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処方薬事典データ協力:株式会社メドレー

トレシーバ注ペンフィルの基本情報

先発品(後発品なし)

基本情報

薬効分類
インスリン製剤

インスリンを体内に投与することで、血糖値を下げ糖尿病による合併症を防ぐ薬

インスリン製剤
  • ノボラピッド注 ノボラピッド30ミックス注 ノボラピッド50ミックス注 ノボラピッド70ミックス注
  • ヒューマログ注 ヒューマログミックス25注 ヒューマログミックス50注
  • ノボリンR注 ノボリンN注 ノボリン30R注 イノレット30R注
  • ヒューマリンR注 ヒューマリンN注 ヒューマリン3/7注
  • アピドラ注
  • レベミル注
  • ランタス注 ランタスXR注
  • トレシーバ注
  • ライゾデグ配合注
  • フィアスプ注
効能・効果
  • 糖尿病
注意すべき副作用
糖尿病網膜症の顕在化 、 糖尿病網膜症増悪 、 注射部位反応 、 疼痛 、 血腫 、 結節 、 熱感 、 リポジストロフィー 、 皮下脂肪萎縮 、 皮下脂肪肥厚
用法・用量(主なもの)
  • 通常、成人では、初期は1日1回4〜20単位を専用のインスリンペン型注入器を用いて皮下注射する
  • 投与量は患者の状態に応じて適宜増減する
  • 他のインスリン製剤を併用することがあるが、他のインスリン製剤の投与量を含めた維持量は、通常1日4〜80単位である
    • 但し、必要により前記用量を超えて使用することがある
  • 注射時刻は原則として毎日一定とするが、必要な場合は注射時刻を変更できる
  • 通常、小児では、1日1回専用のインスリンペン型注入器を用いて皮下注射する
  • 注射時刻は毎日一定とする
  • 投与量は患者の状態に応じて適宜増減する
  • 他のインスリン製剤を併用することがあるが、他のインスリン製剤の投与量を含めた維持量は、通常1日0.5〜1.5単位/kgである
    • 但し、必要により前記用量を超えて使用することがある
  • (用法及び用量に関連する注意)7.1. 適用にあたっては、本剤の作用持続時間や患者の病状に留意し、患者の病状が本剤の製剤的特徴に適する場合に投与すること
  • 7.2. 成人では、注射時刻は原則として毎日一定とするが、通常の注射時刻から変更する必要がある場合は、血糖値の変動に注意しながら通常の注射時刻の前後8時間以内に注射時刻を変更し、その後は通常の注射時刻に戻すよう指導すること
  • 成人では、注射時刻の変更に際して投与間隔が短くなる場合は低血糖の発現に注意するよう指導すること
  • 7.3. 投与を忘れた場合には、本剤の作用持続時間等の特徴から、気づいた時点で直ちに投与できるが、その次の投与は8時間以上あけてから行い、その後は通常の注射時刻に投与するよう指導すること
  • 7.4. 糖尿病性昏睡、急性感染症、手術等緊急の場合は、本剤のみで処置することは適当でなく、速効型インスリン製剤を使用すること
  • 7.5. 中間型又は持効型インスリン製剤から本剤に変更する場合は、次を参考に本剤の投与を開始し、その後の患者の状態に応じて用量を増減するなど、本剤の作用特性を考慮の上慎重に行うこと
  • 7.5.1. 成人では、Basalインスリン製剤を用いた治療、Basal−Bolus療法による治療及び混合製剤による治療から本剤に切り替える場合、目安として、前治療で使用していたBasalインスリンと同じ単位数から投与を開始し、その後、それぞれの患者の血糖コントロールに基づき調整すること
    • 但し、成人では、Basal−Bolus療法による治療において、1日2回投与のBasalインスリン製剤から本剤に切り替える場合、減量が必要な場合もある
  • 7.5.2. 小児では、Basalインスリン製剤を用いた治療、Basal−Bolus療法による治療、持続皮下インスリン注入(CSII)療法及び混合製剤による治療から本剤に切り替える場合は、本剤投与量は前治療で使用していたBasalインスリン相当量を目安とするが、低血糖リスクを回避するため減量を考慮し、その後、それぞれの患者の血糖コントロールに基づき調整すること
  • 7.6. インスリン以外の他の糖尿病用薬から本剤に切り替える場合又はインスリン以外の他の糖尿病用薬と併用する場合は、低用量から開始するなど、本剤の作用特性を考慮の上慎重に行うこと
  • 7.7. 小児では、インスリン治療開始時の初期投与量は、患者の状態により個別に決定すること
  • 7.8. 本剤の投与開始時及びその後数週間は血糖コントロールのモニタリングを十分に行うこと(併用する超速効型、速効型インスリン又は他の糖尿病用薬の用量や投与スケジュールの調整が必要となることがある)
禁忌・原則禁忌
  • 病気や症状に応じた注意事項
    • 過敏症
    • 低血糖症状

