尿器科)
・専門領域で考えると、男性の場合、ハルナール、フリバス、ユリーフの選択肢しかない。その他を選ぶのは他科の知識不足の人と考えてしまう。使用感からあまり差異を感じないが、元気な高齢者の場合、2回内服の方が患者満足度自体は高い印象がある。比較的若い人であれば1回内服のハルナール、フリバスを処方する。(40歳代診療所勤務医、病理科)
・有効性や安全性も実感しており、薬価的にも使いやすいと思います。エブランチルやナフトピジルも使っており、わずかにシロドシンが最多かと思います。(20歳代病院勤務医、一般内科)
・排尿障害に対する効果が他薬よりやや強いような印象。逆行性射精は若干多いとの報告だが、高齢層が多いので問題になったことはほとんどない。(40歳代病院勤務医、泌尿器科)
添付文書
前立腺肥大症に伴う排尿障害。
<効能・効果に関連する使用上の注意>
本剤は副作用の発現率が高く、特徴的な副作用として射精障害が高頻度に認められているため、本剤の使用にあたっては、本剤のリスクを十分に検討の上、患者に対しては副作用の説明を十分に行った上で使用する。
シロドシンとして1回4mgを1日2回朝夕食後に経口投与する。なお、症状に応じて適宜減量する。
<用法・用量に関連する使用上の注意>
肝機能障害のある患者ではシロドシンの血漿中濃度が上昇する可能性があり、また、腎機能障害のある患者においては、シロドシンの血漿中濃度が上昇することが報告されているため、患者の状態を観察しながら低用量(1回2mg)から投与を開始するなどを考慮する。
本剤は、副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。
1.重大な副作用(頻度不明)
1).失神・意識喪失:血圧低下に伴う一過性意識喪失等が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し適切な処置を行う。
2).肝機能障害、黄疸:AST上昇(GOT上昇)、ALT上昇(GPT上昇)等を伴う肝機能障害、黄疸が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止するなど、適切な処置を行う。
2.その他の副作用:次記の副作用が現れることがあるので、異常が認められた場合には必要に応じ減量又は投与を中止するなど適切な処置を行う。
1).泌尿・生殖器:(頻度不明)射精障害(逆行性射精等)、インポテンス、尿失禁。
2).消化器:(頻度不明)口渇、胃不快感、下痢、軟便、便秘、口内炎、嘔吐、嘔気、食欲不振、胃痛、腹痛、腹部膨満感、上腹部違和感、下腹部痛、胃潰瘍、胃炎、萎縮性胃炎、胸やけ、胃もたれ感、十二指腸潰瘍、放屁増加、排便回数増加、残便感、肛門不快感。
3).精神神経系:(頻度不明)眩暈、立ちくらみ、ふらつき、頭痛、肩こり、頭がボーとする感じ、眠気、性欲減退、頭重感、しびれ。
4).呼吸器:(頻度不明)鼻出血、鼻閉、鼻汁、咳。
5).循環器:(頻度不明)心房細動、動悸、頻脈、不整脈、上室性期外収縮、起立性低血圧、血圧低下、血圧上昇。
6).過敏症:(頻度不明)口唇腫脹、舌腫脹、咽頭浮腫、発疹、皮疹、湿疹、蕁麻疹、そう痒感、顔面腫脹、眼瞼浮腫。
7).眼:(頻度不明)術中虹彩緊張低下症候群(IFIS)、眼充血、目のかゆみ、結膜出血、かすみ目。
8).肝臓:(頻度不明)AST上昇(GOT上昇)、ALT上昇(GPT上昇)、γ−GTP上昇、総ビリルビン上昇、Al−P上昇、LDH上昇。
9).腎臓:(頻度不明)BUN上昇、クレアチニン上昇。
10).血液:(頻度不明)白血球数減少、赤血球数減少、血色素量減少、ヘマトクリット値減少、白血球数増多、血小板数減少。
11).その他:(頻度不明)トリグリセリド上昇、倦怠感、CRP上昇、総コレステロール上昇、尿糖上昇、尿沈渣上昇、顔のほてり、耳鳴、苦味、胸痛、腰痛、下肢脱力感、発汗、ほてり、気分不良、血清カリウム値上昇、総蛋白低下、前立腺特異抗原増加、尿酸上昇、尿蛋白上昇、浮腫、女性化乳房。
