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バップフォー錠10の基本情報
基本情報
神経伝達物質アセチルコリンの働きを阻害する作用(抗コリン作用)により膀胱の過剰な収縮を抑え、神経因性膀胱や過活動膀胱などによる尿意切迫感や頻尿などを改善する薬
- ネオキシ ポラキス
- バップフォー
- ウリトス ステーブラ
- ベシケア
- トビエース
- 膀胱刺激状態の尿失禁
- 膀胱刺激状態の頻尿
- 神経因性膀胱の尿失禁
- 神経因性膀胱の頻尿
- 神経性頻尿の尿失禁
- 神経性頻尿の頻尿
- 不安定膀胱の尿失禁
- 不安定膀胱の頻尿
- 慢性前立腺炎の尿失禁
- 慢性前立腺炎の頻尿
- 慢性膀胱炎の尿失禁
- 慢性膀胱炎の頻尿
- 過活動膀胱の尿意切迫感
- 過活動膀胱の頻尿
- 過活動膀胱の切迫性尿失禁
- 通常、成人にはプロピベリン塩酸塩として20mgを1日1回食後経口投与する
- 年齢、症状により適宜増減するが、効果不十分の場合は、20mgを1日2回まで増量できる
- (用法及び用量に関連する注意)20mgを1日1回投与で効果不十分であり、かつ安全性に問題がない場合に増量を検討すること
副作用
注意事項
- 禁止
- 胃アトニー
- 重症筋無力症
- 重篤な心疾患
- 腸アトニー
- 腸管閉塞
- 尿閉
- 閉塞隅角緑内障
- 十二指腸閉塞
- 幽門閉塞
- 注意
- 潰瘍性大腸炎
- 肝障害
- 甲状腺機能亢進症
- 腎障害
- 前立腺肥大症
- 脳血管障害
- 排尿困難
- パーキンソン症状
- 不整脈
- 緑内障<閉塞隅角緑内障を除く>
- 希望禁止
- 妊婦・産婦
- 慎重投与
- 高齢者
- 注意
- 授乳婦
- 新生児(低出生体重児を含む)
- 乳児
- 幼児・小児
- 投与に際する指示
- 高齢者
- 注意
- 小児等(0歳〜14歳)
相互作用
- 薬剤名
- 影響
- 抗コリン作用を有する薬剤
- 口渇
- 三環系抗うつ剤
- 口渇
- フェノチアジン系薬剤
- 口渇
- モノアミン酸化酵素阻害剤
- 口渇
- 抗コリン作用を有する薬剤
- 便秘
- 三環系抗うつ剤
- 便秘
- フェノチアジン系薬剤
- 便秘
- モノアミン酸化酵素阻害剤
- 便秘
- 抗コリン作用を有する薬剤
- 排尿困難
- 三環系抗うつ剤
- 排尿困難
- フェノチアジン系薬剤
- 排尿困難
- モノアミン酸化酵素阻害剤
- 排尿困難
処方理由
この薬をファーストチョイスする理由(2019年10月更新)
・症状の推移などによって、様々な使い分けをしていますが、ジェネリックを含めやはり数としてはプロピベリン塩酸塩を処方することが最も多いと思います。(60歳代病院勤務医、一般内科)
・古い薬ですが、確実な効果と副作用の少なさから、信頼しています。(50歳代病院勤務医、一般内科)
・他剤はあまり出さないが、べオーバは今後検討したいと思っている。(50歳代診療所勤務医、呼吸器内科)
・エビデンスが豊富で安心して使用できる。(60歳代病院勤務医、一般外科)
・口渇が比較的少ない印象がある。(50歳代病院勤務医、産科・婦人科)
この薬をファーストチョイスする理由(2018年9月更新)
・古い薬なので、効果、副作用の情報が十分にある。薬価も安い。(60歳代病院勤務医、泌尿器科)
・費用対効果が高いことが、最も強い要因です。ベシケア、ステーブラ、ベタニスなども良く処方するのですが、やはり塩酸プロピベリンを最もよく処方します。使い慣れているということもあります。(50歳代病院勤務医、一般内科)
・バップフォーは、膀胱が小さいタイプの夜尿症に対して、膀胱の収縮を抑制し尿が溜められるように使うことが多いです。大きな副作用もなく、使い勝手は良いと思います。(40歳代病院勤務医、小児科)
この薬をファーストチョイスする理由(2016年12月更新)
・どの薬剤も作用や副作用の差はあまりないように思いますので、ジェネリックのあるプロピベリンを選択しています。口渇や便秘などがどうしても気になる場合は他剤に変更しています。(50歳代開業医、一般内科)
・まあまあ効果はあるものの、高齢の女性で尿が出なくなるから中止してほしいという例もあった。(70歳以上病院勤務医、一般内科)
・有効な例が多く、副作用も比較的少ないためよく使用しています。(60歳代開業医、小児科)
・散剤があるため、小児でも使用しやすい。(50歳代病院勤務医、小児科)
この薬をファーストチョイスする理由(2015年5月更新)
・用量調整がしやすく、他と比べても効果、副作用発現など見劣りするところはない。ジェネリックもあるので薬剤費負担も軽減できる。(50代開業医、一般内科)