副作用

主な副作用
糖尿病網膜症の顕在化 、 糖尿病網膜症増悪 、 注射部位反応 、 疼痛 、 血腫 、 結節 、 熱感 、 リポジストロフィー 、 皮下脂肪萎縮 、 皮下脂肪肥厚 、 血中ケトン体増加
重大な副作用
低血糖 、 脱力感 、 倦怠感 、 高度空腹感 、 冷汗 、 顔面蒼白 、 動悸 、 振戦 、 頭痛 、 めまい 、 嘔気 、 視覚異常 、 不安 、 興奮 、 神経過敏 、 集中力低下 、 精神障害 、 痙攣 、 意識障害 、 意識混濁 、 昏睡 、 低血糖昏睡 、 重篤な転帰 、 中枢神経系の不可逆的障害 、 低血糖症状 、 アナフィラキシーショック 、 呼吸困難 、 血圧低下 、 頻脈 、 発汗 、 全身発疹 、 血管神経性浮腫
上記以外の副作用
体重増加 、 過敏症 、 アレルギー 、 じん麻疹 、 そう痒感 、 肝機能異常 、 AST上昇 、 ALT上昇 、 皮膚アミロイドーシス

注意事項

病気や症状に応じた注意事項
  • 禁止
    • 過敏症
    • 低血糖症状
  • 注意
    • 胃腸障害
    • 嘔吐
    • 外傷
    • 過度のアルコール摂取
    • 感染症
    • 飢餓状態
    • 下痢
    • 手術
    • 低血糖
    • 脳下垂体機能不全
    • 激しい筋肉運動
    • 不規則な食事摂取
    • 副腎機能不全
    • 重度肝機能障害
    • 重度腎機能障害
患者の属性に応じた注意事項
  • 相対禁止
    • 妊婦・産婦
  • 慎重投与
    • 高齢者
  • 注意
    • 授乳婦
    • 新生児(低出生体重児を含む)
    • 乳児
    • 幼児・小児
  • 投与に際する指示
    • 授乳婦
    • 新生児(低出生体重児を含む)
    • 乳児
    • 幼児・小児
年齢や性別に応じた注意事項
  • 注意
    • 小児(0歳〜14歳)
    • 成人(15歳〜)
  • 投与に際する指示
    • 小児(0歳〜14歳)
    • 成人(15歳〜)