(禁忌)
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
(慎重投与)
1.起立性低血圧のある患者[症状が悪化する恐れがある]。
2.肝機能障害のある患者[血漿中濃度が上昇する恐れがある]。
3.腎機能障害のある患者[血漿中濃度が上昇することが報告されている]。
4.ホスホジエステラーゼ5阻害作用を有する薬剤服用中の患者。
(重要な基本的注意)
1.射精障害(逆行性射精等)が認められているので、本剤の投与にあたっては射精障害に関する説明を十分に行い、患者の理解を得た上で使用する。
2.起立性低血圧が現れることがあるので、体位変換による血圧変化に注意する。
3.眩暈等が現れることがあるので、高所作業、自動車の運転等危険を伴う作業に従事する場合には注意させる。
4.本剤投与開始時に降圧剤投与の有無について問診を行い、降圧剤が投与されている場合には血圧変化に注意し、血圧低下がみられたときには、減量又は中止するなど適切な処置を行う。
5.本剤による治療は原因療法ではなく、対症療法であることに留意し、本剤投与により期待する効果が得られない場合は、手術療法等、他の適切な処置を考慮する。
(相互作用)
シロドシンは主としてチトクロームP450・3A4(CYP3A4)、UDP−グルクロン酸転移酵素、アルコール脱水素酵素及びアルデヒド脱水素酵素により代謝されるので、CYP3A4活性を強力に阻害する薬剤との併用により、シロドシンの代謝が阻害され血漿中濃度が上昇する可能性がある。
併用注意:
1.降圧剤[起立性低血圧が現れることがあるので、減量するなど注意する(降圧剤服用中の患者は起立時の血圧調節力が低下している場合がある)]。
2.アゾール系抗真菌剤(イトラコナゾール等)[強力にCYP3A4を阻害するケトコナゾール(経口剤:国内未発売)との併用によりシロドシンの血漿中濃度の上昇が認められており、アゾール系抗真菌剤との併用により、シロドシンの血漿中濃度が上昇する恐れがあるので、減量するなど注意する(アゾール系抗真菌剤はCYP3A4を阻害することから、これらの薬剤との併用時には、シロドシンの血漿中濃度が上昇する恐れがある)]。
3.ホスホジエステラーゼ5阻害作用を有する薬剤(シルデナフィルクエン酸塩、バルデナフィル塩酸塩水和物等)[併用により症候性低血圧が現れるとの報告がある(本剤はα遮断作用を有するため、併用によりこれらの血管拡張作用による降圧作用を増強する恐れがある)]。
(高齢者への投与)
一般に高齢者では生理機能が低下しており、肝機能又は腎機能が低下している場合は低用量(1回2mg)から投与を開始するなど、患者の状態を十分に観察しながら投与する。
(適用上の注意)
薬剤交付時:PTP包装の薬剤は、PTPシートから取り出して服用するよう指導する(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている)。
(その他の注意)
1.α1遮断薬を服用中又は過去に服用経験のある患者において、α1遮断作用によると考えられる術中虹彩緊張低下症候群(Intraoperative Floppy Iris Syndrome)が現れるとの報告がある。
2.マウスでの104週間投与試験において、20mg/kg/日以上の投与群で精嚢腺拡張の頻度上昇が認められたとの報告がある。
3.ラットでの受胎能及び着床までの初期胚発生に関する試験において、200mg/kg/日以上の投与群で精細管に精子細胞脱落が、600mg/kg/日投与群で精細管萎縮・精細管変性、精子生存率減少及び精子数減少が認められたとの報告がある。
(取扱い上の注意)
安定性試験:最終包装製品を用いた加速試験(40℃、相対湿度75%、6カ月)の結果、本剤は通常の市場流通下において3年間安定であることが推測された。
(保管上の注意)
遮光保存。
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