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ゾラデックス1.8mgデポの基本情報
基本情報
- 子宮内膜症
- ゴセレリンとして1.8mgを前腹部に4週(28日)ごとに1回皮下投与する
- なお、初回投与は必ず月経中に行う
副作用
注意事項
- 禁止
- 過敏症
- 診断のつかない異常性器出血
- 慎重投与
- 代謝性骨疾患
- 抗凝固剤投与中
- 易出血状態
- 注意
- 子宮筋腫
- 抗凝固剤投与中
- 易出血状態
- 禁止
- 妊婦・産婦
- 授乳婦
相互作用
- 薬剤名
- 影響
- 血液凝固阻止剤
- 出血
- 血液凝固阻止剤
- 出血性ショック
処方理由
添付文書
子宮内膜症。
ゴセレリンとして1.8mgを前腹部に4週(28日)ごとに1回皮下投与する。なお、初回投与は必ず月経中に行う。
<用法・用量に関連する使用上の注意>
1.治療に際しては妊娠していないことを確認し、初回投与は必ず月経中に行う。また、治療期間中はホルモン剤以外の避妊法で避妊させる。
2.本剤の6カ月投与により、エストロゲン低下作用による骨塩量低下がみられている。本剤は6カ月を超える使用経験及び治療再開に伴う再投与の使用経験がないため、本剤の長期投与又は再投与を行う場合は、本剤投与の有益性が骨塩量の低下の危険性を上回ると主治医が判断した場合に限り、また、その際には骨塩量の検査を行い慎重に投与する。
総計268例中201例(75.0%)に臨床検査値の異常を含む副作用が438件認められた。主な副作用は、のぼせ・ほてり(67.5%)、肩こり(26.5%)、頭痛(16.4%)等であった。これらの症状は更年期に頻発する症状であり、本薬の卵巣機能抑制作用に起因すると考えられる(承認時)。
使用成績調査での副作用発現率は安全性解析対象症例3,220例中814例(25.3%)であった。主な副作用は、ほてり(16.1%)、頭痛(3.6%)、筋骨格硬直(肩こり)(3.5%)、性器出血(3.4%)等であった(再審査終了時)。
1.重大な副作用
1).アナフィラキシー(0.1%未満):アナフィラキシー等の過敏症状が現れることがあるので、このような症状が現れた場合には適切な処置を行う。
2).肝機能障害、黄疸(0.1%未満):AST上昇(GOT上昇)、ALT上昇(GPT上昇)、γ−GTP上昇等の肝機能障害、黄疸が現れることがあるので、異常が認められた場合には、直ちに投与を中止し、適切な処置を行う。
3).血栓塞栓症(0.1%未満):心筋梗塞、脳梗塞、静脈血栓症、肺塞栓症等の血栓塞栓症が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行う。
2.その他の副作用
1).内分泌:(5%以上)ほてり、(0.1〜5%未満)性器出血、(0.1%未満)乳房緊満感、膣乾燥感、性欲減退。
2).肝臓:(0.1〜5%未満)AST上昇(GOT上昇)、ALT上昇(GPT上昇)、γ−GTP上昇、LDH上昇。
3).皮膚:(0.1〜5%未満)発疹、蕁麻疹、(0.1%未満)皮膚乾燥、ざ瘡、脱毛。
4).精神神経系:(0.1〜5%未満)頭痛、眩暈、不眠、しびれ感、いらいら感、不安、抑うつ、(0.1%未満)幻覚、妄想。
5).循環器:(0.1〜5%未満)心悸亢進、冷感、(0.1%未満)*高血圧、*低血圧などの*血圧変動[*:通常、一過性で、治療の継続又は休薬により回復するが、必要に応じて本剤投与中止等の適切な処置をとる]。
6).消化器:(0.1〜5%未満)嘔気、嘔吐。
7).筋・骨格系:(0.1〜5%未満)肩こり、関節痛、腰痛、(0.1%未満)骨塩量低下、血清カルシウム値上昇、血清リン上昇。
8).血液:(0.1%未満)血小板減少。
9).注射部位:(0.1〜5%未満)出血、血腫、膿瘍、硬結、疼痛等の注射部位反応。
10).その他:(0.1〜5%未満)倦怠感、浮腫、トリグリセリド上昇、コレステロール上昇、発汗、更年期様症状、(0.1%未満)活性化部分トロンボプラスチン時間延長、卵巣嚢胞、下垂体卒中、下垂体腺腫、体重増加。
発現頻度は再審査終了時集計より算出した。なお、再審査終了時で認められなかった副作用については0.1%未満に記載した。
(禁忌)
1.診断のつかない異常性器出血の患者[異常性器出血の原因疾患を悪化させる可能性がある]。
2.妊婦又は妊娠している可能性のある婦人。
3.授乳中の婦人。
4.本剤の成分又はLH−RH作動薬に対して過敏症の既往歴のある患者。
(慎重投与)
代謝性骨疾患のある患者[症状を悪化させる恐れがある]。
(重要な基本的注意)
1.投与に際して、類似疾患(悪性腫瘍など)の鑑別に留意し、投与中腫瘤が増大したり、臨床症状の改善がみられない場合は投与を中止する。
2.本剤の6カ月投与により、エストロゲン低下作用による骨塩量低下がみられている。本剤は6カ月を超える使用経験及び治療再開に伴う再投与の使用経験がないため、本剤の長期投与又は再投与を行う場合は、本剤投与の有益性が骨塩量の低下の危険性を上回ると主治医が判断した場合に限り、また、その際には骨塩量の検査を行い慎重に投与する。