相互作用

薬剤との相互作用
薬剤名
影響
糖尿病用薬
血糖降下作用の増強による低血糖症状
ビグアナイド系製剤
血糖降下作用の増強による低血糖症状
スルホニルウレア系薬剤
血糖降下作用の増強による低血糖症状
速効型食後血糖降下剤
血糖降下作用の増強による低血糖症状
α−グルコシダーゼ阻害剤
血糖降下作用の増強による低血糖症状
チアゾリジン系薬剤
血糖降下作用の増強による低血糖症状
DPP−4阻害剤
血糖降下作用の増強による低血糖症状
GLP−1アナログ
血糖降下作用の増強による低血糖症状
SGLT2阻害剤
血糖降下作用の増強による低血糖症状
モノアミン酸化酵素阻害剤
血糖降下作用の増強による低血糖症状
三環系抗うつ剤
血糖降下作用の増強による低血糖症状
塩酸ノルトリプチリン
血糖降下作用の増強による低血糖症状
サリチル酸製剤
血糖降下作用の増強による低血糖症状
アスピリン
血糖降下作用の増強による低血糖症状
エテンザミド
血糖降下作用の増強による低血糖症状
シクロホスファミド水和物
血糖降下作用の増強による低血糖症状
β−遮断剤
血糖降下作用の増強による低血糖症状
プロプラノロール
血糖降下作用の増強による低血糖症状
アテノロール
血糖降下作用の増強による低血糖症状
ピンドロール
血糖降下作用の増強による低血糖症状
クマリン系抗凝血剤
血糖降下作用の増強による低血糖症状
ワルファリンカリウム
血糖降下作用の増強による低血糖症状
クロラムフェニコール
血糖降下作用の増強による低血糖症状
ベザフィブラート
血糖降下作用の増強による低血糖症状
サルファ剤
血糖降下作用の増強による低血糖症状
コハク酸シベンゾリン
血糖降下作用の増強による低血糖症状
ジソピラミド
血糖降下作用の増強による低血糖症状
塩酸ピルメノール
血糖降下作用の増強による低血糖症状
蛋白同化ステロイド
血糖降下作用の増強による低血糖症状
メテノロン
血糖降下作用の増強による低血糖症状
ソマトスタチンアナログ製剤
血糖降下作用の増強による低血糖症状
オクトレオチド酢酸塩
血糖降下作用の増強による低血糖症状
ランレオチド酢酸塩
血糖降下作用の増強による低血糖症状
チアジド系薬剤
血糖降下作用の減弱による高血糖症状
トリクロルメチアジド
血糖降下作用の減弱による高血糖症状
副腎皮質ホルモン剤
血糖降下作用の減弱による高血糖症状
プレドニゾロン
血糖降下作用の減弱による高血糖症状
トリアムシノロン
血糖降下作用の減弱による高血糖症状
ACTH
血糖降下作用の減弱による高血糖症状
エピネフリン
血糖降下作用の減弱による高血糖症状
グルカゴン
血糖降下作用の減弱による高血糖症状
甲状腺ホルモン剤
血糖降下作用の減弱による高血糖症状
レボチロキシン
血糖降下作用の減弱による高血糖症状
成長ホルモン
血糖降下作用の減弱による高血糖症状
ソマトロピン
血糖降下作用の減弱による高血糖症状
卵胞ホルモン
血糖降下作用の減弱による高血糖症状
エチニルエストラジオール
血糖降下作用の減弱による高血糖症状
結合型エストロゲン
血糖降下作用の減弱による高血糖症状
経口避妊薬
血糖降下作用の減弱による高血糖症状
ニコチン酸製剤
血糖降下作用の減弱による高血糖症状
濃グリセリン
血糖降下作用の減弱による高血糖症状
イソニアジド
血糖降下作用の減弱による高血糖症状
ダナゾール
血糖降下作用の減弱による高血糖症状
フェニトイン
血糖降下作用の減弱による高血糖症状
蛋白同化ステロイド
血糖降下作用の減弱による高血糖症状
メテノロン
血糖降下作用の減弱による高血糖症状
ソマトスタチンアナログ製剤
血糖降下作用の減弱による高血糖症状
オクトレオチド酢酸塩
血糖降下作用の減弱による高血糖症状
ランレオチド酢酸塩
血糖降下作用の減弱による高血糖症状
ACE阻害剤
低血糖
ピオグリタゾン
浮腫
ピオグリタゾン
心不全
飲食物との相互作用
  • ニコチン酸(ナイアシン)を含むもの<まいたけ、たらこ、インスタントコーヒー、かつお節、まぐろ など>

処方理由

持効型インスリン製剤
この薬をファーストチョイスする理由(2020年5月更新)
  • ・24時間、他剤と比べ安定している印象があり、夜間低血糖が少なく感じます。また、フレックスタッチのデバイスも患者さんにとっては利点だと思います。(30歳代病院勤務医、代謝・内分泌内科)

  • ・外来で導入しやすい。デバイスもいい。注射時間が、少しくらいずれても構わないなど、使いやすい。(60歳代病院勤務医、糖尿病科)

  • ・2日に1回の投与も検討でき、訪問看護での投与などが試みられるから。(30歳代病院勤務医、呼吸器内科)

  • ・低血糖が起きにくい。デバイスが患者さんにとって使いやすい。(60歳代開業医、一般内科)

