処方薬事典データ協力:株式会社メドレー
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ゾラデックス3.6mgデポの基本情報
基本情報
- 閉経前乳癌
- 前立腺癌
- ゴセレリンとして3.6mgを前腹部に4週(28日)ごとに1回皮下投与する
- 病気や症状に応じた注意事項
- 過敏症
- 患者の属性に応じた注意事項
- 妊婦・産婦
- 授乳婦
副作用
注意事項
- 禁止
- 過敏症
- 慎重投与
- 脊髄圧迫による腎障害
- 尿路閉塞による腎障害
- 抗凝固剤投与中
- 易出血状態
- 注意
- 子宮筋腫
- 抗凝固剤投与中
- 易出血状態
- 禁止
- 妊婦・産婦
- 授乳婦
- 注意
- 男性
- 女性
相互作用
- 薬剤名
- 影響
- 血液凝固阻止剤
- 出血
- 血液凝固阻止剤
- 出血性ショック
処方理由
添付文書
1.前立腺癌。
2.閉経前乳癌。
<効能・効果に関連する使用上の注意>
[閉経前乳癌の場合]:本剤の使用開始にあたっては、原則としてホルモン受容体の発現の有無を確認し、ホルモン受容体が陰性と判断された場合には本剤を使用しない。
ゴセレリンとして3.6mgを前腹部に4週(28日)ごとに1回皮下投与する。
[前立腺癌の場合]
承認時までの調査及び使用成績調査における総症例3,872例中、391例(10.10%)に副作用(臨床検査値の異常を含む)が報告された。主な副作用は、AST(GOT)上昇1.47%(57件)、ALT(GPT)上昇1.42%(55件)を含む肝臓・胆管系障害2.56%(99例)、LDH上昇1.08%(42件)、Al−P上昇0.80%(31件)、トリグリセリド上昇0.83%(32件)、コレステロール上昇0.67%(26件)を含む代謝・栄養障害3.28%(127例)であった(承認時まで及び再審査終了時の集計)。
[閉経前乳癌の場合]
承認時までの調査及び使用成績調査における総症例2,574例中、713例(27.7%)に副作用(臨床検査値異常を含む)が1,318件報告された。主な副作用は、ほてり13.6%(350件)、ALT(GPT)上昇3.0%(76件)、AST(GOT)上昇2.3%(59件)を含む肝臓・胆管系障害5.2%(133例)、コレステロール上昇2.2%(56件)、トリグリセリド上昇1.5%(38件)を含む代謝・栄養障害5.4%(139例)、頭重感2.6%(68件)であった(承認時まで及び再審査終了時の集計)。
1.重大な副作用
1).前立腺癌随伴症状の増悪(0.1〜5%未満)[前立腺癌の場合]:本剤投与開始初期に骨性疼痛、尿路閉塞、排尿困難、脊髄圧迫等が現れることがあるので、このような症状が現れた場合には対症療法を行う。
2).アナフィラキシー(0.1%未満):アナフィラキシー等の過敏症状が現れることがあるので、このような症状が現れた場合には適切な処置を行う。
3).間質性肺炎(0.1%未満):間質性肺炎が現れることがあるので、患者の状態を十分に観察する。
4).肝機能障害、黄疸(0.1%未満):AST上昇(GOT上昇)、ALT上昇(GPT上昇)、γ−GTP上昇等の肝機能障害、黄疸が現れることがあるので、異常が認められた場合には、直ちに投与を中止し、適切な処置を行う。
5).糖尿病の発症又は増悪(0.1%未満)[前立腺癌の場合]:糖尿病の発症又は糖尿病増悪が現れることがあるので、異常が認められた場合には適切な処置を行う。
6).心不全(0.1〜5%未満)[前立腺癌の場合]:心不全が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行う。
7).血栓塞栓症(0.1〜5%未満)[前立腺癌の場合]:心筋梗塞、脳梗塞、静脈血栓症、肺塞栓症等の血栓塞栓症が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行う。
8).血栓塞栓症(0.1%未満)[閉経前乳癌の場合]:心筋梗塞、脳梗塞、静脈血栓症、肺塞栓症等の血栓塞栓症が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行う。
9).高カルシウム血症(0.1%未満)[閉経前乳癌の場合]:骨転移のある患者で投与開始初期に、高カルシウム血症が現れることがあるので、このような症状が現れた場合には適切な処置を行う。
2.その他の副作用
[前立腺癌の場合]
1).循環器[前立腺癌の場合]:(0.1〜5%未満)血圧変動(高血圧、低血圧等)[通常、一過性で、治療の継続又は休薬により回復するが、必要に応じて本剤投与中止等の適切な処置を取る]。