・1日1回の投与。切れが良い。残尿量を有意に増加させることなく膀胱容量を増加させる。(50代病院勤務医、心臓血管外科)
・作用は比較的弱いが、抗コリン性の副作用があまり強くないので、高齢者には使いやすい。(70歳以上、一般内科)
・効果を考えるならステーブラ、ベシケア、ベタニスなどを処方しますが、患者さん負担を考慮して実際にはプロピベリンを最も多く処方しています。(50代病院勤務医、一般内科)
・デトルシトールやベシケア、トビエースも使用しているが、存外に副作用に遭遇する。まず使い慣れたバップフォーから処方するようにしている。(60代開業医、一般内科)
・膀胱型夜尿症の治療に使えるから。(40代診療所勤務医、小児科)
添付文書
1). 次記疾患又は状態における頻尿、尿失禁:神経因性膀胱、神経性頻尿、不安定膀胱、膀胱刺激状態(慢性膀胱炎、慢性前立腺炎)。
2). 過活動膀胱における尿意切迫感、頻尿及び切迫性尿失禁。
(効能又は効果に関連する注意)
5.1. 本剤を適用する際、十分な問診により臨床症状を確認するとともに類似症状を呈する疾患(尿路感染症、尿路結石、膀胱癌や前立腺癌等の下部尿路における新生物等)に留意し尿検査等により除外診断を実施し必要に応じて専門的な検査も考慮すること。
5.2. 下部尿路閉塞疾患(前立腺肥大症等)を合併している患者では、それに対する治療を優先させること。
通常、成人にはプロピベリン塩酸塩として20mgを1日1回食後経口投与する。
年齢、症状により適宜増減するが、効果不十分の場合は、20mgを1日2回まで増量できる。
(用法及び用量に関連する注意)
20mgを1日1回投与で効果不十分であり、かつ安全性に問題がない場合に増量を検討すること。
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1. 重大な副作用
11.1.1. 急性緑内障発作(頻度不明):眼圧亢進、嘔気・頭痛を伴う眼痛、視力低下等があらわれることがあるので、観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、直ちに適切な処置を行うこと〔2.4、9.1.2参照〕。
11.1.2. 尿閉(0.62%)〔2.3、9.1.1参照〕。
11.1.3. 麻痺性イレウス(頻度不明):著しい便秘、腹部膨満等があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと〔2.1参照〕。
11.1.4. 幻覚・せん妄(0.25%)。
11.1.5. 腎機能障害(頻度不明):BUN上昇、血中クレアチニン上昇があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
11.1.6. 横紋筋融解症(頻度不明):筋肉痛、脱力感、CK上昇、血中ミオグロビン上昇及び尿中ミオグロビン上昇等があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
11.1.7. 血小板減少(0.12%)。
11.1.8. 皮膚粘膜眼症候群(Stevens−Johnson症候群)(頻度不明):発熱、紅斑、そう痒感、眼充血、口内炎等があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
11.1.9. QT延長(0.25%)、心室性頻拍(頻度不明):QT延長、心室性頻拍、房室ブロック、徐脈等があらわれることがある〔2.6、9.1.3参照〕。
11.1.10. 肝機能障害(1.0%)、黄疸(頻度不明):AST上昇、ALT上昇、γ−GTP上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがある。
11.2. その他の副作用
1). 消化器:(5%以上)口渇(12.8%)、(0.1〜5%未満)便秘、腹痛、嘔気・嘔吐、食欲不振、下痢、口内炎、(頻度不明)消化不良、舌炎。
2). 泌尿器:(0.1〜5%未満)排尿困難、残尿、(頻度不明)尿意消失。
3). 精神神経系:(0.1〜5%未満)めまい、頭痛、しびれ、眠気、(頻度不明)意識障害(見当識障害、一過性健忘)、パーキンソン症状(すくみ足、小刻み歩行等の歩行障害、振戦等)、ジスキネジア。
4). 循環器:(0.1〜5%未満)血圧上昇、(頻度不明)動悸、徐脈、期外収縮、胸部不快感。
5). 過敏症:(0.1〜5%未満)そう痒、発疹、蕁麻疹。
6). 眼:(0.1〜5%未満)眼調節障害、眼球乾燥。