  • ・ペンが押しやすい。8時間ズレてもOKが使いやすい。(30歳代病院勤務医、代謝・内分泌内科)

持効型インスリン
この薬をファーストチョイスする理由(2018年2月更新)
  • ・本人の自己注射が難しく、家族や訪問看護師が注射するケースが増えている。そういった場合に、注射時間が多少ずれても影響が出にくいので。(30歳代病院勤務医、代謝・内分泌科)

  • ・効果持続時間が長いので、訪問診療患者で2日に1回の注射でコントロールできる。(60歳代診療所勤務医、一般内科)

  • ・効果の揺らぎの無さの面では、ランタスXRと優劣付け難い気がするが、トレシーバのデバイスであるフレックスタッチの方が間違いなく優れていると思う。(50歳代診療所勤務医、一般内科)

  • ・グラルギンよりさらにピークがなく、持続時間が長いとのことで、基礎インスリンとして低血糖の不安なく使用しやすい。(30歳代病院勤務医、消化器内科)

  • ・フレックスタッチが良い。ランタス、レベミルには波があり、やや使いにくい患者がいる。(50歳代開業医、代謝・内分泌科)

持効型インスリン製剤
この薬をファーストチョイスする理由(2016年10月更新)
  • ・フレックスタッチのペンは高齢者でも簡単に押すことができて、デバイスを変えたら注射が楽になったと話す患者さんが多い。(30歳代病院勤務医、代謝・内分泌内科)

  • ・作用持続時間が長く強力に作用します。しかし、それゆえ低血糖になる例もあり、減量してもすぐには効果が減弱しない問題があります。専門医以外の方が処方する事はあまり勧めません。(50歳代病院勤務医、代謝・内分泌内科)

  • ・2型糖尿病で、インスリン量を高頻度で変更しない人には、トレシーバが圧倒的に効果が安定していて優れています。一方で、そうでない2型糖尿病患者さんには従来のグラルギンでも大差ないかも。(40歳代開業医、代謝・内分泌内科)

  • ・長時間作用する点。長時間にわたり、切れ目のない基礎インスリン補充が可能。(30歳代病院勤務医、代謝・内分泌内科)

持効型インスリン製剤
この薬をファーストチョイスする理由(2015年5月更新)
  • ・ランタスやレベミルは、薬効が切れる時間には、キチンと次の注射をしなくてはならない。トレシーバは72時間効果を示すため、少々の時間のズレが問題とならない。(40代診療所勤務医、一般内科)

  • ・効果時間が長く、かつ打ち忘れた際には気付いた時に皮下注しても持効性効果が維持される点が、他の製剤より優れていると感じている。(70歳以上病院勤務医、循環器内科)

  • ・長所は、持続時間が長い点、短所も、変更時や低血糖時の持続時間が長いための遷延性。(50代診療所勤務医、一般内科)

  • ・注射時は多量体、皮下で二量体、血中で単量体と、変化の過程が明確であることが気に入っている。(60代病院勤務医、呼吸器外科)

  • ・注射器の扱いやすさが好評。患者指導も楽。(50代診療所勤務医、総合診療科)

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添付文書

効果・効能(添付文書全文)

インスリン療法が適応となる糖尿病。
(効能又は効果に関連する注意)
2型糖尿病患者においては、急を要する場合以外は、あらかじめ糖尿病治療の基本である食事療法、運動療法を十分行ったうえで適用を考慮すること。

用法・用量(添付文書全文)