2).皮膚[前立腺癌の場合]:(0.1〜5%未満)発疹、皮膚そう痒感、(0.1%未満)脱毛。
3).内分泌[前立腺癌の場合]:(0.1〜5%未満)乳房腫脹、乳房圧痛、性欲減退、勃起力低下。
4).泌尿器[前立腺癌の場合]:(0.1〜5%未満)BUN上昇、クレアチニン上昇、蛋白尿。
5).肝臓[前立腺癌の場合]:(0.1〜5%未満)AST上昇(GOT上昇)、ALT上昇(GPT上昇)、Al−P上昇、LDH上昇、γ−GTP上昇。
6).精神神経系[前立腺癌の場合]:(0.1%未満)感覚異常(しびれ等)、幻覚、妄想、気分変調(抑うつ等)。
7).消化器[前立腺癌の場合]:(0.1%未満)悪心、嘔吐。
8).筋・骨格系[前立腺癌の場合]:(0.1〜5%未満)骨性疼痛、(0.1%未満)関節痛、骨塩量低下。
9).血液[前立腺癌の場合]:(0.1〜5%未満)貧血、(0.1%未満)白血球減少、血小板減少。
10).注射部位[前立腺癌の場合]:(0.1〜5%未満)注射部位反応(出血、血腫、膿瘍、硬結、疼痛等)。
11).その他[前立腺癌の場合]:(0.1〜5%未満)顔面潮紅、発汗、発熱、体のほてり、浮腫、トリグリセリド上昇、コレステロール上昇、食欲不振、体重増加、倦怠感、(0.1%未満)鼻出血、血糖値上昇、下垂体卒中、下垂体腺腫。
[閉経前乳癌の場合]
1).循環器[閉経前乳癌の場合]:(0.1%未満)血圧変動(高血圧、低血圧等)[通常、一過性で、治療の継続又は休薬により回復するが、必要に応じて本剤投与中止等の適切な処置を取る]。
2).皮膚[閉経前乳癌の場合]:(0.1〜5%未満)蕁麻疹、皮膚そう痒感、脱毛、(0.1%未満)ざ瘡。
3).内分泌[閉経前乳癌の場合]:(5%以上)ほてり、(0.1〜5%未満)白帯下、性器出血、(0.1%未満)月経回復遅延、乳房緊満、性欲減退、膣乾燥感。
4).肝臓[閉経前乳癌の場合]:(0.1〜5%未満)AST上昇(GOT上昇)、ALT上昇(GPT上昇)、Al−P上昇、LDH上昇、γ−GTP上昇。
5).精神神経系[閉経前乳癌の場合]:(0.1〜5%未満)眩暈、頭重感、頭痛、気分変調(抑うつ等)、いらいら感、不眠、感覚異常(しびれ等)、(0.1%未満)幻覚、妄想。
6).消化器[閉経前乳癌の場合]:(0.1〜5%未満)悪心、嘔吐。
7).筋・骨格系[閉経前乳癌の場合]:(0.1〜5%未満)骨痛[骨痛には乳癌随伴症状として本剤投与開始初期に現れるものがあるので、異常が認められた場合には対症療法を行う]、[閉経前乳癌の場合]関節痛、(0.1%未満)骨塩量低下。
8).血液[閉経前乳癌の場合]:(0.1〜5%未満)貧血、白血球減少、血小板減少。
9).注射部位[閉経前乳癌の場合]:(0.1〜5%未満)注射部位反応(出血、血腫、膿瘍、硬結、疼痛等)。
10).その他[閉経前乳癌の場合]:(0.1〜5%未満)発汗、発熱、浮腫、体重増加、倦怠感、トリグリセリド上昇、コレステロール上昇、更年期様症状(肩こり、食欲不振等)、(0.1%未満)鼻出血、卵巣嚢胞、下垂体卒中、下垂体腺腫。
発現頻度は承認時及び使用成績調査の合計より算出した。なお、承認時及び使用成績調査で認められなかった副作用については0.1%未満に記載した。
(禁忌)
1.妊婦又は妊娠している可能性のある婦人。
2.授乳中の婦人。
3.本剤の成分又はLH−RH作動薬に対し過敏症の既往歴のある患者。
(慎重投与)
脊髄圧迫による腎障害又は尿路閉塞による腎障害を既に呈しているか、又は新たに発生する恐れのある前立腺癌患者。
(重要な基本的注意)
1.LH−RH作動薬の投与開始初期に、男性では血中テストステロンの一過性上昇、投与開始初期に、女性では血中エストラジオールの一過性上昇を認める。投与開始初期に骨性疼痛の一過性増悪がみられることがあるが、このような症状が現れた場合には対症療法を行う。また、前立腺癌患者において尿路閉塞あるいは脊髄圧迫のみられる恐れがあるので、慎重に投与し、投与開始1カ月間は十分観察を行い、このような症状が現れた場合には適切な処置を行う。
2.本剤は内分泌療法剤であり、がんに対する薬物療法について十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本剤による治療が適切と判断される患者についてのみ使用する。
3.本剤投与部位周囲から出血し、出血性ショックに至った例が報告されているので、次の点に注意する。
1).本剤投与部位周囲から出血し、出血性ショックに至った例が報告されているので、血管を損傷する可能性の少ない部位を選択する。
2).本剤投与部位周囲から出血し、出血性ショックに至った例が報告されているので、易出血状態の患者(抗凝固剤投与中の患者等)については、本剤投与の可否を慎重に判断する。