3.初回投与初期に、下垂体−性腺系刺激作用による血清エストロゲンの一過性の上昇に伴い、臨床症状の一過性の悪化が認められることがあるが、通常、治療を継続することにより消失する。
4.本剤は4週間持続の徐放性製剤であり、4週を超える間隔で投与すると下垂体−性腺系刺激作用により血清エストロゲン濃度が再度上昇し、臨床所見が一過性に悪化する恐れがあるので、4週に1回の用法を遵守する。
5.本剤投与部位周囲から出血し、出血性ショックに至った例が報告されているので、次の点に注意する。
1).本剤投与部位周囲から出血し、出血性ショックに至った例が報告されているので、血管を損傷する可能性の少ない部位を選択する。
2).本剤投与部位周囲から出血し、出血性ショックに至った例が報告されているので、易出血状態の患者(抗凝固剤投与中の患者等)については、本剤投与の可否を慎重に判断する。
(妊婦・産婦・授乳婦等への投与)
1.妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しない。治療に際して妊娠していないことを確認する。また、治療中はホルモン剤以外の避妊法を用いる[動物実験で流産もしくは分娩障害が認められており、また他のLH−RH作動薬による流産の報告がある]。
2.授乳中の婦人には投与しない[動物実験で乳汁移行が報告されている]。
(小児等への投与)
低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない(使用経験がない)。
(適用上の注意)
1.必要に応じて投与部位にあらかじめ局所麻酔を施行する。
2.皮下投与にあたっては次の点に注意する。
1).血管を損傷する可能性の少ない投与部位を慎重に選択する。
2).投与部位は毎回変更し、同一部位への反復投与は行わない。
(その他の注意)
外国において子宮筋腫の患者で、筋腫変性によると考えられる大量の子宮出血、下腹痛等の症状が現れたとの報告がある。
(取扱い上の注意)
1.本剤は無菌製剤であり、また吸湿性を有するため使用直前まで開封しない。
2.アルミパウチを開封及び取り出す際に、プランジャー(押棒)は引っ張ると抜けるので開封部付近にプランジャー(押棒)が無いことを確認して開封し、開封部を十分広げた上でプランジャーを引っ張らずに慎重に取り出す。
3.プランジャー(押棒)からクリップを外す際に、注入器本体からプランジャー(押棒)が抜けないようにする。
4.本剤は針刺し事故防止機能付き専用注入器のため、使用前に添付文書の末尾掲載の「投与方法」を確認する。
5.プランジャー(押棒)を注入器本体の内側までしっかりと押し込み、デポ剤の注入と注射針カバーを作動させる。
6.注射針カバーが十分に作動しない場合には、針刺し事故に注意しながら投与部位から注射針を抜く。
7.使用後は感染防止に留意し、安全な方法で処分する。
(投与方法)
投与する前に注入器のチャンバー(透明箇所)内にデポ剤(ゾラデックス)の存在を必ず確認する。
1.アルミパウチから滅菌済みの注入器を取り出す。
注)プランジャー(押棒)は引っ張ると抜けるので、開封部付近にプランジャー(押棒)が無いことを確認して開封し、開封部を十分広げた上で、プランジャーを引っ張らずに慎重に取り出す(添付文書の図1)。
2.投与する前に注入器のチャンバー(透明箇所)内にデポ剤(ゾラデックス)があることを確かめる(添付文書の図2)。
注)デポ剤はシリンジ内で移動するため、チャンバー(透明箇所)内に一部しか見えない場合がある。
3.投与部位を消毒する。術創がある場合は術創とは反対側を投与部位に選ぶ。
4.プランジャー(押棒)を固定しているクリップをはずした後に注射針キャップをはずす(添付文書の図3)。
注)この時、絶対にプランジャーを押したり、引っ張って抜いたり、指ではじいたりしないように注意する(空気抜きの必要はない)。
5.下腹部の皮下をつまみ上げ注射針の切り口を上向きにして、皮下組織にシリンジ部分が患者に触れるぐらいの深さまで注射針を30〜40度の角度で速やかに穿刺する。投与に際しては、針先が腹筋や腹膜に到達しないよう、特に術創がある場合や皮下脂肪の少ない場合には血管損傷に注意する(穿刺は血管走行と同じ縦方向にすると出血が少なくてすむ)(添付文書の図4)。
6.プランジャー(押棒)を注入器本体の内側までしっかりと押し込みデポ剤を注入する。プランジャー(押棒)の先端が注射針の針先より突出し、更に注射針カバーが作動して針刺し事故を防止する(添付文書の図5)。
7.投与終了後注射針を抜くと、注射針カバーが針先を覆う(添付文書の図6)。
注)注射針カバーが十分に作動しない場合には、針刺し事故に注意しながら投与部位から注射針を抜き、安全な方法で処理する(注射針カバーが作動しない場合でもデポ剤の注入は完了している)。
8.投与部位は止血確認後に滅菌テープなどで保護する。なお、出血を認める場合は、適切な止血処置を確実に行う(添付文書の図7)。
(保管上の注意)
凍結を避け、冷所に保存する。
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