通常、成人では、初期は1日1回4〜20単位を専用のインスリンペン型注入器を用いて皮下注射する。投与量は患者の状態に応じて適宜増減する。他のインスリン製剤を併用することがあるが、他のインスリン製剤の投与量を含めた維持量は、通常1日4〜80単位である。但し、必要により前記用量を超えて使用することがある。注射時刻は原則として毎日一定とするが、必要な場合は注射時刻を変更できる。
通常、小児では、1日1回専用のインスリンペン型注入器を用いて皮下注射する。注射時刻は毎日一定とする。投与量は患者の状態に応じて適宜増減する。他のインスリン製剤を併用することがあるが、他のインスリン製剤の投与量を含めた維持量は、通常1日0.5〜1.5単位/kgである。但し、必要により前記用量を超えて使用することがある。
(用法及び用量に関連する注意)
7.1. 適用にあたっては、本剤の作用持続時間や患者の病状に留意し、患者の病状が本剤の製剤的特徴に適する場合に投与すること。
7.2. 成人では、注射時刻は原則として毎日一定とするが、通常の注射時刻から変更する必要がある場合は、血糖値の変動に注意しながら通常の注射時刻の前後8時間以内に注射時刻を変更し、その後は通常の注射時刻に戻すよう指導すること。成人では、注射時刻の変更に際して投与間隔が短くなる場合は低血糖の発現に注意するよう指導すること。
7.3. 投与を忘れた場合には、本剤の作用持続時間等の特徴から、気づいた時点で直ちに投与できるが、その次の投与は8時間以上あけてから行い、その後は通常の注射時刻に投与するよう指導すること。
7.4. 糖尿病性昏睡、急性感染症、手術等緊急の場合は、本剤のみで処置することは適当でなく、速効型インスリン製剤を使用すること。
7.5. 中間型又は持効型インスリン製剤から本剤に変更する場合は、次を参考に本剤の投与を開始し、その後の患者の状態に応じて用量を増減するなど、本剤の作用特性を考慮の上慎重に行うこと。
7.5.1. 成人では、Basalインスリン製剤を用いた治療、Basal−Bolus療法による治療及び混合製剤による治療から本剤に切り替える場合、目安として、前治療で使用していたBasalインスリンと同じ単位数から投与を開始し、その後、それぞれの患者の血糖コントロールに基づき調整すること。但し、成人では、Basal−Bolus療法による治療において、1日2回投与のBasalインスリン製剤から本剤に切り替える場合、減量が必要な場合もある。
7.5.2. 小児では、Basalインスリン製剤を用いた治療、Basal−Bolus療法による治療、持続皮下インスリン注入(CSII)療法及び混合製剤による治療から本剤に切り替える場合は、本剤投与量は前治療で使用していたBasalインスリン相当量を目安とするが、低血糖リスクを回避するため減量を考慮し、その後、それぞれの患者の血糖コントロールに基づき調整すること。
7.6. インスリン以外の他の糖尿病用薬から本剤に切り替える場合又はインスリン以外の他の糖尿病用薬と併用する場合は、低用量から開始するなど、本剤の作用特性を考慮の上慎重に行うこと。
7.7. 小児では、インスリン治療開始時の初期投与量は、患者の状態により個別に決定すること。
7.8. 本剤の投与開始時及びその後数週間は血糖コントロールのモニタリングを十分に行うこと(併用する超速効型、速効型インスリン又は他の糖尿病用薬の用量や投与スケジュールの調整が必要となることがある)。

副作用(添付文書全文)

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1. 重大な副作用
11.1.1. 低血糖(頻度不明):脱力感、倦怠感、高度空腹感、冷汗、顔面蒼白、動悸、振戦、頭痛、めまい、嘔気、視覚異常、不安、興奮、神経過敏、集中力低下、精神障害、痙攣、意識障害(意識混濁、昏睡)等があらわれることがある。低血糖が無処置の状態が続くと低血糖昏睡等を起こし、重篤な転帰(中枢神経系の不可逆的障害、死亡等)をとるおそれがある。
長期にわたる糖尿病、糖尿病性神経障害、β−遮断剤投与中あるいは強化インスリン療法が行われている場合では、低血糖の初期の自覚症状(冷汗、振戦等)が通常と異なる場合や、自覚症状があらわれないまま、低血糖あるいは低血糖性昏睡に陥ることがある。
低血糖症状が認められた場合には糖質を含む食品を摂取する等、適切な処置を行うこと。α−グルコシダーゼ阻害薬との併用時に低血糖症状が認められた場合にはブドウ糖を投与すること。低血糖症状が認められ経口摂取が不可能な場合は、ブドウ糖の静脈内投与やグルカゴンの筋肉内投与等、適切な処置を行うこと。
本剤の作用は持続的であるため、回復が遅延するおそれがある(低血糖は臨床的に回復した場合にも、再発することがあるので継続的に観察すること)〔2.1、8.1、8.2、9.1.2、9.2.1、9.3.1、9.8高齢者の項、10.2参照〕。
11.1.2. アナフィラキシーショック(頻度不明):呼吸困難、血圧低下、頻脈、発汗、全身発疹、血管神経性浮腫等の症状が認められた場合は投与を中止すること。
11.2. その他の副作用
1). 過敏症:(頻度不明)アレルギー、じん麻疹、そう痒感。
2). 肝臓:(頻度不明)肝機能異常(AST上昇、ALT上昇等)。
3). 神経系:(0.3〜5%未満)頭痛、めまい。
4). 眼:(0.3〜5%未満)糖尿病網膜症の顕在化又は糖尿病網膜症増悪。
5). 注射部位:(0.3〜5%未満)注射部位反応(疼痛、血腫、結節、熱感等)[注射部位反応の症状の多くは軽度であり、治療の継続中に軽快又は消失している]、(注射部位)リポジストロフィー(皮下脂肪萎縮・皮下脂肪肥厚等)、(頻度不明)皮膚アミロイドーシス。
6). その他:(0.3〜5%未満)血中ケトン体増加、体重増加。