(妊婦・産婦・授乳婦等への投与)
1.妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しない。治療に際して妊娠していないことを確認する。また、治療中はホルモン剤以外の避妊法を用いる[動物実験で流産もしくは分娩障害が認められており、また他のLH−RH作動薬による流産の報告がある]。
2.授乳中の婦人には投与しない[動物実験で乳汁移行が報告されている]。
(小児等への投与)
低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない(使用経験がない)。
(適用上の注意)
1.必要に応じて投与部位にあらかじめ局所麻酔を施行する。
2.皮下投与にあたっては次の点に注意する。
1).血管を損傷する可能性の少ない投与部位を慎重に選択する。
2).投与部位は毎回変更し、同一部位への反復投与は行わない。
(その他の注意)
1.本薬で抗腫瘍効果が得られず進行を認めた場合は、集学的治療法などの治療法を考慮する。
2.雄ラットに長期投与した試験で、対照群に比し、良性下垂体腺腫の発現の増加がみられている。本所見は外科的に去勢した雄ラットにおいても報告されている。
3.外国において子宮筋腫の患者で、筋腫変性によると考えられる大量の子宮出血、下腹痛等の症状が現れたとの報告がある。
4.まれに本剤治療中に閉経し、本剤を中止しても月経が回復しないことがある。
(取扱い上の注意)
1.本剤は無菌製剤であり、また吸湿性を有するため使用直前まで開封しない。
2.アルミパウチを開封及び取り出す際に、プランジャー(押棒)は引っ張ると抜けるので開封部付近にプランジャー(押棒)が無いことを確認して開封し、開封部を十分広げた上でプランジャーを引っ張らずに慎重に取り出す。
3.プランジャー(押棒)からクリップを外す際に、注入器本体からプランジャー(押棒)が抜けないようにする。
4.本剤は針刺し事故防止機能付き専用注入器のため、使用前に添付文書の末尾掲載の「投与方法」を確認する。
5.プランジャー(押棒)を注入器本体の内側までしっかりと押し込み、デポ剤の注入と注射針カバーを作動させる。
6.注射針カバーが十分に作動しない場合には、針刺し事故に注意しながら投与部位から注射針を抜く。
7.使用後は感染防止に留意し、安全な方法で処分する。
(投与方法)
投与する前に注入器のチャンバー(透明箇所)内にデポ剤(ゾラデックス)の存在を必ず確認する。
1.アルミパウチから滅菌済みの注入器を取り出す。
注)プランジャー(押棒)は引っ張ると抜けるので、開封部付近にプランジャー(押棒)が無いことを確認して開封し、開封部を十分広げた上で、プランジャーを引っ張らずに慎重に取り出す(添付文書の図1)。
2.投与する前に注入器のチャンバー(透明箇所)内にデポ剤(ゾラデックス)があることを確かめる(添付文書の図2)。
注)デポ剤はシリンジ内で移動するため、チャンバー(透明箇所)内に一部しか見えない場合がある。
3.投与部位を消毒する。術創がある場合は術創とは反対側を投与部位に選ぶ。
4.プランジャー(押棒)を固定しているクリップをはずした後に注射針キャップをはずす(添付文書の図3)。
注)この時、絶対にプランジャーを押したり、引っ張って抜いたり、指ではじいたりしないように注意する(空気抜きの必要はない)。
5.下腹部の皮下をつまみ上げ注射針の切り口を上向きにして、皮下組織にシリンジ部分が患者に触れるぐらいの深さまで注射針を30〜40度の角度で速やかに穿刺する。投与に際しては、針先が腹筋や腹膜に到達しないよう、特に術創がある場合や皮下脂肪の少ない場合には血管損傷に注意する(穿刺は血管走行と同じ縦方向にすると出血が少なくてすむ)(添付文書の図4)。
6.プランジャー(押棒)を注入器本体の内側までしっかりと押し込みデポ剤を注入する。プランジャー(押棒)の先端が注射針の針先より突出し、更に注射針カバーが作動して針刺し事故を防止する(添付文書の図5)。
7.投与終了後注射針を抜くと、注射針カバーが針先を覆う(添付文書の図6)。
注)注射針カバーが十分に作動しない場合には、針刺し事故に注意しながら投与部位から注射針を抜き、安全な方法で処理する(注射針カバーが作動しない場合でもデポ剤の注入は完了している)。
8.投与部位は止血確認後に滅菌テープなどで保護する。なお、出血を認める場合は、適切な止血処置を確実に行う(添付文書の図7)。
(保管上の注意)
凍結を避け、冷所に保存する。
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