7). 肝臓:(0.1〜5%未満)AST上昇、ALT上昇、Al−P上昇。
8). 腎臓:(頻度不明)BUN上昇、クレアチニン上昇。
9). 血液:(0.1〜5%未満)白血球減少。
10). その他:(0.1〜5%未満)浮腫、脱力感、味覚異常、(頻度不明)倦怠感、咽頭部痛、腰痛、嗄声、痰のからみ。
(禁忌)
2.1. 幽門閉塞、十二指腸閉塞又は腸管閉塞している患者[胃腸の平滑筋の収縮及び運動が抑制され、症状が悪化するおそれがある]〔11.1.3参照〕。
2.2. 胃アトニー又は腸アトニーのある患者[抗コリン作用により症状が悪化するおそれがある]。
2.3. 尿閉を有する患者[抗コリン作用により排尿時の膀胱収縮が抑制され、症状が悪化するおそれがある]〔11.1.2参照〕。
2.4. 閉塞隅角緑内障の患者[抗コリン作用により眼圧が上昇し、症状が悪化するおそれがある]〔11.1.1参照〕。
2.5. 重症筋無力症の患者[抗コリン作用により症状が悪化するおそれがある]。
2.6. 重篤な心疾患の患者[期外収縮等が報告されており、症状が悪化するおそれがある]〔11.1.9参照〕。
(重要な基本的注意)
眼調節障害、眠気、めまいがあらわれることがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等、危険を伴う機械の操作に従事させないよう十分に注意すること。
(特定の背景を有する患者に関する注意)
(合併症・既往歴等のある患者)
9.1.1. 排尿困難のある患者:前立腺肥大症等では排尿困難が更に悪化又は残尿が増加するおそれがある〔11.1.2参照〕。
9.1.2. 緑内障<閉塞隅角緑内障を除く>の患者:閉塞隅角緑内障以外でも抗コリン作用により眼圧が上昇し、症状が悪化するおそれがある〔11.1.1参照〕。
9.1.3. 不整脈又はその既往歴のある患者:期外収縮等が報告されており、症状が悪化又は再発するおそれがある〔11.1.9参照〕。
9.1.4. パーキンソン症状又は脳血管障害のある患者:症状の悪化あるいは精神神経症状があらわれるおそれがある。
9.1.5. 潰瘍性大腸炎のある患者:中毒性巨大結腸があらわれるおそれがある。
9.1.6. 甲状腺機能亢進症の患者:抗コリン作用により頻脈等の交感神経興奮症状が悪化するおそれがある。
(腎機能障害患者)
9.2.1. 腎障害又はその既往歴のある患者:腎排泄が減少し、副作用が発現しやすいおそれがある〔16.5参照〕。
(肝機能障害患者)
9.3.1. 肝障害又はその既往歴のある患者:主として肝で代謝されるため、副作用が発現しやすいおそれがある〔16.4参照〕。
(妊婦)
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないことが望ましい。
(授乳婦)
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(動物実験(ラット)で乳汁中への移行が報告されている)。
(小児等)
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
(高齢者)
安全性を考慮して10mg/日より投与を開始するなど慎重に投与すること(肝機能、腎機能が低下していることが多い)。
(相互作用)
10.2. 併用注意:
抗コリン作用を有する薬剤(三環系抗うつ剤、フェノチアジン系薬剤、モノアミン酸化酵素阻害剤)[口渇、便秘、排尿困難等があらわれるおそれがある(抗コリン作用が増強されるおそれがある)]。
(過量投与)
13.1. 症状
過量投与時、せん妄、興奮、全身痙攣、歩行障害、言語障害、散瞳、麻痺性イレウス、尿閉、頻脈、血圧上昇、全身紅潮、肝機能障害等。
13.2. 処置
過量投与時には、胃洗浄し、次にアトロピン過量投与の場合と同様の処置を行う(例えば、ネオスチグミン(抗コリン症状に対して)、抗不安剤、補液等の対症療法を行う)。
(適用上の注意)
14.2. 薬剤交付時の注意
14.2.2. PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある)。
(その他の注意)
15.2. 非臨床試験に基づく情報
雌雄ラット及びマウスに2年間経口投与したところ、雄ラットにおいて臨床用量の122倍(49mg/kg/日)投与群に腎腫瘍、雄マウスにおいて臨床用量の447倍(179mg/kg/日)投与群に肝腫瘍の発生率が対照群に比べ高いとの報告がある。
(保管上の注意)
室温保存。
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