使用上の注意(添付文書全文)

(禁忌)
2.1. 低血糖症状を呈している患者〔11.1.1参照〕。
2.2. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
(重要な基本的注意)
8.1. 低血糖に関する注意について、その対処法も含め患者及びその家族に十分徹底させること〔9.1.2、11.1.1参照〕。
8.2. 低血糖症状を起こすことがあるので、高所作業、自動車の運転等に従事している患者に投与するときには注意すること〔11.1.1参照〕。
8.3. 肝機能障害があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合はインスリン製剤を変更するなど適切な処置を行うこと。
8.4. 急激な血糖コントロールに伴い、糖尿病網膜症の顕在化又は糖尿病網膜症増悪、眼の屈折異常、治療後神経障害(主として有痛性神経障害)があらわれることがあるので注意すること。
8.5. 本剤の自己注射にあたっては次の点に留意すること。
・ 本剤の自己注射にあたっては、投与法について十分な教育訓練を実施したのち、患者自ら確実に投与できることを確認した上で、医師の管理指導の下で実施すること。
・ 本剤の自己注射にあたっては、全ての器具の安全な廃棄方法について指導を徹底すること。
・ 本剤の自己注射にあたっては、専用のインスリンペン型注入器の取扱説明書を必ず読むよう指導すること。
8.6. 本剤と他のインスリン製剤を取り違えないよう、毎回注射する前に本剤のラベル等を確認するよう患者に十分指導すること。
8.7. 同一箇所への繰り返し投与により、注射箇所に皮膚アミロイドーシス又はリポジストロフィーがあらわれることがあるので、定期的に注射箇所を観察するとともに、次の点を患者に指導すること。
・ 本剤の注射箇所は、少なくとも前回の注射箇所から2〜3cm離すこと〔14.1.2参照〕。
・ 注射箇所の腫瘤や硬結が認められた場合には、当該箇所への投与を避けること。
8.8. 皮膚アミロイドーシス又はリポジストロフィーがあらわれた箇所に本剤を投与した場合、本剤の吸収が妨げられ十分な血糖コントロールが得られなくなることがあるので、血糖コントロールの不良が認められた場合には、注射箇所の腫瘤や硬結の有無を確認し、注射箇所の変更とともに投与量の調整を行うなどの適切な処置を行うこと(血糖コントロールの不良に伴い、過度に増量されたインスリン製剤が正常な箇所に投与されたことにより、低血糖に至った例が報告されている)。
(特定の背景を有する患者に関する注意)
(合併症・既往歴等のある患者)
9.1.1. 手術、外傷、感染症等の患者:インスリン需要の変動が激しい。
9.1.2. 低血糖を起こすおそれがある次の患者又は状態。
・ 脳下垂体機能不全又は副腎機能不全。
・ 下痢、嘔吐等の胃腸障害。
・ 飢餓状態、不規則な食事摂取。
・ 激しい筋肉運動。
・ 過度のアルコール摂取者。
〔8.1、11.1.1参照〕。
(腎機能障害患者)
9.2.1. 重度腎機能障害患者:低血糖を起こすおそれがある〔11.1.1参照〕。
(肝機能障害患者)
9.3.1. 重度肝機能障害患者:低血糖を起こすおそれがある〔11.1.1参照〕。
(妊婦)
治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること(本剤を妊婦に投与した臨床試験成績は得られていない)。
(授乳婦)
用量に留意し、定期的に検査を行い投与量を調整すること(インスリンの需要量が変化しやすい)。
(小児等)
定期的に検査を行い投与量を調整すること(成長、思春期及び活動性によりインスリンの需要量が変化する)。
(高齢者)
患者の状態を観察しながら慎重に投与すること(生理機能が低下していることが多く、低血糖が発現しやすい)〔11.1.1参照〕。
(相互作用)
10.2. 併用注意:
1). 糖尿病用薬(ビグアナイド薬、スルホニルウレア薬、速効型インスリン分泌促進薬、α−グルコシダーゼ阻害薬、チアゾリジン薬、DPP−4阻害薬、GLP−1受容体作動薬、SGLT2阻害薬等)[血糖降下作用の増強による低血糖症状があらわれることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること〔11.1.1参照〕(血糖降下作用が増強される)]。
2). モノアミン酸化酵素<MAO>阻害剤[血糖降下作用の増強による低血糖症状があらわれることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること〔11.1.1参照〕(インスリン分泌促進、糖新生抑制作用による血糖降下作用を有する)]。
3). 三環系抗うつ剤(ノルトリプチリン塩酸塩等)[血糖降下作用の増強による低血糖症状があらわれることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること〔11.1.1参照〕(機序は不明であるが、インスリン感受性を増強するなどの報告がある)]。
4). サリチル酸誘導体(アスピリン、エテンザミド)[血糖降下作用の増強による低血糖症状があらわれることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること〔11.1.1参照〕(糖に対するβ細胞の感受性の亢進やインスリン利用率の増加等による血糖降下作用を有し、また、末梢で弱いインスリン様作用を有する)]。
5). 抗腫瘍剤(シクロホスファミド水和物)[血糖降下作用の増強による低血糖症状があらわれることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること〔11.1.1参照〕(インスリンが結合する抗体の生成を抑制し、その結合部位からインスリンを遊離させる可能性がある)]。
6). β−遮断剤(プロプラノロール塩酸塩、アテノロール、ピンドロール)[血糖降下作用の増強による低血糖症状があらわれることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること〔11.1.1参照〕(アドレナリンによる低血糖からの回復反応を抑制し、また、低血糖に対する交感神経系の症状(振戦、動悸等)をマスクし、低血糖を遷延させる可能性がある)]。
7). クマリン系薬剤(ワルファリンカリウム)[血糖降下作用の増強による低血糖症状があらわれることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること〔11.1.1参照〕(機序不明)]。
8). クロラムフェニコール[血糖降下作用の増強による低血糖症状があらわれることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること〔11.1.1参照〕(機序不明)]。
9). ベザフィブラート[血糖降下作用の増強による低血糖症状があらわれることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること〔11.1.1参照〕(インスリン感受性増強等の作用により、本剤の作用を増強する)]。
10). サルファ剤[血糖降下作用の増強による低血糖症状があらわれることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること〔11.1.1参照〕(膵臓でのインスリン分泌を増加させることにより、低血糖を起こすと考えられており、腎機能低下、空腹状態遷延、栄養不良、過量投与が危険因子となる)]。
11). シベンゾリンコハク酸塩、ジソピラミド、ピルメノール塩酸塩水和物[血糖降下作用の増強による低血糖症状があらわれることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること〔11.1.1参照〕(インスリン分泌作用を認めたとの報告がある)]。
12). チアジド系利尿剤(トリクロルメチアジド)[血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること(カリウム喪失が関与すると考えられており、カリウム欠乏時には、血糖上昇反応に対するβ細胞のインスリン分泌能が低下する可能性がある)]。
13). 副腎皮質ステロイド(プレドニゾロン、トリアムシノロン)[血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること(糖新生亢進、筋肉組織・脂肪組織からのアミノ酸や脂肪酸の遊離促進、末梢組織でのインスリン感受性低下等による血糖上昇作用を有する)]。
14). ACTH(テトラコサクチド酢酸塩)[血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること(副腎皮質刺激作用により糖質コルチコイドの分泌が増加し、糖質コルチコイドは、糖新生亢進、筋肉組織・脂肪組織からのアミノ酸や脂肪酸の遊離促進、末梢組織でのインスリン感受性低下等による血糖上昇作用を有する)]。
15). アドレナリン[血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること(糖新生亢進、末梢での糖利用抑制、インスリン分泌抑制による血糖上昇作用を有する)]。
16). グルカゴン[血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること(糖新生亢進、肝グリコーゲン分解促進による血糖上昇作用を有する)]。
17). 甲状腺ホルモン(レボチロキシンナトリウム水和物)[血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること(糖新生亢進、肝グリコーゲン分解促進による血糖上昇作用を有する)]。
18). 成長ホルモン(ソマトロピン)[血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること(抗インスリン様作用による血糖上昇作用を有する)]。
19). 卵胞ホルモン(エチニルエストラジオール、結合型エストロゲン)、経口避妊薬[血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること(末梢組織でインスリンの作用に拮抗する)]。
20). ニコチン酸[血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること(末梢組織でのインスリン感受性を低下させるため耐糖能障害を起こす)]。
21). 濃グリセリン[血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること(代謝されて糖になるため、血糖値が上昇する)]。
22). イソニアジド[血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること(炭水化物代謝を阻害することによる血糖上昇作用を有する)]。
23). ダナゾール[血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること(インスリン抵抗性を増強するおそれがある)]。
24). フェニトイン[血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること(インスリン分泌抑制作用を有する)]。
25). 蛋白同化ステロイド(メテノロン)[血糖降下作用の増強による低血糖症状〔11.1.1参照〕、又は血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること(機序不明)]。
26). ソマトスタチンアナログ製剤(オクトレオチド酢酸塩、ランレオチド酢酸塩)[血糖降下作用の増強による低血糖症状〔11.1.1参照〕、又は血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること(インスリン、グルカゴン及び成長ホルモン等互いに拮抗的に調節作用をもつホルモン間のバランスが変化することがある)]。
(適用上の注意)
14.1. 薬剤投与時の注意
14.1.1. 投与時
(1). 本剤は専用のインスリンペン型注入器、また、JIS T 3226−2に準拠したA型専用注射針を用いて使用すること。本剤はA型専用注射針との適合性の確認をペンニードルで行っている。
(2). 本剤とA型専用注射針との装着時に液漏れ等の不具合が認められた場合には、新しい注射針に取り替える等の処置方法を患者に十分指導すること。
(3). 1本の本剤を複数の患者に使用しないこと。
14.1.2. 投与部位:皮下注射は大腿・上腕・腹部に行う。同じ部位に注射を行う場合は、その中で注射箇所を毎回変える(前回の注射箇所より2〜3cm離して注射する)〔8.7参照〕。
14.1.3. 投与経路:静脈内及び筋肉内に投与しないこと。皮下注射したとき、まれに注射針が血管内に入り、注射後直ちに低血糖があらわれることがあるので注意すること。
14.1.4. その他
(1). 本剤と他の薬剤を混合しないこと(本剤は他の薬剤との混合により、成分が分解するおそれがある)。
(2). 注射後、注射針は廃棄する(注射針は毎回新しいものを、必ず注射直前に取り付ける)。
(3). インスリンカートリッジにインスリン製剤を補充してはならない。
(4). インスリンカートリッジにひびが入っている場合は使用しないこと。
(5). 液に濁りが生じていたり、変色している場合は、使用しないこと。
(その他の注意)
15.1. 臨床使用に基づく情報
15.1.1. インスリン又は経口糖尿病薬の投与中にアンジオテンシン変換酵素阻害剤を投与することにより、低血糖が起こりやすいとの報告がある。
15.1.2. ピオグリタゾンと併用した場合、浮腫が多く報告されているので、併用する場合には、浮腫及び心不全の徴候を十分観察しながら投与すること。
(取扱い上の注意)
使用中は冷蔵庫に入れず、キャップ等により遮光して室温に保管し、8週間以内に使用する(残った場合は廃棄する)。
(保管上の注意)
凍結を避け、2〜8℃に保存。

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